JP2527839B2 - ロ―プレスリニアモ―タエレベ―タ― - Google Patents

ロ―プレスリニアモ―タエレベ―タ―

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JP2527839B2
JP2527839B2 JP28594090A JP28594090A JP2527839B2 JP 2527839 B2 JP2527839 B2 JP 2527839B2 JP 28594090 A JP28594090 A JP 28594090A JP 28594090 A JP28594090 A JP 28594090A JP 2527839 B2 JP2527839 B2 JP 2527839B2
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成宏 寺園
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  • Lift-Guide Devices, And Elevator Ropes And Cables (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ロープを用いることなくリニアモータの
推進力によりかごを昇降させるロープレスリニアモータ
エレベーターに関するものである。
[従来の技術] 第4図は例えば特開平1−220691号公報に示された従
来の斜行エレベーターを示す構成図であり、この斜行エ
レベーターは、途中で勾配が変化している斜面(図示せ
ず)に設置されている。
図において、斜面に設置されているガイドレール
(1)は、それぞれ直線状の下部レール(1a)と上部レ
ール(1b)とからなっている。また、上部レール(1b)
は下部レール(1a)よりも斜度が大きくなっている。
ガイドレール(1)には、かご台(2)のローラ(2
a)が係合している。これにより、かご台(2)はガイ
ドレール(1)に沿って上下移動可能になっている。か
ご台(2)の上部には、かご(3)が設置されている。
このかご(3)とかご台(2)との間には、姿勢制御装
置(4)が設けられている。この姿勢制御装置(4)
は、ガイドレール(1)の斜度の変化に対してかご
(3)の床面を常に水平に保つように、かご(3)の姿
勢を制御する。
斜面には、上記のガイドレール(1)とほぼ平行に重
り用レール(5)が設置されている。この重り用レール
(5)も、ガイドレール(1)と同様に、重り用下部レ
ール(5a)と重り用上部レール(5b)とからなってお
り、重り用上部レール(5b)の方が重り用下部レール
(5a)よりも斜度が大きくなっている。重り用レール
(5)には、釣合重り(6)の重り用ローラ(6a)が係
合している。これにより、釣合重り(6)は重り用レー
ル(5)に沿って上下移動可能になっている。
斜面の上部には、巻上機(7)が設置されている。こ
の巻上機(7)の綱車(7a)には、ロープ(8)が巻き
掛けられている。ロープ(8)は、その一端部がかご台
(2)に、その他端部が釣合重り(6)に、それぞれ取
り付けられている。また、ロープ(8)は、第1及び第
2のそらせ車(9a),(9b)により、上部レール(1b)
及び重り用上部レール(5b)とほぼ平行にされている。
巻上機(7)の駆動源である電動機(7b)には、その駆
動を制御する巻上機制御装置(10)が接続されている。
斜面の下部レール(1a)と重り用下部レール(5a)と
の間には、多相交流電源により移動磁界を発生する一次
巻線(11)が設置されている。かご台(2)の下部に
は、一次巻線(11)に対向する二次導体(12)が取り付
けられている。これらの一次巻線(11)と二次導体(1
2)とからリニアモータが構成されている。また、釣合
重り(6)の上部には、一次巻線(11)に対向する重り
用二次導体(13)が取り付けられており、上記の一次巻
線(11)と重り用二次導体(13)とからもリニアモータ
が構成されている。一次導体(11)には、リニアモータ
の駆動を制御するリニアモータ制御装置(14)が接続さ
れている。
下部レール(1a)と上部レール(1b)との間の第1の
接合部(1c)には、かご台(2)の通過を検出する第1
の位置検出スイッチ(15)が設けられている。重り用下
部レール(5a)と重り用上部レール(5b)との間の第2
の接合部(5c)には、釣合重り(6)の通過を検出する
第2の位置検出スイッチ(16)が設けられている。
次に、かご(3)を上昇させる場合の動作について説
明する。まず、かご(3)が下部レール(1a)上にある
とすると、制動装置(図示せず)を解除した後、一次巻
線(11)に上方に向けて移動する移動磁界を発生させ
る。これにより、リニアモータに推進力が生じ、かご台
(2)とともにかご(3)が上昇する。これにともなっ
て、釣合重り(6)は、重り用レール(5)に沿って下
降する。
かご(3)が第1の接合部(1c)を通過すると、これ
が第1の位置検出スイッチ(15)により検出され、巻上
機制御装置(10)及びリニアモータ制御装置(14)に信
号が送られる。これにより、リニアモータによる駆動か
ら、巻上機(7)によるトラクション方式の駆動に切り
替えられる。即ち、電動機(7b)の駆動により綱車(7
a)が回転し、これによりロープ(8)が移動してかご
(3)が上昇する。
このかご(3)の上昇により、釣合重り(6)が第2
の接合部(5c)を通過すると、これが第2の位置検出ス
イッチ(16)により検出され、巻上機制御装置(10)及
びリニアモータ制御装置(14)に信号が送られる。これ
により、巻上機(7)による駆動からリニアモータによ
る駆動に切り替えられる。即ち、一次巻線(11)により
重り用二次導体(13)が下方に誘引されることにより、
釣合重り(6)が下降し、これにともなってかご(3)
が上昇する。
一方、かご(3)を下降させる場合は、上記の逆の動
作が行われる。つまり、重り用二次導体(13)が一次巻
線(11)に対向しているときには、リニアモータにより
釣合重り(6)を上昇させ、二次導体(12)が一次巻線
(11)に対向しているときには、リニアモータによりか
ご(3)を下降させる。また、各二次導体(12),(1
3)が、いずれも一次巻線(11)に対向していない場合
には、巻上機(7)によりかご(3)を下降させる。こ
のとき、駆動源の切り替えは、各位置検出スイッチ(1
5),(16)により行われる。
このように、従来の斜行エレベーターでは、かご
(3)及び釣合重り(6)が、斜度の大きい各上部レー
ル(1b),(5b)に位置するときには、ロープ(8)と
綱車(7a)との間の摩擦力が大きいため、通常のトラク
ション方式によってかご(3)を昇降させる。一方、か
ご(3)又は釣合重り(6)が、斜度の小さい各下部レ
ール(1a),(5a)に位置するときには、ロープ(8)
と綱車(7a)との間の摩擦力が小さいため、リニアモー
タの推進力によってかご(3)を昇降させる。
[発明が解決しようとする課題] 近年、建物に展望用のエレベーターが設置されること
が多くなっている。しかし、従来の垂直に昇降する展望
用エレベーターでは、展望できる視野が非常に制限され
ていた。これに対して、展望できる視野を360゜に広げ
るには、建物の外周や建物内のアトリウムの内壁に沿っ
て螺旋状の昇降路を設ける必要がある。ところが、上記
のような従来の斜行エレベーターの昇降路を単純に螺旋
状にするのでは、次のような問題点が生じるため実用的
ではない。
釣合重り(6)を昇降させるスペースを確保する必
要があるため、建築費がかなり高くなってしまう。
ロープ(8)が昇降路壁と接触しないように多数の
張り車を設ける必要があるため、構造が複雑になるとと
もに、張り車の回転音により騒音が発生する。
ロープ(8)が屈曲するため、ロープ(8)の寿命
が短くなってしまう。
また、上記のようなロープ式の他に、ラック・ピニオ
ン式のエレベーターも考えられるが、この場合、歯車か
ら騒音が発生し、また曲率が変化すると歯車の設計が非
常に難しくなり、さらに歯車の摩耗などに対する保守に
手間がかかるなどの問題点があった。
この発明は、上記のような問題点を解決することを課
題としてなされたものであり、釣合重り,ロープ,張り
車及び歯車等を用いることなく、簡単な構造でコストを
低くしつつ、かつ騒音の発生や部品の摩耗を防止しつ
つ、昇降路を螺旋状にすることができるロープレスリニ
アモータエレベーターを得ることを目的とする。
[課題を解決するための手段] この発明に係るロープレスリニアモータエレベーター
は、建物に昇降路を螺旋状に設け、この昇降路に沿って
ガイドレールを設け、このガイドレールにかごを係合さ
せ、昇降路及びかごにリニアモータを設けたものであ
る。
[作用] この発明においては、リニアモータの推進力により、
ロープを用いることなく、かごをガイドレールに沿って
螺旋状に昇降させる。
[実施例] 以下、この発明の実施例を図について説明する。第1
図はこの発明の一実施例によるロープレスリニアモータ
エレベーターを示す概略の斜視図である。
図において、円筒形の建物(21)の外周には、螺旋状
の昇降路(22)が設けられている。この昇降路(22)に
は、昇降路(22)に沿って昇降するかご(23)が設けら
れている。
第2図は第1図の昇降路(22)及びかご(23)の正面
図、第3図は第2図の側面図であり、第4図と同一又は
相当部分には同一符号を付し、その説明を省略する。
図において、昇降路(22)は、支え部材(24)により
建物(21)に支持されている。昇降路(22)の上面に
は、互いに平行な2本のガイドレール(25)が設けられ
ている。
かご(23)は、かご台(2)を介してガイドレール
(25)に係合している。かご(23)とかご台(2)との
間には、従来同様に姿勢制御装置(4)が設けられてい
る。また、かご(23)には、展望用の窓(23a)が設け
られている。
昇降路(22)上の2本のガイドレール(25)間には、
一次巻線(26)が全長にわたって設けられている。かご
台(2)の下部には、一次巻線(26)に対向する二次導
体(27)が設けられている。これらの一次巻線(26)と
二次導体(27)とからリニアモータ(28)が構成されて
いる。一次巻線(26)には、リニアモータの駆動を制御
する制御装置(29)が接続されている。
上記のように構成されたロープレスリニアモータエレ
ベーターにおいては、一次巻線(26)に移動磁界を生じ
させることにより、リニアモータ(28)に推進力が発生
し、この推進力によりかご台(2)、即ちかご(23)が
螺旋状のガイドレール(25)に沿ってロープを用いるこ
となく昇降する。このため、かご(23)内の乗客は、窓
(23a)から建物(21)の周囲を360゜展望できる。
このようなロープレスリニアモータエレベーターで
は、釣合重り(6)及びロープ(8)が省略されたた
め、釣合重り(6)の昇降スペースや張り車が不要とな
っている。このため、構造が簡単になるとともに、ロー
プ(8)の寿命の問題などもなくなり、従来例のものに
比べてコストが低減されている。また、張り車や歯車な
どを使用していないため、騒音の発生や部品の摩耗など
も防止されている。
また、上記のロープレスリニアモータエレベーター
は、垂直昇降のものに比べてリニアモータ(28)にかか
る負担が小さいので、リニアモータ(28)も小形化する
ことができる。
さらに、垂直昇降のものでは階間で故障が生じた際に
乗客の救出が困難であるが、上記のロープレスリニアモ
ータエレベーターでは、昇降路(22)に点検用などの通
路を設けておくことにより、その通路を故障時の乗客の
救出路として利用でき、安全性が向上する。
なお、上記実施例では建物(21)の外周に昇降路(2
2)を設けたが、昇降路(22)の設置場所はこれに限定
されるものではなく、例えば建物(21)内のアトリウム
の周りに螺旋状に設置するなどしてもよい。
また、上記実施例ではリニアモータ(28)の一次巻線
(26)を昇降路(22)側に設け、二次導体(27)をかご
(23)側に設けたが、かご(23)側に一次巻線(26)を
設けてもよい。
さらに、リニアモータ(28)は誘導式に限定されるも
のではなく、例えば同期式のものであってもよい。
さらにまた、上記実施例では円筒形の建物(21)を示
したが、建物(21)の形状は特に限定されるものではな
い。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明のロープレスリニアモ
ータエレベーターは、建物に昇降路を螺旋状に設け、こ
の昇降路に沿ってガイドレールを設け、このガイドレー
ルにかごを係合させ、昇降路及びかごにリニアモータを
設けたので、釣合重り,ロープ,張り車及ひ歯車等を用
いることなく、簡単な構造でコストを低減しつつ、かつ
騒音の発生や部品の摩耗を防止しつつ、昇降路を螺旋状
にすることができ、展望用として利用した場合の視野を
広げることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示す斜視図、第2図は第
1図の昇降路及びかごを示す正面図、第3図は第2図の
側面図、第4図は従来例を示す構成図である。 図において、(21)は建物、(22)は昇降路、(23)は
かご、(25)はガイドレール、(28)はリニアモータで
ある。 なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 市岡 洋一 東京都千代田区丸の内2丁目2番3号 三菱電機株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−276787(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建物の外周に螺旋状に設けられ外部を展望
    可能な昇降路と、この昇降路に沿って設けられているガ
    イドレールと、展望用の窓を有しており、前記ガイドレ
    ールに係合しているかごと、前記昇降路及び前記かごに
    設けられ、前記ガイドレールに沿って前記かごを昇降さ
    せるリニアモータとを備えていることを特徴とするロー
    プレスリニアモータエレベーター。
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