JP2527651Y2 - 撥弦検知装置 - Google Patents

撥弦検知装置

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JP2527651Y2
JP2527651Y2 JP1987047618U JP4761887U JP2527651Y2 JP 2527651 Y2 JP2527651 Y2 JP 2527651Y2 JP 1987047618 U JP1987047618 U JP 1987047618U JP 4761887 U JP4761887 U JP 4761887U JP 2527651 Y2 JP2527651 Y2 JP 2527651Y2
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【考案の詳細な説明】 [考案の技術分野] この考案は電子弦楽器に関し、特に、電子弦楽器にお
ける撥弦検知装置に関する。
[考案の背景] 最近、本件出願人は、楽器本体に張った弦を撥弦する
ことにより、弦に取り付けてある弦トリガースイッチが
動作し、そのスイッチ出力で楽音の発音制御が行われる
タイプの電子弦楽器を種々、考案し、出願している。
この種の電子弦楽器の場合、弦トリガースイッチは、
所定以上の弦の振動に対して、一時的にオン状態になる
が、その状態は継続せず、弦の振動とある相関をもって
動作する。例えば、弦の振動が十分小さい場合には反応
せず、大きな振動が続くような場合には、オンとオフの
状態をくり返す。
したがって、例えば、マイクロコンピュータのような
処理装置で、弦トリガースイッチの出力を直接的にサン
プルするような場合、弦振動に伴う弦トリガースイッチ
のオンオフの変化を正確に追跡できないことが起こる。
例えば、弦振動の開始時には弦トリガースイッチが一時
的にオン状態になっても、その間、処理装置からのサン
プリングが行われないことがあり得る。最悪のケースで
は、実際に弦を撥弦したにもかかわらず、そのことが処
理装置側で検知されないことになり得る。そこまででは
ないにしても、弦の撥弦操作タイミングより遅れて(音
楽的に影響のある程度)処理装置側で検知されることが
あり得る。
楽音の発音の開始は、弦の操作タイミングないし弦の
振動の開始と一致するのが望ましい。
上述の問題は、処理装置のサンプリングの間隔を十分
短くすることで、ある程度、解消できる。しかし、この
ことは処理装置の入力装置に対する処理負担を増加させ
ることであり、より簡便でしかも確実な撥弦操作(弦振
動の開始)の検出技術が必要である。
[考案の目的] したがって、この目的は、上述した問題点を解消する
ことであり、より具体的には、楽器本体に張られた弦の
振動の開始ないしその弦に対する撥弦操作を確実、正確
かつ迅速に検出できる撥弦検知装置を提供することであ
る。
[考案の要点] この考案は上記の目的を達成するため、楽器本体に張
設された弦と、この弦の一端に設けられ、この弦に対す
る撥弦操作によって当該弦に生じる振動に応動して、オ
ン状態とオフ状態との間を繰り返す弦スイッチング素子
を含み、この弦スイッチング素子がオン状態のときは当
該オン状態を表わす第1レベルの電圧信号をオン状態信
号として出力し、オフ状態のときには当該オフ状態を表
わす第2レベルの電圧信号をオフ状態信号として出力す
るように構成した弦スイッチ手段と、前記弦スイッチ手
段の出力に接続され、初期状態においてはオフ状態信号
を記憶し、前記弦スイッチ手段の出力がオン状態信号に
変化した際、当該オン状態信号を記憶し、その後、前記
弦スイッチ手段の出力がオフ状態信号に変化してもその
記憶内容を変えない記憶手段と、前記記憶手段の記憶内
容を表わす記憶出力をリード可能であり、当該記憶出力
がオフ状態信号からオン状態信号へと変化したことを検
知することによって撥弦操作を検知する検知手段と、こ
の検知時点から所定時間経過後に前記記憶手段の記憶内
容をオフ状態信号に再初期化する再初期化手段と、を有
することを特徴とする撥弦検知装置を提供する。
この構成によれば、弦の振動を態様するアナログ電気
信号に変換するようなトランスデューサやその出力のエ
ンベロープを抽出するような回路等は一切不要であって
極めて構成が簡単であり、しかも弦に対する撥弦操作を
確実、迅速かつ正確に検出することができる。
一態様において、上記の構成に加え楽音信号を発生す
る楽音発生手段と、上記検知手段による上記検知(撥弦
操作の検知)に応答して上記楽音発生手段に対して楽音
信号の発生開始を指示する指示手段とが設けられる。
また上記検知手段としては、上記記憶手段の記憶出力
を定期的にサンプリングし、前回サンプルした記憶出力
と今回サンプルした記憶出力とを比較することによっ
て、上記記憶手段の記憶内容がオフ状態信号からオン状
態信号へと変化したことを検知する手段を使用すること
ができる。
[実施例] 以下、図面を参照してこの考案の一実施例を説明す
る。
<楽器本体> 本実施例に係る電子弦楽器の本体を第1図に示す。図
示のように、弦楽器本体は胴部1とネック2とヘッド3
とから成り、その長さ方向には弦楽器演奏用の複数の弦
4が張られている。また、胴部1には、その左下方部に
各種のパラメータを設定するためのパラメータ設定スイ
ッチ群5が配設され、その左上方部には、リズムのマニ
ュアル演奏の操作子として、リズムパッドスイッチ群6
が配設されている。なお、SPは演奏された楽音を放音す
るためのスピーカである。
詳細には、上記弦4はその一端がヘッド3に設けられ
たペッグ7に調節可能に支持され、フィンガーボード8
上を延び、胴体部1の右方部にある弦トリガースイッチ
収納ケース11内に他端が固定されている。上記フィンガ
ーボード8には音高指定用のフレットスイッチ群FSWが
マトリクス状に設けられており、フレット12間の弦4の
上を押圧することにより、対応するフレットスイッチFS
Wがオンするようになっている。フレットスイッチFSWの
詳細については後述する。
一方、ケース11内には弦トリガースイッチTSWが収納
されていて、この弦トリガースイッチTSWに連結されて
いる弦4をはじく、つまびく、といった操作を行うこと
により、弦トリガースイッチTSWがオンし、これによ
り、楽音が発音開始されるようになっている。弦トリガ
ースイッチTSWは弦スイッチング素子を含む弦スイッチ
手段を構成するものであり、その詳細については後述す
る。
<フレットスイッチ> フレットスイッチFSWの構成例を第3図に示す。図示
のように、ネック2上面に形成された凹部2a内に、プリ
ント基板13とゴムシート14がはめ込まれて固定されてい
る。ゴムシート14はプリント基板13の上に積層装着さ
れ、ゴムシート14の両端はプリント基板13の両端を包み
込んでプリント基板13を固定するようにコ字状に折り曲
げられている。プリント基板13の上面と接合するゴムシ
ート14の下面の、各弦4と対応した位置には、ネック2
の長手方向に沿って6列の接点凹部15が形成されてい
る。そして、各接点凹部15の上底面には可動接点として
の電極16がパターン形成され、一方、各電極16と対向す
るプリント基板13上には固定接点としての電極17がパタ
ーン形成されている。この電極17と上記電極16とで、所
定の音高を指定するためのフレットスイッチFSWが構成
されている。したがって、弦4の上からフィンガーボー
ド8の表面であるゴムシート14を押さえると、電極16と
17が接触導通して、フレットスイッチFSWがオンするよ
うになっている。
<弦トリガースイッチ> 弦トリガースイッチTSWの構成例を第3図に示す。上
述したように、弦トリガースイッチTSWは胴部1上の弦
4によりスイッチングされるものである。図に示すよう
に、胴部1上にはスイッチ部取付台18が設けてあって、
このスイッチ部取付台18には一部が高く形成された部分
があり、この高く形成された部分に上部には支持部18a
が設けてある。この支持部18aには前記弦4の使用本数
に対応する数の溝部18bが形成されている。この溝部18b
を設けた支持部18aの後縁側には金属製の接点板19が取
り付けられており、この接点板19の各弦4と対応した位
置には、挿通孔19aが設けてある。この挿通孔19aには、
各弦4に一体的に連結された導電性部材20が取り付けら
れている。この導電性部材20は所定の長さを持った金属
の丸棒状の部材で、先端部には前記弦4を係止する係止
孔20aがあり、弦4はこの係止孔20aを介して係止されて
いる。この係止孔20aの後方には第1止め輪20bが、また
この第1止め輪20bから所定の長さを置いて第2止め輪2
0cが設けられている。この第1止め輪20bと第2止め輪2
0cは、上記導電性部材20上に、互いに所定の間隔を置い
て取り付けられた一対の絶縁性部材21、21が、導電性部
材20の長手方向に向って移動するのを防止するためのも
のである。この絶縁性部材21、21の内方向にはそれぞれ
段差部が設けてあって、この段差部には導電性可撓部材
としてのスプリングコイル22が架け渡されてある。この
導電性部材20の前記第2止め輪20cの後方は一段細く形
成された支持軸20dが設けてあり、この支持軸20dの後端
は前記支持部18aの溝部18b内及び前記接点板19の挿通孔
19a内を挿通し、さらに、その後端は、先端部が半球形
のストッパー23にて前記接点板19の挿通孔19aの周囲に
おいて揺動可能に係止されている。したがって、導電性
部材20の後端は、支持軸20dで揺動可能に係止され、他
方の自由端は弦4に引張られた状態で張設されうよう支
持されている。前記各挿通孔19aを対応する前記接点板1
9の上端に形成した突出片19bは、前記支持部18a上に設
けられたプリント基板24の所定個所に挿通固定され、プ
リント基板24上に設けられた配線パターンと半田19cを
介して接続されている。また、導電性部材20に対し、絶
縁性部材21を介して取り付けられたコイルスプリング22
の一端から引出されているリード線22aも、前記プリン
ト基板24の別の配線パターンに半田22bを介して接続さ
れている。
前述した図示のトリガースイッチTSWは、導電性部材2
0を第1接点とし、コイルスプリング22を第2接点とす
るスイッチである、定常状態では、上記コイルスプリン
グ22と導電性部材20との間には絶縁性部材20の厚みに相
当する空隙が保たれ、両者は絶縁関係にある。しかし、
弦4が操作されてある程度以上の振動が発生すると、こ
の振動に伴って、コイルスプリング22が振れ、この結
果、導電性部材20とコイルスプリング22との間の隔たり
も時間的に変化し、接触と非接触をくり返すことにな
る。つまり、トリガースイッチTSWがオンになったりオ
フになったりするわけである。後述するように、本実施
例では、このトリガースイッチTSWの最初のオン状態へ
の変化(弦4の振動の開始)を確実に検出するようにし
ている。
したがってトリガースイッチTSWは、弦の一端に設け
られ、この弦に対する撥弦操作によって当該弦に生じる
振動に応動して、オン状態とオフ状態との間を繰り返す
弦スイッチング素子を含み、この弦スイッチング素子が
オン状態のときは当該オン状態を表わす第1レベルの電
圧信号をオン状態信号として出力し、オフ状態のときに
は当該オフ状態を表わす第2レベルの電圧信号をオフ状
態信号として出力するように構成した弦スイッチ手段と
して機能するものである。
<全体回路構成> 第4図に本実施例に係る電子弦楽器の全体回路構成を
示す。楽器全体の制御はマイクロコンピュータ30によっ
て行われる。上述した弦トリガースイッチ群TSWからの
出力は本実施例の重要な要素であるラッチ回路40に入力
され、マイクロコンピュータ30はこのラッチ回路40を通
して弦4のトリガーの検出を行う。また、上述したフレ
ットスイッチ群FSWの各スイッチの状態と、パネルスイ
ッチ群PSW(第1図に示すパラメータ設定スイッチ群
5、リズムパッドスイッチ群6など胴部1上に設けられ
た各種スイッチ)の各スイッチの状態はスイッチステー
タス検出回路50を介してマイクロコンピュータ30に伝え
られる。楽音発生回路60はマイクロコンピュータ30の制
御のもとに、楽音信号を発生する。発生した楽音信号は
増幅器70において増幅され、スピーカSPを通して外部へ
放音される。
<マイクロコンピュータのジェネラルフロー> 第5図にマイクロコンピュータ30(第4図)のジェネ
ラルフローを示す。電源が投入されると、マイクロコン
ピュータ30はまず、イニシャライズ処理501を行う。イ
ニシャライズ終了後、502から508の処理を繰り返す。弦
トリガー検出処理502においては、第4図のラッチ回路4
0の出力を取り込み、各弦4のトリガーの有無を判別
し、トリガー(弦振動の開始)を検出したときには、楽
音発生回路60を制御して楽音を発生させる。フレット状
態検出処理503では、スイッチステータス検出回路50を
介してフレットスイッチ群FSWの各スイッチの状態を読
み込む。そして、フレット状態変化判別処置504でフレ
ット状態の変化(音高指定の変化)を判別し、変化があ
った場合は、フレット状態変化処置505を実行する。こ
の処理505では、発音中の弦に属するフレットの押弦位
置が変化したときには、それに対応する音高に弦の音高
を再設定する(その弦を発音中の楽音発生回路60内のチ
ャンネルに対して行う)。発音中の弦に属するいずれの
フレットスイッチFSWも離れた状態、いわゆる開放弦の
状態に変化したときには消音を行う。また、現在、発音
されていない弦に属するフレット押弦状態の変化に対し
てはなにもしない。次にパネルスイッチ状態検出処理50
6においては、パネルスイッチ群PSWの各スイッチの状態
をスイッチステータス検出回路50を介して読み込む。そ
して、パネルスイッチ状態変化処理507において、パネ
ルスイッチの状態変化を判別し、変化があった場合は、
パネルスイッチ状態変化処理508において、所定の例え
ば楽音発生回路60に対する音色、イフェクト等の設定処
理を行う。
<弦トリガー検出> 本実施例の特徴は、弦トリガー(撥弦操作)の検出に
ある。
第6図に波形図によって、弦トリガーの検出の原理を
示してあるので簡単に説明する。同図(a)は弦4の振
動波形を模式的に示したもので、同図(b)はこの弦振
動に対する弦トリガースイッチTSWの状態を示してい
る。両者の比較からわかるように、弦トリガースイッチ
TSWは弦4の振動に伴ってオン、オフをくり返してい
る。そして、弦4の振動がある程度以上減衰すると、弦
トリガースイッチTSW動作しなくなり、オフ状態にな
る。この種の弦トリガースイッチTSWの出力を単にサン
プリングしたのでは、弦の振動の開始、すなわち、弦ト
リガーを確実かつ正確に検出することができない。
そこで、本実施例では、同図(c)のラッチ出力で示
されるように、弦トリガースイッチTSWの最初のオン状
態への変化をラッチで保持し、このラッチ内容をマイク
ロコンピュータ30により、サンプリングすることで、弦
トリガーを検出するとともに、検出後、所定時間経過し
たら、マイクロコンピュータ30より、同図(d)に示す
ラッチリセット信号をラッチに加えて、ラッチをリセッ
トするようにしている。
上記の原理を実現するための使用される第4図にラッ
チ回路40の構成例を第7図に示す。同図において、TRI1
からTRI6は、第1弦から第6弦までのそれぞれの弦4に
設けられた弦トリガースイッチTSWの各スイッチ出力で
ある。例えば、TRI1は第1弦の弦トリガースイッチTSW
のスイッチ出力である。各スイッチ出力TRI1〜TRI6は弦
トリガースイッチTSWのオンで“L"となり、オフで“H"
となる。各スイッチ出力TRI1〜TRI6は各インバータI1〜
I6を通って、各ラッチ回路(RSフリップフロップといて
働くように構成されている)40−1〜40−6の入力とな
っており、スイッチ出力TRI1〜TRI6の“H"から“L"への
変化によって各ラッチ回路40−1〜40−6はセットさ
れ、その出力TRO1〜TRO6が“H"になる。すなわち、弦ト
リガースイッチTWRが初めてオン状態に変化した時点
で、対応するラッチ回路がセットされ、それ以降、その
出力は“H"に保たれる。各ラッキ出力TRO1〜TRO6は、前
述した弦トリガー検出処置502(その詳細は後述する)
において、マイクロコンピュータ30により定期的にサン
プルされる。マイクロコンピュータ30は、ラッチが“L"
のリセット状態から“H"のセット状態に変化したことを
検知することにより、弦トリガーを検出し、楽音の発音
を開始する。さらに、この弦トリガーの検出後、所定の
時間の経過を計測し、その経過後、第7図に示すラッチ
リセット入力CR1〜CR6を介して対応するラッチ回路40−
1〜40−6をリセットする。
このようにラッチ回路40は、弦スイッチ手段(弦トリ
ガースイッチTSW)の出力に接続され、初期状態におい
てはオフ状態信号を記憶し、前記弦スイッチ手段の出力
がオン状態信号に変化した際、当該オン状態信号を記憶
し、その後、前記弦スイッチ手段の出力がオフ状態信号
に変化してもその記憶内容を変えない記憶手段として機
能するものである。
第8図は、弦トリガーの検出のためにマイクロコンピ
ュータ30がその内部において使用するレジスタ群の一部
を示してある。RTBITで示されるレジスタは、上述した
ラッチ回路40−1〜40−6の各出力の前回のサンプル根
を格納するのに用いられる。図示のように、レジスタRT
BITの再下位ビットは第1ラッチ回路40−1の前回のサ
ンプル値、第2ビットは第2ラッチ回路40−2の前回の
サンプル値、以下、同様であり、第6ビットは第6ラッ
チ回路40−2の前回のサンプル値が入られる。一方、RS
TCT1〜RSTCT6で示すレジスタは、弦トリガーの検出後、
対応するラッチ回路40−1〜40−6をリセットするため
の時間を計測するのに使用されるリセットカウンタであ
る。例えば、ラッチ回路1を通して、第1弦のトリガー
を検出したときには、第1リセットカウンタRSTCT1に所
定値がプリセットされ、所定のタイムインターバルごと
に、カウントダウンされ、ボローが出た時点(アンダー
フローした時点)で、ラッチ回路1にリセット信号が送
られるようになっている。
第9図はトリガー検出処理40の詳細なフロチャートで
ある。まず、801でマイクロコンピュータ40のアキュー
ムレータACCに第7図のラッチ回路出力TRO1〜TRO6が読
み込まれる。アキュームレータACCには、最下位ビット
から、それぞれ、TRO1〜TRO6までのサンプル値がセット
され、上位2ビットは不定である。なお、ACC、B−R
G、C−RGおよびD−RGの各レジスタはすべて8ビット
である。次の902では、図示の処理を実行する。ここ
に、EXORは排他的論理和の演算を示し、ANDは論理積の
演算を示している。この処理902の結果、レジスタD−R
Gには、今回のラッチ出力のサンプル値がセーブされ、
レジスタC−RGの第1から第6の各ビットには、前回の
ラッチ出力のサンプル値が“L"で今回のラッチ出力のサ
ンプル値が“H"になったもの、すなわち、初めてオン状
態に変化した弦トリガースイッチTSWに係るものだけが
“H"すなわち、“1"にセットされ、その他は“L"すなわ
ち“0"にセットされる。また、弦の番号として、第1弦
を示す1がレジスタB−RGにセットされる。
処理903から処理907までのループは、レジスタC−RG
の各ビットの値から、トリガーオン処理をするところで
ある。処理903では、レジスタC−RGを右方向(上位か
ら下位ビットの方向)に1ビットだけシフトさせ、レジ
スタC−RGの最上位ビットMSBには“0"を、CARRYには最
下位ビットLSBをセットする。次の判別処理904ではCARR
Yの値を判別し、“1"なら、905のトリガーオン処置を実
行する。このとき、レジスタB−RGには現在検査中の弦
番号がセットされているので、トリガーオン処理905で
は、この弦番号を基にして処理を行う。つまり、CARRY
=1は、ある弦の弦トリガースイッチTSWが初めてオン
状態に変化したことを示しており、それがどの弦である
かはレジスタB−RGに示されている。次の処理906で、
レジスタB−RGをプラス1して弦番号を1つ進め、次の
907で、レジスタB−RGの値が6以下かどうかをみ、6
以下であれば処理903からのループをくり返す。
すべての弦についてループ処理が完了したら、908へ
進み、レジスタD−RGの内容である今回サンプルしたラ
ッチ出力を、次にサンプルするラッチ出力と比較するた
めの直前データとして、レジスタRTBITに移す。
第10図は第9図のトリガーオン処理904の詳細なフロ
ーチャートである。処理1001では、弦番号レジスタB−
RGの内容から、対応するリセットカウンタRSTCTに所定
の値をセットする。そして処理1002では、第5図のフレ
ット関係の処理503〜505によりセーブされている各弦に
ついての音高データのエリアから、弦番号レジスタB−
RGの値に対応する音高データをロードする。最後に、処
理1003で、弦番号レジスタB−RGの値と音高データに従
って、楽音発生回路60を発音制御する。
上記リセットカウンタRSTCT1〜6に対しては、所定の
インターバルタイムで割り込みがかかるタイマーインタ
ーラプトルーチンで処理が行われる。このタイマーイン
ターラプト処理のフローチャートを第11図に示す。1101
から1103までは第1弦に対する処理であり、1101で、レ
ジスタRTBITの第1ビットが“1"かどうかをみること
で、第1弦に対応する第1ラッチ回路40−1(第7図参
照)がセットされているかどうかを判別し、セットされ
ていれば、1102に進み、第1弦のリセットカウンタRTCT
1を減算し、ボローが出ればレジスタRTBITの第1ビット
を“0"にし、第1ラッチ回路40−1へのラッチリセット
ラインCR1にローパスを出力する。この結果、第1ラッ
チ回路40−1はリセットされる。
以下、同様にして、第2弦、第3弦、第4弦、第5
弦、第6弦に対する処理1104〜1118を行っている。
このようにマイクロコンピュータ30は、第9図に示す
ようなトリガー検出処理と第11図に示すようなラッチリ
セット処理を実行することにより、記憶手段(ラッチ回
路)の記憶内容を表わす記憶出力をリード可能であり、
当該記憶出力がオフ状態信号からオン状態信号へと変化
したことを検知することによって撥弦操作を検知する検
知手段及びこの検知時点から所定時間経過後に前記記憶
手段の記憶内容をオフ状態信号に再初期化する再初期化
手段として機能するものである。
更にマイクロコンピュータは第10図に示すようなトリ
ガーオン処理を実行することにより、検知手段による検
知に応答して楽音発生手段に対して楽音発生開始を指示
する指示手段としても機能している。
更にマイクロコンピュータは第9図に示すようなトリ
ガー検出処理をメインフローのなかで定期的に実行する
ことにより、記憶手段(ラッチ回路)の記憶出力を定期
的にサンプリングし、前回サンプリングした記憶出力と
今回サンプルした記憶出力とを比較することによって、
記憶手段であるラッチ回路の記憶内容がオフ状態信号か
らオン状態信号へと変化したことを検知する手段として
も機能するものである。
以上で実施例の説明を終えるが、マイクロコンピュー
タ30がラッチ回路40を通して、弦トリガー(弦の振動の
開始)を検出してから、同ラッチ回路に対してリセット
信号を与えるまでの時間は、弦4に対する弾奏の間隔よ
りは短くするのがよい。
[考案の効果] 以上詳細に説明したように、この考案によれば比較的
簡単な構成(弦振動を対応するアナログ電気信号に変換
するようなトランスデューサは不要であり、またそのよ
うなトランスデューサ出力からそのエンベロープを抽出
するような回路等も不要である)でありながら、弦に対
する撥弦操作を迅速かつ確実に検知することができる利
点がある。即ちこの考案によれば、弦に発生する振動に
応動する素子としては弦振動中に、2つの状態、即ちオ
ン状態とオフ状態等を何回か繰り返すようなスイッチン
グ応答特性を持つ弦スイッチング素子を弦の一端に設
け、後は比較的簡単なデジタル処理手段、即ち実用新案
登録請求の範囲第1項に記載するような、記憶手段、検
知手段、再初期化手段を設けることによって楽器本体に
張られた弦に対する撥弦操作ないしはその弦で発生した
弦振動を素早くかつ誤動作なしに検出することができ
る、という実用上著しい利点を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案の一実施例に係る電子弦楽器本体の全
体斜視図、第2図は実施例で使用するフレットスイッチ
の構成例を示す断面図、第3図は実施例で使用する弦ト
リガースイッチの構成例を示す断面図、第4図は実施例
の全体回路構成ブロック図、第5図は第4図のマイクロ
コンピュータの全体の動作を示すフローチャート、第6
図はこの考案の動作の理解に適した波形図、第7図は第
4図に示すラッチ回路の回路構成図、第8図はマイクロ
コンピュータの使用するレジスタの一部を示す図、第9
図は第5図に示す弦トリガー検出の詳細なフローチャー
ト、第10図は第9図に示すトリガーオン処理の詳細なフ
ローチャート、第11図はラッチ回路のリセットに関する
フローチャートである。 4……弦、30……マイクロコンピュータ、40……ラッチ
回路、TSW……弦トリガースイッチ、RSTCT1〜RSTCT6…
…リセットカウンタ。

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】楽器本体に張設された弦と、 この弦の一端に設けられ、この弦に対する撥弦操作によ
    って当該弦に生じる振動に応動して、オン状態とオフ状
    態との間を繰り返す弦スイッチング素子を含み、この弦
    スイッチング素子がオン状態のときは当該オン状態を表
    わす第1レベルの電圧信号をオン状態信号として出力
    し、オフ状態のときには当該オフ状態を表わす第2レベ
    ルの電圧信号をオフ状態信号として出力するように構成
    した弦スイッチ手段と、 前記弦スイッチ手段の出力に接続され、初期状態におい
    てはオフ状態信号を記憶し、前記弦スイッチ手段の出力
    がオン状態信号に変化した際、当該オン状態信号を記憶
    し、その後、前記弦スイッチ手段の出力がオフ状態信号
    に変化してもその記憶内容を変えない記憶手段と、 前記記憶手段の記憶内容を表わす記憶出力をリード可能
    であり、当該記憶出力がオフ状態信号からオン状態信号
    へと変化したことを検知することによって撥弦操作を検
    知する検知手段と、 この検知時点から所定時間経過後に前記記憶手段の記憶
    内容をオフ状態信号に再初期化する再初期化手段と、 を有することを特徴とする撥弦検知装置。
  2. 【請求項2】実用新案登録請求の範囲第1項記載の撥弦
    検知装置において、 楽音信号を発生する楽音発生手段と、 前記検知手段による前記検知に応答して前記楽音発生手
    段に対して楽音信号の発生開始を指示する指示手段と、 を更に有することを特徴とする撥弦検知装置。
  3. 【請求項3】実用新案登録請求の範囲第1項または第2
    項に記載の撥弦検知装置において、 前記検知手段は、前記記憶手段の記憶出力を定期的にサ
    ンプリングし、前回サンプルした記憶出力と今回サンプ
    ルした記憶出力とを比較することによって、前記記憶手
    段の記憶内容がオフ状態信号からオン状態信号へと変化
    したことを検知する手段であることを特徴とする撥弦検
    知装置。
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US07/171,883 US4919031A (en) 1987-03-24 1988-03-21 Electronic stringed instrument of the type for controlling musical tones in response to string vibration
US07/464,430 US5094137A (en) 1987-03-24 1990-01-12 Electronic stringed instrument with control of musical tones in response to a string vibration
US07/668,968 US5113742A (en) 1987-03-24 1991-03-13 Electronic stringed instrument

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5474306A (en) * 1977-11-26 1979-06-14 Roland Corp High speed envelope detector
JPS6266295A (ja) * 1985-09-19 1987-03-25 カシオ計算機株式会社 電子楽器

Patent Citations (2)

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