JP2526880Y2 - 油圧ポンプ - Google Patents

油圧ポンプ

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JP2526880Y2
JP2526880Y2 JP1990073766U JP7376690U JP2526880Y2 JP 2526880 Y2 JP2526880 Y2 JP 2526880Y2 JP 1990073766 U JP1990073766 U JP 1990073766U JP 7376690 U JP7376690 U JP 7376690U JP 2526880 Y2 JP2526880 Y2 JP 2526880Y2
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pressure
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hydraulic pump
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energy absorbing
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正中 小林
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Koyo Seiko Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、急速運転,弁の開閉操作等に伴う衝撃圧を
吸収除去するためのアキュムレータを備えた油圧ポンプ
に関する。
〔従来の技術〕
第6図は従来広く用いられているガス封入型のアキュ
ムレータを示す縦断面図であり、図中61は外部シェル、
62は内部シェル、63はブラダを示している。外部シェル
61は略球形をなし、その直径方向の相対応する2箇所に
孔61a,61bが開口され、孔61aにはアウトレットポート用
の接続金具65が、また孔61bにはインレットポート用の
接続金具66が夫々固定されている。
一方、内部シェル62は球殻の一部をなす形状の上,下
側シェル構成部材67,68の周縁部に形成した各フランジ6
7a,68aを重ね合せた状態で外部シェル61の内周壁に形成
した環状受座61cとスペーサを兼ねる押え金具69との間
に挟持して外部シェル61内に一体的に固定されている。
上,下側シェル構成部材67,68の各頂部には夫々孔67b,
絞り孔68bが開口せしめられ、上側シェル構成部材67の
孔67bはプラグ67cにて気密状態に閉鎖され、また下側シ
ェル構成部材68の絞り孔68bは接続金具66の孔に対向し
て開口位置せしめられている。
ブラダ63は弾性材料にて球殻の一部をなす形状に形成
されており、その周縁部に設けたフランジ部63aをホル
ダ63bを用いて前記内部シェル62における上,下側シェ
ル構成部材67,68の突き合わせ縁部に対応する位置に支
持されており、このポペット63にて内部シェル62内を上
側シェル構成部材67側の室Aと下側シェル構成部材68側
の室Bとに区分してある。
このブラダ63と上側シェル構成部材68との間の室Aは
気密状態となっており、ここには適宜のガスが所定の圧
力で充填せしめられている、60は通油路であり、上下側
シェル構成部材67,68の各フランジに設けられた通路67
d,68dを介してインレットポート71からアウトレットポ
ート72に連通している。
而してこのようなアキュムレータにあっては通油路60
内の油の圧力が高まると、油の一部が接続金具66、下側
シェル構成部材68の絞り孔68bを経て室B内に流入し、
室A内に充填したガス圧力に抗してブラダ63を上方に押
し上げ、室Bの容積を変化させ、通油路60内の油圧上昇
を抑制すると共に、蓄圧が行われるようになっている。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところでこのようなガス封入型のアキュムレータにあ
っては、 室A内に充填されたガス圧力以下の圧力変化には応動
しないこと、 封入ガス圧力が周辺温度の影響で変化するため特性が
変化すること、 封入ガス、ブラダの種類等によって決まる特定の共振
周波数を持つため、自動車用のエンジンにより回転され
る油圧ポンプの如く脈動が広い周波数範囲にわたって変
化する場合には十分な応答性が得難いこと、 アキュムレータに出入する液体の流動損失によって緩
衝を行う構成となっているため、封入ガスのp・v特性
により高圧時にはdp/dvが小さくなり、応答特性が低下
すること、 等の問題があった。
本考案はかかる事情に鑑みなされたものであって、そ
の目的とするところは高圧時,低圧時の如何にかかわら
ず安定した緩衝機能が得られ、弾性率の設定も広範囲に
行うことが出来、しかも流体の流動損失に加えてエネル
ギー吸収ゴムの変位ヒステリシスによる緩衝機能も得ら
れて、広い周波数の振動に対して効果的な緩衝機能を発
揮し得るアキュムレータを備えた油圧ポンプを提供する
にある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る油圧ポンプは、ハウジング内に圧力室を
有する油圧ポンプにおいて、前記圧力室に近接して、ハ
ウジング中に、装着孔を形成し、ここに液圧に対応して
隔壁の一部を変位させて容積を可変とした液室を設け、
該液室の変位する隔壁と、これと対向する不動部とに渡
してエネルギー吸収ゴムを介装させると共に、前記ハウ
ジング中に液室を前記圧力室に連通させる通路液、及び
その途中に位置する絞りを形成したことを特徴とする。
〔作用〕
本考案にあってはこれによって、液体の流動損失によ
る緩衝作用、並びにエネルギー吸収ゴムの変位ヒステリ
シスによる緩衝作用の両者による緩衝機能が得られる。
〔実施例1〕 以下本考案を自動車における油圧式舵取装置の油圧ポ
ンプについて図面に基づき具体的に説明する。
第1図は本考案に係る油圧ポンプを示す縦断面図であ
る。
図示の油圧ポンプは、ロータ1,カムリング2及びプレ
ッシャプレート3、並びにこれらを収納するハウジング
4等を備えてなるベーンポンプである。ロータ1はその
周面に矩形平板状をなすベーン1a,1a…が各別の収納溝
に沿ってロータ1の半径方向への進退自在に内挿されて
いる。ロータ1はハウジング4の空洞部内に固定された
カムリング2の内側に遊嵌され、ロータ軸6に外嵌され
てこれとスプライン結合されている。ロータ軸6は中途
部を玉軸受7に支持され、一側を前記空洞部内に同軸的
に突出させた態様でハウジング4に支承されている。ハ
ウジング4の外部に突出するロータ軸6の他端部にはV
ベルト車8が嵌着してあり、ロータ軸6は該Vベルト車
8及びこれに巻装された図示しないVベルトを介してエ
ンジン等の駆動源に連結されている。
一方、カムリング2は円形の外周と楕円形の内周とを
有する偏肉筒形の部材であり、ロータ1と略等しい軸長
寸法を有し、これと同軸をなして位置決めされた厚肉の
中抜き円板形をなすプレッシャプレート3と共に、これ
らと略同大の内径を有してハウジング4の一側に開口す
る空洞部内に、プレッシャプレート3を内側として嵌入
されている。
ハウジング4の開口端には、この開口域全体を閉塞す
るエンドプレート9が、周方向に複数本の固定ボルト1
0,10…(1本のみ図示)にて固着されており、ロータ軸
6の空洞部側への突出端部は、該エンドプレート9の軸
心位置に内嵌固定された軸受ブッシュ11に支持させこの
ロータ軸6にてスプライン結合されたロータ1は、玉軸
受7と軸受ブッシュ11とにより両持ち支持され、ハウジ
ング4の空洞部及びこれに内嵌されたカムリング2の軸
心上に位置し、円形をなすロータ1の外周と楕円形をな
すカムリング2の内周との間には、ポンプ室が形成され
ている。これらのポンプ室の周方向両端には、ロータ1
の回転方向上流側に開口する吸込口12と、同じく下流側
に開口する吐出口13とが夫々形成され、各吸込口12は各
別に吸込孔15を介して吸込油路14に連通させてある。
而して、前記各ポンプ室へは吸込油路14への導入油が
各別の吸込孔15及び吸込口12を経て吸込まれ、この油は
相隣するベーン1a,1a間に封止され、ロータ1の回転に
伴って回転せしめられて昇圧し、吐出口13から送出され
る。
一方、プレッシャプレート3側に開口する吐出口13
は、該プレッシャプレート3の背面とハウジング4の前
記空洞部とにて囲繞される圧力室16に、プレッシャプレ
ート3を厚さ方向に貫通する吐出孔17を介して連通し、
またこの圧力室16はハウジング4に形成された弁室18に
連通孔19を介して連通されている。従って、ポンプ室内
にて前述の如く昇圧され、吐出口13から送出される圧油
は各別の吐出孔17を経て圧力室16に導入され、更に連通
孔19,弁室18内を経て送出される。
各ポンプ室における圧力発生は、ロータ1の互いに相
隣する2枚のベーン1a,1a間にて生じる容積変化によっ
て行われるため、圧力室16内部にはロータ1の回転数及
びベーン1a,1a…の装着個数に関連して定まる周期を有
する脈動が発生する。この脈動を吸収するためのアキュ
ムレータ20が、ロータ1を収納するケーシングの一部に
配設してある。アキュムレータ20はハウジング4におけ
るVベルト車8側の側面から軸長方向に穿設された装着
孔4aの内部に構成されており、該装着孔4a内には軸長方
向へ摺動自在に内嵌されたピストン21,エネルギー吸収
ゴム22及びコイルばね23を備えている。前記装着孔4aは
内奥部に至るに従って3段階に縮径された段付き孔であ
り、これらの開口端は蓋部材24にて液密に封止してあ
る。前記ピストン21はその軸長方向の中間部に段部21a
を備えており、前記装着孔4aの段差部との接合によりそ
の前進限を規制されるようになっている。
エネルギー吸収ゴム22は粘弾性的性質を示し、ヒステ
リシス特性を有するゴム材を用いて円柱形に形成され、
前記ピストン21と蓋部材24との間の中心部寄りの位置に
その両端部を夫々ピストン21,蓋部材24に接して配設さ
れ、またコイルばね23はエネルギー吸収ゴム22の周囲に
これと同心状であって、両端部を同じく夫々ピストン2
1,蓋部材24に接して配設されている。
装着孔4aの最奥部は中途に小径の絞り部25aを有する
連通孔25により圧力室16に連通されており、圧力室16内
の油圧が導入されるようになっている。
ピストン21はその前端面にて装着孔4a最奥部の油圧を
受圧し、エネルギー吸収ゴム22,コイルばね23に抗して
装着孔4aの開口端側に向けて後退せしめられ、圧力室16
内に発生している脈動はピストン21の移動に伴って生じ
る容積変化により吸収されることとなる。
なお前記絞り孔25は、圧力室16内部に小さい周期にて
発生する微小な圧力変動が伝播することを防止し、ピス
トン21に無為な寸動が生じることを抑制する作用をな
す。
〔実施例2〕 第2図は本考案の実施例2におけるアキュムレータを
示す縦断面図であり、この実施例2にあっては液体管路
30の周壁に付設した構成を示している。
実施例2で用いるアキュムレータは一端部を閉鎖した
シリンダ31の開放端側の外周にフランジ31aを設け、こ
のフランジ31aにボルト31bを用いて開放端を塞ぐ態様で
インポート接続金具32を固定すると共にシリンダ31の内
部にはピストン33及びこのピストン33とシリンダ31の閉
鎖端側との間に渡して中央部寄りに円柱形をなすエネル
ギー吸収ゴム34を、またその周囲にコイルばね35を同心
状に配設して構成してある。
インポート接続金具32にはその外周に螺条32aが形成
され、また中心部には絞り部32bを備えた流通孔32cを設
けてあり、前記螺条32aを介して管路30の周壁に設けた
接続管30aに螺合連結せしめてある。
而してこのようなアキュムレータにあっては管路30内
の圧力が高まると流体の一部が接続管30a、インポート
接続金具32の通流孔32c、絞り部32bを経てシリンダ31内
に流入し、ピストン33をエネルギー吸収ゴム34及びコイ
ルばね35の弾性に抗して移動させることにより、管路30
内の圧力上昇を吸収緩和することとなる。
〔実施例3〕 第3図は本考案の実施例3において用いるアキュムレ
ータを示す縦断面図であり、図中40は管路、41はアキュ
ムレータを示している。この実施例3で用いるアキュム
レータ41は略球形をなす外部シェル42の直径方向におけ
る2個所に孔42a,42bを設け、この各孔42a,42bにインポ
ート接続金具43、アウトポート接続金具44を夫々設ける
と共に、内側に内部シェル45を設け、この内部シェル45
内に内部シェル45内を上,下に区分する弾性材製のブラ
ダ46を配置し、該ブラダ46と、内部シェル45の上側シェ
ル構成部材45aとの間にエネルギー吸収ゴム47及びその
周囲に位置させてコイルばね48を夫々同心状に介装して
構成してある。
内部シェル45は夫々球殻の一部をなす形状の上側シェ
ル構成部材45aと下側シェル構成部材45bとの周縁部を突
き合わせた状態で、外部シェル42の内壁周面に形成した
環状受座42cと環状のスペーサ42dとの間に挟持して構成
してある。またブラダ46はその周縁のフランジ部46aを
内部シェル45の上側シェル構成部材45aと下側シェル構
成部材45bとの突き合わせ部にホルダ46bにて内部シェル
45と一体的に固定してある。
而してこのような実施例3にあっては、管路40は上下
シェル構成部材45a,45bに設けられた通路45e,45fを介し
てインレットポート40aからアウトレットポート40bに連
通しており、管路40内の流体圧力が高まると流体の一部
がインポート接続金具30、下側シェル構成部材45bの孔4
5dを通じて室B内に流入し、エネルギー吸収ゴム47、コ
イルばね48に抗してブラダ46を上方に押し上げこれに伴
う容積変化によって管路40の圧力変化を吸収緩和するこ
ととなる。
第4図は本考案に係る油圧ポンプのアキュムレータに
用いるエネルギー吸収ゴムのヒステリシス及び共振域を
示すグラフ、第5図は従来品に用いられている封入ガス
のヒステリシス及び共振域の関係を示すグラフであり、
第4図(a)はエネルギー吸収ゴムの変位ヒステリシス
を、また第4図(b)はその共振域を示し、一方第5図
(a)はガスの変位ヒステリシスを、また第5図(b)
はその共振域を示している。
第4図(a),第5図(a)のグラフを比較すれば明
らかなようにガスに比較してエネルギー吸収ゴムのヒス
テリシスは大きく、それだけ第4図(b)と第5図
(b)とに示す共振域もガスに比較してエネルギー吸収
ゴムの共振域は大幅に広くなっていることが解る。
例えばエンジンによって駆動される自動車の動力舵取
装置用油圧ポンプにあってはエンジンの回転数の変化に
応じて油圧ポンプの回転数も変化し、その圧力脈動の周
期も広範囲に変化するから、このような油圧回路におけ
る圧力脈動の吸収には上記した如き共振域の広いエネル
ギー吸収ゴムを用いるのがより確実な緩衝機能が得られ
ることが解る。
〔効果〕
以上の如く本考案にあっては、内部に圧力室を有する
油圧ポンプのハウジング中に隔壁の一部を変位させて容
積を可変とした液室,該液室を油圧ポンプの圧力室に連
通させる通液路、及びこの通液路の途中に位置する絞り
を設けることでアキュムレータを有する油圧ポンプを極
めて小型,コンパクトに構成することが出来、圧力室内
の衝撃圧を温度変化等の影響を受けることなく、確実に
緩衝し得て安定した特性が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係る油圧ポンプを示す縦断面図、第2
図は本考案の実施例2に用いるアキュムレータを示す縦
断面図、第3図は本考案の実施例3に用いるアキュムレ
ータを示す縦断面図、第4図は本考案に係る油圧ポンプ
のアキュムレータに用いるエネルギー吸収ゴムのヒステ
リシス及び共振域を示すグラフ、第5図は従来品に用い
られている封入ガスのヒステリシス及びその共振域を示
すグラフ、第6図は従来のガス封入型アキュムレータを
示す縦断面図である。 1……ロータ、2……カムリング、4……ハウジング、
20……アキュムレータ、22……エネルギー吸収ゴム、23
……コイルばね、34……エネルギー吸収ゴム、35……コ
イルばね、47……エネルギー吸収ゴム、48……コイルば

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ハウジング内に圧力室を有する油圧ポンプ
    において、 前記圧力室に近接して、ハウジング中に、装着孔を形成
    し、ここに液圧に対応して隔壁の一部を変位させて容積
    を可変とした液室を設け、該液室の変位する隔壁と、こ
    れと対向する不動部とに渡してエネルギー吸収ゴムを介
    装させると共に、 前記ハウジング中に液室を前記圧力室に連通させる通液
    路、及びその途中に位置する絞りを形成したことを特徴
    とする油圧ポンプ。
JP1990073766U 1990-07-10 1990-07-10 油圧ポンプ Expired - Lifetime JP2526880Y2 (ja)

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JPH11230101A (ja) * 1998-02-18 1999-08-27 Kayaba Ind Co Ltd アキュムレータ構造
JP4719423B2 (ja) * 2004-03-05 2011-07-06 株式会社アイチコーポレーション 圧力制御弁

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