JP2526191B2 - 位置検出装置 - Google Patents

位置検出装置

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JP2526191B2
JP2526191B2 JP3357132A JP35713291A JP2526191B2 JP 2526191 B2 JP2526191 B2 JP 2526191B2 JP 3357132 A JP3357132 A JP 3357132A JP 35713291 A JP35713291 A JP 35713291A JP 2526191 B2 JP2526191 B2 JP 2526191B2
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成章 藤原
徳次 芝原
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Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Screen Holdings Co Ltd
Dainippon Screen Manufacturing Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば各種基板におけ
る膜厚測定や回路パターンの線幅測定などに用いる顕微
鏡においてサンプル面に対するピント合わせや、あるい
は光ディスク装置においてディスク面に対する読み取り
/書き込みヘッドのピント合わせを自動的に行わせるた
めに装備する合焦点検出装置のように、基準位置からの
サンプル面の位置ずれ状態を検出する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の位置検出装置として、例
えば本出願人による特開平3−31714号公報に開示
されたものがある。以下、図15を参照して、この装置
の構成を説明する。
【0003】この位置検出装置は、サンプル面Sを照射
するための2つの投光器111、121を備えている。
第1投光器111から出射された光束は、ハーフミラー
130を透過した後、対物レンズ131で集束されてサ
ンプル面Sに入射する。第2投光器121から出射され
た光束は、ハーフミラー130で反射された後、対物レ
ンズ131で集束されてサンプル面Sに入射する。
【0004】第1投光器111とハーフミラー130と
の間に第1遮蔽板112がある。この第1遮蔽板112
の端縁112aは、対物レンズ131の合焦点位置P0
よりも対物レンズ131から離れた側に予め設定された
第1設定位置P1 と共役な位置P1 ’に配置されてい
る。第1遮蔽板112の対物レンズ131側の面は反射
面で構成され、この面で反射された光の光量は第1光量
検出器113で検出される。
【0005】第2投光器121とハーフミラー130と
の間に第2遮蔽板122がある。この第2遮蔽板122
の端縁122aは、対物レンズ131の合焦点位置P0
よりも対物レンズ131に近い側に予め設定された第2
設定位置P2 と共役な位置P2 ’に配置されている。第
2遮蔽板122の対物レンズ131側の面は反射面で構
成され、この面で反射された光の光量は第2光量検出器
123で検出される。
【0006】図16に示すように、第1光量検出器11
3の出力信号E1 は、サンプル面Sが第1設定位置P1
にあるときに極小値をとる。一方、第2光量検出器12
3の出力信号E2 は、サンプル面Sが第2設定位置P2
にあるときに極小値をとる。したがって、出力信号
1 ,E2 の差分E1 −E2 は、図16に実線で示すよ
うに変化し、差分E1 −E2 の基準値Er に対する極性
を調べることにより、サンプル面Sが合焦点位置P0
対してどちらの方向に位置ずれを起こしているかを判別
することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな構成を有する従来例の場合には、次のような問題が
ある。すなわち、上述した従来例は、サンプル面Sの位
置ずれを検出するために、2つの遮蔽板112,122
をそれぞれ所定の個所に設置しなければならないので、
装置の構成および調整が複雑になるという問題点があ
る。
【0008】また、遮蔽板112,122は、合焦点位
置P0 と共役な位置に対してそれぞれ前後にずれた位置
に配置されているので、サンプル面Sが傾斜するとサン
プル面Sから反射されて遮蔽板112,122の各反射
面に入射する光束にバラツキが生じる。その結果、光量
検出器113,123の出力信号の差分E1 −E2 の曲
線が図16の横軸に沿って左右にシフトすると共に傾き
も変化し、サンプル面Sの位置検出に誤差が生じるとい
う難点がある。
【0009】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、装置の構成および調整を簡単化するこ
とができる位置検出装置を提供することを目的としてい
る。また、本発明の他の目的は、サンプル面の傾斜の有
無にかかわらず、サンプル面の位置ずれ状態を精度良く
検出することができる位置検出装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような目
的を達成するために、次のような構成をとる。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、基準位置からのサンプル
面の位置ずれ状態を検出する位置検出装置であって、前
記基準位置に対して特定の関係でピント面を有する対物
レンズと、前記対物レンズの前記基準位置とは反対側に
配置されたハーフミラーと、前記ハーフミラーを透過し
た後、前記対物レンズを経て前記サンプル面に入射し、
かつ前記ハーフミラーから前記対物レンズに至る光路上
の第1集光位置で集光する第1光線束を出射する第1集
束光投光器と、前記ハーフミラーで反射された後、前記
対物レンズを経て前記サンプル面に入射し、かつ前記ハ
ーフミラーから対物レンズに至る光路上の第2集光位置
で集光する第2光線束を出射する第2集束光投光器と、
前記第1集光位置と前記第2集光位置との間に端縁が配
置され、その端縁で前記各投光器から出射された第1お
よび第2光線束の一部を遮る遮光板と、前記サンプル面
で反射された前記第1および第2光線束の内、前記遮光
板の前記対物レンズ側の面に入射する光線束の光量を検
出する光量検出器とを備え、前記光量検出器によって検
出された前記第1光線束の光量と、前記第2光線束の光
量との差分に基づいて、前記サンプル面の位置ずれ状態
を検出するものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、基準位置からの
サンプル面の位置ずれ状態を検出する位置検出装置であ
って、前記基準位置に対して特定の関係でピント面を有
する対物レンズと、前記対物レンズの光軸を含む仮想平
面の一方側に配置され、前記光軸と交差した後、前記対
物レンズを経て前記サンプル面に入射する第1平行光線
束を出射する第1平行光線投光器と、前記仮想平面の他
方側に配置され、前記光軸と交差した後、前記対物レン
ズを経て前記サンプル面に入射する第2平行光線束を出
射する第2平行光線投光器と、前記第1および第2平行
光線束が交差する領域に端縁が配置され、その端縁で前
記各投光器から出射された第1および第2平行光線束の
一部を遮る遮光板と、前記サンプル面で反射された第1
および第2平行光線束の内、前記遮光板の前記対物レン
ズ側の面に入射する光線束の光量を検出する光量検出器
とを備え、前記光量検出器によって検出された前記第1
平行光線束の光量と、前記第2平行光線束の光量との差
分に基づいて、前記サンプル面の位置ずれ状態を検出す
るものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の位置検出装置において、前記遮光板の端縁が
基準位置と共役な位置に配置されているものである。
【0013】
【作用】本発明の作用は次のとおりである。請求項1に
記載の発明によれば、第1集束光投光器と第2集束光投
光器とからそれぞれ出射された光線束が、ハーフミラー
から対物レンズに至る光路上の異なる位置で集光するの
で、各集光部の間に配置された遮光板の端縁により、前
記各光線束は2つの光線束に分離される。分離された2
つの光線束(分離光線束)は対物レンズを経て、サンプ
ル面にそれぞれ入射する。サンプル面が基準位置にある
とき、サンプル面で各々反射された分離光線束は、共に
遮光板の対物レンズ側の面に最も少なく入射するので、
光量検出手段によって検出される各分離光線束の光量は
極小値をとる。
【0014】一方、サンプル面が基準位置よりも対物レ
ンズに近い側にある場合は、センプル面が基準位置にあ
る場合に比べて、一方の分離光線束(第1分離光線束)
遮光板の対物レンズ側の面に入射する量は大きく増加
するが、他方の分離光線束(第2分離光線束)が前記面
に入射する量は少ししか増加しない。逆に、サンプル面
が基準位置よりも対物レンズから離れた側にある場合
は、サンプル面が基準位置にある場合に比べて、第2分
離光線束が遮光板の対物レンズ側の面に入射する量は大
きく増加するが、第1分離光線束が前記面に入射する量
は少ししか増加しない。
【0015】したがって、遮光板の対物レンズ側の面に
入射する第1分離光線束の光量と、第2分離光線束の光
量との差分をとった場合、前記光量の差分は、サンプル
面が基準位置にある場合を境として、極性(正負)が反
転した信号となる。したがって、前記差分信号の極性を
調べることにより、サンプル面が基準位置に対してどち
らの方向に位置ずれを起こしているかを判断することが
できる。
【0016】請求項2に記載の発明によれば、対物レン
ズの光軸を含む仮想平面を挟んでそれぞれ異なる側に配
置された第1平行光線投光器と第2平行光線投光器とか
ら出射された各平行光線束が略光軸上で交差するので、
前記平行光線束の交差領域に配置された遮光板の端縁に
より、前記各光線束は光軸に対して左右に分離された2
つの平行光線束に分離される。分離された各平行光線束
(分離平行光線束)は対物レンズを経て、サンプル面に
それぞれ入射する。
【0017】サンプル面が基準位置よりも対物レンズに
近い側へ変位するに従って、サンプル面で反射された一
方の分離平行光線束(第1分離平行光線束)が遮光板
対物レンズ側の面に入射する量は増加するが、他方の分
離平行光線束(第2分離平行光線束)は前記面に入射し
ない。一方、サンプル面が基準位置よりも対物レンズか
ら離れる側へ変位するに従って、サンプル面で反射され
た第2分離平行光線束が遮光板の対物レンズ側の面に入
射する量は増加するが、第1分離平行光線束は前記面に
入射しない。
【0018】したがって、請求項1に記載の発明と同様
に、遮光板の対物レンズ側の面に入射する第1分離平行
光線束の光量と、第2分離平行光線束の光量との差分を
とり、その差分の極性値からサンプル面が基準位置に対
してどちらの方向に位置ずれを起こしているかを判断す
ることができる。
【0019】請求項3に記載の発明によれば、請求項1
または2に記載の位置検出装置において、遮光板の端縁
がサンプル面の基準位置と共役な位置に配置されている
ので、サンプル面が傾斜していても、サンプル面から反
射された各分離光線束(分離平行光線束)が遮光板の対
物レンズ側の面に入射する量に変動を生じることがな
い。したがって、前記光量の差分値の極性反転位置がシ
フトすることがなく、サンプル面の基準位置に対する位
置ずれが精度良く検出される。
【0020】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。 <第1実施例>図1は本実施例に係る位置検出装置の光
学系の概略構成を示した図である。この位置検出装置
は、それぞれ集束光線束を出射する集束光投光器1およ
び2を備えている。集束光投光器1から出射された光線
束は、ハーフミラー3を透過した後、対物レンズ4を経
てサンプル面Sに入射する。一方、集束光投光器2から
出射された光線束は、ハーフミラー3で反射された後、
対物レンズ4を経てサンプル面Sに入射する。集束光投
光器1および2からの光線束は、ハーフミラー3から対
物レンズ4に至る光軸上の異なる位置で、それぞれ集光
する。図中の符号C1 は集束光投光器1から出射された
光線束の集光部、C2 は集束光投光器2から出射される
光線束の集光部をそれぞれ示している。
【0021】ハーフミラー3から対物レンズ4に至る光
路上に、前記各光線束の一部を遮蔽する遮光板としての
遮蔽板5が配設されている。遮蔽板5の端縁5aは、前
記集光部CとCとの間、好ましくは集光部CとC
との間の光軸上であり、最も好ましくはサンプル面S
の基準位置Pと共役な位置P’上に配置される。ここ
で、基準位置Pは、対物レンズ4の合焦点位置に相当し
ている。遮蔽板5の対物レンズ4側の面(以下「裏面」
という)は鏡面などの光を反射する面で構成されてい
る。遮蔽板5で分離された各光線束(分離光線束)は、
サンプル面Sで反射される。遮蔽板5に付設された光量
検出器6は、サンプル面Sで反射された分離光線束の
内、遮蔽板5の裏面に入射した光線束、すなわち、前記
裏面で反射された光線束の光量を検出する。
【0022】次に、図2を参照して、遮蔽板5による各
集束光線束の分離作用を説明する。図中、符号R1 は集
束光投光器1から出射された集束光線束、R2 は集束光
投光器2から出射された集束光線束を示している。遮蔽
板5の端縁5aが、集束光線束R1 の集光部C1 と集束
光線束R2 の集光部C2 との間に配置されているので、
図2において光軸OAに対して左右に分離された、集束
光線束R1 の分離光線束R1 ’と、集束光線束R2 の分
離光線束R2 ’とが得られる。なお、ここでは遮蔽板5
の端縁5aを光軸OA上に配置しているが、端縁5aは
必ずしも光軸OA上に配置する必要はなく、集束光線束
1 ,R2 を概略2方向に分離できるように配置すれば
よい。
【0023】以下、図3〜図5を参照して、本実施例装
置によるサンプル面Sの位置検出動作を説明する。な
お、各図において、符号K1 は図2に示した分離光線束
1 ’のうち基準位置Pと共役な位置P’を通過する光
線を、K2 は分離光線束R2 ’のうち基準位置Pと共役
な位置P’を通過する光線をそれぞれ示している。
【0024】図3に示すように、サンプル面Sが基準位
置Pにある場合、サンプル面Sからの反射光は、入射光
1 ,K2 が入射した共役位置P’上の点に戻って来る
ので、遮蔽板5の裏面に入射しない。一方、図4に示す
ように、サンプル面Sが基準位置Pよりも対物レンズ4
から離れた側にある場合、光線K1 の反射光は遮蔽板5
の裏面に入射しないが、光線K2 は前記裏面に入射す
る。また、図5に示すように、サンプル面Sが基準位置
Pよりも対物レンズ4に近い側にある場合、光線K1
反射光は遮蔽板5の裏面に入射するが、光線K2 は前記
裏面に入射しない。
【0025】したがって、集束光投光器1,2の各分離
光線束R1 ’,R2 ’の反射光が遮蔽板5の裏面に入射
する光量を、光量検出器6でそれぞれ単独に分離して測
定すると、各検出光量E1 ,E2 は図6のように変化す
る。図6において、横軸はサンプル面Sの基準位置Pに
対する位置を示し、その+方向は基準位置Pよりも対物
レンズ4から離れる方向を、−方向は基準位置Pよりも
対物レンズ4へ近づく方向をそれぞれ示している。
【0026】集束光投光器1による検出光量E1 は、サ
ンプル面Sが基準位置Pにあるとき極小となり(図3参
照)、サンプル面Sが基準位置Pよりも対物レンズ4に
近い側にあるときに大きなピークをもつ(図5参照)。
一方、集束光投光器2による検出光量E2 は、サンプル
面Sが基準位置Pにあるとき、検出光量E1 と同様に極
小となり(図3参照)、サンプル面Sが基準位置Pより
も対物レンズ4から離れた側にあるときに大きなピーク
をもつ(図4参照)。図6で、検出光量E1 が対物レン
ズ4から離れた側に小さなピークをもち、検出光量E2
が対物レンズ4に近い側に小さなピークをもつのは、図
2に示した分離光線束R1 ’,R2 ’がそれぞれ光線K
1 ,K2 以外にも光軸OAの付近に幾分かの光量分布を
もつため、図4の状態でも分離光線束R1 ’の一部が遮
蔽板5の裏面に入射し、また、図5の状態でも分離光線
束R2 ’の一部が遮蔽板5の裏面に入射するからであ
る。
【0027】検出光量E1 ,E2 の差分をとると、図6
に示すように、その差分E1 −E2 は、基準位置Pを境
として、その極性(正負)が反転した信号になる。した
がって、前記差分信号の極性を調べることにより、サン
プル面Sが基準位置Pに対してどちらの方向に位置ずれ
を起こしているかを判断することができる。
【0028】図7は、本実施例装置の制御部の概略構成
を示したブロック図である。ここでは、集束光投光器
1,2の各分離光線束R1 ’,R2 ’の反射光が遮蔽板
5の裏面に入射する光量を、光量検出器6でそれぞれ単
独に分離して測定するために、集束光投光器1,2を時
分割で駆動している。すなわち、図7に示したタイミン
グ制御回路7によって集束光投光器1,2を交互に駆動
し、そのタイミングに同期して、光量検出器6の検出信
号をサンプルホールド回路81 ,82 で保持することに
より、光量検出器6の検出信号を各投光器1,2ごとに
分離している。差分検出回路9は、サンプルホールド回
路81 ,82 で保持された検出光量E1 ,E2 の差分を
検出し、その差分信号E1 −E2 をサンプルステージ駆
動回路10に出力する。サンプルステージ駆動回路10
は、差分信号E1 −E2 の極性に応じて、サンプルステ
ージを駆動する。すなわち、差分信号E1 −E2 が負の
ときは、サンプルステージを対物レンズ4に近づけるよ
うに駆動し、差分信号E1 −E2 が正のときは、サンプ
ルステージを対物レンズ4から離すように駆動する。以
上の制御により、サンプル面Sが基準位置Pに位置合わ
せされる。
【0029】なお、遮蔽板5の裏面に入射する光線束の
光量を各集束光投光器1,2ごとに分離して検出するた
めの手法は、上述の例に限らず、次のように変形実施す
ることも可能である。
【0030】(1)集束光投光器1,2からそれぞれ異
なる波長の光を同時に出射し、遮蔽板5の裏面で反射さ
れた光を、ダイクロイックミラー等を使って各波長ごと
に分離し、各分離光の光量を2つの光量検出器を使って
それぞれ個別に検出するようにしてもよい。
【0031】(2)集束光投光器1,2からそれぞれ周
波数の異なるパルス光を同時に出射し、遮蔽板5の裏面
で反射された光の光量を各周波数のタイミングでそれぞ
れ検出する2つの光量検出器を用いてもよい。
【0032】また、本実施例のように、遮蔽板5の端縁
5aを基準位置Pと共役な位置P’に配置した場合に
は、サンプル面Sが傾斜していても、図6に示した検出
光量E1 ,E2 が極小値をとる位置が変動しないので、
サンプル面Sの位置ずれを精度よく検出することができ
る。
【0033】<第2実施例>図8を参照して、本発明の
第2実施例を説明する。本実施例の特徴は、第1実施例
の集束光投光器1,2に替えて、平行光線束を出射する
平行光線投光器11および12を用い、ハーフミラー3
を省いたことにある。平行光線投光器11,12は、光
軸OAを含む仮想平面(図8の紙面に垂直な面)を挟ん
で対向配置され、各投光器11,12から出射された平
行光線束は光軸OA上で交わっている。両平行光線束が
交差する領域に、遮蔽板5の端縁5aが配置されてい
る。好ましくは、遮蔽板5の端縁5aは光軸OA上であ
り、最も好ましくは、端縁5aは基準位置Pと共役な位
置P’に配置される。
【0034】本実施例によれば、平行光線投光器11,
12からそれぞれ出射された平行光線束R3 ,R4 が、
遮蔽板5によって分離されることにより、光軸OAに対
して左右に分離された2つの分離平行光線束R3 ’,R
4 ’が得られる。
【0035】本実施例によっても、第1実施例と同様
に、サンプル面Sから反射された平行光線束R3 ’,R
4 ’が遮蔽板5の裏面に入射する光量は、サンプル面S
の位置に応じて変化する。図9に示した符号E3 は、平
行光線投光器11による検出光量の変化を示し、E4
平行光線投光器12による検出光量の変化を示す。共に
サンプル面Sが基準位置Pにあるときに極小値を示す。
なお、サンプル面Sが基準位置Pよりも対物レンズ4か
ら離れた側にあるとき検出光量E3 に、第1実施例のよ
うな小さなピーク(図6参照)が現れず、同様に、サン
プル面Sが基準位置Pよりも対物レンズ4に近い側にあ
るとき検出光量E4 に、小さなピークが現れないのは、
分離平行光線束R3 ’,R4 ’が光軸OAの付近に光量
分布をもたいないからである。
【0036】第1実施例と同様に、上述した検出光量E
3 ,E4 の差分をとると、その差分E3 −E4 は、基準
位置Pを境としてその極性(正負)が変化する信号とな
る。したがって、差分信号E3 −E4 の極性を調べるこ
とにより、サンプル面Sの位置ずれ方向を検出すること
ができる。
【0037】なお、遮蔽板5の端縁5aを基準位置Pと
共役な位置P’に配置した場合には、サンプル面Sが傾
斜していても、図9に示した検出光量E3 ,E4 が極小
値をとる位置が変動しないので、サンプル面Sの位置ず
れを精度よく検出することは第1実施例と同様である。
図10および図11は、基準位置Pにあるサンプル面S
が傾斜しているときの、分離平行光線束R3 ’,R4
の光路を示したものである。いずれの場合にも、遮蔽板
5の裏面に分離平行光線束R3 ’,R4 ’の反射光が入
射されず、したがって、検出光量E3 ,E4 の極小値の
位置が変動しないことがわかる。
【0038】<第3実施例>上述した第1実施例および
第2実施例では、遮蔽板5の裏面に入射する光線束の光
量の差分の極性から、サンプル面Sの位置ずれ方向を検
出することができたが、ずれの程度(距離)を直ちに検
出することができない。なぜなら、前記検出光量の差分
のレベルは、サンプル面Sの反射率の影響を受けるの
で、前記レベルとサンプル面Sの位置ずれ量との間に正
確な対応関係がないからである。ところで、本発明に係
る位置検出装置を、サンプル面Sの高速フィードバック
制御に適用しようとした場合、サンプル面Sの位置ずれ
方向ととともに、その位置ずれ量を知ることは重要であ
る。本実施例は、サンプル面Sの位置ずれ量をも検出で
きるようにしたものである。
【0039】第1および第2実施例では、遮蔽板5の裏
面に入射する光線束の光量のみを検出するために、光量
検出器6としてフォトダイオードのような光量検出素子
を用いたが、本実施例では前記検出光量とともに、光線
束の入射位置も検出できる機能をもった光学的位置検出
手段を備えている。すなわち、サンプル面Sと基準位置
Pとの隔たりが少ない状態では、サンプル面Sで反射さ
れた光線束は遮蔽板5の端縁5aの付近のみに入射し、
サンプル面Sと基準位置Pとの隔たりが大きくなるに従
って端縁5aから離れた位置を入射するようになる。し
たがって、サンプル面Sで反射された光線束が、遮蔽板
5の裏面に入射する光線束の位置を検出することによ
り、サンプル面Sと基準位置Pとの隔たり(位置ずれ
量)を知ることができる。なお、本実施例において、投
光器などの構成は第1および第2実施例の何れをも適用
することができる。以下、図12〜図14を参照して、
上述した光学的位置検出手段の例を具体的に説明する。
【0040】図12に示した例は、光学的位置検出手段
として、ポジション・センシティブ・デバイス(PS
D)として知られている光学的位置検出素子6aを用い
て、遮蔽板5への入射位置を検出している。また、図1
3に示した例は、光学的位置検出手段として、遮蔽板5
で反射された光線束をフォトダイオード・アレイ6b1
〜6b4 を用いて、遮蔽板5への入射光量と入射位置を
検出している。さらに、図14に示した例は、フォトダ
イオード・アレイ6b1 〜6b4 を遮蔽板5の裏面に一
体的に取り付けることにより、サンプル面Sで反射され
た光線束の光量と入射位置を、前記裏面上で直接的に検
出している。
【0041】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1および2に記載の発明によれば、2つの投光器から出
射された光線束を、1つの遮光板によって2方向に分離
してサンプル面に入射し、サンプル面からの反射光線束
のうち、前記遮光板の対物レンズ側の面に入射する光線
束の光量を検出することによって、サンプル面の位置ず
れを検出しているので、2つの遮光板を備えていた従来
装置と比較して、位置検出装置の構成および調整を簡単
化することができる。
【0042】また、請求項3に記載の発明によれば、
光板の端縁をサンプル面の基準位置と共役な位置に配置
しているので、サンプル面が傾斜しても遮光板の対物レ
ンズ側の面に入射する光線束の光量に変動が生じること
がなく、サンプル面の基準位置に対する位置ずれ状態を
精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位置検出装置の第1実施例の光学
系の概略構成を示した図である。
【図2】遮蔽板の端縁によって2つの集光光線束が分離
される様子を示した図である。
【図3】サンプル面が基準位置にある場合の光路を示し
た図である。
【図4】サンプル面が基準位置よりも対物レンズから離
れた側にある場合の光路を示した図である。
【図5】サンプル面が基準位置よりも対物レンズに近い
側にある場合の光路を示した図である。
【図6】第1実施例において、光量検出器の出力とサン
プル面の位置との関係を示した図である。
【図7】実施例装置の制御部の概略構成を示したブロッ
ク図である。
【図8】第2実施例の光学系の概略構成を示した図であ
る。
【図9】第2実施例において、光量検出器の出力とサン
プル面の位置との関係を示した図である。
【図10】サンプル面が傾斜している場合の光路を示し
た図である。
【図11】サンプル面が傾斜している場合の光路を示し
た図である。
【図12】第3実施例の要部構成を示した図である。
【図13】第3実施例の変形例の要部構成を示した図で
ある。
【図14】第3実施例のその他の例の要部構成を示した
図である。
【図15】従来の位置検出装置の光学系の概略構成を示
した図である。
【図16】従来装置による位置検出処理の説明に供する
図である。
【符号の説明】
S…サンプル面 P…基準位置 1,2…集束光投光器 3…ハーフミラー 4…対物レンズ 5…遮蔽板 5a…端縁 6…光量検出器 11,12…平行光線投光器
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−247203(JP,A) 特開 昭53−87256(JP,A) 特開 昭51−66852(JP,A) 特開 昭56−81408(JP,A) 特公 平8−10140(JP,B2) 特公 平7−94984(JP,B2) 特公 平7−94983(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基準位置からのサンプル面の位置ずれ状
    態を検出する位置検出装置であって、 前記基準位置に対して特定の関係でピント面を有する対
    物レンズと、 前記対物レンズの前記基準位置とは反対側に配置された
    ハーフミラーと、 前記ハーフミラーを透過した後、前記対物レンズを経て
    前記サンプル面に入射し、かつ前記ハーフミラーから前
    記対物レンズに至る光路上の第1集光位置で集光する第
    1光線束を出射する第1集束光投光器と、 前記ハーフミラーで反射された後、前記対物レンズを経
    て前記サンプル面に入射し、かつ前記ハーフミラーから
    対物レンズに至る光路上の第2集光位置で集光する第2
    光線束を出射する第2集束光投光器と、 前記第1集光位置と前記第2集光位置との間に端縁が配
    置され、その端縁で前記各投光器から出射された第1お
    よび第2光線束の一部を遮る遮光板と、 前記サンプル面で反射された前記第1および第2光線束
    の内、前記遮光板の前記対物レンズ側の面に入射する光
    線束の光量を検出する光量検出器とを備え、 前記光量検出器によって検出された前記第1光線束の光
    量と、前記第2光線束の光量との差分に基づいて、前記
    サンプル面の位置ずれ状態を検出することを特徴とする
    位置検出装置。
  2. 【請求項2】 基準位置からのサンプル面の位置ずれ状
    態を検出する位置検出装置であって、 前記基準位置に対して特定の関係でピント面を有する対
    物レンズと、 前記対物レンズの光軸を含む仮想平面の一方側に配置さ
    れ、前記光軸と交差した後、前記対物レンズを経て前記
    サンプル面に入射する第1平行光線束を出射する第1平
    行光線投光器と、 前記仮想平面の他方側に配置され、前記光軸と交差した
    後、前記対物レンズを経て前記サンプル面に入射する第
    2平行光線束を出射する第2平行光線投光器と、 前記第1および第2平行光線束が交差する領域に端縁が
    配置され、その端縁で前記各投光器から出射された第1
    および第2平行光線束の一部を遮る遮光板と、 前記サンプル面で反射された第1および第2平行光線束
    の内、前記遮光板の前記対物レンズ側の面に入射する光
    線束の光量を検出する光量検出器とを備え、 前記光量検出器によって検出された前記第1平行光線束
    の光量と、前記第2平行光線束の光量との差分に基づい
    て、前記サンプル面の位置ずれ状態を検出することを特
    徴とする位置検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の位置検出装置
    において、前記遮光板は、その端縁が基準位置と共役な
    位置に配置されている位置検出装置。
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