JP2525973B2 - 表皮材の真空貼着方法 - Google Patents

表皮材の真空貼着方法

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JP2525973B2
JP2525973B2 JP21243391A JP21243391A JP2525973B2 JP 2525973 B2 JP2525973 B2 JP 2525973B2 JP 21243391 A JP21243391 A JP 21243391A JP 21243391 A JP21243391 A JP 21243391A JP 2525973 B2 JP2525973 B2 JP 2525973B2
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一弘 長浜
宏光 親松
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Kasai Kogyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、芯材表面に表皮材を
貼着する表皮材の真空貼着方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車用ドアトリム,自動車用
リヤコーナートリム等の自動車用内装部品の一般的な構
成は、保形性を備えた芯材の表面にクッション性を備え
た表皮材を貼着してなるものが多い。
【0003】そして、これら内装部品の製造方法として
は、芯材をプレス成形等により所要形状に成形した後、
熱可塑性樹脂をベースとした表皮材をプレヒートした
後、真空成形工法により芯材表面に表皮材を貼着する表
皮材の真空貼着方法が主流である。
【0004】さらに、表皮材の真空貼着工法において
は、図8に示すように、表皮材1の周縁部分をクランプ
装置2で保持し、図示しないヒータ装置により表皮材1
の上下面側から表皮材1を所定温度に加熱して、芯材の
複雑な曲面形状に追従するように、所定のドローダウン
量(図8中dで示す)を確保することが必要であり、こ
の表皮材1のドローダウン量を管理することで、真空成
形における精度の向上を図るようにしているのが実情で
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来では
表皮材1のプレヒート時、表皮材のドローダウン量を確
保することで精度の良い真空成形を行なうようにしてい
るため、例えば、表皮材1として塩ビレザー等の薄手仕
様のものを使用した場合、熱伝導が早いため、所定のド
ローダウン量を得る前に、表面(トップ層)が過剰加熱
状態となり、艶の出過ぎやシボ流れ等の不具合が発生す
るという欠点があった。
【0006】さらに、表皮材1のプレヒート時、表皮材
1に所定のドローダウン量を形成するため、上下のヒー
タ装置の占有スペースが大きくなり、省スペース化を図
る上で大きな問題となっている。
【0007】また、表皮材1に所定のドローダウン量を
得るためには、プレヒート時間が長くかかり、工程の長
期化に伴なうコストアップを招来するという不具合があ
った。
【0008】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、本発明の目的とするところは、芯材表面を
被覆する表皮材の真空貼着方法において、表皮材のプレ
ヒート時、表皮材に所定のドローダウン量を短時間に確
保することが可能となり、成形サイクルの短縮化、過剰
プレヒートの防止を図るとともに、プレヒート装置の簡
素化をも可能にした表皮材の真空貼着方法を提供するこ
とにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、表皮材のプレヒート後、所定のドローダ
ウン量を備えた状態で芯材表面に表皮材を真空貼着する
表皮材の真空貼着方法において、前記表皮材の周縁部を
保持するクランプ装置を前後左右方向に伸ばし、表皮材
を縦横方向に引き伸ばした状態でプレヒートを行ない、
その後、クランプ装置を元の寸法に戻し、表皮材に所定
のドローダウン量を確保させるようにしたことを特徴と
する。
【0010】
【作用】以上の構成から明らかなように、ストレッチ状
態にある表皮材をプレヒートした後、引き伸ばした表皮
材を元に戻し、所定のドローダウン量を確保するという
工法であるため、ストレッチ状態にある表皮材のドロー
ダウン量は小さくて済むため、加熱時間が短縮化でき、
かつ表皮材表面が過剰に加熱されることがない。
【0011】さらに、ストレッチ時におけるドローダウ
ン量が少ないため、上下のヒータ装置の設定スペースも
節約できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明における表皮材の真空貼着方法
における実施例について、添付図面を参照しながら詳細
に説明する。
【0013】図1は本発明方法により製作した自動車用
ドアトリムを示す断面図。
【0014】図2ないし図7は同自動車用ドアトリムの
製造工程を示すもので、図2ないし図5は表皮材のプレ
ヒート工程、図6,図7は表皮材の真空成形工程をそれ
ぞれ示す。
【0015】図1において、本発明方法を適用した自動
車用ドアトリム10は、所要形状にプレス成形され、保
形性と車体パネルへの取付剛性を備えた芯材11と、こ
の芯材11の表面側に一体貼着されている表皮材12と
から構成されている。
【0016】さらに詳しくは、上記芯材11としては、
ポリプロピレン樹脂等の熱可塑性樹脂と木粉,タルク等
のフィラーを混合したものをシート状に押出し、プレヒ
ート後コールドプレス成形することにより得られる複合
樹脂板を適用してもよく、また繊維マット等を熱圧成形
することにより所要形状に成形される繊維板を適用して
もよい。
【0017】一方、表皮材12としては、本実施例では
クッション性,装飾性,手触り感の良好な発泡塩ビシー
トが使用されている。
【0018】次いで、図2ないし図5に基づいて表皮材
12のプレヒート工程について説明する。
【0019】まず、図2に示すように、表皮材12の周
縁をクランプ装置20により保持した後、図3に示すよ
うに、クランプ装置20を前後左右方向に引き伸ばす、
いわゆるストレッチ工法を採用する。
【0020】このとき、ストレッチ前の基準寸法をd1
とした場合、ストレッチ後の寸法はd2 となる。
【0021】その後、図4に示すように、表皮材12の
上下側からヒータ装置21により、表皮材12を加熱軟
化させるプレヒートを行なう。
【0022】そして、表皮材12のドローダウン量がa
になったとき、プレヒートを完了し、図5に示すよう
に、クランプ装置20を元位置に戻し、表皮材12に図
中符号bで示す所定のドローダウン量を確保する。
【0023】このとき、見掛けのドローダウン量aと所
望のドローダウン量bとの関係は、 b≧a+(d2 −d1 ) となる。
【0024】このように、本発明のようにストレッチ工
法を使用すれば、表皮材12における所望のドローダウ
ン量bを確保するには、見掛けのドローダウン量aを形
成するための短時間で済み、かつヒータ装置21のスペ
ースも節約できることから、工程の短縮化が期待できる
とともに、省スーペス化にも役立つ。
【0025】さらに、プレヒート時間が短縮できること
から、過剰加熱されることがなく、表皮材12のトップ
層にシボ流れや艶の出過ぎ等の従来不具合は有効に解決
される。
【0026】このように、所望のドローダウン量を確保
した表皮材12は、図6に示すように真空成形用金型3
0の型面にセットされた芯材11の上方に位置決めさ
れ、真空成形用金型30が上昇し、真空成形用金型30
に開設された真空吸引孔31および芯材11に開設され
ている通気孔11aを通して真空吸引され、芯材11表
面に表皮材12が貼着一体化される。
【0027】このとき、表皮材12は所望のドローダウ
ン量bを備えているため、芯材11が複雑な面形状に設
定されていても、容易に追従し、部分的に薄肉化してク
ッション機能を損なう等の不具合はなく、手触り感、外
観見栄えの良好な自動車用ドアトリム10が成形され
る。
【0028】なお、本実施例は自動車用ドアトリム10
の表皮材12に適用したが、ドアトリム10のほかにリ
ヤコーナートリム等に適用してもよく、芯材に表皮材を
真空貼着する構成のものに有効に適用できる。
【0029】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明による表皮材
の真空貼着方法によれば、以下に記載する格別の作用効
果を有する。
【0030】(1)本発明方法によれば、表皮材のプレ
ヒート時、表皮材の見掛けのドローダウン量だけを確保
すればよいため、プレヒート時間が大幅に短縮化でき、
成形サイクル短縮化による大幅なコストダウンを招来す
るという効果を有する。
【0031】(2)本発明方法によれば、表皮材のプレ
ヒート時、見掛けのドローダウン量だけを確保すればよ
く、この見掛けのドローダウン量は小さくてよいため、
ヒータ装置の設置スペースを狭くすることができ、省ス
ペース化に貢献できるという効果を有する。
【0032】(3)本発明方法によれば、表皮材のプレ
ヒート時間が短縮できることから、特に表皮材として薄
手仕様のものを使用した場合、従来、過剰加熱によるシ
ボ流れや艶の出過ぎ等の不具合があったが、プレヒート
時間を短縮できることによりこれらの不具合を有効に解
決することができるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を適用して製作した自動車用ドアト
リムの構成を示す断面図。
【図2】表皮材のストレッチ前の状態を示す断面図。
【図3】表皮材をストレッチした状態を示す断面図。
【図4】ストレッチ状態にある表皮材をプレヒートする
プレヒート工程を示す断面図。
【図5】表皮材のプレヒート後、表皮材に所望のドロー
ダウン量を確保した状態を示す断面図。
【図6】芯材に対する表皮材の真空貼着前の状態を示す
断面図。
【図7】表皮材の真空貼着工程を示す断面図。
【図8】表皮材のプレヒート工程の従来例を示す断面
図。
【符号の説明】
10 自動車用ドアトリム 11 芯材 12 表皮材 20 クランプ装置 21 ヒータ装置 30 真空成形用金型 31 真空吸引孔 a 見掛けのドローダウン量 b 所望のドローダウン量

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】表皮材(12)のプレヒート後、所定のド
    ローダウン量を備えた状態で芯材(11)表面に表皮材
    (12)を真空貼着する表皮材の真空貼着方法におい
    て、 前記表皮材(12)の周縁部を保持するクランプ装置
    (20)を前後左右方向に伸ばし、表皮材(12)を縦
    横方向に引き伸ばした状態でプレヒートを行ない、その
    後、クランプ装置(20)を元の寸法に戻し、表皮材
    (12)に所定のドローダウン量を確保させるようにし
    たことを特徴とする表皮材の真空貼着方法。
JP21243391A 1991-08-23 1991-08-23 表皮材の真空貼着方法 Expired - Lifetime JP2525973B2 (ja)

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JP6272181B2 (ja) * 2014-08-07 2018-01-31 本田技研工業株式会社 繊維強化樹脂成形品の製造方法
JP6970557B2 (ja) * 2017-09-07 2021-11-24 株式会社イノアックコーポレーション 車両用内装材の成形装置及び車両用内装材の製造方法

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