JP2525893B2 - 螢光特性検査装置 - Google Patents

螢光特性検査装置

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JP2525893B2 JP1089478A JP8947889A JP2525893B2 JP 2525893 B2 JP2525893 B2 JP 2525893B2 JP 1089478 A JP1089478 A JP 1089478A JP 8947889 A JP8947889 A JP 8947889A JP 2525893 B2 JP2525893 B2 JP 2525893B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、試料の螢光特性を検査するための装置に係
り、特に、発光ダイオード(LED)、レーザダイオード
(LD)、電界効果トランジスタ(FET)、フオトダイオ
ード(PD)、光学電気集積素子(OEIC)、集積素子(I
C)等に使用されるGaAsウエハ等の半導体ウエハの品質
を評価する際に用いるのに好適な、試料から発生するフ
オトルミネツセンスの空間的な強度分布画像や寿命分布
画像を得ることが可能な螢光特性検査装置に関するもの
である。
【従来の技術】
LED、LD、FET、PD、OEIC、IC等の製造に用いられるGa
Asウエハの品質は、これらの製造業者にとつて最大の問
題であり、現状では決して安心できるものではない。 一般に、半導体結晶に禁止帯幅よりも大きなエネルギ
ーを持つ光ビームを照射して価電子帯から電子を励起す
ると、励起された電子が再結合でエネルギーを失う過程
で螢光が観測され、この発光がフオトルミネツセンスと
呼ばれている。このフオトルミネツセンスにおける螢光
の寿命は、結晶の品質、表面処理、表面の歪、疵等によ
つても決まる。従つて、研磨→エツチングと加工工程が
進むに従つて、表面の再結合中心が減少し、螢光寿命が
長くなる場合もある。これは、表面再結合速度を見てい
ることに相当する。一般的には、螢光寿命が変化するの
は、結晶の品質、結晶欠陥、表面状態、表面処理等の影
響のためであり、これらの状況が良好な、即ち品質の良
いウエハは、第17図に実線Aで示す如く螢光寿命が長く
なるのに対して、品質の低いウエハは、同じく第17図に
実線Bで示す如く、螢光寿命が短くなつている。従つ
て、GaAsウエハの品質評価に際しては、その螢光寿命を
測定することが重要である。 又、GaAsウエハの品質は、螢光寿命だけでなく、螢光
効率(量子効率、螢光の絶対値即ち螢光強度)も重要で
ある。通常は、第17図に示すように、螢光効率と寿命は
相関があるが、そうでない場合もあり得るので、螢光強
度を測ることも重要である。 フオトルミネツセンスを利用して結晶の品質を調べる
ための従来の装置は、試料に波長λ1の連続光(DC光)
を照射し、発生する波長λ2(>λ1)のフオトルミネ
ツセンスの強度分布から、試料の評価を行うものであつ
た。 又、モード同期パルスレーザ又は半導体レーザのパル
ス光を試料に当て、サンプリング型ストリークカメラを
用いて、発生したフオトルミネツセンスの螢光寿命を測
定する技術も提案されている。
【発明が達成しようとする課題】
しかしながら、測定結果は単一の測定点についてのみ
しか得られないので、局所的な欠陥の検出が困難である
という問題点を有していた。 本発明は、前記従来の問題点を解消するべくなされた
もので、試料から発生するピコ秒からマイクロ秒領域の
フオトルミネツセンスの螢光強度や螢光寿命又は両者の
相関の空間的な分布画像を、深さ方向の分解能を持つて
高速で得ることが可能であり、しかも、試料上のパルス
光の位置を確認したり、測定領域の状態をモニタするこ
とができる螢光特性検査装置を提供することを課題とす
る。
【課題を達成するための手段】
本発明は、螢光特性検査装置において、第1図にその
基本構成を示す如く、試料10を励起するためのパルス光
源12と、該パルス光源12の光を試料10に照射する照射光
学系14と、前記試料10の測定位置を2次元方向に移動す
るための移動手段(図ではX−Yステージ16)と、試料
10から発生するフオトルミネツセンスを抽出して検出器
(20)に導く集光光学計18と、前記パルス光源12に同期
して、前記フオトルミネツセンスの時間強度波形を検出
するための高速光検出器20と、試料測定位置を2次元方
向に移動しながら検出した、各測定点における前記時間
強度波形を積分して、フオトルミネツセンスの強度値を
求め、その空間的な強度分布や寿命分布又は両者の相関
分布を求める信号処理装置22と、該信号処理装置22によ
つて得られたフオトルミネツセンスの強度分布や寿命分
布画像を表示する画像表示装置24と、前記高速光検出器
20の入力結像面に設けられたアパーチヤ62とを備え、前
記光学系を試料深さ方向の分解能を有する共焦点光学系
とすると共に、第16図に示す如く、前記パルス光源12と
は別に試料10を照射する落射照明光源80と、試料10から
の反射光が導かれるTVカメラ84とが備えられ、該TVカメ
ラ84で撮像した画像を前記フオトミネツセンスの強度分
布や寿命分布画像と重畳して、前記画像表示装置24に表
示するようにして、前記課題を達成したものである。 又、前記高速光検出器20を、ストリークカメラ装置と
して、数ピコ〜数十ピコ秒の時間分解能を有するように
したものである。 又、前記高速光検出器20を、時間相関光子計数装置と
して、数十ピコ秒の時間分解能を有するようにしたもの
である。 又、前記高速光検出器20を、高速フオトダイオードと
波形メモリを組合せたものとして、数百ピコ秒の時間分
解能を有するようにしたものである。 又、前記高速光検出器20の直前に、第14図や第16図に
示す如く、分光手段(60)を設け、波長毎の空間的な強
度分布や寿命分布又は両者の相関分布が求められるよう
にしたものである。 又、前記落射照明光源80に試料10の吸収波長に合わせ
た波長フイルタ80Bを設け、試料10を全面照射して、発
生するフオトルミネツセンス画像を所定の波長フイルタ
82Bを介して、前記TVカメラ84により撮像し、2次元の
フオトミネツセンス強度分布を求めるようにしたもので
ある。 更に、試料10の裏面側に透過照射のための光源90及び
光学系を設け、試料10の透過画像をTVカメラ84又は高速
光検出器20により取得して、フオトルミネツセンス強度
分布や寿命分布を画像と重畳表示するようにしたもので
ある。 又、前記高速光検出器20の前に設けられた分光手段
(60)により、試料10の非線形性による第2高調波成分
を抽出し、試料10を走査して非線形光学特性画像を得る
ようにしたものである。
【作用及び効果】
本発明にかかる螢光特性検査装置では、パルス光源12
を用いて試料10を励起し、該パルス光源12に同期して、
高速光検出器20により、試料中から発生するフオトルミ
ネツセンスの時間強度波形をピコ秒〜マイクロ秒の時間
分解能で検出し、試料測定位置を2次元方向に移動しな
がら検出した、各測定点における前記時間強度波形を積
分して、フオトルミネツセンスの強度値を求め、その空
間的な強度分布や寿命分布又は両者の相関分布を求める
ようにしている。従つて、試料の螢光強度及び寿命又は
両者の相関を同時に高速で測定することができ、GaAsウ
エハ等の品質を正確に評価することが可能となる。更
に、該螢光強度や寿命又は両者の相関の空間的な分布画
像が得られるので、局所的な欠陥等も容易に検査するこ
とができる。 更に、前記光学系を共焦点光学系とし、前記高速光検
出器20(又は分光手段)の入力結像面にアパーチヤを設
けているので、合焦点面の情報だけを得て、試料深さ方
向についても分解能が得られる。 又、前記パルス光源12とは別に試料10を照射する落射
照明光源80と、試料10からの反射光が導かれるTVカメラ
84とを備え、該TVカメラ84で撮像した画像を前記フオト
ミネツセンスの強度分布や寿命分布画像と重畳して、前
記画像表示装置24に表示するようにしているので、試料
上のパルス光の位置を確認したり、測定領域の状態をモ
ニタすることができる。 特に、前記高速光検出器20をストリークカメラ装置と
した場合には、前記時間強度波形をピコ秒領域の時間分
解能で、容易に得ることができる。 又、前記高速光検出器20を時間相関光子計数装置とし
た場合には、前記時間強度波形を単一光子のレベルで、
高感度、高時間分解能(数十ピコ)、広いダイナミツク
レンジにより検出することができる。 又、前記高速光検出器20を、高速フオトダイオードと
波形メモリを組合せたものとした場合には、数百ピコ秒
の時間分解能で、前記時間的光強度波形を検出すること
ができる。 又、前記高速光検出器20の直前に分光手段(60)を設
けた場合には、フオトルミネツセンスの波長毎の強度分
布や寿命分布又は両者の相関分布を得ることが可能とな
り、特に、波長によつて螢光寿命が異なる試料を検査す
る際に好適である。 更に、前記落射照明光源80に試料10の吸収波長に合わ
せた波長フイルタ80Bを設け、試料10を全面照射して、
発生するフオトルミネツセンス画像を所定の波長フイル
タ82Bを介して、前記TVカメラ84により撮像し、2次元
のフオトミネツセンス強度分布を求めるようにすること
ができる。 更に、試料10の裏面側に透過照射のための光源90及び
光学系を設け、試料10の透過画像をTVカメラ84又は高速
光検出器20により取得して、フオトルミネツセンス強度
分布や寿命分布が画像と重畳表示することができる。 又、前記高速光検出器20の前に設けられた分光手段
(60)により、試料10の非線形性による第2高調波成分
を抽出し、試料10を走査して非線形光学特性画像を得る
こともできる。
【実施例】
以下図面を参照して、半導体ウエハ評価装置に適用し
た、本発明に係る螢光特性検査装置の実施例を詳細に説
明する。 本発明の一部を示す第1実施例は、第1図に示した如
く、GaAs半導体ウエハ等の試料10を励起するためのパル
ス光源12と、該パルス光源12の光を試料10に照射する照
射光学系14と、前記パルス光源12に対する試料10の位置
を2次元方向に移動させることによつて、前記試料10の
測定位置(パルス光照射位置)を2次元方向に移動する
ためのX−Yステージ16と、試料10から発生するフオト
ルミネツセンスを抽出して検出器に導くための、ビーム
スプリツタ18A、フオトルミネツセンスの波長成分を抽
出するためのフイルタ18B及びレンズ18cを含む集光光学
系18と、前記パルス光源12の出力をトリガ信号として、
前記フオトルミネツセンスの時間強度波形(以下、螢光
波形と称する)を検出するための高速光検出器20と、前
記X−Yステージ16を移動することによつて、試料測定
位置を2次元方向に移動しながら検出した、例えば、格
子状の各測定点(第2図参照)における前記螢光波形を
積分して、フオトルミネツセンスの強度値を求め、その
空間的な強度分布や寿命分布を求める信号処理装置22
と、該信号処理装置22によつて得られた空間的な強度分
布画像や寿命分布画像又はそれらの相関分布画像を表示
する画像表示装置24とから構成されている。 前記パルス光源12としては、例えば波長600〜680nm程
度でパルス幅30psec程度のパルス光を安定して発振可能
なレーザダイオード(ED)を用いることができる。又、
数ナノ秒以下の比較的遅い螢光を測定する場合は、発光
ダイオード(LED)を用いることができる。 該パルス光源12からトリガ信号を得る方法としては、
例えばパルス光源12のパルス光を分岐し、その一方の光
をアバランシユ・フオトダイオード(APD)等の高速フ
オトダイオードで電気信号に変換して、高速光検出器20
のトリガ信号とすることができる。 前記高速光検出器20としては、例えばストリークカメ
ラを用いることができる。該ストリークカメラは、数ピ
コ秒という極めて高い時間分解能を有する光検出器であ
り、GaAsウエハのように数十ピコ秒という短い螢光寿命
成分を持つ試料の評価に適している。このストリークカ
メラは、第3図に基本的な構成を示す如く、例えばスリ
ツト板30及びレンズ32からなる入力光学系を介して、入
射光をストリーク管34の光電面36に当てて電子に変換
し、偏向電極38の間を光電子が通過する際に高速掃引す
ることによつて、時間的に変化する入射光強度を螢光面
42上の位置における輝度変化として測定するものであ
る。図において、40は、螢光面42の直前で光電子を増倍
するためのマイクロチヤンネルプレート(MCP)であ
る。 このようにして出力螢光面42上に現れた像はストリー
ク像と呼ばれ、これを、例えば第4図に示す如く、ビジ
コンやCCD等を使用したテレビカメラ25で撮像した後、
この出力像の時間軸方向に沿つた明るさの分布を定量す
ることによつて、被測定光の強度の経時変化を知ること
ができる。具体的には、例えば、前記テレビカメラ25の
出力をアナログ/デジタル(A/D)変換器26でA/D変換
し、一時記憶装置27に保持した後、前記信号処理装置22
に出力する。なお、テレビカメラ25の代わりに1次元フ
オトダイオードアレイを用いてもよい。 前記ストリークカメラを用いた場合には、各測定点毎
に、例えば第5図に示すような螢光波形を得て、これか
ら得られた測定点毎の螢光強度や寿命を、測定点に対応
させて2次元的にプロットすることにより、空間的な強
度分布画像や寿命分布画像が得られる。 又、前記高速光検出器20としては、第6図に示す如
く、前記ストリークカメラにおいて、そのストリーク像
を空間的に制限するスリツト板39を偏向電極38と螢光面
42の間に設けることによつて、ストリーク像を電子的に
サンプリングし、後で必要に応じて合成するようにした
サンプリング型ストリークカメラも使用できる。 この場合には、例えば第7図に示す如く、サンプリン
グされた輝点の強度を光電子増倍管28又はフオトダイオ
ードで検出し、必要に応じて増幅器29で増幅した後、A/
D変換器26及び一時記憶装置27を経て、前記信号処理装
置22に出力する。 又、前記高速光検出器20として時間相関光子計数装置
を用いることもできる。この時間相関光子計数装置は、
第8図に基本構成を示す如く、試料10から発生した光子
1個レベルのフオトルミネツセンスを検出する光電子増
倍管(PMT)50と、パルス光源12から入力されるトリガ
信号によつて時間計測を開始し、前記PMT50で光子が検
出されたときに該時間計数を停止することによつて、2
つのパルス信号の間の時間差に比例する高さを持つ電圧
パルスを出力する時間−振幅変換器(TAC)52と、該TAC
52の出力パルスの高さを量子化して記憶する波高分析器
(PHA)54とから構成されている。 前記PMT50への入射光量は、例えばパルス光強度を調
整するか、もしくは、PMT50の前にフイルタを設けるこ
とによつて、1回のパルス光照射につき、せいぜい1個
の光電子しか検出されないレベルに調節される。 前記PHA54には、どの高さのパルスがそれぞれ何回や
つてきたかが記憶されるので、光源が何千回か光つた後
のPHA54の記憶内容は、第9図に示す如くとなる。第9
図の横軸は、光源が光つてから螢光の光子が1つ検出さ
れるまでの時間差に比例し、縦軸は、その時刻に光子が
検出される確率、即ちその時刻の螢光強度に比例するの
で、第9図は、そのまま螢光波形を表わしている。 この時間相関光子計数装置を用いた場合には、光の最
低単位である光子が一個一個検出されるので、高感度の
検出が可能である。又、時間分解能も優れている。更
に、ダイナミツクレンジも広い。 フオトルミネツセンスの強度分析は、所定時間内の波
形の値I(t)を積分することにより求めることが可能
であるが、この強度分布のみを高速に又はS/N良く取得
する場合、PMT50の出力パルス信号を、例えば第10図に
示す如く、別に設けられた高速のパルス計数器56により
計数し、信号処理回路22で強度分布画像を得ることも可
能である。この時、時間情報は不要なため、パルス光源
12は直流(DC)点灯してもよく、計数レートは、PMT、
アンプ、又はパルス計数器の最大計数率まで高めること
ができる。これによれば、例えば螢光寿命分布の測定に
先立つて、短時間に強度分布画像を取得し、その画像か
ら螢光寿命分布の測定範囲を決めることができる。即
ち、一般の時間相関計数法では、主にTACの最大計数率
によりシステムの計数率が制限される。(通常、数100k
cps)が、第10図に示した実施例の光子計数法では100M
cps程度が可能なため、測定時間を大幅に短縮できる。 又、前記高速光検出器20として、アバランシユ・フオ
トダイオード(APD)のような高速フオトダイオードと
波形メモリを組合わせて用いることもできる。 前記信号処理回路22における螢光波形に関する情報の
解析及び処理は、次のようにして行われる。 即ち、前出第5図に示したような螢光波形に基づい
て、まず螢光強度I(t)が1/e(約37%)となる迄の
時間である螢光寿命τを求める。具体的には、螢光寿命
τが1種類である場合には、前記螢光波形の縦軸を対数
で表わした波形は第11図に示す如くとなるので、この波
形に対して、次式に示すような式を当て填めて、例えば
最小二乗法等により一番近い係数項A及び寿命τを求め
る。 I(t)=A・exp(−t/τ) …(1) 又、螢光寿命が複数(τ、τ、τ、・・・)あ
る場合には、螢光波形を対数で表わした波形は第12図に
示す如くとなるので、これに対応させて、次式に示すよ
うな式を当て填めることによつて、各螢光寿命τ、τ
、τ、・・・を求めることができる。 I(t)=A1・exp(−t/τ)+A2・exp(−t/τ) +A3・exp(−t/τ)+・・・ …(2) 一方、螢光の(全)強度は、前記波形の全面積(第11
図及び第12図に斜線で示す)に相当するので、前記波形
の値I(t)を全範囲に亘つて積分するか、又は、次式
を用いて、螢光寿命を求める際に求められた定数Ai及び
螢光寿命τiから計算によつて求めることができる。 ∫I(t)=A1τ+A2τ+A3τ+・・・…(3) このようにして求められた螢光寿命及び螢光強度が、
前記画像表示装置24に空間的分布画像として表示され
る。螢光寿命の表示画像の一例を第13図に示す。この第
13図においては、螢光寿命τの分布が、例えば濃淡によ
つて表わされている。 なお、フオトルミネツセンス強度及び寿命を画像化す
るに際しては、白黒濃度で表示する他、カラー画像で色
を変えて表示したり、あるいは3次元表示を行うことも
可能である。又、螢光寿命に、第2次成分τ、第3次
成分τもある場合には、例えば1次成分τのみを緑
でマツピングし、1次及び2次成分τ、τを赤でマ
ツピングし、1次、2次及び3次成分τ、τ、τ
を黄でマツピングすることができる。又、1次成分τ
を赤とし、2次成分τを緑とし、3次成分τを青と
し、順次重ねることによつて、結果的に、1次成分τ
を赤、2次成分τを黄、3次成分τを白で表示する
ことも可能である。更に、画像表示に際しては、適宜ス
ムージング処理を行つて、見易くすることも可能であ
る。 又、信号処理装置22は、異なる強度分布画像や寿命分
布画像の間での相関、例えば比を求める等の演算を行
い、演算結果(即ち相関分布画像)につき表示すること
もできる。 次に、第14図を参照して、本発明の一部を示す第2実
施例を詳細に説明する。 この第2実施例は、前記第1実施例と同様の、パルス
光源12と、照射光学系14、X−Yステージ16と、集光光
学計18と、高速光検出器20と、信号処理装置22と、画像
表示装置24とを備えた半導体ウエハ評価装置において、
更に、前記高速光検出器20の直前に、試料10から発生す
るフオトルミネツセンスを分光する分光器60を設け、高
速光検出器20で、波長毎の螢光波形を検出して、波長毎
の空間的な強度分布像及び寿命分布像が得られるように
したものである。 この第2実施例によれば、波長情報も同時に測定する
ことができ、例えば第15図に示す如く、波長によつて螢
光寿命が異なる場合であつても、波長毎の螢光寿命
τ、τを正確に求めることができる。 この第2実施例においては、前記高速光検出器20とし
て、2次元ストリークカメラを用いれば、波長情報を含
む螢光波形が直ちに得られるので、分光器60における波
長走査は不要である。 前記実施例においては、前記高速光検出器20又は分光
器60の入力結像面に、第1図や第14図に破線で示す如
く、アパーチヤ62を設けて共焦点光学系としているの
で、走査方向(2次元方向)だけでなく、試料の深さ方
向にも分解能を有する。 なお、前記実施例においては、いずれも、試料10の測
定位置を2次元方向に移動するための手段として、X−
Yステージ16が用いられていたが、試料測定位置を2次
元方向に移動するための移動手段はこれに限定されな
い。例えば、試料10がベルトコンベア等の上を流れてい
る場合には、パルス光源12を該ベルトコンベアの流れ方
向と直交する2次元方向に移動する手段とすることがで
きる。 又、機械的な走査手段によらず、パルス光を電気光学
的に偏向して走査する構成としたり、このパルス光走査
と試料移動を組合わせてもよい。 更に、本発明では、第16図に示す第3実施例の如く、
パルス光源12とは別に落射照明光源80を設けて、例えば
レンズ80Aを介して試料10を照射し、この反射光をミラ
ー82A及びレンズ82CでTVカメラ84に導き、該TVカメラ84
で反射画像を撮像し、例えばA/D変換器86でA/D変換後、
信号処理装置22に入力し、これを画像メモリ(図示省
略)に記憶し、画像表示装置24上に画像を表示して、試
料10上のパルス光の位置の確認や、測定領域の状態をモ
ニタすることができるようにしている。 更に、この反射画像とフオトルミネツセンスの寿命分
布画像、強度分布画像等を重ねて表示するようにしてい
る。 又、前記落射照明光源80に、試料10の吸収波長に合わ
せた波長フイルタ80Bを設け、試料10を全面照射して、
その時発生するフオトルミネツセンス像を所定の波長フ
イルタ82Bを介して、前記TVカメラ84により撮像し、2
次元のフオトルミネツセンス強度分布を求めることも可
能である。 更に、試料10の裏面側に透過照明のための光源90、レ
ンズ90A、90C及び波長フイルタ90Bを設け、試料の透過
光による画像を前記TVカメラ84又は高速光検出器20によ
り取得して、フオトルミネツセンスの寿命や強度分布画
像等と比較することも可能である。この時、高速光検出
器20の前に設けられた分光器60により、試料10の非線形
性による第2高調波(SHG)成分を抽出し、試料10を走
査して非線形光学特性画像を得ることもできる。 又、前記実施例においては、いずれも、本発明が半導
体ウエハの欠陥を検査するための半導体ウエハ評価装置
に適用されていたが、本発明の適用範囲はこれに限定さ
れず、誘電体、螢光面、薬剤、紙、生体検査等、他の螢
光特性を検査するための装置にも同様に適用できること
は明らかである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係る螢光特性検査装置の第1実施例
の構成を示すブロツク線図、 第2図は、第1実施例における試料表面上の測定点の一
例を示す平面図、 第3図は、本発明で用いられる高速光検出器の一例であ
るストリークカメラの基本的な構成を示す断面図、 第4図は、高速光検出器としてストリークカメラを用い
た場合の信号処理系の例を示すブロツク線図、 第5図は、励起光と螢光波形の一例を示す線図、 第6図は、本発明で用いられる高速光検出器の他の一例
であるサンプリング型ストリークカメラの基本的な構成
を示す断面図、 第7図は、高速光検出器としてサンプリング型ストリー
クカメラを用いた場合の信号処理系の例を示すブロツク
線図、 第8図は、本発明で用いられる高速光検出器の他の一例
である時間相関光子計数装置の基本原理を説明するため
のブロツク線図、 第9図は、該時間相関光子計数装置によつて得られる螢
光波形の一例を示す線図、 第10図は、時間相関光子計数装置の変形例を示すブロツ
ク線図、 第11図及び第12図は、螢光寿命を求める方法を説明する
ための線図、 第13図は、螢光寿命の空間的な分布の表示例を示す平面
図、 第14図は、本発明の第2実施例の構成を示すブロツク線
図、 第15図は、第2実施例によつて測定可能な螢光寿命の波
長依存性の例を示す線図、 第16図は、本発明の第3実施例の構成を示すブロツク線
図、 第17図は、半導体ウエハの品質と螢光波形の関係の例を
示す線図である。 10……試料、 12……パルス光源、 14……照射光学系、 16……X−Yステージ、 18……集光光学系、 18B……フイルタ、 20……高速光検出器、 22……信号処理装置、 24……画像表示装置、 60……分光器、 62……アパーチヤ、 80……落射照明光源、 80B、82B……波長フイルタ、 84……TVカメラ、 90……透過照明光源。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 水島 宜彦 静岡県浜松市市野町1126番地の1 浜松 ホトニクス株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−312649(JP,A) 特開 昭63−298211(JP,A) 特開 昭63−286750(JP,A) 特開 昭58−41337(JP,A) 特開 昭60−102517(JP,A)

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を励起するためのパルス光源と、 該パルス光源の光を試料に照射する照射光学系と、 試料の測定位置を2次元方向に移動するための移動手段
    と、 試料から発生するフオトルミネツセンスを抽出して検出
    器に導く集光光学系と、 前期パルス光源に同期して、前記フオトルミネツセンス
    の時間強度波形を検出するための高速光検出器と、 試料測定位置を2次元方向に移動しながら検出した、各
    測定点における前記時間強度波形を積分して、フオトル
    ミネツセンスの強度値を求め、その空間的な強度分布や
    寿命分布又は両者の相関分布を求める信号処理装置と、 該信号処理装置によつて得られたフオトミネツセンスの
    強度分布や寿命分布画像を表示する画像表示装置と、 を含む螢光特性検査装置であつて、 前記高速光検出器の入力画像面にアパーチヤが設けら
    れ、試料深さ方向の分解能を有する共焦点光学系とされ
    ると共に、 前記パルス光源とは別に試料を照射する落射照明光源
    と、試料からの反射光が導かれるTVカメラとが備えら
    れ、 該TVカメラで撮像した画像を前記フオトミネツセンスの
    強度分布や寿命分布画像と重畳して、前記画像表示装置
    に表示することを特徴とする螢光特性検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、前記高速光検出器がス
    トリークカメラ装置であることを特徴とする螢光特性検
    査装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、前記高速光検出器が時
    間相関光子計数装置であることを特徴とする螢光特性検
    査装置。
  4. 【請求項4】請求項1において、前記高速光検出器が、
    高速フオトダイオードと波形メモリを組合せたものであ
    ることを特徴とする螢光特性検査装置。
  5. 【請求項5】請求項1乃至4のいずれか1項において、
    前記高速光検出器の直前に分光手段が設けられ、波長毎
    の空間的な強度分布や寿命分布又は両者の相関分布が求
    められることを特徴とする螢光特性検査装置。
  6. 【請求項6】請求項1において、前記落射照明光源に試
    料の吸収波長に合わせた波長フイルタを設け、試料を全
    面照射して、発生するフオトルミネツセンス画像を所定
    の波長フイルタを介して、前記TVカメラにより撮像し、
    2次元のフオトミネツセンス強度分布を求めることを特
    徴とする螢光特性検査装置。
  7. 【請求項7】請求項1乃至6のいずれか一項において、
    更に、試料の裏面側に透過照明のための光源及び光学系
    を設け、試料の透過画像をTVカメラ又は高速光検出器に
    より取得して、フオトルミネツセンスの強度分布や寿命
    分布画像と重畳表示することを特徴とする螢光特性検査
    装置。
  8. 【請求項8】請求項7において、前記高速光検出器の前
    に設けられた分光手段により、試料の非線形性による第
    2高調波成分を抽出し、試料を走査して非線形光学特性
    画像を得ることを特徴とする螢光特性検査装置。
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