JP2524933B2 - ア―ク式電気炉精錬における溶鋼温度のコントロ―ル方法 - Google Patents

ア―ク式電気炉精錬における溶鋼温度のコントロ―ル方法

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JP2524933B2
JP2524933B2 JP3359154A JP35915491A JP2524933B2 JP 2524933 B2 JP2524933 B2 JP 2524933B2 JP 3359154 A JP3359154 A JP 3359154A JP 35915491 A JP35915491 A JP 35915491A JP 2524933 B2 JP2524933 B2 JP 2524933B2
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NAKAYAMA SEIKOSHO KK
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  • Refinement Of Pig-Iron, Manufacture Of Cast Iron, And Steel Manufacture Other Than In Revolving Furnaces (AREA)
  • Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アーク式電気炉の溶鋼
温度を連続測温して近未来の溶鋼温度を推算制御するア
ーク式電気炉精錬における溶鋼温度のコントロール方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、溶鋼の精錬においては精錬中の溶
鋼の温度を逐次確認し目標温度に到達するまで精錬作業
がなされる。前記溶鋼温度の確認には例えば消耗型熱電
対10が使用される。以下に消耗型熱電対10について
説明する。図6は消耗型熱電対10の概略断面図であ
る。前記消耗型熱電対10は、外装にアルミナセメント
を用いた筒状の保護筒11が設けられ、該保護筒11の
内側には、筒状の紙管12を備え、該紙管12の内部に
プラスチック製のハウジング13を配設し、該ハウジン
グ13には図示しない熱電対に接続された温度コネクタ
ー端子14、15が設けられ、前記紙管12の上部には
ホルダー部16が設けられると共に、下部には紙製又は
スチール製の保護キャップ17が固定されている。以上
のように構成された消耗型熱電対10を用いた溶鋼の測
温方法について以下に説明する。溶鋼の精錬過程におい
て前記消耗型熱電対10を図示しない保持具に取付け溶
鋼内に浸漬させる。該浸漬された消耗型熱電対10は、
短時間の測温後、保護筒11等が溶損、損耗して熱電対
が断線し測温が不可能になる。従って、溶鋼の精錬過程
における温度の確認は、消耗型熱電対10を多数本使用
して溶鋼内に随時浸漬して出鋼目標温度範囲に到達する
まで測温する。
【0003】一方、溶鋼成分のコントロールも測温作業
と並行して行われる。前記溶鋼成分のコントロールは溶
鋼を採取し目標成分となるように成分の調整作業をす
る。そして、溶鋼の目標成分及び目標温度の範囲に的中
した時点で出鋼する。以上のように消耗型熱電対10を
使用する溶鋼の測温方法では、多数本の消耗型熱電対1
0の交換を必要とし、高温重筋作業及び測温に多額の費
用を要するという問題点があった。以上の問題点を解決
するために、一般にLD−Dynamic Contr
ol Systemと呼称されるシステムが提案されて
いる。該システムは、消耗型熱電対と溶鋼採取用の治具
を組み込んだ複合プローブの測定値と排ガス分析装置、
排ガス流量、原料条件、炉体条件データを自動入力し、
コンピューターによる溶鋼成分及び温度の推算をする方
法として発明され省力的に溶鋼の測温を可能にし優れた
機能を発揮する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記シ
ステムは設備費が高く小規模生産設備のアーク式電気炉
による精錬には適応し難いという問題点があった。本発
明はこのような事情に鑑みてなされたもので、溶鋼の温
度及び操業データを正確に把握し近未来の溶鋼の温度を
推算制御する安価なアーク式電気炉精錬における溶鋼温
度のコントロール方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的に沿う請求項1
記載のアーク式電気炉精錬における溶鋼温度のコントロ
ール方法は、外側に保護体を備え単数又は複数の熱電対
が内蔵された連続測温型熱電対と、消耗型熱電対とをア
ーク式電気炉の溶鋼内に浸漬して該溶鋼の温度を連続測
温し、予め過去の測温値や操業データを重回帰分析して
回帰式を求めると共に、該回帰式を、直近データを所定
数まで保持し新たに行われる操業データに基づいてリフ
レッシュするプログラムと、前記消耗型熱電対によって
時々測定される前記溶鋼の実温度と前記連続測温型熱電
対によって測定される温度の差異を補正するプログラム
とを作成し、リフレッシュされた前記回帰式に前記アー
ク式電気炉の連続測温データ、通電量、供給酸素量及び
装入物等の操業データを代入して近未来の前記溶鋼の温
度値を推算制御するように構成されている。
【0006】
【作用】請求項1記載のアーク式電気炉精錬における溶
鋼温度のコントロール方法においては、予め作成した回
帰式のプログラムに連続測温した溶鋼の温度や操業デー
タを代入して近未来の溶鋼の温度値を推算し、状況に応
じては冷却材をアーク式電気炉内に装入し或いは通電を
停止して溶鋼温度を制御し、出鋼目標温度到達時には直
ちに出鋼する。このとき、連続測温型熱電対によって測
定された溶鋼の測温値は、消耗型熱電対を用いて溶鋼の
実温度に合うように補正して用いられ、回帰式は、直近
データを所定数まで保持し新たに行われる操業データに
基づいてリフレッシュされている。
【0007】
【実施例】続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明
を具体化した実施例につき説明し、本発明の理解に供す
る。ここに、図1は本発明の一実施例に係るアーク式電
気炉精錬における溶鋼温度のコントロール方法を用いた
システムの説明図、図2は同システムに用いる連続測温
型熱電対の断面図である。図1に示すように、アーク式
電気炉精錬における溶鋼温度のコントロール方法を用い
たシステム18は、アーク式電気炉19の一方の側面に
装入ドア20の昇降により開閉される電気炉装入口21
を設け、他方の側面に昇降装置22を取付け、該昇降装
置22の所定位置に連続測温型熱電対23及び従来例に
用いた消耗型熱電対10をそれぞれ昇降自在に配設し、
前記連続測温型熱電対23及び消耗型熱電対10のそれ
ぞれがタイマー24を介してコンピュータ25に接続さ
れている。更に、該コンピュータ25は解析試算補正機
能ソフト26を備え、該コンピュータ25及び前記タイ
マー24は操業データ自動入力装置27に接続されてい
る。尚、28は電極、29は溶鋼、30はAr、N
CO等の不活性ガス等、30aはカロライズパイプで
ある。
【0008】前記連続測温型熱電対23は、図2に示す
ように、外側にアルミナ−グラファイト系の耐火物を筒
状に形成した保護体31を備え、該保護体31の内側に
は、アルミナ系耐火物を筒状に形成した保護管32を内
蔵し、該保護管32内部の縦方向に白金−白金ロジウム
の熱電対33を深さを変えて複数本埋設する。また、前
記保護体31は、溶鋼スラグに対し耐侵蝕性の性質を有
し、前記保護管32は熱電対33の化学物理的劣化を防
止する。前記保護管32内には熱電対33が配置され、
その間隙にはアルミナ系耐火物を用いた充填材33aが
充填されている。前記保護体31及び保護管32はアル
ミナ系モルタルで固定されている。前記保護体31は、
側面が筒状の固定金具34の内側に上部が固定され、該
固定金具34の上面を形成する平板34aには孔35が
設けられ、該孔35には着脱可能に側面が筒状のホルダ
ー36が固定され、該ホルダー36の上面には装着孔3
7が穿設され内ホルダー38を着脱可能に固定する。該
内ホルダー38の下部内側には多接点コネクター39が
備えられ、上方側面には内部に連通する気体導入管40
の端部が固定されている。前記多接点コネクター39の
それぞれの接点は補償リード線41に接続されている。
前記複数の熱電対33の上端のそれぞれは図示しない補
償導線を介して前記多接点コネクター39と対となる多
接点コネクター42に接続されている。
【0009】以上のように構成されたアーク式電気炉精
錬における溶鋼温度のコントロール方法を用いたシステ
ム18の動作について図1を用いて説明する。まず、ア
ーク式電気炉19にCaOとコークスを前装入して、ス
クラップを装入し通電溶解する。湯溜が出来ると装入ド
ア20を開き電気炉装入口21からカロライズパイプ3
0aを介して酸素吹込を行うと共にコークスの吹込も行
う。前記CaOは脱リン、脱硫黄の作用をする。また、
前記コークスは溶鋼29への加炭により融点を低下させ
ると共に昇熱材として作用する。ここで、酸素等の反応
式や昇温式を掲げると以下のようになる。 O+Fe→FeO+O C+O→CO C+FeO→CO+Fe 前記スクラップが溶解して溶鋼29の湯溜が形成された
後は、経験的に判断される出鋼予想時間の約15分前に
溶鋼29内に昇降装置22を駆動させて連続測温型熱電
対23を下降させ、図2に示すようにAレベルまで溶鋼
29内に浸漬させる。そして、保護体31の最深部に内
蔵されたAレベルの熱電対33が保護体31の溶損で細
って、測温不能に陥った時点で連続測温型熱電対23を
より深く浸漬させて先端がBレベル以下に内蔵された熱
電対33を用いて測温を継続する。前記Bレベルにおけ
る測温が不能になれば、前記と同様にしてCレベル以下
の熱電対33にて測温を継続する。前記測温時には連続
測温型熱電対23の気体導入管40により空気が内ホル
ダー38内に吹き込まれ図示しない補償導線や多接点コ
ネクター39、42や補償リード線41等を冷却する。
【0010】溶鋼29内に浸漬された連続測温型熱電対
23の熱電対33は、起電力を生じ、該起電力のデータ
は、図示しない補償導線、多接点コネクター39、42
及び補償リード線41を介してコンピュータ25に入力
される。更に、操業データ自動入力装置27は、1時間
当たりの通電量:kw/hr、1時間当たりの吹込酸素
量:ONm/hr、1チャージ当たりの時間:hr
/ch、1時間当たりのコークスの装入量:Coke
kg/hr、操業データ、時間、炉回数、屑鉄量、溶鋼
量 t/ch、チャージ番号:ch No.、鋼種等を
コンピュータ25に入力する。該コンピュータ25は連
続測温の測温データや操業データを処理する。更に、コ
ンピュータ25には、温度と起電力の検量線グラフが入
力されており、連続測温型熱電対23の正常性をチェッ
クする。一方、消耗型熱電対10(図6参照)は、連続
測温値と対比するために時々溶鋼29に浸漬させ、該測
温データをコンピュータ25に蓄積する。前記コンピュ
ータ25は連続測温型熱電対23及び消耗型熱電対10
が正常に発信している最も高い温度値を溶鋼温度として
捉える。
【0011】前記解析試算補正機能ソフト26は、昇温
や昇熱等の溶鋼29に関する計算式等のプログラムを内
蔵し、過去の溶鋼29に関するデータを記憶すると共
に、前記計算式等のプログラムによって必要に応じて補
正を加え現時点の溶鋼29の温度から出鋼時における目
標温度到達時間を割り出す。以下に前記プログラムの基
本とした計算式及び近未来の溶鋼温度の表示について説
明する。通電量による単位時間当たりの昇熱式として
は、チャージ毎に(1)式を用いた。 +d℃/dt=K860Kcalkw/dt・Feρ・t/ch (1) K:通電熱効率係数 Feρ:鉄の比熱 t/ch:そのchの溶鋼量 dt:微分時間 吹酸による溶鋼29の昇温式としては、チャージ毎に
(2)式を用いた。 +d℃/dt=K5500Kcal・α/dt・Feρ・t/ch(2) K:酸素熱効率係数 α:吹込酸素量 操業過程における通電休止時における温度降下の計算式
としては(3)式を用いた。 −d℃/dt=K℃/dt (3) K:休止時の熱降下係数
【0012】また、スクラップ等の装入物を溶鋼29内
に装入すれば冷却材として作用して溶鋼29の温度が降
下する。従って、近未来の溶鋼温度を推定するにはスク
ラップ等の装入物による影響をも配慮しなければならな
い。例えば、スクラップ10kgを溶鋼1ton中に装
入すれば18〜20℃(理論値18.8℃)の温度低下
を招く。各種装入物による温度降下量は、「瀬川 清
著 鉄冶金反応工学」に掲載された現論値(表1参照)
の応用で求められる。
【0013】
【表1】
【0014】また、各種装入物であるスクラップ
(S)、型銑(S)、石灰石(S)の実績データ
を用いた冷却能による温度補正の計算式として(4)式
を用いた。 −d℃/dt=K〜K℃/ton・S (S=S〜S) (4) K〜K:S〜Sに対応した溶鋼温度降下係数 前記(1)〜(4)式は±d℃/dtの単回帰式であ
り、これらの計算式のみでは推論は低いものとなる。従
って、以下に示す重回帰の計算式である(5)式をも用
いて推論する。 y=ax+bx・・・+fx+C (5) y:推算値 (n=100)、 a、b、c、・・・:係数 X:要因、 C:定数 前記(5)式において、yは溶鋼温度の推算値
(℃)、x〜xは表2に示す各種の要因、Cは定数
(Constant)であり、係数a・・は統計上10
0〜200程度またはそれ以下または以上のデータから
決定され、多いほど精度が向上する。
【0015】
【表2】
【0016】前記(5)式の重回帰により回帰式を求
め、出鋼時までの時間を推論する。該重回帰式は、過去
から最新の200〜300チャージのデータにより求め
られる。該200〜300チャージのデータは、最新の
データの入力により最古のデータが消去されて常にリフ
レッシュされるプログラムで保持される。
【0017】また、図2に示すように熱電対33は保護
管32や保護体31等の耐火物で覆われており、更には
耐火物は溶鋼29の高熱により損耗する。従って、連続
測温型熱電対23を用いた溶鋼29の測温値は、実温度
値とは多少の差異がある。前記連続測温の測温値と実温
度値との差異及び耐火物の損耗程度に配慮した温度修正
を加味すれば、実温度値或いは略実温度値に近い測定結
果を得ることができる。従って、前記(5)式により求
められた値に図3及び図4に示す温度補正を加える。図
3は消耗型熱電対10による測温値と連続測温型熱電対
23による測温値の差異を示したグラフ、図4は連続測
温型熱電対23の耐火物の損耗度合いによる必要補正温
度を示すグラフである。図3は縦軸に測温値をとり、横
軸に測温時間をとる。図3において消耗型熱電対10に
よる測温の結果を点線で示し、連続測温型熱電対23に
よる測温の結果を実線で示すと、測温開始当初において
は、耐火物は溶鋼29による損耗が軽微であり、略実温
度値を示す消耗型熱電対10の測定値とは大きな開きが
ある。従って、測温時間に応じて連続測温型熱電対23
による測温値に図示する補正値を加える。
【0018】図4は縦軸に補正温度をとり、横軸に測温
時間及びチャージ回数をとる。図4に示すように測温時
間の経過と共に耐火物が損耗して熱電対33が実温度値
に近い測温値を捉えるようになり、補正を要する温度値
は低下する。従って、耐火物の損耗度合いに応じた温度
補正を行う。以上のように前記(5)式により求められ
た値に、図3及び図4に示す温度補正がなされ試算値と
して表示される。図5は、出鋼温度に対する現時点と予
測値の推定グラフィック表示の説明図であり、前記試算
値の表示は図5に示される。図5のグラフィック表示は
縦軸に溶鋼温度値をとり、横軸に現在から近未来の経過
時間をとり、溶鋼29の測温値を出鋼目標温度との関連
付けにおいて試算値として、連続測温の結果を実線で示
し、近未来の溶鋼の温度の予測値を点線で示すと共に、
出鋼目標温度の範囲を目標として表示する。そして、前
記表示と共に鋼種やチャージ番号(ch No.)等を
も表示する。前記表示により出鋼までの残り時間を事前
に判断することが可能であることから、出鋼時間に応じ
て事前に出鋼の準備にかかり、許容される一定範囲の出
鋼温度の下限に到達した時点において出鋼する。
【0019】以上のように本実施例によれば、種々の計
算式(1)〜(5)を利用しコンピュータ25等により
推算し溶鋼29の実温度と略同一の測温値を捉え、近未
来の溶鋼29の温度をも予測できるので、従来技術では
出鋼目標温度±7.5℃以内において出鋼する的中率は
98%であったが、本実施例を用いたところ出鋼目標温
度±7.5℃に100%的中する。前記100%の的中
率達成は、近未来の正確な溶鋼温度及び出鋼までの残り
時間の予測により、精錬作業を適正に行い、短時間に精
錬を完了し、出鋼予定時間に応じた出鋼準備をなし、可
能な限り出鋼目標温度−7.5℃を狙って出鋼すること
を可能にする。従って、本実施例を用いない従前の溶鋼
の製鋼方法に比較して出鋼目標温度+7.5℃を超えて
出鋼することがないので、製鋼時間で約8%、電力原単
位で約5%低減を図ることができる。更に、温度測定消
耗品費用は連続測温型熱電対23を用いたので連続測温
しても、従来の消耗型熱電対10を複数本使用する費用
と略同額の費用にて賄うことができる。前記実施例にお
いては、保護体31及び保護管32等の耐火物はアルミ
ナ系耐火物を用いたが、他の耐火物、例えばMgO系耐
火物を用いても良い。前記熱電対33は白金−白金ロジ
ウムを用いることが好ましいが、他の素材により形成さ
れた熱電対を用いても良いことは勿論である。前記重回
帰式は所望の精度を維持するために過去から最新の20
0〜300チャージのデータにより求めたが、精度を高
めるためにより多くのデータを用いてもよいことは勿論
であり、また許容精度の下限として100程度のデータ
を用いても良い。
【0020】
【発明の効果】請求項1記載のアーク式電気炉精錬にお
ける溶鋼温度のコントロール方法においては、近未来の
溶鋼の温度値を推算し制御するので、近未来の経時的溶
鋼温度の予測値を知見して精錬作業を短時間に完了して
出鋼目標温度到達時には直ちに出鋼することができる。
従って、従来の過度な昇熱による電力費と時間の節約を
可能とし、経費節減を図ることができる。また、連続測
温型熱電対によって測定された溶鋼の測温値は、消耗型
熱電対を時々使用して溶鋼の実温度に合うように補正さ
れているので、精度を有する回帰式を得ることができ、
更に、消耗型熱電対の使用量を削減することができる。
更に、回帰式を、直近データを所定数まで保持し新たに
行われる操業データに基づいてリフレッシュするので、
溶鋼温度の変動要因が多くてコントロールが難しいにも
かかわらず精度の高い近未来の溶鋼の温度値を捉えるこ
とができ、高品質の製品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るアーク式電気炉精錬に
おける溶鋼温度のコントロール方法を用いたシステムの
説明図である。
【図2】同システムに用いる連続測温型熱電対の断面図
である。
【図3】消耗型熱電対による測温値と連続測温型熱電対
による測温値の差異を示したグラフである。
【図4】連続測温型熱電対の耐火物の損耗度合いによる
必要補正温度を示すグラフである。
【図5】出鋼温度に対する現時点と予測値の推定グラフ
ィック表示の説明図である。
【図6】消耗型熱電対の概略断面図である。
【符号の説明】
10 消耗型熱電対 11 保護筒 12 紙管 13 ハウジン
グ 14 温度コネクター端子 15 温度コネ
クター端子 16 ホルダー部 17 保護キャ
ップ 18 アーク式電気炉精錬における溶鋼温度のコントロ
ール方法を用いたシステム 19 アーク式電気炉 20 装入ドア 21 電気炉装入口 22 昇降装置 23 連続測温型熱電対 24 タイマー 25 コンピュータ 26 解析試算
補正機能ソフト 27 操業データ自動入力装置 28 電極 29 溶鋼 30 不活性ガ
ス等 30a カロライズパイプ 31 保護体 32 保護管 33 熱電対 33a 充填材 34 固定金具 34a 平板 35 孔 36 ホルダー 37 装着孔 38 内ホルダー 39 多接点コ
ネクター 40 気体導入管 41 補償リー
ド線 42 多接点コネクター
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−108190(JP,A) 特開 平2−93027(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外側に保護体31を備え単数又は複数の
    熱電対33が内蔵された連続測温型熱電対23と、消耗
    型熱電対10とをアーク式電気炉19の溶鋼29内に浸
    漬して該溶鋼29の温度を連続測温し、 予め過去の測温値や操業データを重回帰分析して回帰式
    を求めると共に、該回帰式を、直近データを所定数まで
    保持し新たに行われる操業データに基づいてリフレッシ
    ュするプログラムと、前記消耗型熱電対10によって時
    々測定される前記溶鋼29の実温度と前記連続測温型熱
    電対23によって測定される温度の差異を補正するプロ
    グラムとを作成し、 リフレッシュされた前記回帰式に前記アーク式電気炉1
    9の連続測温データ、通電量、供給酸素量及び装入物等
    の操業データを代入して近未来の前記溶鋼29の温度値
    を推算制御することを特徴とするアーク式電気炉精錬に
    おける溶鋼温度のコントロール方法。
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JPS63108190A (ja) * 1986-10-23 1988-05-13 マツダ株式会社 溶解炉の温度制御装置

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JPH05181544A (ja) 1993-07-23

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