JP2524360B2 - 免震装置 - Google Patents

免震装置

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JP2524360B2
JP2524360B2 JP62175609A JP17560987A JP2524360B2 JP 2524360 B2 JP2524360 B2 JP 2524360B2 JP 62175609 A JP62175609 A JP 62175609A JP 17560987 A JP17560987 A JP 17560987A JP 2524360 B2 JP2524360 B2 JP 2524360B2
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栄助 丸山
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健 中村
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は免震装置に係り、特に比較的小型な機器等を
個別に支持するとともに良好な免震効果が得られるよう
構成した免震装置に関する。
従来の技術 例えばコンピュータシステム等の電子機器等において
は、地震発生による倒壊を防止するため、地震発生によ
り免震動作を行う免震装置上に載置されている。この種
の免震装置では重量のあるコンピュータシステムが載置
されるため、装置の全体構成が比較的大型であり、設置
するのに多大な費用を要していた。そのため、比較的軽
量な小型コンピュータ等の電子機器に、上記従来の免震
装置を適用することは難しかった。
このような、小型の機器においては、一般に機器の底
部に車輪を設け、この車輪を平板状の低摩擦材に当接さ
せておき、地震発生時には車輪が低摩擦材上を転動する
ようにしている。あるいは、小型機器の場合、上記とは
別の耐震手段として、機器の底部に吸着盤を設けて機器
が動かないようにしたものがある。
発明が解決しようとする問題点 しかるに、上記のように小型の機器においては上記前
者の場合、地震発生により横揺れが生ずると車輪が低摩
擦材上を転動することにより機器の倒壊を防止するもの
であり、地震発生時免震効果は期待できない。又、上記
小型機器に適用される後者の耐振手段の場合も、地震発
生時吸着盤の作用により機器を床面に固定して機器の倒
壊を防止するものであり、免震効果は全く得られない。
従って、比較的小型な電子機器等の耐振強度の脆弱な
機器においては、各機器毎に個別に免震効果が得られる
ように各機器を支持する免震装置が要望されている。
又、このような免震装置ではより簡単な構成とされると
ともに免震動作後自動的に動作前の状態に復帰すること
が要望されている。
そこで、本発明は上記要望に応じた免震装置を提供す
ることを目的とする。
問題点を解決するための手段 本発明は、一端が被支持物に取り付けられ、他端が滑
動部となった支柱と、 該支柱の該滑動部と対向するように設置され、当該滑
動部の滑動を許す滑動面部が設けられた載置部材と、 一端が前記支柱に取り付けられると共に、他端が該載
置部材に取り付けられ、前記支柱を該滑動面部の所定箇
所に附勢する附勢手段と、 該載置部材の該滑動面部の裏面に設けられたゴム部材
と、 からなることを特徴とするものである。
作用 本発明によれば、被支持物を支持する支柱の滑動部が
載置部材の滑動面部を滑動することにより免震動作して
地震による加速度が被支持物に伝播することを防止する
と共に、載置部材の裏面に設けられたゴム部材の摩擦に
より載置部材と床との摺動動作が防止されるため、載置
部材または附勢手段の一端を床に固定するためにボルト
等の締結部材を床に埋め込む工事が不要であり、容易に
設置することができる。
実施例 第1図及び第2図に本発明になる免震装置の第1実施
例を示す。
両図中、免震装置1は各電子機器2,3,4の底部の四隅
近傍に配設されている。なお、各電子機器2,3,4は比較
的小型で軽量な機器であり、夫々底部にネジ止めされた
連結金具5により相互に連結されている。
免震装置1は第2図に示すように、電子機器底部6に
固着されたナット7にねじ部8aを螺合させてなる支柱8
を有している。なお、ナット7は高さ調整用ボルトある
いは車輪を取付けるために従来より設けられていたもの
である。又、上記支柱8は機器重量を支えるとともに、
ナット7へのねじ込み量を調整することにより高さ調整
が行なえるように設けられている。さらに、支柱8の下
端の球面凹部8bにはボール(滑動部材)9が転動自在に
取付けられている。
なお、ボール9は支柱8の下端に固着された栓体8cに
より脱落不可状態に保持されている。又、球面凹部8b及
び柱体8cの球面8c1には低摩擦材のコーティング又は極
上仕上げが施されており、ボール9は低摩擦で転動する
ように保持されている。
10は床面11上に載置される載置部材で、ボール9が滑
動自在に当接する平滑な円板状の滑動面部10aと、滑動
面部10aの外周縁より上方に垂立する壁部10bとを有す
る。又載置部材10の底面にはゴム板12が貼着されてお
り、載置部材10はゴム板12を介して床面11上に載置され
る。このため、載置部材10はゴム板12の摩擦抵抗が大き
いため、床面11に固定される。
13は円錐形のコイルバネで、大径な下端部13aが上記
載置部材10内部の角部に当接し、小径な上端部13bが支
柱8のくびれ部8dに嵌合している。従って、支柱8はこ
のバネ13の弾撥力により滑動面部10aの中央に位置する
ように附勢されている。
14はゴム製のカバーで、載置部材10及びバネ13の上方
を覆うように設けられている。即ち、カバー14の下端部
14aは載置部材10の壁部10b外周に嵌合しており、カバー
14の上端部14bは支柱8のねじ部8aが挿入される孔を有
し、ねじ部8aに螺合するナット15により係止されてい
る。従ってカバー14は支柱8と載置部材10との間を隙間
なく覆って内部に埃等が侵入することを防止している。
又、カバー14は第2図に示すように蛇腹形状となってい
るため、後述する免震動作を妨げるおそれがない。
上記の如く、免震装置1は、大略、一端が被支持物と
しての電子機器2,3,4に取り付けられ、他端がボール9
を有する滑動部となった支柱8と、支柱8のボール9と
対向するように設置され、当該ボール9の滑動を許す滑
動面部10aが設けられた載置部材10と、一端が支柱8に
取り付けられると共に、他端が載置部材10に取り付けら
れ、支柱8を滑動面部10aの所定箇所に附勢するコイル
バネ13と、載置部材10の滑動面部10aの裏面に設けられ
たゴム板12とから構成されている。そのため、免震装置
1は、支柱8のボール9が載置部材10の滑動面部10aを
滑動することにより免震動作して地震による加速度が電
子機器2,3,4に伝播することを防止すると共に、載置部
材10の裏面に設けられたゴム板12の摩擦により載置部材
10と床面11との摺動動作が防止されるため、載置部材10
やコイルバネ13の一端を床面11に固定するためにボルト
等の締結部材を床面11に埋め込むための工事が不要であ
り、容易に床面11上に設置することができる。
ここで、地震発生時の動作につき説明する。地震が発
生すると、地震による横揺れが床面11に伝達される。こ
のようにして地震による床面11の加速度が増加すると、
載置部材10が床面11とともに水平方向に振動する。
しかるに、各電子機器2,3,4を支持する支柱8下端の
ボール9が滑動面部10aに当接しているため、支柱8は
ボール9の転動により滑動面部10a上を相対的に滑動す
る。このように、低摩耗で支柱8が滑動するため、地震
による振動はほとんど電子機器2,3,4等に伝達されな
い。従って、各電子機器2,3,4は地震発生に伴う加速度
の影響を受けずに済み、上記免震装置1の免震動作によ
り各電子機器2,3,4の倒壊が防止される。
また、上記支柱8の相対変位によりコイルバネ13の上
端部13bが支柱8とともに変位するため、支柱8の相対
変位の加速度はバネ13のバネ力によって減速される。さ
らに、上記免震動作後、支柱8はバネ13のバネ力に附勢
されて滑動面部10aの中央に復帰する。
このように、免震装置1は各電子機器2,3,4を夫々個
別に支持するとともに、地震発生による振動が各電子機
器2,3,4に伝達されないように免震動作して耐震強度の
脆弱な電子機器2,3,4を保護する。
第3図に本発明の第2実施例を示す。第3図中、免震
装置21は支柱22の段部22cに嵌合するゴム製の弾性部材
(附勢手段)23を有する。
支柱22は各機器底部6の四隅に固着されたナット7に
ねじ部22aを螺入させて取付けられている。又、支柱22
の下端凹部22bには載置部材24の滑動面部24aに当接する
低摩擦部材25が設けられている。
弾性部材23は載置部材24の上方を覆うように設けられ
ているので防塵用のカバーとしても機能する。又、弾性
部材23はU字状に折曲された折曲部23a,23b,23cを有
し、ベローズ状に成型されている。この折曲部23a,23b,
23cは上方から見ると環状に形成され、弾性部材23の下
側より突出するように折曲されている。又、弾性部材23
は載置部材24の壁部24b外周に嵌合する周縁部23dを有す
る。そして、弾性部材23の周縁部23dはベルト26の締め
付けにより載置部材24に固定されている。
なお、弾性部材23の周縁部23d内には板バネ27が所定
間隔毎に埋設されている。又、載置部材24は底部にゴム
板28を貼着され、ゴム板28を介して床面11に載置されて
いる。
ここで、地震が発生すると、床面11とともに載置部材
24が水平方向に振動する。各機器2,3,4を支持する支柱2
2は低摩擦部材25を介して平滑な滑動面部24aに当接する
ため、相対的に滑動面部24aを滑動する。従って、上記
支柱22と滑動面部24aとの免震動作により、地震発生に
伴う加速度が機器2,3,4に伝達されることが良好に防止
される。
また、上記支柱22の相対変位に伴って、変位方向の折
曲部23a,23b,23cが夫々下方に撓むとともに、変位方向
と逆側の折曲部23a,23b,23cが引張されてU字状部分が
開く。
又、上記折曲部23a,23b,23cが弾性変形するととも
に、周縁部23dも支柱22の変位方向に傾斜して撓むこと
になる。
このような、弾性部材23の弾性変形及び周縁部23d内
の板バネ27のバネ力により支柱22の加速度が減速され
る。又、上記免震動作後、支柱22は弾性部材23の折曲部
23a,23b,23c,周縁部23d及び板バネ27の弾性復元力によ
り滑動面部24aの中央に復帰する。
第4図に本発明の第3実施例を示す。なお、第4図
中、上記第3図と同一構成部分には同一符号を付してそ
の説明は省略する。
第4図中、免震装置31は載置部材24の上部を覆うゴム
製の弾性部材32を有する。弾性部材32は中央に支柱22が
貫通する中央孔32aを有し、その外周縁には載置部材24
の外周に嵌合する周縁部32bを有する。
また、中央孔32aと周縁部32bとの間には薄いシート状
の蓋部32cと、リブ32dとが一体成型されている。第5図
に示す如く、リブ32dは蓋部32cの下側に突出する半円形
状断面を呈し、半径方向に延在している。
又、第6図に示す如く、本実施例では3個のリブ32d
(破線で示す)が中央孔32aを有するリング部32eより等
間隔(120度間隔)に放射状に延在形成されている。そ
して、この各リブ32dは支柱22を附勢する附勢手段とし
て機能するものである。
ここで、地震が発生すると、床面11に地震による加速
度が加えられ、床面11とともに載置部材24は振動する。
これに対し、各機器2,3,4を支持する支柱22は低摩擦部
材25を介して滑動面部24aを相対的に滑動する。従っ
て、免震装置31は上記免震動作により地震発生による加
速度が各機器2,3,4に伝達されることを良好に防止す
る。
上記支柱22の相対変位に伴って、弾性部材32の複数の
リブ23dが引張又は圧縮されるとともに周縁部32が変位
方向に傾斜して撓む。このような、弾性部材32の弾性変
形により支柱22の加速度が緩衝される。又、上記免震動
作後、支柱22はリブ23dの弾性復元力により滑動面部24a
の中央に復帰する。
なお、支柱22の変位とともに弾性部材32の蓋部32cも
引張又は圧縮されて弾性変形するが、薄いシート状であ
るのでほとんど抵抗なく柔軟に弾性変形する。
第7図及び第8図に本発明の第4実施例を示す。両図
中、免震装置41は機器底部6に固着されたナット7にね
じ部42aを螺入させた支柱42を有する。
支柱42の外周には円盤状の上板43が固着されている。
又、上板3の下方には支柱42の下端に設けられた低摩擦
部材43が当接する円板状の下板44が対向する。なお、下
板44は底面側にゴム板45を貼着され、このゴム板45を介
して床面11に載置される。
又、上板43と下板44との外径が同一であり、夫々対向
する側に突出する周縁部43a,44aを有する。この周縁部4
3a,44aの外周にはゴム製の弾性部材46が密嵌し、上板43
と下板44との間全周を覆っている。
なお、弾性部材46の上部は上板43の周縁部43aの外周
に接着等により固着されており、又弾性部材46の下部も
下板44の周縁部44aの外周に固着されている。
第8図に示す如く、上記筒状の弾性部材46の外周には
上,下方向に延在する複数のリブ46a(本実施例では16
個のリブが設けてある)が所定間隔毎に一体成型されて
いる。
ここで、地震が発生すると、床面11とともに下板44が
地震による加速度を受ける。これに対し、各機器を支持
する支柱42は低摩擦部材43を介して下板44の滑動面部44
b上を滑動する。従って、免震装置41の上記免震動作に
より地震による加速度が機器2,3,4に伝達されることが
防止される。
又、上記支柱42の相対変位に伴って上板43も下板44に
対して相対変位する。このため、支柱42の相対変位とと
もに弾性部材46が半径方向に撓む。即ち、支柱42の変位
方向においては弾性部材46が圧縮され、変位方向の逆側
では弾性部材46が引張されることになる。又、弾性部材
46の外周には複数のリブ46aが突出しているため、その
分弾性部材46の弾性復元力は補強されている。
上述の如く、弾性部材46が弾性変形することにより支
柱42の相対変位が緩衝される。又、上記免震動作後支柱
42は弾性部材46の弾性復元力により下板44の中央に復帰
する。
なお、上記各実施例では小型のコンピュータ機器を支
持するものとして説明したが、被支持物としてはこれに
限らず、例えばコンピュータ機器以外の耐振強度の弱い
物を免震対象物として支持できるのは勿論である。
発明の効果 上述の如く、本発明になる免震装置は、被支持物を支
持する支柱の滑動部が載置部材の滑動面部を滑動するこ
とにより免震動作して地震による加速度が被支持物に伝
播することを防止すると共に、載置部材の裏面に設けら
れたゴム部材の摩擦により載置部材と床面との摺動動作
が防止されるため、載置部材又は附勢手段の一端を床に
固定するためにボルト等の締結部材を床に埋め込む工事
が不要であり、容易に床上に設置することができる。
又、免震動作後には支柱を附勢部材の附勢力により自動
的に動作前の位置に復帰させることができる等の特長を
有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は電子機器を支持する本発明の第1実施例の免震
装置を示す図、第2図は本発明の第1実施例の要部を示
す縦断面図、第3図は第2実施例の縦断面図、第4図は
第3実施例の縦断面図、第5図は第4図中V−V線に沿
う断面図、第6図は第4図に示す弾性部材の平面図、第
7図は第4実施例の縦断面図、第8図は第7図に示す免
震装置の平面図である。 1……免震装置、8……支柱、9……ボール、10……載
置部材、10a……滑動面部、11……床面、12……ゴム
板、13……コイルバネ、14……カバー、21……免震装
置、22……支柱、23……弾性部材、23a,23b,23c……折
曲部、23d……周縁部、24……載置部材、25……低摩擦
部材、27……板バネ、31……免震装置、32……弾性部
材、41……免震装置、42……支柱、43……上板、44……
下板、46……弾性部材、46a……リブ。
フロントページの続き (72)発明者 中村 健 神奈川県横浜市緑区つつじが丘2−1 コートヒルズ青葉台A−208 (72)発明者 小松 宏康 神奈川県横浜市中区本牧元町13−4 (56)参考文献 実願昭55−125625号(実開昭57− 49137号)の願書に添付した明細書及び 図面の内容を撮影したマイクロフィルム (JP,U)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一端が被支持物に取り付けられ、他端が滑
    動部となった支柱と、 該支柱の該滑動部と対向するように設置され、当該滑動
    部の滑動を許す滑動面部が設けられた載置部材と、 一端が前記支柱に取り付けられると共に、他端が該載置
    部材に取り付けられ、前記支柱を該滑動面部の所定箇所
    に附勢する附勢手段と、 該載置部材の該滑動面部の裏面に設けられたゴム部材
    と、 からなることを特徴とする免震装置。
  2. 【請求項2】前記支柱の滑動部は、転動自在なボールで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の免震
    装置。
  3. 【請求項3】前記支柱の滑動部は、低摩擦部材であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の免震装置。
  4. 【請求項4】前記支柱の前記一端側に、前記被支持物の
    高さ調整のためのねじ部が設けられていることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項記載の免震装置。
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