JP2524159B2 - 抄紙用フエルト洗浄剤 - Google Patents
抄紙用フエルト洗浄剤Info
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- JP2524159B2 JP2524159B2 JP14526087A JP14526087A JP2524159B2 JP 2524159 B2 JP2524159 B2 JP 2524159B2 JP 14526087 A JP14526087 A JP 14526087A JP 14526087 A JP14526087 A JP 14526087A JP 2524159 B2 JP2524159 B2 JP 2524159B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- papermaking
- felt
- cationic starch
- cleaning agent
- cleaning
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Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、製紙業界において、紙抄造に使用される抄
紙用フエルトのデンプン系汚れ、主にカチオンデンプン
による汚れを洗浄するのに用いる抄紙用フエルト洗浄剤
に関する。
紙用フエルトのデンプン系汚れ、主にカチオンデンプン
による汚れを洗浄するのに用いる抄紙用フエルト洗浄剤
に関する。
〈従来の技術〉 従来一般に抄紙は紙力増強、歩留り向上、サイズ剤の
沈着と紙表面肌の向上等の目的で使用する添加剤とし
て、ポリアクリルアマイドが多く用いられて来た。従っ
て抄紙用フエルトの汚れの主体も、このポリアクリルア
マイドを対象にして中性洗浄剤で常温で洗浄していた。
しかし近年に到って酸性紙の寿命と云う問題が惹起さ
れ、保存期間の長期に亘る紙に対しては中性紙を使用す
る傾向が顕著になって来たのをきっかけとして、製紙業
界でも酸性抄紙から中性抄紙へ切り換える所も多く、そ
の結果、中性抄紙には安価で紙力増強効果も大きく、歩
留り、サイズ剤の沈着と紙表面肌の良好なデンプン系、
主にカチオンデンプンがポリアクリルアマイドに代わっ
て多く用いられるようになって来た。又、酸性抄紙にお
いてもこの技術が応用される様になった結果、抄紙用フ
エルトの汚れの主体がカチオンデンプンの付着に起因す
る様になった。このカチオンデンプンの汚れを効果的に
洗浄するには、洗浄温度を60℃以上に保つ必要がある。
この事は経済的にも、抄紙用フエルトの寸法の安定の上
にも多くの問題を生じて来た。
沈着と紙表面肌の向上等の目的で使用する添加剤とし
て、ポリアクリルアマイドが多く用いられて来た。従っ
て抄紙用フエルトの汚れの主体も、このポリアクリルア
マイドを対象にして中性洗浄剤で常温で洗浄していた。
しかし近年に到って酸性紙の寿命と云う問題が惹起さ
れ、保存期間の長期に亘る紙に対しては中性紙を使用す
る傾向が顕著になって来たのをきっかけとして、製紙業
界でも酸性抄紙から中性抄紙へ切り換える所も多く、そ
の結果、中性抄紙には安価で紙力増強効果も大きく、歩
留り、サイズ剤の沈着と紙表面肌の良好なデンプン系、
主にカチオンデンプンがポリアクリルアマイドに代わっ
て多く用いられるようになって来た。又、酸性抄紙にお
いてもこの技術が応用される様になった結果、抄紙用フ
エルトの汚れの主体がカチオンデンプンの付着に起因す
る様になった。このカチオンデンプンの汚れを効果的に
洗浄するには、洗浄温度を60℃以上に保つ必要がある。
この事は経済的にも、抄紙用フエルトの寸法の安定の上
にも多くの問題を生じて来た。
〈発明が解決しようとする問題点〉 抄紙用フエルトの汚れの洗浄は抄紙中に行われる連続
洗浄及び間欠洗浄と、抄紙を中断した時に行われる停抄
時洗浄とがあり、カチオンデンプンを用いた抄紙の場
合、大きく問題になるのは連続洗浄である。それはポリ
アクリルアマイドと異なり60℃以上の温度で洗浄した場
合でも従来の抄紙用フエルト洗浄剤ではカチオンデンプ
ンは充分に除去しきれないために、抄紙用フエルトに汚
れとなって残留堆積し、紙取られや搾水不良等の抄紙上
トラブルの発生原因となる。又、高温で抄紙用フエルト
を洗浄することはフエルトの寸法や形態に対して悪い影
響がある。
洗浄及び間欠洗浄と、抄紙を中断した時に行われる停抄
時洗浄とがあり、カチオンデンプンを用いた抄紙の場
合、大きく問題になるのは連続洗浄である。それはポリ
アクリルアマイドと異なり60℃以上の温度で洗浄した場
合でも従来の抄紙用フエルト洗浄剤ではカチオンデンプ
ンは充分に除去しきれないために、抄紙用フエルトに汚
れとなって残留堆積し、紙取られや搾水不良等の抄紙上
トラブルの発生原因となる。又、高温で抄紙用フエルト
を洗浄することはフエルトの寸法や形態に対して悪い影
響がある。
本発明は、上記の諸問題を鑑みてなされたもので、従
来の洗浄設備や洗浄方法を大きく変えることなく、根本
原因となっているデンプン系汚れ、主にカチオンデンプ
ンを速やかに除去し、且つ抄紙に全く影響のない抄紙用
フエルト洗浄剤を提供することを目的としている。
来の洗浄設備や洗浄方法を大きく変えることなく、根本
原因となっているデンプン系汚れ、主にカチオンデンプ
ンを速やかに除去し、且つ抄紙に全く影響のない抄紙用
フエルト洗浄剤を提供することを目的としている。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明に係わる抄紙用フエルト洗浄剤は、中性抄紙及
び酸性抄紙にかかわらず、カチオンデンプンを使用して
いることに起因する抄紙用フエルトの汚れを除去洗浄す
るに当って、非イオン界面活性剤のポリプロピレングリ
コール・ポリエチレングリコール縮合物が浸透剤とし
て、抄紙用フエルトの内部に付着しているカチオンデン
プンに対してα−アミラーゼを浸透させると、α−アミ
ラーゼによってα−1.4結合を切断して低分子化された
カチオンデンプンを分散させ、除去洗浄を進めてゆく。
び酸性抄紙にかかわらず、カチオンデンプンを使用して
いることに起因する抄紙用フエルトの汚れを除去洗浄す
るに当って、非イオン界面活性剤のポリプロピレングリ
コール・ポリエチレングリコール縮合物が浸透剤とし
て、抄紙用フエルトの内部に付着しているカチオンデン
プンに対してα−アミラーゼを浸透させると、α−アミ
ラーゼによってα−1.4結合を切断して低分子化された
カチオンデンプンを分散させ、除去洗浄を進めてゆく。
又、同時に存在するポリオキシエチレンアルキルフェ
ノールエーテルの洗浄作用により、その他の汚れをも洗
浄する。しかもこれ等の作用は、特に温度を60℃以上に
上げることなく行うことが出来る。
ノールエーテルの洗浄作用により、その他の汚れをも洗
浄する。しかもこれ等の作用は、特に温度を60℃以上に
上げることなく行うことが出来る。
特に高温にしなければ除去できないカチオンデンプン
を低温で処理できる様に低分子化して洗浄するならば、
これに準じてカチオンデンプンによって固着されていた
その他の汚れの大部分も同時に除去できるので、主とし
て、α−アミラーゼと浸透剤の組み合せを、汚れの条件
によっては、洗浄剤をこれに添加してより一層の洗浄効
果を発揮するようにした。
を低温で処理できる様に低分子化して洗浄するならば、
これに準じてカチオンデンプンによって固着されていた
その他の汚れの大部分も同時に除去できるので、主とし
て、α−アミラーゼと浸透剤の組み合せを、汚れの条件
によっては、洗浄剤をこれに添加してより一層の洗浄効
果を発揮するようにした。
その組合せはエチレンオキサイド平均付加モル数8乃
至10モルのポリエチレンアルキルフェノールエーテルが
洗浄剤として最適であり、浸透剤としてはその10%水溶
液の曇点が10℃〜80℃のポリプロピレングリコール・ポ
リエチレングリコール縮合物が抄紙用フエルト用として
良好である。又その混合割合は経済的な濃度と取扱いの
便利さを考慮して、浸透剤の単独又は洗浄剤との混合で
5乃至30重量%、10,000乃至200,000単位のα−アミラ
ーゼを1ないし40重量%と残量を水で100重量%とした
ものが最も使用し易い。この場合、水の量が30重量%以
下となると分離するなどの経時変化を起こして、使用前
に再度充分な撹拌を必要とする等好ましくない。個々の
細かい組み合せについては抄紙条件に応じてテストとし
て決めることは云うまでもない。
至10モルのポリエチレンアルキルフェノールエーテルが
洗浄剤として最適であり、浸透剤としてはその10%水溶
液の曇点が10℃〜80℃のポリプロピレングリコール・ポ
リエチレングリコール縮合物が抄紙用フエルト用として
良好である。又その混合割合は経済的な濃度と取扱いの
便利さを考慮して、浸透剤の単独又は洗浄剤との混合で
5乃至30重量%、10,000乃至200,000単位のα−アミラ
ーゼを1ないし40重量%と残量を水で100重量%とした
ものが最も使用し易い。この場合、水の量が30重量%以
下となると分離するなどの経時変化を起こして、使用前
に再度充分な撹拌を必要とする等好ましくない。個々の
細かい組み合せについては抄紙条件に応じてテストとし
て決めることは云うまでもない。
〈実施例〉 カチオンデンプンの3%水分散液を95℃に昇温して糊
状とし、常温に放置した中へ7cm×7cmで1片の重量が2.
5gの抄紙用フエルトを充分に浸漬した後、ロールで絞
り、カチオンデンプンの付着量が抄紙用フエルト重量比
約5%とした。これを20℃65%RHの状態に保ち、汚染抄
紙用フエルトとした。
状とし、常温に放置した中へ7cm×7cmで1片の重量が2.
5gの抄紙用フエルトを充分に浸漬した後、ロールで絞
り、カチオンデンプンの付着量が抄紙用フエルト重量比
約5%とした。これを20℃65%RHの状態に保ち、汚染抄
紙用フエルトとした。
α−アミラーゼとして大和化成のクライスターゼL−
1(商品名)、浸透剤として旭電化のアデカノールB−
4001(商品名)を用いて、ターゴトメーターを用いて45
℃、1000ml 100r.p.m.の撹拌で前記の汚染抄紙用フエル
トの洗浄比較試験を行ってカチオンデンプンの残量を測
定した結果を第1表に示す。
1(商品名)、浸透剤として旭電化のアデカノールB−
4001(商品名)を用いて、ターゴトメーターを用いて45
℃、1000ml 100r.p.m.の撹拌で前記の汚染抄紙用フエル
トの洗浄比較試験を行ってカチオンデンプンの残量を測
定した結果を第1表に示す。
又、洗浄し終った抄紙用フエルトを沃素デンプン反応
試薬に浸漬して、ハンター白色度計でその白色度を測定
比較した結果を第2表に示す。これは数字の大きいもの
程白色に近い事を示し、カチオンデンプンのアミロース
鎖の短いもの程白色に近くなり、又その残留量の少ない
程白色に近くなる。
試薬に浸漬して、ハンター白色度計でその白色度を測定
比較した結果を第2表に示す。これは数字の大きいもの
程白色に近い事を示し、カチオンデンプンのアミロース
鎖の短いもの程白色に近くなり、又その残留量の少ない
程白色に近くなる。
実験結果から判るように本発明品の方が従来品よりも
抄紙用フエルトの汚れを洗浄する効果がすぐれている事
が明らかである。
抄紙用フエルトの汚れを洗浄する効果がすぐれている事
が明らかである。
〈発明の効果〉 以上の説明からわかるように、本発明の抄紙用フエル
ト洗浄剤を用うれば、抄紙における、デンプン系,主に
カチオンデンプンによる抄紙用フエルトの汚れを抄紙中
に連続的に洗浄をする場合に、従来の設備方法を変更す
ることなく、特に洗浄時の液温を60℃以上に保つ必要も
なく、α−アミラーゼと浸透剤によって直ちにカチオン
デンプンのα−1.4結合切断が行われ、洗浄剤によって
洗浄されることにより、抄紙そのものに対して何の悪影
響もなく、その威力を発揮することが出来るという優れ
た効果を奏する。
ト洗浄剤を用うれば、抄紙における、デンプン系,主に
カチオンデンプンによる抄紙用フエルトの汚れを抄紙中
に連続的に洗浄をする場合に、従来の設備方法を変更す
ることなく、特に洗浄時の液温を60℃以上に保つ必要も
なく、α−アミラーゼと浸透剤によって直ちにカチオン
デンプンのα−1.4結合切断が行われ、洗浄剤によって
洗浄されることにより、抄紙そのものに対して何の悪影
響もなく、その威力を発揮することが出来るという優れ
た効果を奏する。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C11D 3:382) C11D 3:382)
Claims (1)
- 【請求項1】エチレンオキサイド平均付加モル数8乃至
10モルのポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテ
ル又は/及びポリプロピレングリコール・ポリエチレン
グリコール縮合物を5乃至30重量%と、10,000乃至200,
000単位のα−アミラーゼを1乃至40重量%と、水を94
乃至30重量%とからなる中性液体状の抄紙用フエルト洗
浄剤。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14490086 | 1986-06-23 | ||
JP61-144900 | 1986-06-23 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63120192A JPS63120192A (ja) | 1988-05-24 |
JP2524159B2 true JP2524159B2 (ja) | 1996-08-14 |
Family
ID=15372926
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14526087A Expired - Lifetime JP2524159B2 (ja) | 1986-06-23 | 1987-06-12 | 抄紙用フエルト洗浄剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2524159B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH03119195A (ja) * | 1989-10-03 | 1991-05-21 | Somar Corp | 抄紙用フェルトの洗浄装置 |
NL1000663C2 (nl) * | 1995-06-26 | 1996-12-31 | Tno | Werkwijze voor het verlengen van de levensduur van een persvilt. |
US7306702B2 (en) * | 2002-07-12 | 2007-12-11 | Hercules Incorporation | Enzymatic press felt treatment |
JP5198766B2 (ja) * | 2004-03-24 | 2013-05-15 | 誠治 柏岡 | テンポの変化に対応するメトロノーム及び拍の間隔の記録方法 |
CA3154330A1 (en) * | 2018-05-11 | 2019-11-14 | Ecochem Australia Pty Ltd | Compositions, methods and systems for removal of starch |
-
1987
- 1987-06-12 JP JP14526087A patent/JP2524159B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63120192A (ja) | 1988-05-24 |
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