JP2523965B2 - インタ―シヤ方式横編機の糸自動供給装置 - Google Patents

インタ―シヤ方式横編機の糸自動供給装置

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JP2523965B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、インターシャ方式横編機に係るもので、詳
しくは、多様な色彩を有する編物の模様を該模様の境界
区域が惚けずにはっきりした区切りに編み上げて、模様
の鮮明度を一層向上し得るようにしたインターシャ方式
横編機の糸自動供給装置に関するものである。
〔従来の技術〕
一般に、インターシャ方式横編機においては、編物の
色彩と模様とを多様に形成し、新鮮な色付けを表出して
立体感を与える模様の編物を得るようになっている。且
つ、インターシャ方式横編機で編み上げた編物は、シン
グル編目(Knit)の模様で形成されているため、ダブル
ジャカード(Double Jacquard)方式の編物に比べ、伸
縮性に優れ、編物の重量も軽く、鮮明な色彩を表出して
いるので近来広く愛用されている。そして、このような
従来のインターシャ方式横編機においては、作業者が
編物の地になる色付の糸と模様を形成する色付の糸と
を、その編目の数を一一数えて相応するニードル(Need
le)に、その作業者の手で掛けることにより編物を編み
上げるようになっていた。又、最近、前記インターシ
ャ方式横編機にコンピューターを利用し、従来よりも一
層編み上げの能率を向上させた装置が実用化されてい
る。
〔発明が解決しようとする課題〕
然るに、前記に記載した従来のインターシャ方式横
編機においては、作業者が編物のグラフを一一読んで必
要な色付の糸を設定したニードルに掛けるようになって
いるため、そのニードルの掛け作業が煩雑であると共に
相当な熟練を要するという欠点があった。且つ、それぞ
れの供給糸パッケージ(例えばコーン)から糸道を通っ
て供給される糸を作業者が人為的に引いて所定の張力を
維持するようになっているため、適宜な張力の維持が難
しく、不良品が発生して生産性が低下し品質が低下され
る欠点があった。又、前記に記載したコンピューター
を利用したインターシャ方式横編機においては、多数個
の案内レールを設置してその案内レールに夫々糸道管を
係合させ、該糸道管が直線状に往復移動しながらその糸
道管に挿入された色付の糸をニードルに掛けることによ
り編み上げるようになっているため、その案内レールに
より糸道管の配設に制限が加えられて、10個以上の糸道
管は設置し得ず、よって、多様な色彩を有する模様は編
み得ないという欠点があった。更に、前記の各糸道管は
前記案内レールを沿って夫々直線状にのみ往復移動し、
該糸道管に挿入した色付の糸をニードルに掛けて編み上
げるようになっているため、その編み上げた模様と地の
境界の区切りがはっきりせず、模様の境界部位が二重に
惚けて表出されるので鮮明度が低下するという欠点があ
った。
それで、このような問題点を解決するため本発明者達
は研究を重ねた結果、次のようなインターシャ方式横編
機の糸自動供給装置を提供しようとするものである。
〔課題を解決するための手段〕
即ち、本発明の目的は、編物の地と模様とを形成する
糸の本数に制限されずに数十個の糸道管を設置して制御
することにより、多様な色彩と模様とを有する編物を得
るようにしたインターシャ方式横編機の糸自動供給装置
を提供しようとするものである。又、本発明の他の目的
は、編物の地及び模様を形成する多様な色彩の糸を正確
な位置のニードルに掛けて正確な模様を編み上げ、その
編み上げた模様と地との境界部位が二重に惚けずにはっ
きり区切られることにより、模様の鮮明度が越等に向上
した商品位の編物を得るインターシャ方式横編機の糸自
動供給装置を提供しようとするものである。
そして、このような本発明の目的は、機台のニードル
ベッド上で往復移動するキャリッジにより昇降されてニ
ードルに糸を供給する装置であって、糸が挿入される多
数個の糸道管と、該糸道管が挾持される糸道管固定具
と、該糸道管固定具が固設される糸道管保管台と、該糸
道管保管台を横手方向に往復移動させる糸道管保管台往
復駆動手段と、前記糸道管保管台に挾持された糸道管を
糸道管運搬位置に抽出する第1糸道管抽出手段と、前記
糸道管保管台から抽出された糸道管をホールデイングし
運搬する糸道管運搬手段と、前記第1糸道管抽出手段と
糸道管運搬手段とを横手方向に往復移動させる糸道管運
搬駆動手段とを具備し、前記糸道管保管台往復駆動手段
が、前記機台側に固設されたモーターと、該モーターの
軸に軸支されたピニオンと、該ピニオンに噛合して前記
糸道管保管台に固設されたラックとにより構成され、前
記第1糸道管抽出手段が、前記糸道管固定具に挾持され
た糸道管を運搬位置に抽出する第1抽出棒と、該第1抽
出棒を前・後方向に往復移動させる第1抽出棒駆動手段
とにより構成され、前記糸道管運搬手段が、前記糸道管
保管台の糸道管固定具から抽出される糸道管を挾持する
糸道管ホールダーと、該糸道管ホールダーに挾持された
糸道管を糸道管保管台側に抽出する第2糸道管抽出手段
とにより構成され、前記第2糸道管抽出手段は、前記糸
道管ホールダーに挾持された糸道管を糸道管保管台側に
抽出する第2抽出棒と、該第2抽出棒を前・後方向に往
復移動させる第2抽出棒駆動手段とにより構成すること
により達成される。
又、このような本発明に係るインターシャ方式横編機
の糸自動供給装置は、一つの糸道管保管台に一双でなる
糸道管固定管を多数個形成して固設し、該糸道管固定具
に挾持された各糸道管を前後・左・右の四方向側に自在
に移動させて、必要な位置のニードルに糸を自動に供給
し得るようになっているため、編物の地と模様とを形成
する多様な色付の糸を正確な位置のニードルに夫々掛
け、鮮明な色取りの模様を編み上げて、高品位の編物を
得るようになっている。又、従来に比べ、非常に多量の
(例えば、100余個)糸道管固定具を固設し、該糸道管
固定具に多量の糸道管(50余個)を挾持させてその糸道
管を適宜に制御することにより、編物の模様と地の境界
がはっきり区切られて鮮明度の向上した多様な色彩の模
様を有する編物を得ることができる。
更に、本発明では糸道管保管台上に保持された多数の
糸道管から選択された糸道管を保持し運搬する糸道管運
搬手段の往復駆動を糸道管運搬手段によってニードルベ
ッド上を往復移動されるキャリッジとは独立して行うよ
うにしているため、キャリッジの編成運動とは独立した
糸道管の往復運動が実現し、キャリッジの往きと帰りで
糸の切り換えが可能であり、色糸の数の制限を受けるこ
となくかつ近接したパターンで重複現象の発生を見るこ
となく所期の正確かつ明瞭なパターンの編成を行うこと
ができる目的がある。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例に対し図面を用いで詳細に説明
する。第1図乃至第4図に示したように、10は本発明に
係る糸自動供給装置が適用されたインターシャ方式横編
機の一部を示し、機台(11)の前方側(第1図の正面
側)にはニードルベッド(20)が前後方向(第1図の正
面図)に傾斜した状態で横手方向に長く設置され、該ニ
ードルベッド(20)にはフック(21A)とへら(21B)及
びバット(Butt)(21C)とを有する多数個のニードル
(21)が横手方向に配列されている。そして、該ニード
ル(21)は、ニードルベッド(20)上で横手方向に往復
作動するキャリッジ(22)のカム溝(図示せず)と前記
バット(21C)のカム作用によりニードルベッド(20)
の傾斜面に沿って前進後退(第1図の正面側)されなが
らフック(21A)とへら(21B)との作用で編物を編み上
げるようになっている。且つ、前記ニードルベッド(2
0)の上方側後方部位には、多数個の糸道管(40)を挾
持する糸道管保管台(30)が横手方向に長く延設され、
該糸道管保管台(30)は糸道管保管台往復駆動手段(5
0)により横手方向に往復移動し得るようになってい
る。又、前記糸道管保管台(30)の前方面(第1図の正
面)部位には一双でなる多数個の糸道管固定具(31)が
所定のピッチ間隙を有すべく形成されて固設され、その
糸道管保管台(30)にはその糸道管固定具(31)の固設
された各糸道管固定具の間に夫々抽出棒案内孔(32)が
穿孔形成されている(第3図参照)。更に、前記糸道管
固定具(31)は夫々一双の弾性片により形成されて円筒
形状の糸道管(40)を付勢挾持し、前記糸道管保管台
(30)に約50余個の糸道管(40)を固設し得るので、50
余種の多様な色付の糸を供給し得るようになっている。
且つ、その糸道管保管台(30)は、前記機台(11)に固
設されたブラケット(33)で案内ローラ(34)により直
線方向(第1図の左・右方向)に移動し得るように案内
される。又、前記糸道管(40)はほぼ円筒形状をなし、
その下方部位は先端向きにほぼ円錐形状に形成されてい
る。更に、前記糸道管保管台往復駆動手段(50)は、モ
ーター(51)により回動するピニオン(52)と該ピニオ
ン(52)に噛合するラック(53)とにより構成され、前
記モーター(51)は前記機台(11)に、前記ラック(5
3)は前記糸道管保管台(30)に夫々固定されている。
前記糸道管保管台(30)の上方側には一双の糸道管運
搬用案内レール(60A)(60B)が前記機台(11)の横手
方向に長く延設され、該糸道管運搬用案内レール(60
A)(60B)には糸道管抽出手段(70)と糸道管運搬手段
(80)とが夫々横手方向に往復移動し得るように架設さ
れ、これら糸道管抽出手段(70)と糸道管運搬手段(8
0)とを往復駆動させる糸道管運搬駆動手段(100)が併
設されている。且つ、前記糸道管抽出手段(70)は、前
記糸道管保管台(30)に穿孔形成した抽出棒案内孔(3
2)に選択的に案内されて前記糸道管固定具(31)の挾
持した糸道管(40)を抽出させる抽出棒(71)と、該抽
出棒(71)を前後方向に往復作動させる抽出棒駆動手段
(72)とにより構成されている。又、前記抽出棒(71)
は、恒常、前記抽出棒案内孔(32)に挿合された状態で
維持され、前記糸道管固定具(31)に挾持された前記糸
道管(40)を抽出するときは、その抽出案内孔(32)か
ら前方側(第3図の左方側)に突出されて前記糸道管
(40)を押し出すようになっている。更に、前記抽出棒
駆動手段(72)はモーター(73)により回動するカム板
(74)と、該カム板(74)に偏心固定されるクランクピ
ン(75)と、該クランクピン(75)及び前記抽出棒(7
1)を連結する連結具(76)とにより構成されている。
そして、前記糸道管抽出手段(70)は、前記案内レール
(60A)で案内ローラ(77)により直線上に案内される
ようになっている。
又、前記糸道管運搬手段(80)は、前記糸道管保管台
(30)の糸道管固定具(31)から抽出された糸道管(4
0)をホールドさせる糸道管ホールダー(81)と、該糸
道管ホールダー(81)にホールドした糸道管(40)を糸
道管保管台(30)側に抽出させる糸道管抽出手段(86)
とにより構成されている。且つ、前記糸道管ホールダー
(81)は、ホールダー本体(82)と、該ホールダー本体
(82)に形成したほぼU字状の糸道管案内溝(83)と、
該糸道管案内溝(83)の両方側に夫々形成した一双のジ
ョー(Jaw)(84)と、該ジョー(84)を互いに密着さ
せる弾性部材(85)とにより構成されている。該弾性部
材(85)は第4図(A)に示したように、コイルスプリ
ングで例示されているが、このコイルスプリングに限定
されずに、板ばね或しくは弾性ゴムを使用することもで
きるし、前記ジョー(84)自体を弾性板に折曲形成して
使用することもできる。又、前記糸道管抽出手段(86)
は、前記糸道管ホールダー(81)にホールドされた糸道
管(40)を前記糸道管保管台(30)側に抽出する抽出棒
(87)と、該出棒(87)を前後方向に往復作動させる抽
出棒駆動手段(88)とにより構成されている。且つ、前
記抽出棒駆動手段(88)は、モーター(89)により回動
するカム板(90)と、該カム板(90)に偏心固定される
クランクピン(91)と、該クランクピン(91)及び前記
抽出棒(87)を連結する連結具(92)とにより構成され
ている。更に、前記糸道管運搬手段(80)は、案内ロー
ラ(93)により前記案内レール(60B)で案内され直線
上に移動し得るようになっている。
そして、前記糸道管抽出手段(70)と前記糸道管運搬
手段(80)とを横手方向に往復移動させる糸道管運搬駆
動手段(100)は、モータ(101)により回動する一双の
ピニオン(102A)(102B)と、該ピニオン(102A)(10
2B)に噛合される各ラック(103A)(103B)とにより構
成され、前記モーター(101)は前記案内レール(60A)
(60B)に横架され、前記ラック(103A)(103B)は夫
々前記糸道管抽出手段(70)と前記糸道管運搬手段(8
0)とに夫々連結されて前記案内レール(60A)(60B)
にローラ(104A)(104B)により夫々支持案内される。
又、前記の各モーター(51)(73)(89)(101)は、
自動制御に適用される同期モーターを使用することが好
ましく、これらモーター(51)(73)(89)(101)と
前記キャリッジ(22)とはコンピュータプログラムによ
り自動制御され、前記糸道管抽出手段(70)のモーター
(73)と前記糸道管運搬手段(80)のモーター(89)と
は1回動作の際、360゜回動し得るべく制御される。
〔作 用〕
このように構成された本発明に係るインターシャ方式
横編機の糸自動供給装置の作用を図面を用いて説明する
と次のようである。第3図〜第4図(A),(B)に示
したように、先ず、コーン(Cone)から放出した各糸を
張力調節装置(図示せず)を通し、各色付の糸(Y)を
前記の各糸道管(40)に挿入して横編機を嫁動すると、
糸道管抽出手段(70)と糸道管運搬手段(80)とが糸道
管運搬駆動手段(100)により必要な色付の糸に相応す
る糸道管(40A)の位置に移動される。
即ち、横編機を嫁動させると、前記糸道管運搬駆動手
段(100)のモーター(101)が制御装置(図示せず)に
より回動され、該モーター(101)のピニオン(102A)
(102B)が回動して該ピニオン(102A)(102B)に噛合
したラック(103A)(103B)はそのモーター(101)の
回動方向に従い左方側又は右方側に夫々作動され、その
ラック(103A)(103B)に連結した前記糸道管抽出手段
(70)と糸道管運搬手段(80)とは案内レール(60A)
(60B)を沿って夫々左方側又は右方側に移動される。
その後、前記糸道管抽出手段(70)と糸道管運搬手段
(80)とが制御装置のプログラムの設定位置に至ると、
前記モーター(11)の回動が停止し、それら糸道管抽出
手段(70)と糸道管運搬手段(80)とは定位置に停止さ
れる。この場合、前記糸道管抽出手段(70)側の該当糸
道管(40A)が挾持された糸道管固定具(31)と前記糸
道管運搬手段(80)のホールダー(81)とはほぼ同一線
上に位置される。一方、第3図及び第4図(A)に示し
た状態で、前記糸道管抽出手段(70)のモーター(73)
が360゜回動し(第2図参照)。よって、該モーター(7
3)の軸に軸支されたカム板(74)が回動され、クラン
クピン(75)と連結具(76)とで連結した抽出棒(71)
が第3図及び第4図(A)に示したように抽出棒案内孔
(32)から糸道管運搬手段(80)側に押出され、糸道管
保管台(30)の糸道管固定具(31)に挾持された糸道管
(40A)が抽出棒(71)によりその糸道管固定具(31)
から抽出してニードル(21)とニードル(21)間を通っ
て糸道管運搬手段(80)のホールダー(81)側に押入れ
られる。次いで、その糸道管(40A)は、前記ホールダ
ー(81)に形成した糸道管案内溝(83)を通って押入ら
れ、該糸道管案内溝(83)の両方側に弾設された一双の
ジョー(84)の外方側傾斜部(84A)を押出しながら第
4図(A)に示したように糸道管案内溝(83)で前記ジ
ョー(84)の内方側傾斜部(84B)により挾持される。
このような状態で、前記糸道管運搬駆動手段(100)
のモーター(101)が制御装置で制御され、更に、回動
して前記糸道管抽出手段(70)と糸道管運搬手段(80)
とは左方側又は右方側に移動し始める。ここで、糸道管
(40A)がホールダー(81)に挾持された状態で糸道管
運搬手段(80)の移動し始める地点は、当該糸道管(40
A)に挿入した色付の糸が必要になる開始点に当り、そ
の糸がニードル(21)のフック(21A)とへら(21B)の
間に掛けられる。その後、糸道管運搬手段(80)が移動
するに従い、当該糸道管(40A)に挿入した糸は開始点
に位置されたニードルから漸次隣接した他のニードルに
掛けられ、制御装置の設定位置に至ると停止される。即
ち、前記糸道管抽出手段(70)と糸道管運搬手段(80)
との停止位置は、当該糸道管(40A)に挿入した糸の移
送の終了地点になる。そして、第3図及び第4図(B)
に示したように、前記糸道管運搬手段(80)のホールダ
ー(81)に挾持された糸道管(40A)は、糸道管抽出手
段(86)により抽出されてニードル(21)とニードル
(21)間を通って糸道管保管台(30)側に移動し、控い
ている糸道管固定具(31)に挾持される。このとき、前
記糸道管抽出手段(86)の作用は前述した糸道管抽出手
段(70)と同様な方式で行われ、モーター(89)により
カム板(90)が360゜回動し、クランクピン(91)と連
結具(92)とにより抽出棒(87)が作動して糸道管(40
A)が抽出される。
このような状態で、所定の模様を形成するため他の色
付けの糸が挿入した糸道管(40)を抽出する場合は、コ
ンピュータプログラムにより糸道管保護台(30)が移送
して当該糸道管が先度の糸道管の通過したニードル(2
1)とニードル(21)間に位置され、これと同時に糸道
管抽出手段(70)と糸道管運搬手段(80)とが左・右方
向に移動して前記糸道管(40)と同一線上に位置され
る。そして、前記糸道管抽出手段(70)の作用により糸
道管(40)はニードル(21)とニードル(21)間を通っ
て糸道管運搬手段(80)のホールダー(81)に移動しな
がらその糸道管(40)に挿入された糸を先度の糸と交替
して掛け、糸道管運搬手段(80)の移送に伴い所定編目
だけ移動されて次のニードル(21)に糸を掛けるように
なる。従って、模様を形成する各糸掛けの開始点と終了
点が隣接したニードル(21)(21)で夫々行われるた
め、地と模様の境界区域が二重に惚けることなくはっき
り表出され、模様の色取りが鮮明に表出される。
このように、各必要な色付の糸(Y)を必要な位置の
ニードルに掛ける作用が終ると、前記ニードルベッド
(20)上に設置したキャリッジ(22)が左方側又は右方
側に移動されながらその内方側のカム(図示せず)とニ
ードル(21)のバッド(21C)の作用によりそのニード
ル(21)はニードルベッド(20)上で一回昇降されるこ
とにより1回目の編み上げが行われる。ここで、先度の
編み上げ時の地と模様の色付が同様な場合は、上述した
1回目編み上げ時の糸道管(40A)の運搬方向と反対方
向に運搬されながら2回目の編み上げが行われ、更に、
3回目の編み上げは1回目の編み上げ時と同様な方向に
行われる。且つ、地と模様の色付が先度の編み上げ時と
異なる場合は、異なる色付の糸が挿入された糸道管を他
の位置のニードル(21)に掛けて編み上げるようにな
る。一方、前述した糸道管(40)の運搬及びホールディ
ングの過程で、糸道管保管台(30)は糸道管抽出手段
(70)と糸道管運搬手段(80)とが夫々必要な糸道管
(40)を挾持した固定具(31)に正確に位置されるべく
左・右方向に移動される。
〔発明の効果〕
以上、説明したように、本発明に係るインターシャ方
式横編機においては、模様を編む色付の糸が挿入される
糸道管の設置数量を、従来のように限定(例えば10個以
内)せずに、必要な数量だけ充分に設置し得る(例え
ば、50余個)ため、多様な色彩と模様とを有する編物を
得る効果がある。又、色付の糸が挿入される糸道管の移
動方向が従来のように左・右方向の往復移動のみに限定
されずに、左・右・前・後の四方向に自在に移動される
ようになっているため、従来編物のように編物の地と模
様の境界が二重に惚けることなく、模様と地の区域がは
っきり区切られ、模様の鮮明度が極めて向上した高品位
の編物を得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る糸自動供給装置が適用されたイン
ターシャ方式横編機を示した一部正面図、第2図は本発
明に係る糸自動供給装置が適用されたインターシャ方式
横編機を示した一部平面図、第3図は第2図のIII−III
線断面図、第4図は本発明に係る横編機(Intarsia方
式)の糸自動供給装置の作用を示した一部平面図で、第
4図(A)は糸道管が糸道管保管台から糸道管運搬手段
側に抽出される状態を示した平面図、第4図(B)は糸
道管が糸道管運搬手段から糸道管保管台側に抽出される
状態を示した平面図であり、 図中、 101……モーター、102A,102B……ピニオン、 103A,103B……ラック、 60A,60B……案内レール、 70……糸道管抽出手段、 80……糸道管運搬手段。

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】機台のニードルベッド上で往復移動するキ
    ャリッジにより昇降されてニードルに糸を供給する装置
    であって、 糸が挿入される多数個の糸道管と、該糸道管が挾持され
    る糸道管固定具と、該糸道管固定具が固設される糸道管
    保管台と、該糸道管保管台を横手方向に往復移動させる
    糸道管保管台往復駆動手段と、前記糸道管保管台に挾持
    された糸道管を糸道管運搬位置に抽出する第1糸道管抽
    出手段と、前記糸道管保管台から抽出された糸道管をホ
    ールデイングし運搬する糸道管運搬手段と、前記糸道管
    抽出手段と糸道管運搬手段とを横手方向に往復移動させ
    る糸道管運搬駆動手段とを具備し、前記糸道管保管台往
    復駆動手段が、前記機台側に固設されたモーターと、該
    モーターの軸に軸支されたピニオンと、該ピニオンに噛
    合して前記糸道管保管台に固設されたラックとにより構
    成され、前記第1糸道管抽出手段が、前記糸道管固定具
    に挾持された糸道管を運搬位置に抽出する第1抽出棒
    と、該第1抽出棒を前・後方向に往復移動させる第1抽
    出棒駆動手段とにより構成され、前記糸道管運搬手段
    が、前記糸道管保管台の糸道管固定具から抽出される糸
    道管を挾持する糸道管ホールダーと、該糸道管ホールダ
    ーに挾持された糸道管を糸道管保管台側に抽出する第2
    糸道管抽出手段とにより構成され、前記第2糸道管抽出
    手段は、前記糸道管ホールダーに挾持された糸道管を糸
    道管保管台側に抽出する第2抽出棒と、該第2抽出棒を
    前・後方向に往復移動させる第2抽出棒駆動手段とによ
    り構成されたインターシヤ方式横編機の糸自動供給装
    置。
  2. 【請求項2】前記糸道管固定具は、一双をなして多数個
    が弾性片により形成されて且つ前記糸道管保管台に固設
    され、該糸道管固定具が固設された前記糸道管保管台の
    各糸道管固定具間には多数個の抽出棒案内孔が夫々穿孔
    形成されてなる請求項1記載のインターシヤ方式横編機
    の糸自動供給装置。
  3. 【請求項3】前記糸道管が、ほぼ円筒形状をなし、該糸
    道管の下方側端は漸次先方向き狭くなってほぼ円錐形状
    にてなる請求項1記載のインターシヤ方式横編機の糸自
    動供給装置。
  4. 【請求項4】前記第1抽出棒駆動手段が、モーターによ
    り回動するカム板と、該カム板に偏心設置されたクラン
    クピンと、該クランクピン及び前記第1抽出棒を連結す
    る連結具とにより構成された請求項1記載のインターシ
    ヤ方式横編機の糸自動供給装置。
  5. 【請求項5】前記第1抽出棒が、前記連結具に付着され
    て前記糸道管保管台の抽出棒案内孔に挿入案内されてな
    る請求項1記載のインターシヤ方式横編機の糸自動供給
    装置。
  6. 【請求項6】前記糸道管ホールダーが、ホールダー本体
    と、該ホールダー本体に形成されたほぼU字状の糸道管
    案内溝と、該糸道管案内溝の両方側に形成された一双の
    ジョーと、該一双のジョーを互いに密着させる弾性部材
    とにより構成された請求項1記載のインターシヤ方式横
    編機の糸自動供給装置。
  7. 【請求項7】前記第2抽出棒駆動手段が、モーターによ
    1回動するカム板と、該カム板に偏心固設されたクラン
    クピンと、該クランクピンと前記第2抽出棒とを連結す
    る連結具とにより構成された請求項1記載のインターシ
    ヤ方式横編機の糸自動供給装置。
  8. 【請求項8】前記モーター(101)が、前記機台に固定
    された案内レール(60A,60B)に架設され、前記ピニオ
    ン(102A,102B)に噛合するラック(103A,103B)が夫々
    第1糸道管抽出手段(70)と糸道管運搬手段(80)とに
    連結されてなる請求項1記載のインターシヤ方式横編機
    の糸自動供給装置。
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