JP2523385Y2 - 車両用リフト装置 - Google Patents

車両用リフト装置

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JP2523385Y2
JP2523385Y2 JP826793U JP826793U JP2523385Y2 JP 2523385 Y2 JP2523385 Y2 JP 2523385Y2 JP 826793 U JP826793 U JP 826793U JP 826793 U JP826793 U JP 826793U JP 2523385 Y2 JP2523385 Y2 JP 2523385Y2
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JP826793U
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政 長谷川
仁 新井
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日産アルティア株式会社
オリオンテクノ株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は構成を簡素にして、設置
コストを低減できるとともに、種々のホイールベースの
調整を容易かつ速やかに行なえるようにした車両用リフ
ト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置として、例えば実公
昭55ー36479号公報では、作業床面に固定側リフ
トを埋設し、該リフトより離間する作業床面にピットを
設け、該ピット内に移動側リフトを移動可能に収容して
いる。
【0003】しかし、この装置ではピットやピットカバ
ー、移動側リフトの移動装置等を要して、工事費と設備
費とが嵩み、非常に高価になるとともに、リフトアップ
時には移動側リフトを整備車両のホイールベースに合わ
せて移動させる作業を要して、リフトアップに手間が掛
かる等の問題がある。
【0004】このような問題を解決する手段として、例
えば実開昭61ー49793号公報では、一対のリフト
を作業床面に設置し、該リフトの上端にアーム支持体を
設け、該支持体に一対のアームを伸縮自在に設けるとと
もに、該アームの先端に車体支持アームを前記アームと
直交方向へ伸縮自在に設けている。
【0005】しかし、この装置は各種サイズの車両の整
備に応じられる反面、構造が複雑で部品点数も多く、コ
スト高になるとともに、リフトアップ時には各種アーム
の調整を要する結果、この調整が複雑になって手間が掛
かる、という問題があった。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】本考案はこのような問
題を解決し、構成を簡素にして、設置コストを低減でき
るとともに、種々のホイールベースの調整を容易かつ速
やかに行なえるようにした、車両用リフト装置を提供す
ることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】このため、本考案の車両
用リフト装置は、一対のシリンダを作業床面に不動に埋
設し、これらのシリンダにラムを伸縮可能に設け、該ラ
ムの上端部にビームを架設し、該ビームの端部に受金を
水平方向に突出可能に設けた車両用リフト装置におい
て、前記受金をビームの端部に摺動可能に貫通させ、該
受金をビームの端部から双方向に突出可能にして、構成
を簡素にし、設置コストを低減できるとともに、種々の
ホイールベースの調整を容易かつ速やかに行なえるよう
にしたことを特徴としている。
【0008】
【作用】構成が非常に簡素であるから、これを安価に製
作できるとともに、ピットや移動側リフトの構成を廃し
て、設置コストの低減を図れる。受金をビームの端部か
ら双方向に突出させることで、簡単な構成で種々のホイ
ールベースの調整に応じられる。 受金を単に押し引き
することで、ホイールベースの調整を行なえるから、調
整操作を容易かつ速やかに行なえる。
【0009】
【実施例】以下、本考案を小型トラック用リフト装置に
適用した図示実施例について説明すると、図1乃至図1
2おいて1は例えば自動車整備工場内の作業床面で、そ
の内部に整備車両の進入方向に沿って、前軸側リフトを
構成する前軸側シリンダ2と、後軸側リフトを構成する
後軸側シリンダ3とが離間して埋設されている。
【0010】これらのシリンダ2,3は、油導管4,5
を介して油圧ユニット6に接続され、該ユニット6には
各シリンダ用の2基の油圧ポンプが装備されていて、該
ユニット6から前記シリンダ2,3へ個別または同時に
圧油を給排し、それらに摺動可能に収容したラム7,8
を、同期または独自に作動可能にしている。
【0011】ラム7,8の上端には前後軸用ビーム9,
10が固定され、それらの両端に受金ホルダ11,12
が固定されている。受金ホルダ11,12は矩形管状に
構成され、その管軸方向の両側から受金13,14を摺
動自在に嵌合している。
【0012】このうち、受金13は比較的幅広な板材で
構成され、それらの両端にストッパ15,16が回動可
能に取付けられている。受金13は、整備車両17に対
するジャッキアップポイント、つまりアクスル支持かフ
レーム支持かの選択によって、二種類のアタッチメント
18,19を選択的に取付け可能にしている。
【0013】このうち、アタッチメント18は整備車両
17のフロントアクスル20を支持する際に使用され、
これは図4のように鋼板を略コ字断面に成形して、受金
13に摺動可能に嵌合しており、その上面のやや側方寄
りに、ゴム製のアクスル受21を取付けている。
【0014】また、アタッチメント19は整備車両17
のフレーム22用であり、例えばクロスメンバーを支持
する際に使用され、これは図5乃至図7のように受金1
3に摺動可能に装着され、その上部にフレーム受23を
備えたスライダ24が、受金13に対して直交方向へ摺
動可能に装着されている。この場合、図8のようにネジ
機構25を介して、フレーム受23を上下位置調整可能
に構成してもよい。
【0015】一方、受金14は受金13よりも細幅で厚
肉の板体で構成され、その両端にはストッパ26,27
が一体に突設されていて、整備車両17のリヤアクスル
28を支持する際に使用するようにしている。図中、2
9はリヤアクスル28と一体の終駆動機、30,31は
整備車両17の前輪と後輪、32は油圧ユニット6の操
作スイッチである。
【0016】このように構成した車両用リフト装置は、
その設置に際してシリンダ2,3を所定間隔、実施例の
場合は中型トラックのホイールベースよりも若干小さな
間隔で、作業床面1内に不動に埋設する。したがって、
従来のようなピットやピットカバー、シリンダの移動装
置等を要しないから、ピットの工事費や上記移動装置の
設備費が削減され、これを安価に設置できる。
【0017】また、受金13やアタッチメント18,1
9は後述のように容易に取り外せるから、それらの清掃
や点検、保管等に便利で、メンテナンスに至便である。
【0018】こうして設置したリフト装置は、不使用時
には図1のようにラム7,8がシリンダ2,3内に収容
され、通常は受金ホルダ11,12や受金13,14
が、作業床面1から僅かに突出しているだけであるか
ら、邪魔にならずに済み、作業床面1の他の使用に支障
をきたさない。
【0019】次に上記リフト装置を使用して整備車両1
7を実際にリフトアップする場合は、整備車両17の構
造および状況に応じて、車両前部側の最適なジャッキア
ップポイントを選択し、これに応じてアタッチメント1
8,19の何れかを使用する
【0020】すなわち、車両前部側のジャッキアップポ
イントをフロントアクスル20とした場合は、アタッチ
メント18を選択し、ジャッキアップポイントをフレー
ム22とした場合は、アタッチメント19を選択して、
これらを用意する。
【0021】そして、アタッチメント18,19と整備
車両17のホイールベースに基いて、受金ホルダ11,
12に対する受金13,14の位置と、アタッチメント
18,19との取り合わせを検討し、その最適な配置を
選択する。
【0022】すなわち、整備車両17のホイールベース
に対する調整は、基本的には、受金ホルダ11,12に
対する受金13,14の装着位置で行なわれ、受金1
3,14を図11のように受金ホルダ11,12の外
側、つまり整備車両17の前後方向に沿って外側に位置
付ければ、受金13に装着するアタッチメント18,1
9と、受金14との距離が大きくなって、大きなホイー
ルベースの整備車両17に対応できる。
【0023】一方、受金13,14を図12のように受
金ホルダ11,12の内側、つまり整備車両17の前後
方向に沿って内側に位置付ければ、受金13に装着する
アタッチメント18,19と、受金14との距離が小さ
くなって、小さなホイールベースの整備車両17に対応
できる。
【0024】このようにして受金13,14の装着位置
と、アタッチメント18,19位置の取り合わせとを選
択後、その選択に基いて受金13,14を押し引きし、
これを受金ホルダ11,12の内側または外側に位置付
け、受金13にアタッチメント18,19の何れかを嵌
め込む。
【0025】また、アタッチメント18,19を受金1
3に装着する場合は、アタッチメント18,19を押し
込んで、その装着部を受金13に嵌め込めばよく、装着
後はストッパ15,16がアタッチメント18,19の
装着部と係合して、その抜け止めを行なう。
【0026】このように本考案では、整備車両17のホ
イールベースに合わせて、予め受金13,14の位置を
調整し、また受金13にアタッチメント18または19
を装着して、それらの位置調整を要する。
【0027】しかしながら、これらの作業は受金13,
14を単に押し引きするだけの単純なものであり、また
受金14へはアタッチメントの装着や位置調整を要しな
いから、一連の作業を容易かつ速やかに行なえる。しか
も、シリンダ2,3の間隔は、もともと整備車両の標準
的なホイールベースに合わせて設置されているから、上
記調整は粗調整でよく、この点においても上記作業に手
間取ることはない。
【0028】また、受金13,14を受金ホルダ11,
12の前後二方向に突出することで、広範囲なホイール
ベースの調整に応じられるから、種々の車両17をリフ
トアップできる。
【0029】こうして受金13,14の位置を調整し、
受金13に所定のアタッチメント18,19を装着した
ところで、整備車両17を作業場に入場させ、その前後
輪30,31を前後軸用ビーム9,10の外側近辺に位
置付けて、停止させる。
【0030】次に操作スイッチ32を操作し、ラム7,
8を僅かに上昇させて、アクスル受21またはフレーム
受23をフロントアクスル20またはフレーム22の直
下に位置付け、また受金14をリヤアクスル28の直下
に位置付けたところで、ラム7,8の上昇を一旦停止さ
せる。
【0031】そして、アクスル受21またはフレーム受
23と、フロントアクスル20またはフレーム22との
位置と、受金14とリヤアクスル28との位置の良否を
確認し、それらが不適切な場合は、アクスル受21また
はフレーム受23或いは受金14の位置を修正する。
【0032】このうち、アクスル受21の位置を修正す
る場合は、これを受金13に沿って移動させ、或いは受
金13自体をその長さ方向に移動させて、アクスル受2
1をフロントアクスル20の直下に位置付ける。
【0033】また、フレーム受23の位置を修正する場
合は、これを受金13に沿って移動させるとともに、ス
ライダ24をアタッチメント19に沿って移動させて、
フレーム受23をフレーム22の直下に位置付ける。更
に受金14の位置を修正する場合は、受金14を長さ方
向に移動して、その支持部をリヤアクスル28の直下に
位置付ける。
【0034】このような修正作業は、前述した粗調整状
態を実際の整備車両17に応じて修正することになる
が、シリンダ2,3の設置寸法上、これを利用する整備
車両17の車種や構造が限られ、たとえそのジャッキア
ップポイントがアクスルやフレームに分かれても、それ
らの位置調整は粗調整の段階で十分精密に行なえるか
ら、その修正量は僅かで手間も掛からない。
【0035】このようにして、アタッチメント18,1
9と受金14の位置を修正したところで、操作スイッチ
32を介してラム7,8を上昇させ、アクスル受21,
21とフロントアクスル20との係合状況、またはフレ
ーム受23,23と整備車両17のフレーム22,22
との係合状況、更には受金14,14とリヤアクスル2
8との係合状況を確認し、それらが良好な場合にラム
7,8を所定高さ上昇させて、整備車両17を整備可能
な所定高さにリフトアップする。
【0036】リフトアップ後、整備車両17の整備作業
が行なわれるが、受金13,14やアタッチメント1
8,19が非常に簡素に構成されて、これらが隣接の整
備車両17の構成部材と干渉することが少ないから、特
に下回りの整備作業を能率良く行なえる。
【0037】なお、整備作業後、受金13やアタッチメ
ント18,19を入念に清掃するときは、それらを取り
外して行なえる。すなわち、受金13やアタッチメント
18,19を取り外す場合は、ストッパ15,16を受
金13の長さ方向に回動し、それらを受金ホルダ11ま
たは受金13から引き抜けばよい。したがって、それら
の清掃や点検、保管等に便利で、メンテナンスに至便で
ある。
【0038】
【考案の効果】本考案の車両用リフト装置は以上のよう
に、構成が非常に簡素であるから、これを安価に製作で
きるとともに、従来のようなピットやピットカバー、移
動側リフト等の構成を廃したから、ピット工事費や設備
費を削減して、設置コストの低減を図ることができる。
また、本考案は受金をビームの端部から双方向に突出可
能にしたから、これが一方向のものに比べて、種々のホ
イールベースの調整に応じられる。しかも、本考案は受
金を単に押し引きすることで、ホイールベースの調整を
行なえるから、簡単な構成で調整操作を容易かつ速やか
に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示す正面図である。
【図2】本考案に適用した前軸側リフトを示す平面図
で、これに装着するアタッチメントを付記している。
【図3】図2の正面図である。
【図4】本考案に適用した前軸側リフトに装着するアタ
ッチメントの一例を示す斜視図である。
【図5】本考案に適用した前軸側リフトを示す平面図
で、これに装着する他のアタッチメントを付記してい
る。
【図6】図5の正面図である。
【図7】本考案に適用した前軸側リフトに装着するアタ
ッチメントの別の例を示す斜視図である。
【図8】本考案に適用した前軸側リフトに装着するアタ
ッチメントの別の例を示す斜視図である。
【図9】本考案に適用した後軸側リフトを示す平面図で
ある。
【図10】図9の正面図である。
【図11】本考案の使用状態の一例を示す平面図であ
る。
【図12】本考案の使用状態の他の例を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
1 作業床面 2,3 シリンダ 7,8 ラム 9,10 ビーム 13,14 受金
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭54−157352(JP,U) 実開 昭61−49793(JP,U) 実開 平1−134696(JP,U) 実開 平4−34292(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のシリンダを作業床面に不動に埋設
    し、これらのシリンダにラムを伸縮可能に設け、該ラム
    の上端部にビームを架設し、該ビームの端部に受金を水
    平方向に突出可能に設けた車両用リフト装置において、
    前記受金をビームの端部に摺動可能に貫通させ、該受金
    をビームの端部から双方向に突出可能にしたことを特徴
    とする車両用リフト装置。
JP826793U 1993-02-08 1993-02-08 車両用リフト装置 Expired - Lifetime JP2523385Y2 (ja)

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JPH0661894U JPH0661894U (ja) 1994-09-02
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JPH0661894U (ja) 1994-09-02

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Effective date: 19960806