JP2522811Y2 - 内燃機関用ピストン - Google Patents

内燃機関用ピストン

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JP2522811Y2
JP2522811Y2 JP1990012213U JP1221390U JP2522811Y2 JP 2522811 Y2 JP2522811 Y2 JP 2522811Y2 JP 1990012213 U JP1990012213 U JP 1990012213U JP 1221390 U JP1221390 U JP 1221390U JP 2522811 Y2 JP2522811 Y2 JP 2522811Y2
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piston
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oil
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internal combustion
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孝男 鈴木
寿美子 山本
辰次 本村
正三 土屋
和寿 伊倉
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Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この考案は、外周部にピストンリング溝を有する有蓋
円筒状の上部体下側の形状を骨格構造として、軽量化及
びスカート摺動面積減少を図った、いわゆるスケルトン
型ピストンからなる内燃機関用ピストンに関するもので
ある。
[従来の技術] 従来、この種の技術として、例えば特開昭58-65952号
公報において「内燃機関用ピストン」が提案されてい
る。即ち、この内燃機関用ピストンは、第4図に示すよ
うに上部体21を有蓋円筒状に形成し、その上部体21の外
周部に複数のピストンリング溝22を設けると共に同ピス
トンリング溝22の下側外周部に上部スカート23を設け、
更に下部体24を骨格構造に形成してその一部に前記上部
スカート23から分離した下部スカート25を設けている。
[考案が解決しようとする課題] しかしながら、前記従来例の内燃機関用ピストンで
は、上部スカート23へ潤滑用のエンジンオイルを有効に
作用させるための特別な工夫が何ら施されていなかっ
た。
従って、前記ピストンがシリンダボア内にて上下運動
する際には、第5図に示すように、オイルリングや上部
スカート23によって掻き落とされるエンジンオイルが、
下部スカート25の上端面25aにて僅かに滞留するだけで
あり、その滞留した僅かなエンジンオイルがピストン上
下運動の慣性力によって真上へ跳ね上げられた際に上部
スカート23の下側へ僅かに供給されるだけであった。
この結果、上部スカート23の外周面、即ち摺動面に対
するエンジンオイルの作用が不十分となり、その摺動
面、特にスラスト側の摺動面の摩耗が大きくなるという
問題があった。特に、この種のスケルトン型ピストンに
おいては、これまでのタイプのピストンと比べて摺動面
積が半分近くに減少しているため、摺動面における摩
耗、スラップ音、スカッフィング等が大きくなる傾向が
あり、エンジンオイルを少ない消費量でいかに有効に作
用させるかが課題となっていた。
この考案は前述した事情に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、ピストン上下運動時に、エンジンオイ
ルを少ない消費量で上部スカートに有効に作用させて、
その外周面の摩耗を低減することが可能な内燃機関用ピ
ストンを提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記の目的を達成するために、この考案においては、
有蓋円筒状の上部体外周部に設けられたピストンリング
溝と、上部体外周部にてピストンリング溝の下側に設け
られた上部スカートと、上部体の内部より延設されたピ
ストンピンボスと、そのピストンピンボスより延設され
た支持体に支持された下部スカートとからなる内燃機関
用ピストンにおいて、下部スカートの上端面を下に凸と
なる円弧状に形成し、その上端面にオイル溜め用凹部を
設けている。
[作用] 上記の構成によれば、ピストンがシリンダボア内にて
上下運動する際に、オイルリングや上部スカートによっ
て掻き落とされるエンンオイルが、下部スカート上端面
に設けたオイル溜め用凹部内にて積極的に滞留して、そ
の滞留した多量のエンジンオイルがピストン上下運動の
慣性力によって真上へ跳ね上げられて上部スカートへ積
極的に供給される。これによって、エンジンオイルが上
部スカートに有効に作用してその外周面の摩耗が低減さ
れる。
[実施例] 以下、この考案を具体化した一実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。
第1図はこの実施例の内燃機関用ピストン1を示す側
面図であり、第2図は第1図のX−X線断面図であり、
第3図は第2図の一部を拡大して示す断面図である。
このピストン1は、3つのピストンリングを組付ける
ための3つのピストンリング溝を備えたタイプのもので
あり、有蓋円筒状をなす上部体2と骨格構造をなす下部
体3とから構成されている。
上部体2の外周部には、上からトンプリング溝4、セ
カンドリング溝5及びオイルリング溝6が互いに平行に
形成されている。そして、トップリング溝4及びセカン
ドリング溝5にはコンプレッションリングがそれぞれ組
み付けられ、オイルリング溝6にはオイルリングが組み
付けられるようになっている。前記オイルリング溝6の
内壁には、上部体2の内側に連通するオイル戻し穴7が
形成されている。このオイル戻し穴7は、オイルリング
によって掻き落とされるエンジンオイルの一部を上部体
2の内側へ戻すためのものである。又、そのオイルリン
グ溝6の下側外周部において、ピストン1のスラスト側
及び反スラスト側には、下方へ突出する一対の上部スカ
ート8が形成されている。
一方、下部体3はそのフロント側及びリア側の中央に
ピストンピン装着用の一対のピストンピンボス9を備
え、各ピストンピンボス9の両側には横方向へ延びる支
持体10が形成され、更にその支持体10の先端側には円弧
状の外周面を有する一対の下部スカート11が形成されて
いる。この下部スカート11は上部スカート8と同じくピ
ストン1のスラスト側及び反スラスト側に形成されたも
のであり、上部スカート8から分離してその上部スカー
ト8に対して並列に形成されている。
第1図に示すように、上部スカート8の下端面8a及び
下部スカート11の上端面11aはそれぞれ同一半径R1から
なる円弧状に形成され、両端面8a,11aの全長に渡ってそ
れらの間隙Gが同じになっている。これによって、上部
スカート8の外周面はその中央部が両側部と比べて広く
なっており、摺動面積が大きくなっている。又、下部ス
カート11の外周面はその中央部が両側部と比べて狭くな
っており、摺動面積が小さくなっている。
更に、第3図に示すように、上部スカート8の外周面
において、その中央部下端付近には内側下方へ向かって
角度θだけ傾斜する面取り12が形成されており、同じく
外周面の両側部は面取りの無い形状となっている。
一方、下部スカート11の上端面11aには、前記半径R1
よりも小さい半径R2からなる円弧を有するオイル溜め用
凹部13が形成されている。つまり、このオイル溜め用凹
部13はその中央部が深く、両側部へ徐々に浅くなる形状
となっている。又、第3図に示すように、前記オイル溜
め用凹部13は外側上方へ向かって角度θだけ傾斜してお
り、その角度θと前記上部スカート8の面取り12の角度
θとが同じに設定されており、オイル溜め用凹部13の内
壁面の延長線上にて面取り12が一致している。
尚、この実施例において、前記オイル溜め用凹部13は
スラスト側及び反スラスト側の両方の下部スカート11に
設けられているが、スラスト側及び反スラスト側の剛性
等の違いに合わせて、その凹部13の深さh、幅wの寸法
が若干異なって設定されている。
次に、上記のように構成したピストン1を内燃機関の
シリンダボアに装着して使用した際の作用について説明
する。尚、この作用説明においては、トップリング溝
4、セカンドリング溝5及びオイルリング溝6には所定
のコンプレッションリング及びオイルリングがそれぞれ
組み付けられているものとする。
今、ピストン1が内燃機関のシリンタボア内にて上下
運動すると共に、図示しないコンロッドの基端部からピ
ストン1の下側へ向けてエンジンオイルが供給される
と、オイルリングや上部スカート8の外周面によって掻
き落とされるエンジンオイルが下部スカート11の上端面
11aに設けたオイル溜め用凹部13内にて積極的に滞留す
る。そして、そのオイル溜め用凹部13の容積分だけ滞留
した多量のエンジンオイルがピストン1の上下運動の慣
性力によって真上へ跳ね上げられ、上部スカート8の下
側へ向かって積極的に供給される。このとき、下部スカ
ート11のオイル溜め用凹部13に角度θだけの傾斜が設け
られていることと、上部スカート8の外周面に面取り12
が設けられていることとが相俟って、上部スカート8へ
向かって供給されるエンジンオイルに、上部スカート8
の外周面、即ち摺動面に向かう方向性が付与され、その
摺動面へのエンジンオイルの供給を積極的に行うことが
できる。又、この実施例では、上部スカート8の下端面
8aと下部スカート11の上端面11aとの間隙Gがその全長
に渡って同じに設定されているので、ピストン上下運動
によって下部スカート11から真上へ跳ね上げられるエン
ジンオイルを上部スカート8の下端面8aの全長に渡って
有効に作用させることができる。
この結果、上部スカート8の摺動面にエンジンオイル
を有効に作用させ、その摩耗を低減することができ、ス
ラップ音の発生を低減することができると共にシリンダ
ボアにおけるスカーフィングを低減することができる。
しかも、この実施例では、上部スカート8の外周面の
うちでも最も面圧の高くなる外周面中央部の面積が最も
大きくなっているので、結果としてその面圧を減少させ
ることができ、摩耗、スラップ音及びスカッフィング等
の低減を効果的に行うことができる。
又、上部スカート8の外周面両側部は面取りが施され
ていないので、その部分におけるオイル掻き作用を助長
させることができ、下部スカート11へのオイル掻き落と
し量を増大させて上部スカート8へのオイル供給量を増
大することができる。更に、下部スカート11の上端面11
aが円弧状に形成されていることから、下部スカート11
へ掻き落とされるエンジンオイルを、中央部のオイル溜
め用凹部13へ積極的に集めて滞留させることができ、延
いてはエンジンオイルを少ない消費量によって上部スカ
ート8の外周面、つまりは摺動面へ有効に作用させるこ
とができる。
加えて、下部スカート11の両側部が中央部に比べて嵩
だかになっているので、支持体10の剛性を増大すること
ができる。この結果、下部スカート11の突っ張り剛性を
向上させて変形を小さくすることができ、シリンダボア
とのクリアランスを小さくしてピストン1の運動姿勢を
良好にすることができ、延いてはエンジンオイルの消費
量、スラップ音等を低減することができる。
尚、この考案は前記実施例に限定されるものではな
く、考案の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を
適宜に変更して次のように実施することもできる。
(1) 前記実施例では、3つのピストンリングを組付
けるための3つのピストン溝を備えたタイプのピストン
1に具体化したが、2つのピストンリングを組付けるた
めの2つのピストンリング溝を備えたタイプのピストン
に具体化してもよい。
(2) 前記実施例では、スラスト側及び反スラスト側
の各下部スカート11に設けたオイル溜め用凹部13の深さ
h、幅wの寸法を互いに異なるように設定したが、これ
らの寸法を同じに設定してもよい。
(3) 前記実施例では、スラスト側及び反スラスト側
の両方の下部スカート11にオイル溜め用凹部13を設けた
場合に具体化したが、スラスト側又は反スラスト側の何
れか一方のみの下部スカートにオイル溜め用凹部を設け
た場合に具体化してもよい。
(4) 前記実施例では、上部スカート8の外周面中央
部に面取り12を設けたり、上部スカート8の下端面8aを
円弧状に形成したり、オイル溜め用凹部13に角度θの傾
斜を設けたりしたが、これらの一部又は全部を省略して
もよい。
[考案の効果] 以上詳述したようにこの考案の内燃機関用ピストンに
よれば、下に凸となる円弧状に形成した下部スカートの
上端面にオイル溜め用凹部を設けたので、ピストン上下
運動時には、掻き落とされたエンジンオイルをオイル溜
め用凹部へ積極的に集めることができ、上部スカートへ
エンジンオイルを少ない消費量で有効に作用させてその
外周面の摩耗を低減することができるという優れた効果
を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの考案を具体化した一実施例における内燃機
関用ピストンを示す側面図、第2図は第1図のX−X線
断面図、第3図は第2図の一部を拡大して示す断面図で
ある。第4図は従来例における内燃機関用ピストンを示
す断面図、第5図はその一部を拡大して示す断面図であ
る。 図中、2は上部体、4はトップリング溝、5はセカンド
リング溝、6はオイルリング溝、8は上部スカート、9
はピストンピンボス、10は支持体、11は下部スカート、
11aは上端面、13はオイル溜め用凹部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 土屋 正三 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)考案者 伊倉 和寿 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 実開 平2−103150(JP,U)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】有蓋円筒状の上部体外周部に設けられたピ
    ストンリング溝と、 前記上部体外周部にて前記ピストンリング溝の下側に設
    けられた上部スカートと、 前記上部体の内部より延設されたピストンピンボスと、 前記ピストンピンボスより延設された支持体に支持され
    た下部スカートと からなる内燃機関用ピストンにおいて、 前記下部スカートの上端面を下に凸となる円弧状に形成
    し、その上端面にオイル溜め用凹部を設けたことを特徴
    とする内燃機関用ピストン。
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