JP2522743Z - - Google Patents

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JP2522743Z
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Japan
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steel plate
magnetic flux
steel sheet
yoke
displacement
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神鋼電機株式会社
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【考案の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】 この考案は、帯状の鋼板が振動することなく所定の位置に沿って走行するよう
に制御する振動抑制位置制御装置に関する。 【0002】 【従来の技術】 例えば溶融亜鉛メッキラインにおいては、帯状の鋼板を走行させ、この走行中
の鋼板に溶融亜鉛を吹き付けることにより、メッキ処理が行われる。この場合に
おいて、接触型の搬送装置によって鋼板を走行させると、鋼板が振動し易く、メ
ッキ厚の不均一を招く。そこで、高品質なメッキを行うことが必要な場合、ワー
クたる鋼板を、電磁石の吸引力を利用した振動抑制位置制御装置によって所定の
搬送位置に位置決めしつつ搬送し、メッキ処理が行われる。 【0003】 この種の振動抑制位置制御装置として、鋼板が走行する面の両側に配置された
一対の電磁石と、鋼板の位置を測定する変位計と、この変位計によって測定され
た鋼板の位置に応じて各電磁石に供給する電流を制御する制御回路とによって構 成されるものが、例えば特開平2−62355号公報に開示されている。この振
動抑制位置制御装置によれば、鋼板が所定の走行面から一方の電磁石に向って変
位し、その変位が変位計によって測定されると、制御回路により、もう一方の電
磁石に該変位に応じた電流が供給される。このような制御により、鋼板は、常に
所定の走行面に沿って移動される。 【0004】 【考案が解決しようとする課題】 ところで、上述した従来の振動抑制位置制御装置は、鋼板が走行させるべき基
準面に静止しているときに電磁石のコイルに流す電流が零であると、電磁石の非
線形特性のために、振動を制御する力が小さいものとなってしまうという問題が
あった。また、振動制御力を大きくするために、大きな定常電流を電磁石のコイ
ルに流すと、消費電力およびコイルの発熱量が増大するという問題があった。 【0005】 この考案は上述した事情に鑑みてなされたものであり、消費電力および発熱量
を増大させることなく、鋼板の振動を強力に抑制し、所定の基準面に位置制御す
ることができる鋼板の振動抑制位置制御装置を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】 この考案は、鋼板を走行させるべき基準面の両側に各々配置され、該鋼板を通
過する定常磁束を発生する互に対をなす磁石と、 前記基準面の両側に各々配置されて、一方は磁束を増加させ他方は磁束を減少
させる電磁石と、 前記基準面から所定距離隔てて、前記磁石の一方の中央に配置され、該鋼板の
該基準面からの変位を測定する変位計と、 前記変位計によって測定された変位に応じ、前記各電磁石によって発生する磁
束を制御する制御回路と を具備することを特徴としている。 【0007】 【作用】 上記構成によれば、各磁石が発生する定常磁束により、各電磁石に定常電流を
流すことなく、大きな振勤制御力が得られる。 【0008】 【実施例】 以下、図面を参照し、この考案の実施例を説明する。 【0009】 図1はこの考案の第1実施例による鋼板の振動抑制位置制御装置の構成を示す
ブロック図である。この図において、1は所定の基準面に沿って移動する鋼板で
ある。この鋼板1が通過する基準面を対称面とし、ヨーク2aおよびこのヨーク
2aに巻き回されたコイル3aからなる電磁石と、ヨーク2bおよびこのヨーク
2bに巻き回されたコイル3bからなる電磁石とが対称配置されている。本実施
例において、ヨーク2aおよび2bは、その断面が略E字状であり、各々から突
出した3辺の棒状部の先端部が磁極となっており、これらの磁極が鋼板1に対向
するように配置されている。また、各ヨーク2aおよび2bの3個の棒状部のう
ち中央の棒状部の基部には永久磁石4aおよび4bが介挿されている。ここで、
永久磁石4aは鋼板1側がN極となる向きに、また、永久磁石4bは鋼板1側が
S極となるような向きに各々配置されている。ヨーク2aの中央には、鋼板1の
基準面からの変位を測定し、変位に応じた変位信号を出力する非接触変位計5が
配置されている。この非接触変位計5は、渦電流式、赤外線式、レーザー式、超
音波式等、各種方式のものが鋼板1の性質に応じて使い分けられる。非接触変位
計5から出力される変位信号はセンサアンプ6によって所定のゲインで増幅され
、コントローラ7に供給される。コントローラ7は、センサアンプ6の出力に、
鋼板1の質量、形状等の物理的諸元に対応して決定される比例要素(P)、積分
要素(I)および微分要素(D)を適用し、鋼板1の動作に応じた制御信号を発
生する。パワーアンプ8aおよび8bは、コントローラ7から出力される正負両
極性の信号を増幅し、各々コイル3aおよび3bに電流を供給する。図1におい
て、鋼板1の上側および下側に示された各実線矢印は、コントローラ7から正の
信号が出力された場合に発生される磁束を示している。 【0010】 このような構成によれば、永久磁石4aおよび4bにより、図1において破線
矢印によって示すように鋼板1を通過する定常磁束が発生され、鋼板1は永久磁
石4aおよび4bの両方に吸着され、所定の基準面に静止するように付勢される
。この状態において、振動によって鋼板1が基準面からヨーク2b側に変位する
と、この変位量に応じた正の変位信号が非接触変位計5から出力され、センサア
ンプ6によって増幅され、コントローラ7に供給される。この結果、コントロー
ラ7が出力する制御信号が正方向に変化し、パワーアンプ8aおよび8bによっ
てコイル3aおよび3bが駆動され、図1において実線矢印によって示された磁
束が発生される。この結果、鋼板1のヨーク2a側の磁束が増加し、鋼板1のヨ
ーク2b側の磁束は減少する。このため、鋼板1はヨーク2a側に吸引される。
これに対し、振動によって鋼板1が基準面からヨーク2a側に変位した場合は、
実線矢印とは逆向きの磁束が発生され、鋼板1のヨーク2a側の磁束は減少し、
鋼板1のヨーク2b側の磁束が増加する。このため、鋼板1はヨーク2b側に吸
引される。このようにして、鋼板1の矢印Y方向の振動が抑制され、基準面に沿
って鋼板1が移動するように位置制御が行われる。 【0011】 図2はこの考案の第2実施例による振動抑制位置制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。この実施例では、上記第1実施例における断面E字型のヨーク2a
および2bに代えて断面コの字型のヨーク21aおよび21bが用いられている
。永久磁石4aおよび4bは、各々、ヨーク21aおよび21bの途中に介挿さ
れており、これらにより、図2において破線矢印によって示す定常磁束が発生さ
れる。また、ヨーク21aにおける鋼板1側に突出した2本の各棒状部にはコイ
ル31aおよび32aが直列接続されている。同様に、ヨーク21bにおける鋼
板1側に突出した2本の各棒状部にはコイル31bおよび32bが直列接続され
ている。本実施例においても、上記第1実施例と同様の動作が行われ、鋼板1の
矢印Y方向の振動が抑制される。 【0012】 図3はこの考案の第3実施例による振動抑制位置制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。上記第1実施例では、各々、正負両極性の信号を増幅するパワーア ンプ8aおよび8bを用いていたのに対し、本実施例では正負両極性の信号を増
幅する1個のパワーアンプ8を用いる。また、鋼板1の両側にあるコイル3aお
よび3bを直列接続し、パワーアンプ8によって変位方向に応じた極性の電流を
供給する。図3において、鋼板1の上側および下側に示された各実線矢印は、コ
イル3aおよび3bに正の電流が供給された場合に各々発生される磁束を示して
いる。他の点については上記第1実施例と同様な構成である。 このような構成によれば、鋼板1がヨーク2b側に変位すると、パワーアンプ
8によって変位量に応じた正の電流がコイル3aおよび3bに流され、鋼板1の
両側に各々実線矢印によって示す磁束が発生する。この結果、鋼板1のヨーク2
a側は磁束が増加し、ヨーク2b側は磁束が減少し、鋼板1はヨーク2a側に吸
引される。逆に、鋼板1がヨーク2a側に変位した場合は、負の電流がコイル3
aおよび3bに流され、実線矢印とは逆向きの磁束が発生され、鋼板1はヨーク
2b側に吸引される。本実施例は、上記第1実施例に比べ、パワーアンプが1個
で済むという利点がある。 【0013】 図4はこの考案の第4実施例による振動抑制位置制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。本実施例は、上記第2実施例において、パワーアンプ8aおよび8
bをパワーアンプ8に置き換え、コイル31a、32a、32bおよび31bを
直列接続し、これらのコイルにパワーアンプ8によって電流を流すようにしたも
のである。本実施例においても、上記第3実施例と同様な動作が得られる。 【0014】 図5はこの考案の第5実施例による振動抑制位置制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。本実施例は、上記第3実施例において、永久磁石4aおよび4bを
除去し、その代わりにヨーク2aおよび2bの各々の中央の棒状突出部にコイル
9aおよび9bを巻き回すと共に、これらのコイル9aおよび9bを直列接続し
てバッテリBから定常電流を供給し、コイル3a、鋼板1およびコイル3bを通
過する定常磁界を発生するようにしたものである。本実施例においても、上記第
3実施例と全く同様な動作が得られる。 【0015】 図6はこの考案の第6実施例による振動抑制位置制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。本実施例は上記第4実施例において、永久磁石4aおよび4bを除
去し、その代わりにコイル32aおよび32bを直列接続してバッテリBからの
定常電流を流すことによって定常磁界を発生し、コイル31aおよび31bを直
列接続した回路にパワーアンプ8からの電流を流して鋼板1の位置制御を行うよ
うにしたものである。本実施例においても、上記第4実施例と全く同様な動作が
行われる。 【0016】 【考案の効果】 以上説明したように、この考案によれば、鋼板を走行させるべき基準面の両側
に各々配置され、該鋼板を通過する定常磁束を発生する互に対をなす磁石と、前
記基準面の両側に各々配置されて、一方は磁束を増加させ他方は磁束を減少させ
る電磁石と、前記基準面から所定距離隔てて、前記磁石の一方の中央に配置され
、該鋼板の該基準面からの変位を測定する変位計と、前記変位計によって測定さ
れた変位に応じ、前記各電磁石によって発生する磁束を制御する制御回路とを設
けたので、消費電力および発熱量を増大させることなく、鋼板の振動を強力に抑
制し、鋼板が基準面に沿って走行するように位置制御することができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】 【図1】 この考案の第1実施例による鋼板の振動抑制位置制御装置の構成を
示すブロック図である。 【図2】 この考案の第2実施例による鋼板の振動抑制位置制御装置の構成を
示すブロック図である。 【図3】 この考案の第3実施例による鋼板の振動抑制位置制御装置の構成を
示すブロック図である。 【図4】 この考案の第4実施例による鋼板の振動抑制位置制御装置の構成を
示すブロック図である。 【図5】 この考案の第5実施例による鋼板の振動抑制位置制御装置の構成を
示すブロック図である。 【図6】 この考案の第6実施例による鋼板の振動抑制位置制御装置の構成を
示すブロック図である。 【符号の説明】 3a……コイル、3b……コイル、4a……永久磁石、4b……永久磁石、1
……鋼板、5……非接触変位計、6……センサアンプ、7……コントローラ、8
a……パワーアンプ、8b……パワーアンプ。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 鋼板を走行させるべき基準面の両側に各々配置され、該鋼板を
    通過する定常磁束を発生する互に対をなす磁石と、 前記基準面の両側に各々配置されて、一方は磁束を増加させ他方は磁束を減少
    させる電磁石と、 前記基準面から所定距離隔てて、前記磁石の一方の中央に配置され、該鋼板の
    該基準面からの変位を測定する変位計と、 前記変位計によって測定された変位に応じ、前記各電磁石によって発生する磁
    束を制御する制御回路と を具備することを特徴とする鋼板の振動抑制位置制御装置。

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