JP2522375B2 - 圧電素子の駆動装置 - Google Patents

圧電素子の駆動装置

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JP2522375B2
JP2522375B2 JP1002877A JP287789A JP2522375B2 JP 2522375 B2 JP2522375 B2 JP 2522375B2 JP 1002877 A JP1002877 A JP 1002877A JP 287789 A JP287789 A JP 287789A JP 2522375 B2 JP2522375 B2 JP 2522375B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ガソリン機関、ディーゼル機関の燃料噴射
弁等のアクチュエータとして用いられる圧電素子の駆動
装置に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
高い応答性を有する圧電素子は、ガソリン機関、ディ
ーゼル機関の燃料噴射弁のアクチュエータとして適用可
能である(参照:特開昭60−249877号公報、特開昭62−
17338号公報)。このような燃料噴射弁の構造として本
願出願人は既に第12図に示すものを提案している(参
照:実願昭63−9584号)。すなわち、第12図において
は、101は先端に噴孔102を有するノズルボディを示して
おり、ノズルボディ101内には噴孔102を開閉可能にニー
ドル103が挿入されている。このニードル103はロッド12
0a及びスピンバルブ120bよりなる弁部材120に連結され
ている。ノズルボディ101はボディ104に嵌合され、燃料
は燃料導入口105、盲プラグ106の装着された燃料通路10
7、燃料通路108、燃料溜り室109、蓄圧室110を介して噴
孔102から噴射される。弁部材120のスピルバルブ120bに
は、テーパ状の受圧面111が形成されており、受圧面111
に燃料圧力を受けることによりニードル103は開弁方向
に動く。この受圧面111周りに燃料溜り室109が形成され
ている。弁部材120とノズルボディ101の内周面との間に
は、僅かなクリアランス112が形成されており、該クリ
アランス112を介して燃料溜り室109から燃料が上方に形
成される圧力室113に充満されるようになっている。圧
力室113はピストン114下端とボディ104上端との間に形
成され、圧力室113における燃料圧力はニードル103の開
閉方向の力として作用できるようになっている。ピスト
ン114は、ケース115内に摺動可能に嵌挿され、皿バネ11
6により上方に付勢されている。ケース115内に伸縮作動
可能な積層された圧電素子117よりなる電歪式アクチュ
エータ118が設けられている。また、ディスタンスピー
ス119は圧力室113の下端に設けられ、ニードル103の開
弁状態の位置を規定すると共に、該開弁状態の保持作用
をする。このため、ディスタンスピース119には、受圧
面111の垂直方向の面積に比較して小さい開口が設けら
れている。
なお、第12図の燃料噴射弁においては、弁部材120が
閉弁状態にあるときに、ニードル103は開弁状態にあ
り、したがって、この間に燃料噴射が行われるものであ
る。また、供給されてくる燃料は、燃料導入口105、燃
料通路107,108を介して燃料溜り室109に送られ、さらに
はクリアランス112を介して圧力室113、噴孔側の蓄圧室
110に充満されている。
また、第12図の燃料噴射弁の概略を第13図に示すよう
に、下端にピストン114が設けられた圧電素子117が伸縮
可能にケース115に嵌挿され、このケース115と圧力室11
3とが連通している。
したがって、圧電素子117の伸縮により圧力室14の容
積が変化すると、ニードル103及び弁部材120が移動し、
燃料噴射弁が閉弁、開弁状態となる。
上述の燃料噴射弁の駆動装置としては第14図に示すも
のが知られている。第14図においては、圧電素子117が
充電された際に伸長して閉弁動作が行われるものとす
る。また、第14図においては、圧電素子117はガソリン
機関の燃料噴射弁に適用されているものとする。11はた
とえば12Vのバッテリであって、その電圧はイグニッシ
ョンスイッチ12を高電圧発生回路13に印加されている。
高電圧発生回路13はバッテリ電圧12Vをたとえば300Vに
変換してコンデンサ14に印加する。
高電圧発生回路13は、高周波発振回路131、昇圧回路
としての昇圧トランス132、昇圧トランス132の1次側コ
イルをオン、オフするトランジスタ133、及び昇圧トラ
ンス133の2次側コイルの正の発生電圧をコンデンサ14
に供給するダイオード134により構成されている。
また、充電スイッチング回路15として、サイリスタ15
1およびコイル152が設けられ、放電スイッチング回路16
として、サイリスタ161およびコイル162が設けられてい
る。サイリスタ151は閉弁点弧信号(パルス)PHによっ
てオンとされ、サイリスタ161は開弁点弧信号(パル
ス)P0によってオンとされる。
コイル152はLC共振回路を構成するためであり、した
がって、サイリスタ151がオンとなると、コンデンサ1
4、コイル152及び圧電素子117がLC共振回路を構成し、
これにより、コンデンサ14の電圧降圧を増大させ且つ圧
電素子117の電圧昇圧を増大させ、サイリスタ151をその
後の自然転流により確実にオフにする。この結果、圧電
素子117の充電電圧コンデンサ14の電圧300Vより高くた
とえば600Vとされる。
コイル162もLC共振回路を構成するためであり、した
がって、サイリスタ161がオンとなると、コイル162及び
圧電素子117がLC共振回路を構成し、これにより、圧電
素子117の電圧降圧を増大させ、サイリスタ161をその後
の自然転流により確実にオフにする。この結果、圧電素
子117の放電電圧は接地電圧(0V)より低くたとえば−2
00Vとされる。
17はツェナーダイオードであり、電圧検出回路18はコ
ンデンサ14の充電電圧がツェナーダイオード17によって
決定される電圧以上になったことを検出して高周波発振
回路131の駆動を抑制する。すなわち、コンデンサ14の
充電電圧を所定値に規制する。
第14図の駆動装置において、第15図に示す閉弁パルス
PHを与えると、圧電素子117の充電電圧VPZTは急速に上
昇し、したがって、圧電素子117の変位速度も急速に上
昇する。この結果、圧力室113には変異増幅機構として
油圧が介在するので、圧力室113の圧力P(圧力室)は
ニードル103及び弁部材120が動き出す以前に急速に上昇
し、その反力により圧電素子117の充電電圧VPZTにピー
ク値(たとえば800V)が発生し、しかもニードル103及
び弁部材120の変位速度は非常に早くなる。この結果、
弁部材120の着座時に受圧面111(第12図)から反発力を
受け、燃料噴射弁に矢印Xに示すごとくジャンピングが
発生する。ジャンピングが生ずると、時間対噴射量線形
特性の劣化、噴射初期時の噴射率の振動、噴射圧力の低
下等を招く。
このため、本願出願人は、閉弁時における弁部材のジ
ャンピングを防止するために、第16図に示すように、圧
電素子117を充電して弁部材120が着座位置に到達する程
度の第1の所定電圧たとえば350Vにし、さらに、弁部材
120が着座位置に到達する時間に相当する所定時間後
に、圧電素子117の充電電圧を第1の所定電圧350Vより
高い第2の所定電圧たとえば800Vにし、そして、圧電素
子117の電化を放電させることを既に提案している。つ
まり、圧電素子117の1段目充電電圧を小さくして弁部
材120の打出力を小さく、すなわち弁部材の移動速度を
小さくし(慣性力を小さくし)、これにより、ジャンピ
ングなしで着座するようにする。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、第17A図に示すように、圧電素子117の
電圧を2段階制御した場合には、所定噴射量に対応する
駆動期間において、ジャンピング防止のためには、2段
目充電開始時点で弁部材が着座位置近傍に位置していな
ければならず、すなわち2段目充電開始と同時もしくは
直後に弁部材は閉弁状態となり、この閉弁状態は2段目
充電完了まで維持される。つまり、TM1>TR1+Δtなる
条件を満足しなければならず、これ以上駆動時間を小さ
くしても噴射量が確保できないという課題がある。な
お、第17A図において、TM1は圧電素子117の充電開始か
ら完了までの時間、Δtは圧電素子117の充電開始から
弁部材120が実際に動き出すまでの応答遅れ時間、TR1
弁部材120が動き出してから閉弁位置に至るまでの時間
である。
また、第18A図に示すように、ディーゼル機関におい
ては、特に、低回転時の騒音、振動の低減を図るため
に、燃料のメイン噴射に先立ちパイロット噴射を行って
いるものがあるが、この場合にも、上述のごとく、2段
階充電の1段目充電を低電圧にして弁部材の打出力を小
さくしているので、パイロット噴射終了直後に1段目充
電を開始しても弁部材120が実際に閉弁して噴射が開始
するのが遅れ、したがって、回転速度が上昇してパイロ
ット噴射とメイン噴射との間隔が小さくなると、やは
り、小さいメイン噴射量が確保できず、言い換えると、
パイロット噴射をメイン噴射に近づけることができない
という課題がある。
したがって、本発明の目的は、燃料噴射弁に適用した
場合に、小さい噴射量をも確保でき、また、先立つパイ
ロット噴射との間隔を小さくすることもできる圧電素子
の駆動装置を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上述の課題を解決するために本発明は、第17B図に示
すように、噴射量が小さいときには(TM1>TM2)、1段
階にて圧電素子を充電するようにしたものであって、そ
の手段は第1図に示される。すなわち、圧電素子117の
変位を液体を介して弁部材120に伝達して該弁部材を閉
弁、開弁する駆動装置であって、多段階充電手段は、弁
部材を閉弁させるために、圧電素子を充電して弁部材が
着座位置に到達する程度の第1の所定電圧にし、さら
に、弁部材が着座位置に到達する程度の時間に相当する
所定時間後に、圧電素子の充電電圧を第1の所定電圧よ
り高い第2の所定電圧にし、一段階充電手段は、弁部材
を閉弁させるために、圧電素子を充電して圧電素子の充
電電圧を直接第2の所定電圧にする。また、放電手段
は、弁部材を開弁するために圧電素子の電荷を放電させ
る。そして、選択手段は圧電素子の駆動時間に応じて多
段階充電手段もしくは一段開充電手段を選択するもので
ある。
また、他の手段によれば、選択手段は前回の放電終了
が充電開始までの時間に応じて多段階充電手段もしくは
一段階充電手段を選択する。
〔作 用〕
上述の手段によれば、第17B図に示すように、燃料噴
射弁に適用した場合、小さい噴射量が確保する必要があ
るときには、多段階充電から一段階充電に切替わり、1
段階で全電圧を充電して噴射開始時期(閉弁時期)を早
くし、(TR2<TR1)、したがって、充電完了直後
(TM2)に放電させると弁部材は閉弁直後もしくは閉弁
完了前に開弁する。
また、前回の放電終了(たとえばパイロット噴射終
了)と充電開始(たとえばメイン噴射開始)との間が短
かいときにも、第18B図に示すように、多段階充電から
一段階充電に切替わり、1段階で全電圧を充電して弁部
材の打出力を大きくし、したがって、放電完了直後に充
電すれば弁部材をただちに閉弁させることができ(メイ
ン噴射を開始でき)、この結果、微小噴射量の制御精度
の向上をもたらす。
〔実施例〕
第2図は本発明に係る圧電素子の駆動装置の一実施例
を示す回路図である。第2図において、1はマイクロコ
ンピュータであって、CPU、プログラム、定数等を格納
するROM、一時的なデータを格納するRAM、タイマ、A/D
変換器、入出力インターフェイス等を内蔵している。マ
イクロコンピュータ1は、後述のごとく、圧着素子11の
駆動信号Sd及び圧電素子11の充電が1段階か2段階かを
示す1段階充電信号Sc(Sc=“1"で1段階充電)を発生
する。これらの信号Sd及びScはサイリスタ点弧回路2に
供給される。サイリスタ点弧回路2はこれらの信号にも
とづき駆動回路3に閉弁点弧パルスPL,PH,及び開弁点弧
パルスP0を発生する。すなわち、2段階充電であれば
(Sc=“0")、閉弁点弧パルスPH及び開弁点弧パルスP0
が発生され、1段階充電であれば(Sc=“1")、2つの
開弁点弧パルスPL,PH及び開弁点弧パルスP0が発生され
る。これらの点弧パルスは駆動回路3のサイリスタをオ
ンにして圧電素子11を充放電することになる。
次に、サイリスタ点弧回路2及び駆動回路3について
詳細に説明する。
第3図は第2図のサイリスタ点弧回路2の詳細な回路
図である。すなわち、サイリスタ点弧回路2は、3つの
単安定マルチバイブレータ21〜23、遅延回路24、ゲート
25〜28、及び3つの駆動回路29〜31を備えている。ここ
で、単安定マルチバイブレータ21は制御回路内で発生す
る圧電素子駆動信号Sdの立ち上がり時に一定時間幅のパ
ルスを発生し、また、単安定マルチバイブレータ22は圧
電素子駆動信号Sdを遅延回路24で所定時間遅延後の立ち
上がり時に一定時間幅のパルスを発生する。この結果、
2段階充電(Sc=“0")であればアンドゲート25,27が
閉成され、ドライバ回路29,30をオンにして1段目閉弁
点弧パルスPL及び2段目閉弁点弧パルスPHが発生するの
に対し、1段階充電(Sc=“1")であれば、アンドゲー
ト26が閉成され、ドライバ回路30をオンにして1つの閉
弁点弧パルスPHのみが発生する。さらに、単安定マルチ
バイブレータ23は圧電素子駆動信号Sdの立ち下がり時に
一定時間幅のパルスを発生し、駆動回路31をオンにして
閉弁用点弧信号P0を発生する。
第4図は第2図の駆動回路3の詳細な回路図であっ
て、第13図の回路に対し、高電圧発生回路13′、サイリ
スタ151′、コンデンサ14′、ツェナーダイオード1
7′、電圧検出回路18′が付加されている。つまり、高
電圧発生回路13は充電電圧として高電圧たとえば800Vを
発生させるためのものであるのに対し、高電圧発生回路
13′は充電電圧として低電圧たとえば350Vを発生させる
ためのものである。なお、このような2つの高電圧800
V、350Vを発生させるために、高電圧発生回路は1つに
して2つのコンデンサを逆流防止用ダイオードを介して
並列もしくは直列に接続してもよい。
次に、マイクロコンピュータ1の動作を第5図〜第10
図のフローチャートを参照して説明する。
第5図はメインルーチンである。ステップ501では、
各種センサたとえばクランク角センサ、アクセルレバー
センサ、水温センサより回転速度Ne、レバー開度L、冷
却水温THW等を取込み、ステップ502では、ROMに格納さ
れたマップによりパイロット噴射量QPを補間計算する。
なお、パイロット噴射を行わない条件であればQP=0と
される。ステップ503では、メイン噴射量QMを演算し、
ステップ504では、パイロット噴射開始時期θを演算
し、ステップ505では、メイン噴射開始時期θを演算
し、ステップ506では、パイロット噴射終了時期θPF
演算し、ステップ507では、メイン噴射終了時期θMF
演算し、ステップ501に戻る。
以下、さらに、ステップ503〜507について詳細に説明
する。
第6図は第5図のメイン噴射量演算ステップ503の詳
細なフローチャートである。すなわち、ステップ601に
てROMに格納されたマップによりメイン噴射量QMを演算
し、ステップ602では、回転速度Neに応じて最大噴射量M
AXを演算する。この結果、ステップ603,604では、パイ
ロット噴射QPとメイン噴射QMとの和をMAXでガードす
る。なお、QP+QM>MAXの場合には、メイン噴射量QM
減少させる。そして、ステップ605にメインルーチンに
戻る。
第7図は第5図のパイロット噴射開始時期演算ステッ
プ504の詳細なルーチンである。すなわち、ステップ701
では、回転速度Ne及びアクセルレバー開度Lに応じてRO
Mに格納された2次元マップによりパイロット噴射開始
時期θを補間計算する。次いで、ステップ702にて水
温THWに応じて水温補正量KPを演算し、ステップ703に
て、パイロット噴射開始時期θを、 θ←θ+KP により補正してステップ704にてメインルーチンに戻
る。
第8図は第5図のメイン噴射開始時期演算ステップ50
5の詳細なルーチンである。すなわち、ステップ801で
は、回転速度Ne及びアクセルレバー開度Lに応じてROM
に格納された2次元マップによりメイン噴射開始時期θ
を補間計算する。次いで、ステップ802にて水温THWに
応じて水温補正量KMを演算し、ステップ803にてメイン
噴射開始時期θを、 θ←θ+KM により補正してステップ804にてメインルーチンに戻
る。
第9図は第5図のパイロット噴射終了時期演算ステッ
プ506の詳細なフローチャートである。ステップ901で
は、回転速度Ne及びパイロット噴射量QPによりROMに格
納された2次元マップによりパイロット噴射時間TPを演
算する。ステップ902では、パイロット噴射期間TPが最
小駆動期間T0以下否かを判別し、この結果、TP≦T0であ
ればステップ903に進み1段階充電(Sc=“1")として
噴射期間を確保し、他方、TP>T0であればステップ904
に進み2段階充電(Sc=“0")とする。なお、信号Sc
サイリスタ点弧開始2に供給される。ステップ905で
は、パイロット噴射終了時期θPFを、 θPF←θ+TP により演算し、ステップ906にてパイロット噴射開始時
期θ及び終了時期θPFをタイマに設定し、ステップ90
7にてメインルーチンに戻る。
このように、パイロット噴射開始時期θ及び終了時
期θPFがタイマに設定されると、これらの時期で規定さ
れる圧電素子駆動信号Sdが発生される。
第10図は第5図のメイン噴射終了時期演算ステップ50
7の詳細なフローチャートである。ステップ1001では、
回転速度Ne及びメイン噴射量QMによりROMに格納された
2次元マップによりメイン噴射期間TMを演算する。ステ
ップ1002では、メイン噴射期間TMが最小駆動期間T0以下
否かを判別し、この結果、TM≦T0であればステップ1003
に進み1段階充電(Sc=“1")として噴射期間を確保
し、他方、TM>T0であればステップ1004,1005に進む。
すなわち、パイロット噴射終了時期θPFとメイン噴射開
始時期θとの差θを演算し、この差θが所定値θ
以下か否かを判別する。この結果、θ≦θであれ
ば、言い換えると、パイロット噴射とメイン噴射とが近
接していれば、ステップ1003に進み、1段階充電(Sc
“1")とする。他の場合には、ステップ1006に進み、2
階充電とする(Sc=“0")。ステップ1007では、メイン
噴射終了時期θMFを、 θMF←θ+TM により演算し、ステップ1008にてメイン噴射開始時期θ
及び終了時期θMFをタイマに設定し、ステップ1009に
てメインルーチンに戻る。
このように、メイン噴射開始時期θ及び終了時期θ
MFがタイマに設定されると、これらの時期で規定される
圧電素子駆動信号Sdが発生される。
第11図は第5図〜第10図のフローチャートを補足説明
するためのタイミング図である。なお、パイロット噴射
期間TPは通常最小噴射期間T0より小さいので(TP
T0)、パイロット噴射は第9図のステップ903により1
段階充電で行われる。しかし、噴射装置のポンプ部が機
関回転Neに同期して駆動されるので、Neが低い時には時
間当りの圧送量が少なくなり、この結果、噴射量が小さ
くても噴射期間はある程度の長さはあるのでパイロット
噴射が2段階充電で行われることがある。
第11図の状態Iでは、メイン噴射期間TMが大きく(TM
>T0)、しかも、パイロット噴射を伴わないので、第10
図のルーチンでのフローはステップ1002,1004,1005を介
してステップ1006に進み、したがって、メイン噴射は2
段階充電となる。
第11図の状態IIでは、メイン噴射期間TMは小さく(TM
<T0)、したがって、第10図のルーチンでのフローはス
テップ1002からステップ1003に進み、したがって、メイ
ン噴射は1段階充電となる。
第11図の状態IIIでは、メイン噴射期間TMが大きく(T
M>T0)、しかも、パイロット噴射との間隔θは大き
いので(θ>θ)、第10図のルーチンでのフローは
ステップ1002,1004,1005を介してステップ1006に進み、
したがって、メイン噴射は2段階充電となる。
第11図の状態IVでは、メイン噴射期間TMは小さく(TM
<T0)、したがって、第10図のルーチンでのフローはス
テップ1002からステップ1003に進み、したがって、メイ
ン噴射は1段階充電となる。
なお、第17B図において、段階で全電圧の充電を完了
する場合は2段階充電に比べて弁部材の閉弁直後のジャ
ンピングが発生し易いが、微小時間噴射させる場合は、
制御自体弁部材の着座(閉弁)直後あるいは着座前に開
弁させるような制御になるのでそれほど問題ない。ま
た、第18B図において、パイロット噴射を終了させる放
電と、メイン噴射を開始させる充電の間隔を小さくする
と弁部材は閉弁位置から閉弁位置に至る途中で再び閉弁
させられるので、ジャンピングが起こりにくく、この場
合も段階充電にしてもそれほど問題ない。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、圧電素子の2段
階充電により弁部材のジャンピングを防止しているが、
圧電素子の駆動時間が小さい場合には、あるいは直前の
圧電素子の駆動時間との間隔が短かい場合には、1段階
充電に切替えて圧電素子を駆動させているので、駆動時
間を確保できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の基本構成を示す図、 第2図は本発明に係る圧電素子の駆動装置の一実施例を
示す回路図、 第3図は第2図のサイリスタ点弧回路の回路図、 第4図は第2図の駆動回路の回路図、 第5図〜第10図は第2図のマイクロコンピュータの動作
を示すフローチャート、 第11図は第5図〜第10図を補足説明するタイミング図、 第12図は圧電素子をアクチュエータとして用いた燃料噴
射弁の一例を示す縦断面図、 第13図は第12図の概略図、 第14図は従来の圧電素子の駆動回路の回路図、 第15図は第14図の動作を示すタイミング図、 第16図は既に提案した圧電素子の駆動方法を示すタイミ
ング図、 第17A図、第17B図、第18A図、第18B図は本発明が解決し
ようとする課題及び課題を解決するための手段を説明す
るタイミング図である。 1……マイクロコンピュータ、 2……サイリスタ点弧回路、 3……駆動回路、11……バッテリ、 12……イグニッションスイッチ、 13,13′……高電圧発生回路、 14,14′……コンデンサ、 15……充電スイッチング回路、 16……放電スイッチング回路、 117……圧電素子。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧電素子(117)の変位を液体を介して弁
    部材(120)に伝達して該弁部材を閉弁、開弁する駆動
    装置であって、 前記弁部材を閉弁させるために、前記圧電素子を充電し
    て前記弁部材が着座位置に到達する程度の第1の所定電
    圧にし、さらに、該弁部材が前記着座位置に到達する程
    度の時間に相当する所定時間後に、該圧電素子の充電電
    圧を前記第1の所定電圧より高い第2の所定電圧にする
    多段階充電手段と、 前記弁部材を閉弁させるために、前記圧電素子を充電し
    て該圧電素子の充電電圧を直接前記第2の所定電圧にす
    る一段階充電手段と、 前記弁部材を開弁するために前記圧電素子の電荷を放電
    させる放電手段と、 前記圧電素子の駆動時間に応じて前記多段階充電手段も
    しくは前記一段階充電手段を選択する選択手段と、 を具備する圧電素子の駆動装置。
  2. 【請求項2】前記選択手段は、前記圧電素子の駆動時間
    の代りに、前回の放電終了から充電開始までの時間に応
    じて前記多段階充電手段もしくは前記一段階充電手段を
    選択する請求項1に記載の圧電素子の駆動装置。
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