JP2522247Y2 - 制振装置 - Google Patents

制振装置

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JP2522247Y2
JP2522247Y2 JP1990042390U JP4239090U JP2522247Y2 JP 2522247 Y2 JP2522247 Y2 JP 2522247Y2 JP 1990042390 U JP1990042390 U JP 1990042390U JP 4239090 U JP4239090 U JP 4239090U JP 2522247 Y2 JP2522247 Y2 JP 2522247Y2
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water tank
partition plate
liquid
vibration
damping device
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JP1990042390U
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邦雄 藤井
民夫 大築
義弘 来田
清人 塩谷
弘之 渡辺
甚一郎 吉田
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Shimizu Corp
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Shimizu Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、構造物等の揺れをおさえるために用いて好
適な制振装置に関する。
「従来の技術」 近年の建築、土木構造物は、高強度材料の開発、工作
技術の飛躍的な進歩、並びに電算機による構造解析技術
の発展等の要因により、ますます大型化、多様化、軽量
化が進み、外力に対してもフレキシビリティに富む構造
となってきている。そして、このように軽量で柔軟な構
造においては、固有振動数が低く、振動減衰も小さくな
る傾向がある。
このため、地震や強風等の外力が構造物に作用した場
合、予期し得ない種々の振動が発生する可能性がある。
そこで、このような振動を抑制するために、構造物の
所要の位置に液体を貯留する水槽を設け、この液体の振
動により構造物の振動を抑制することができる振動抑制
方式が各種提案され、様々な構造物に採用されている。
これらの方式の中で代表的なものとして次のようなもの
が挙げられる。
構造物の所要の位置に水槽を設け、構造物の固有振動
周期と同一の周期、しかも位相差を伴って振動する液体
を水槽内に貯留し、この液体の振動により生ずる反力を
用いて構造物の振動を抑制するTLD(チューンド・リキ
ッド・ダンパ)方式である。この方式の代表的なものに
は、スロッシングダンパ方式がある。
「考案が解決しようとする課題」 しかしながら、前記のスロッシングダンパ方式では、
スロッシングを利用した制振装置として十分な効果を得
るためには、スロッシング運動に適度な減衰が必要であ
るが、水深/長さ比が大きくなると減衰が必要な範囲で
得られない。従って、ネット等の抵抗体の設置や、増粘
剤の添加が不可欠であるが、構造が複雑となったり、事
故による増粘剤を添加した液体の流出による環境汚染の
心配があり、また、増粘剤の添加量の調整が手間取るた
めに実用的ではない。
本考案は、前記事情に鑑みてなされたものであって、
構造が簡易で、かつ振動減衰効率を調整でき、さらに使
用時の安全性が高く、かつ調整作業が手間取らない制振
装置を提供することを目的としている。
「課題を解決するための手段」 本考案は、構造物の所定位置に設置されて地震や風等
の外力により前記構造物に励起される振動を抑制する制
振装置であって、液体を貯留する水槽と、この水槽内に
配置されて当該水槽内を主室と補助室に区画する仕切板
と、当該仕切板を前記水槽内において移動させるととも
に所定位置に固定させるための移動手段を備え、前記仕
切板には前記水槽内の液体を流通させ得て前記主室と前
記補助室とを連通させるための貫通孔を形成するととも
に、該貫通孔の径寸法を可変に構成してなることを特徴
とする。
「作用」 構造物の振動によって、水槽内に貯留された液体に振
動が加えられ、この液体のスロッシング連動により構造
物の振動を減衰する。このとき、水槽内面の仕切板の貫
通孔の径を調節することで、水槽内の液体のスロッシン
グ運動を調節しえて、構造物に対する減衰作用を調節で
きる。
さらに、仕切板を水槽内で移動させて所望位置で固定
することで、水槽内の液体の振動周期を調節しえて、構
造物の振動特性に最適な減衰作用を設定できる。
「実施例」 以下、本考案の制振装置の一実施例について図面を参
照して説明する。
本実施例の制振装置は、第1図ないし第7図に示すよ
うに、液体を貯留する水槽3と、この水槽3内に立設さ
れて当該水槽3内を区画する仕切板5とを備え、当該仕
切板5を前記水槽3内において移動させ得るとともに所
定位置に固定させ得る移動機構(移動手段)Sを備えて
なる構成となっている。
前記水槽3は、外観箱形の収納容器であって、構造物
の所定位置に固定されて使用に供されるものである。
この水槽3内には、液体9が所定量貯留されている。
なお、前記水槽3は、長期使用においても腐食されない
材質(例えばプラスチック製)で形成されることが好ま
しく、同様に、前記液体9は、長期使用においても蒸発
しにくい粘性液体(例えば油)であることが好ましい。
しかしながら、これら水槽3及び液体9の材質は、施工
条件等により適宜決定されればよく、前述の材質に限定
されることはない。
仕切板5は、その両面を貫通する貫通孔6が必要に応
じて複数個形成された構成となっている。それら貫通孔
6は水槽3内の液体9を流通させ得るものであるが、そ
れら貫通孔6の径は可変に構成されていて液体9の流通
量を調節可能なものとされている。貫通孔6の径を可変
とするための構成としては、第6図および第7図に示す
ように、プレス加工等により貫通孔6を形成した2枚の
穴明け鋼板25を重ね合わせて、一方を面方向にスライド
させる構成が考えられる。そして、この仕切板5は前記
水槽3内の中央部の主室10と、その両脇の補助室11とに
区画するように設けられるが、主室10と補助室11とは上
記の貫通孔6により連通することになる。
仕切板5の移動機構Sは、例えば、仕切板5の所定高
さ位置を貫通するめねじ部20と、このめねじ部20を貫通
するボルト21と、このボルト21の両端部に螺合された押
え部22、22から構成されている。そして、この移動機構
を使用する場合は、仕切板5、めねじ部20、ボルト21及
び押え部22、22を水槽3外部で操作して、仕切板5、5
の間隔および押え部22、22の位置決めを行う。このと
き、押え部22、22の両端面は水槽3内面よりもやや縮径
されて位置決めされている。この後、前記仕切板5、
5、めねじ部20、ボルト21及び押え部22を水槽3内に設
置し、しかる後前記押え部22、22を回転させて水槽3の
外方へ向って延ばし、水槽3の内面に押え部22、22の両
端面を圧着させる。
本実施例の制振装置を使用する場合は、構造物に生じ
る振動から必要な減衰量を得るとともに、この減衰量を
発揮する量の液体9を水槽3に貯留するとともに、水槽
3内に設ける仕切板5の貫通孔6の数量及び形状を最適
な条件に設定しておくとともに、上述したように貫通孔
6の径を最適に調節する。
このようにして設定した後、この制振装置を構造物の
屋上等の所定位置に配置するだけでよい。
本実施例の制振装置によれば、主室10と補助室11の仕
切板5の位置を調節することで、スロッシング周期を調
節することができ、建物の周期の経年変化などにも容易
に対応することができる。
また、仕切板5の位置を調節することに加えて、貫通
孔6の径を容易に調節することによって、主室10と補助
室11への液体9の流通を調節しえて、これによりスロッ
シング運動の減衰定数を適切に設定でき、制振機能を最
適条件で発揮することができる。
また、比較的振幅の小さい範囲から効果的に減衰を付
加することができる。
また、この制振装置を、第8図(a)及び(b)に示
すように複数連設することにより、冷温水を成層状態で
流通させる形式の畜熱効率に優れた堰型畜熱槽を構成す
ることもできる。この場合、複数の水槽3が連通した構
成となっていて、それぞれの水槽3が冷温水が流通する
方向の直角な方向に制振機能を持たせることができる構
造になっているため、各水槽3の振動方向壁面に補助室
11を設けることでスロッシング運動に適度の減衰を付加
することができる。また、それぞれの槽におけるスロッ
シング運動に差が生じると隣合う槽と水位差ができ、互
いに平均化するような流通が生じるため、全ての槽に補
助室11を設けなくとも、その内いくつかの槽に補助室11
を設けておけば一連の堰型蓄熱槽のスロッシング運動に
適度な減衰を付加することができる。
さらに、スロッシングを利用した制振機能を有する蓄
熱槽へ適用した場合、スロッシング運動による、蓄熱槽
内の冷温水の拡汎を最小限に抑え、高蓄熱効率を実現で
きる。
なお、本考案の制振装置は、前記実施例のみに限られ
ることはなく、他の変形例も可能である。
「考案の効果」 本考案の制振装置は、液体を貯留する水槽と、この水
槽内に配置されて当該水槽内を主室と補助室に区画する
仕切板と、当該仕切板を前記水槽内において移動させる
とともに所定位置に固定させるための移動手段を備え、
前記仕切板には前記水槽内の液体を流通させ得て前記主
室と前記補助室とを連通させるための貫通孔を形成する
とともに、該貫通孔の径寸法を可変に構成したので、仕
切板の位置を調節することでスロッシング周期を適切に
調節することができ、したがって建物の経年変化などに
も容易に対応することができ、かつ、仕切板に設けた貫
通孔の径を適宜調節して液体の流通を調節することで、
スロッシング運動の減衰定数を適切に設定できるととも
に比較的振幅の小さい範囲から減衰効果が得られ、以上
のことから制振機能を最適条件でかつ広範に発揮するこ
とができる、という優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第7図は本考案の一実施例を示すもので、
第1図は側断面図、第2図および第3図はそれぞれ移動
手段の要部を示す拡大図、第4図は全体平面図、第5図
はスロッシング運動の状況を示す側面図、第6図は仕切
板の断面図、第7図は仕切板の部分正面図である。第8
図は本考案の他の実施例を示すもので、(a)は側断面
図、(b)は平面図である。 3……水槽、5……仕切板、6……貫通孔、9……液
体、10……主室、11……補助室、S……移動機構(移動
手段)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 塩谷 清人 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)考案者 渡辺 弘之 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (72)考案者 吉田 甚一郎 東京都中央区京橋2丁目16番1号 清水 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−63363(JP,A)

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】構造物の所定位置に設置されて地震や風等
    の外力により前記構造物に励起される振動を抑制する制
    振装置であって、 液体を貯留する水槽と、この水槽内に配置されて当該水
    槽内を主室と補助室に区画する仕切板と、当該仕切板を
    前記水槽内において移動させるとともに所定位置に固定
    させるための移動手段を備え、前記仕切板には前記水槽
    内の液体を流通させ得て前記主室と前記補助室とを連通
    させるための貫通孔を形成するとともに、該貫通孔の径
    寸法を可変に構成してなることを特徴とする制振装置。
JP1990042390U 1990-04-20 1990-04-20 制振装置 Expired - Lifetime JP2522247Y2 (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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KR102127742B1 (ko) * 2019-12-26 2020-06-29 박정자 비내력벽용 액체 댐핑 장치

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