JPH02157369A - 構造物の振動制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、地震や風等によって構造物に引き起こされる
振動を抑制制御するための構造物の振動制御装置に関す
るものである。

［従来の技術］ 超高層ビルやタワー等、細く高い構造物は、強風・地震
等の外乱によって有害な振動を発生しやすく、この振動
は、構造物内部の居住者（こ不必要な不安感を与え、さ
らには、構造物の躯体に許容範囲以上の応力を付与する
ことが考えられる。したがって、このような構造物には
、種々の振動を抑制する装置が設けられているが、その
一つに、ダイナミック・ダンパー（同ＦＩ”Ｊ　Ｗ　ｆ
ｆｉダンパー）がある。

このダイナミック・ダンパーは、構造物の振動にともな
って振動する所定重量の振動体と、これを支持するダン
パー（減衰装置）とを備え、振動体の振動周期を、構造
物のそれと同一となるよう設定して振動体と構造物とを
共振させ、かつ、構造物の振動エネルギーを分担させな
がらダンパーによりそのエネルギーを吸収させ、これに
よって、構造物の振動を抑制するものである。

［発明が解決しようとする課題］ ところが、このようなダイナミック・ダンパーにおいて
は、前記振動体のｆｆｆｆｆｉは、構造物のそれの１／
１００〜ｌ／２００を必要とし、極めて重いものとなる
。超高層建築物を対象とすると、その振動の固有周期は
５秒以上と長い時間が考えられ、振動体の振動周期もこ
れに同調させる必要がある。このためには、振動体を支
持するダンパーを柔らかく設定すればよいのだが、反面
、振動系が不安定になるとともに、その変位量が大きな
ものとなって危険が伴う。

本発明は上記事情に鑑み、簡便な構成により、安定な振
動系を形成し、もって安全かつ有効に構造物の振動を減
衰抑制させることのできる振動制御装置を提供すること
を目的としている。

［課題を解決するための手段］ 本発明は上記目的を達成するためになされたものであっ
て、構造物に固定され、ゴム製の弾性体が上下に複数積
層されてなる弾性層と、この弾性層により支持される所
定重量の振動体と、この振動体に発生する振動を減衰す
る慣性質量ポンプダンパーとを備え、前記振動体の振動
周期と前記構造物の固有の振動周期とが一致するよう、
前記弾性層の剛性および前記慣性質ｍポンプダンパーの
質ｍ効果が設定されていることを特徴としている。

［作用］ 本発明の振動制御装置によれば、地震、あるいは強風等
により建築物に振動が引き起こされると振動体が振動し
、これにともなって、弾性層が変形し、かつ慣性質■ポ
ンプダンパーによって振動体の振動が減衰されるが、弾
性層の剛性および慣性質量ポンプダンパーの有する質量
効果が、振動体の振動周期と建築物の固有の振動周期と
が一致するように設定されていることから、建築物の振
動が、振動体の振動により、有効に減衰抑制制御される
。

振動体と建築物の相対変位に応じて、憤性質ｍポンプダ
ンパーによって振動体は受動質ｍを受け、たとえば、慣
性質ｍポンプダンパーの質ｍ効果を振動体のそれと同等
に設定すれば、振動体と建築物の振動周期を一致させる
ためには、弾性層の剛性を強く必要があり、したがって
振動体の変位ｍもこれにともなって小さくなる。この結
果、安定的な振動系が形成され、もって安全な装置とな
る。

［実施例］ 以下、第１図ないし第３図を参照して本発明の一実施例
を説、明する。

第１図中符号ｌは本実施例の振動制御装置を示しており
、この装置１は、高層建築物（構造物）Ｂにおいて、風
によって引き起こされる振動に対して最も効果があると
される屋上の床面Ｂ、に設置されている。

振動制御装置１は、第２図および第３図に示すように、
弾性層２と、この弾性層２により支持される所定重量の
振動体３と、この振動体３に発生する横方向の振動を減
衰する憤性質ｍポンプダンパー４と、エネルギー吸収機
構５を有している。

前記弾性層２は、多数の円盤状のゴム（弾性体）６を、
板材７をその間に複数介挿させた状態で、正方形の頂点
をなす４カ所に積層させてなる。そして、この弾性層２
は、建築物Ｂの屋上における床面Ｂ、の、正方形の頂点
をなす４カ所に固定されている。

前記振動体３は、コンクリート等によって、平面現正方
形状で所定厚さ、および所定のｆｆ１ｆｆｉを有ｒるよ
う形成された剛体であり、その下面４　ｈ所に形成され
た凹所３ａ内に弾性層２を収容し、かつ、床面Ｂ１より
適宜離れた状態で、これら弾性Ｆｉ２により支持されて
いる。振動体としては、この池に、鋼製からなるもの、
フンリートとｗ４製物を組み合わせたもの、諸設備とコ
ンクリート製基礎等、所定のｆｆ１ｆｆｌが得られるも
ので構成できる。

前記慣性質ｍポンプダンパー４は、振動体３の互いに対
向する側面（第２図および第３図において左右の側面）
に、互いに対向した状態で当接させられる各一対のベロ
ーズ８と、一対のベローズ８内部どうしを連通ずるチュ
ーブ９と、各ベローズ８および各チューブ９内に封入さ
れた水等の液体Ｗからなる。各ベローズ８は円筒状をな
し、図中左右方向（矢印へで示す方向）に伸縮可能なも
ので、床面Ｂ、と一体なる凸部１０と振動体３の側面と
に挟まれている。

前記チューブ９は、その内径が、ベローズ８のそれより
も十分小さいもので、凸部１０を貫通して振動体３の上
にループ状に取り回されている。

そして、各ベローズ８および各チューブ９には水等の液
体Ｗが封入されている。

また、前記エネルギー吸収機構５は、粘弾性体、粘性体
、あるいはオイルダンパー等からなり、振動体３の略中
心において、その下面と床面Ｂ、とを連結している。

また、振動体３における前記ベローズ８が当接していな
い両側面（第２図において上下の側面）の両端部は、床
面Ｂ、に固定されて、矢印へで示す方向の振動（横揺れ
）のみを許容するガイドローラ１１が設けられている。

上記振動体３は、地震、あるいは強風等により建築物Ｂ
に振動が引き起こされると、矢印へ方向に振動する。こ
の振動体３の振動にともなって、弾性層２は揺動し、ま
た、各一対のベローズ８は伸縮を繰り返すとともに、一
対のベローズ８における一方から他方に、内部の液体Ｗ
がチューブ９内を介して行き来する。チューブ９内を通
過する液体Ｗは、チューブ９の内径が絞られているので
、その流動に抵抗が生じ、これによって振動体３の振動
が減衰抑制される。

そして、前記弾性層２の剛性（この場合揺動変形に対し
て抵抗する弾性）、および前記憶性質ｍポンプダンパー
４の有する質量効果は、振動体３の振動周期と建築物Ｂ
の固有の振動周期とが一致するように設定されている。

以上の構成からなる振動制御装置ｌによれば、弾性層２
の剛性、および慣性質量ポンプダンパー４の有する質量
効果が、振動体３の振動周期と建築物Ｂの振動周期とが
一致しているので、地震や風によって建築物Ｂに引き起
こされる振動が、振動体３の振動により、減衰抑制され
る。

振動体３と建築物Ｂの相対変位に応じてチューブ９内を
移動する液体Ｗにより、振動体３１よ、極めて大きな受
動質量を受ける。今、慣性質Ｍポンプダンパー４の質量
効果を、振動体３のそれと同等に設定すれば、振動体３
と建築物Ｂの振動周期を一致させるためには、弾性層２
の剛性は高（なり、振動体３の変位量もこれにともなっ
て小さくなる。

この結果、安定的な振動系が形成され、もって安全かつ
有効に構造物の振動を減衰させ、振動を抑制制御するこ
とができる。

［発明の効果］ 以上説明したように、本発明の構造物の振動制御装置に
よれば、構造物に固定され、ゴム製の弾性体が上下に複
数積層されてなる弾性層と、この弾性層により支持され
る所定重量の振動体と、この振動体に発生する振動を減
衰させる慣性質量ポンプダンパーとを備え、前記振動体
の振動周期と前記構造物の固有の振動周期とが一致する
よう、前記弾性層の剛性および前記慣性質量ポンプダン
パーの質量効果が設定されているから、構造物の振動が
、振動体の振動により有効に減衰抑制制御される。さら
には、振動体と建築物の相対変位に応じて、慣性質量ポ
ンプダンパーによって振動体は受動質量を受け、たとえ
ば、慣性質量ポンプダンパーの質量効果を振動体のそれ
と同等に設定すれば、振動体と建築物の振動周期を一致
させるためには、弾性層の剛性を強く必要があり、した
がって振動体の変位ｍもこれにともなって小さくなる。

この結果、安定的な振動系が形成され、もって安全な装
置が実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第３図は本発明の一実施例を示す図であっ
て、第１図は建築物の屋上に設置された状態を示す概略
図、第２図は平面図、第３図は第２図のＩＩＩ　−Ｉｌ
ｌ線断面図である。 ｌ・・・・・・振動制御装置、２・・・・・・弾性層、
３・・・・・・振動体、４・・・・・・ｔり１重質量ポ
ンプダンパー　６・・・・・・ゴム（弾性体）、Ｂ・・
・・・・建築物（構造物）。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 構造物に固定され、ゴム製の弾性体が上下に複数積層さ
   れてなる弾性層と、この弾性層により支持される所定重
   量の振動体と、この振動体に発生する振動を減衰する慣
   性質量ポンプダンパーとを備え、前記振動体の振動周期
   と前記構造物の固有の振動周期とが一致するよう、前記
   弾性層の剛性および前記慣性質量ポンプダンパーの質量
   効果が設定されていることを特徴とする構造物の振動制
   御装置。