JP2522126B2 - 室内空気調和機 - Google Patents
室内空気調和機Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ドレン設備が不要で薄
型に作ることができる室内空気調和機に関する。
型に作ることができる室内空気調和機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、熱交換器を傾けて薄型化した室内
空気調和機として、例えば図3に示すようなものが知ら
れている(特開平2−282632号公報)。この室内空
気調和機は、下面にフィルタ33を備えた吸込口32と
吹出口34を有する比較的背の低いケーシング31内
に、熱交換器35を鉛直線に対して略60°傾けて収容
し、熱交換器35の吹出口側にクロスフローファン36
を設けるとともに、水下側を折り曲げた板状のとゆ37
aを互いにラップするように3段に配置し、その両側を
U字状断面をもつ案内とゆ37bで連結してなる第2水
受け皿37を、熱交換器35の吸込口側に近接して設け
ている。そして、熱交換器35から落下する結露水を、
板状のとゆ37aで受け、案内とゆ37bを経て熱交換器
35の下縁の第1水受け皿38に導いて捕集し、吸込側
の通風抵抗を増やすことなくケーシング31の薄型化を
図っている。
空気調和機として、例えば図3に示すようなものが知ら
れている(特開平2−282632号公報)。この室内空
気調和機は、下面にフィルタ33を備えた吸込口32と
吹出口34を有する比較的背の低いケーシング31内
に、熱交換器35を鉛直線に対して略60°傾けて収容
し、熱交換器35の吹出口側にクロスフローファン36
を設けるとともに、水下側を折り曲げた板状のとゆ37
aを互いにラップするように3段に配置し、その両側を
U字状断面をもつ案内とゆ37bで連結してなる第2水
受け皿37を、熱交換器35の吸込口側に近接して設け
ている。そして、熱交換器35から落下する結露水を、
板状のとゆ37aで受け、案内とゆ37bを経て熱交換器
35の下縁の第1水受け皿38に導いて捕集し、吸込側
の通風抵抗を増やすことなくケーシング31の薄型化を
図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
室内空気調和機は、吸い込み空気中の水分を直接除去す
る機能がないため、熱交換器35の結露が避けられず、
第2水受け皿37が不可欠である。従って、熱交換器3
5をさらに傾けて薄型化を図ろうとすると、板状のとゆ
37a相互の縦間隔が狭まり、かつこのとゆ37aが熱交
換器35の吸込側全面に存する必要があるので、吸込口
32が塞がれることになって通風抵抗が著しく増大し、
一層の薄型化が難しいという欠点がある。また、第1,
第2水受け皿38,37やドレン配管が不可欠なため、
ケーシング31内の構造が複雑化するうえ、特に天井,
床埋込形の機種では、ドレン配管の敷設に手間がかか
る。さらに、熱交換器35による冷却で吸込空気を間接
的に除湿すべく、多量のエネルギを費やして熱交換器の
表面温度を下げるため、エネルギ効率が悪く、結露も増
えるという欠点がある。
室内空気調和機は、吸い込み空気中の水分を直接除去す
る機能がないため、熱交換器35の結露が避けられず、
第2水受け皿37が不可欠である。従って、熱交換器3
5をさらに傾けて薄型化を図ろうとすると、板状のとゆ
37a相互の縦間隔が狭まり、かつこのとゆ37aが熱交
換器35の吸込側全面に存する必要があるので、吸込口
32が塞がれることになって通風抵抗が著しく増大し、
一層の薄型化が難しいという欠点がある。また、第1,
第2水受け皿38,37やドレン配管が不可欠なため、
ケーシング31内の構造が複雑化するうえ、特に天井,
床埋込形の機種では、ドレン配管の敷設に手間がかか
る。さらに、熱交換器35による冷却で吸込空気を間接
的に除湿すべく、多量のエネルギを費やして熱交換器の
表面温度を下げるため、エネルギ効率が悪く、結露も増
えるという欠点がある。
【0004】そこで、本発明の目的は、吸込空気を直接
除湿する新規な手段を設けることによって、エネルギ効
率の高い除湿を実現し、ドレン設備の省略で構造の簡素
化と据付の省力化を図り、かつ一層の薄型化を図ること
ができる室内空気調和機を提供することにある。
除湿する新規な手段を設けることによって、エネルギ効
率の高い除湿を実現し、ドレン設備の省略で構造の簡素
化と据付の省力化を図り、かつ一層の薄型化を図ること
ができる室内空気調和機を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の室内空気調和機は、図1に例示するよう
に、吸込口8および吹出口9を有する箱体1と、この箱
体1内に設けられ上記吸込口8から室内空気を吸い込
み、通風路10を経て上記吹出口9から吹き出すファン
2と、上記通風路10に設けられ、冷媒回路5につなが
れた熱交換器3と、この熱交換器3よりも上流側の上記
通風路10に設けられ、吸い込まれた空気が熱交換器3
において結露しないようにあるいは結露を少なくするよ
うに、上記吸い込まれた空気から水分を除去する除湿器
4を備えたことを特徴とする。また、上記室内空気調和
機に、除湿器4を通過する前または後の空気の湿度を検
出する湿度センサ11と、この検出信号に基づいて冷媒
回路5の圧縮機13や上記ファン2の回転数を制御する
制御部6を備えてもよい。
め、本発明の室内空気調和機は、図1に例示するよう
に、吸込口8および吹出口9を有する箱体1と、この箱
体1内に設けられ上記吸込口8から室内空気を吸い込
み、通風路10を経て上記吹出口9から吹き出すファン
2と、上記通風路10に設けられ、冷媒回路5につなが
れた熱交換器3と、この熱交換器3よりも上流側の上記
通風路10に設けられ、吸い込まれた空気が熱交換器3
において結露しないようにあるいは結露を少なくするよ
うに、上記吸い込まれた空気から水分を除去する除湿器
4を備えたことを特徴とする。また、上記室内空気調和
機に、除湿器4を通過する前または後の空気の湿度を検
出する湿度センサ11と、この検出信号に基づいて冷媒
回路5の圧縮機13や上記ファン2の回転数を制御する
制御部6を備えてもよい。
【0006】一方、上記除湿器4を、通風路10に臨む
水蒸気透過膜20の外面を流れる吸込空気に含まれる水
分を、この膜20の内側に流れる吸湿液体22に吸収す
る吸湿モジュール4と、上記吸湿液体22に含まれる水
分を、水蒸気透過膜20を通して空気中に放出する放湿
モジュール24と、上記吸湿モジュール4と放湿モジュ
ール24とを循環路をなすように接続する管路30a〜
30dと、吸湿液体22を上記放湿モジュール24へ圧
送すべく上記管路30aに介設された液ポンプ27と、
上記放湿モジュール24から空気中に放出される水蒸気
を外気に排出する排気ポンプ25で構成するのが好まし
い。さらに、上記ファン2により、室内空気を吹出口9
から吸い込んで吸込口8へ吹き出し、上記冷媒回路5に
四路切換弁17を設けて、この切り換えで上記熱交換器
3を暖房用にし、上記吸湿モジュール4により、水蒸気
透過膜20の内側に流れる吸湿液体22に含まれる水分
を、この膜20を介して通風路10の空気に放出するこ
とも可能である。
水蒸気透過膜20の外面を流れる吸込空気に含まれる水
分を、この膜20の内側に流れる吸湿液体22に吸収す
る吸湿モジュール4と、上記吸湿液体22に含まれる水
分を、水蒸気透過膜20を通して空気中に放出する放湿
モジュール24と、上記吸湿モジュール4と放湿モジュ
ール24とを循環路をなすように接続する管路30a〜
30dと、吸湿液体22を上記放湿モジュール24へ圧
送すべく上記管路30aに介設された液ポンプ27と、
上記放湿モジュール24から空気中に放出される水蒸気
を外気に排出する排気ポンプ25で構成するのが好まし
い。さらに、上記ファン2により、室内空気を吹出口9
から吸い込んで吸込口8へ吹き出し、上記冷媒回路5に
四路切換弁17を設けて、この切り換えで上記熱交換器
3を暖房用にし、上記吸湿モジュール4により、水蒸気
透過膜20の内側に流れる吸湿液体22に含まれる水分
を、この膜20を介して通風路10の空気に放出するこ
とも可能である。
【0007】
【作用】請求項1の室内空気調和機において、室内空気
は、ファン2により箱体1の吸込口8から通風路10に
吸い込まれ、上流側の除湿器4で含んでいる水分が直接
除去され、次いで下流側の熱交換器3で冷却され、調和
空気となって吹出口9から室内に吹き出される。このと
き、熱交換器3で冷却される吸込空気は、予め除湿器4
で十分除湿されていて、絶対湿度が低下しているので、
冷却されても熱交換器3への水分の結露は無いかあるい
は少ない。また、絶対湿度の低下で潜熱負荷が除去され
ているので、熱交換器3の冷却能力(冷熱エンタルピ)が
顕熱負荷のみに用いられ、乾球温度が一層低下する。換
言すれば、小さいエネルギ,高い熱交換器の表面温度
で、除湿器4のない従来例と同等の冷房温度が得られ、
熱交換器温度の上昇で結露も抑えられる。さらに、結露
が無いか少ないので、ドレンパンやドレン配管がいら
ず、構造の簡素化と据付の省力化が図れるうえ、熱交換
器3を水平に配置することも可能となり、箱体1を一層
薄型化することができる。
は、ファン2により箱体1の吸込口8から通風路10に
吸い込まれ、上流側の除湿器4で含んでいる水分が直接
除去され、次いで下流側の熱交換器3で冷却され、調和
空気となって吹出口9から室内に吹き出される。このと
き、熱交換器3で冷却される吸込空気は、予め除湿器4
で十分除湿されていて、絶対湿度が低下しているので、
冷却されても熱交換器3への水分の結露は無いかあるい
は少ない。また、絶対湿度の低下で潜熱負荷が除去され
ているので、熱交換器3の冷却能力(冷熱エンタルピ)が
顕熱負荷のみに用いられ、乾球温度が一層低下する。換
言すれば、小さいエネルギ,高い熱交換器の表面温度
で、除湿器4のない従来例と同等の冷房温度が得られ、
熱交換器温度の上昇で結露も抑えられる。さらに、結露
が無いか少ないので、ドレンパンやドレン配管がいら
ず、構造の簡素化と据付の省力化が図れるうえ、熱交換
器3を水平に配置することも可能となり、箱体1を一層
薄型化することができる。
【0008】また、請求項1の室内空気調和機に湿度セ
ンサ11と制御部6を設ければ(請求項2)、湿度センサ
11が、除湿器4を通過する前または後の吸込空気の湿
度を検出し、この検出信号に基づいて制御部6が、冷媒
回路5の圧縮機13や室内ファン2を制御して、熱交換
器3の表面温度を通過空気の露点以上に保持する。従っ
て、熱交換器3への結露が確実に防止される。一方、上
記除湿器4を、排気ポンプ25をもつ放湿モジュール2
4と吸湿モジュール4とを、液ポンプ27を介設した循
環管路30a〜30dで接続すれば(請求項3)、吸湿モジ
ュール4が、通風路10に流れる吸込空気に含まれる水
分を、液ポンプ27で循環せしめられる水蒸気透過膜2
0内の吸湿液体22に吸収し、水分を吸収した吸湿液体
22は、管路30c,30aを経て放湿モジュール24に
送られる。送られてきた吸湿液体22は、液ポンプ27
の加圧で水蒸気圧が高いので、液体中の水分は、排気ポ
ンプ25の吸引能力が小さくとも、水蒸気透過膜20を
通って容易かつ多量に外気に排出される。従って、吸込
空気を吸湿モジュール4で除湿しながら、吸水で希釈さ
れる吸湿液体22を放湿モジュール24で濃縮すること
ができ、長時間の連続運転でも除湿器4の除湿能力が飽
和することがない。
ンサ11と制御部6を設ければ(請求項2)、湿度センサ
11が、除湿器4を通過する前または後の吸込空気の湿
度を検出し、この検出信号に基づいて制御部6が、冷媒
回路5の圧縮機13や室内ファン2を制御して、熱交換
器3の表面温度を通過空気の露点以上に保持する。従っ
て、熱交換器3への結露が確実に防止される。一方、上
記除湿器4を、排気ポンプ25をもつ放湿モジュール2
4と吸湿モジュール4とを、液ポンプ27を介設した循
環管路30a〜30dで接続すれば(請求項3)、吸湿モジ
ュール4が、通風路10に流れる吸込空気に含まれる水
分を、液ポンプ27で循環せしめられる水蒸気透過膜2
0内の吸湿液体22に吸収し、水分を吸収した吸湿液体
22は、管路30c,30aを経て放湿モジュール24に
送られる。送られてきた吸湿液体22は、液ポンプ27
の加圧で水蒸気圧が高いので、液体中の水分は、排気ポ
ンプ25の吸引能力が小さくとも、水蒸気透過膜20を
通って容易かつ多量に外気に排出される。従って、吸込
空気を吸湿モジュール4で除湿しながら、吸水で希釈さ
れる吸湿液体22を放湿モジュール24で濃縮すること
ができ、長時間の連続運転でも除湿器4の除湿能力が飽
和することがない。
【0009】さらに、請求項3の室内空気調和機のファ
ン2を逆送風可能とし、冷媒回路5に熱交換器3を暖房
用に切り換える四路切換弁17を設け、吸湿液体22中
の水分を吸湿モジュール4において通風路10の空気へ
放出させれば(請求項4)、水で希釈した低濃度の吸湿液
体22を循環させることによって、ファン2により吹出
口9から吸い込んだ室内空気を、熱交換器3で加熱した
後、吸湿モジュール4で加湿することができる。
ン2を逆送風可能とし、冷媒回路5に熱交換器3を暖房
用に切り換える四路切換弁17を設け、吸湿液体22中
の水分を吸湿モジュール4において通風路10の空気へ
放出させれば(請求項4)、水で希釈した低濃度の吸湿液
体22を循環させることによって、ファン2により吹出
口9から吸い込んだ室内空気を、熱交換器3で加熱した
後、吸湿モジュール4で加湿することができる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1は、本発明の室内空気調和機の一例を示す
概略回路図である。この室内空気調和機は、室内の天井
などに水平に取り付けられる薄い箱体1内に、ファン2
と熱交換器3と除湿器としての吸湿モジュール4を収容
してなり、上記熱交換器3に接続される冷媒回路5と、
熱交換器3の表面温度を制御する制御部6と、上記吸湿
モジュール4に接続される脱水回路7を室外に設けてい
る。上記箱体1は、下面の一端,他端に吸込口8,吹出口
9を有し、両口をつなぐ通風路10の中央にドレンパン
のない熱交換器3を水平に配置し、一端の吸込口8を覆
うように吸湿モジュール4を設ける一方、他端の吹出口
9側にファン2を設けている。また、吸湿モジュール4
の出口側には、空気の絶対湿度を検出する湿度センサ1
1を、熱交換器3には、その表面温度を検出する温度セ
ンサ12を夫々設ける。
明する。図1は、本発明の室内空気調和機の一例を示す
概略回路図である。この室内空気調和機は、室内の天井
などに水平に取り付けられる薄い箱体1内に、ファン2
と熱交換器3と除湿器としての吸湿モジュール4を収容
してなり、上記熱交換器3に接続される冷媒回路5と、
熱交換器3の表面温度を制御する制御部6と、上記吸湿
モジュール4に接続される脱水回路7を室外に設けてい
る。上記箱体1は、下面の一端,他端に吸込口8,吹出口
9を有し、両口をつなぐ通風路10の中央にドレンパン
のない熱交換器3を水平に配置し、一端の吸込口8を覆
うように吸湿モジュール4を設ける一方、他端の吹出口
9側にファン2を設けている。また、吸湿モジュール4
の出口側には、空気の絶対湿度を検出する湿度センサ1
1を、熱交換器3には、その表面温度を検出する温度セ
ンサ12を夫々設ける。
【0011】上記冷媒回路5は、圧縮機13と、ファン
15を備えた室外熱交換器14と、圧縮機13の吐出管
路19aと吸込管路19e(アキュムレータ16)を、冷房
時には室外熱交換器14に向かう管路19bと室内熱交
換器3に向かう管路19dに、暖房時には逆に室内熱交
換器3に向かう管路19dと室外熱交換器14に向かう
管路19bに切換連通する四路切換弁17と、室外熱交
換器14から室内熱交換器3に向かう管路19cに設け
られた膨張弁18からなる。一方、上記吸湿モジュール
4は、水蒸気透過膜製の9本のチューブ20を、箱体1
の吸込口8内に並列に配置するとともに、これらのチュ
ーブの一端(図1の紙面に垂直な方向)を配管30cに接
続して、吸湿液体たるLiCl水溶液22を蓄えたタンク
21に導く一方、これらのチューブの他端を開閉弁23
を介設した配管30bに接続している。また、上記脱水
回路7は、排気ポンプ25で排気される容器26内に同
様の9本のチューブ20を収容してなる放湿モジュール
24と、この一端を上記タンク21に接続する配管30
aに介設した液ポンプ27と、放湿モジュール24の他
端と吸湿モジュール4を接続する上記配管30bに介設
した絞り28と、配管30bと30cを接続するバイパス
管30dに介設した開閉弁29からなる。
15を備えた室外熱交換器14と、圧縮機13の吐出管
路19aと吸込管路19e(アキュムレータ16)を、冷房
時には室外熱交換器14に向かう管路19bと室内熱交
換器3に向かう管路19dに、暖房時には逆に室内熱交
換器3に向かう管路19dと室外熱交換器14に向かう
管路19bに切換連通する四路切換弁17と、室外熱交
換器14から室内熱交換器3に向かう管路19cに設け
られた膨張弁18からなる。一方、上記吸湿モジュール
4は、水蒸気透過膜製の9本のチューブ20を、箱体1
の吸込口8内に並列に配置するとともに、これらのチュ
ーブの一端(図1の紙面に垂直な方向)を配管30cに接
続して、吸湿液体たるLiCl水溶液22を蓄えたタンク
21に導く一方、これらのチューブの他端を開閉弁23
を介設した配管30bに接続している。また、上記脱水
回路7は、排気ポンプ25で排気される容器26内に同
様の9本のチューブ20を収容してなる放湿モジュール
24と、この一端を上記タンク21に接続する配管30
aに介設した液ポンプ27と、放湿モジュール24の他
端と吸湿モジュール4を接続する上記配管30bに介設
した絞り28と、配管30bと30cを接続するバイパス
管30dに介設した開閉弁29からなる。
【0012】さらに、上記制御部6は、マイクロコンピ
ュータからなり、予め実験で求められ、箱体1の通風路
10を流れる空気の絶対湿度と流量で決まる結露を生じ
る熱交換器3の表面温度を、メモリにデータとして記憶
しており、湿度センサ11の検出信号が表わす除湿後の
空気の絶対湿度と、温度センサ12が表わす熱交換器3
の表面温度に基づいて、圧縮機13およびファン2の回
転数を制御して、熱交換器3の表面温度を露点を超える
ように維持するようになっている。
ュータからなり、予め実験で求められ、箱体1の通風路
10を流れる空気の絶対湿度と流量で決まる結露を生じ
る熱交換器3の表面温度を、メモリにデータとして記憶
しており、湿度センサ11の検出信号が表わす除湿後の
空気の絶対湿度と、温度センサ12が表わす熱交換器3
の表面温度に基づいて、圧縮機13およびファン2の回
転数を制御して、熱交換器3の表面温度を露点を超える
ように維持するようになっている。
【0013】上記吸湿モジュール4と放湿モジュール2
4は、吸湿液体たるLiCl水溶液22が、これに接触す
る空気の相対湿度を、当該水溶液の濃度が高いほど、ま
た温度が低いほど低い値に保つという原理を利用してい
る。しかし、従来のこの種のモジュールは、100〜150℃
に加熱したLiCl水溶液を水蒸気透過膜製のチューブに
通し、その外周にファンで風を送って水溶液の濃縮を行
なっていたため、濃縮のエネルギ効率が60%程度と低
く、また大気圧下での処理のため、水溶液から大気へ放
出される水分量が、僅で室内での吸水量に及ばず実用化
が難しかった。そこで、この脱水回路7では、LiCl水
溶液22を、出口側に絞り28がある放湿モジュール2
4へ液ポンプ27にて略0.5kg/cm2のゲージ圧で圧送す
るとともに、放湿モジュール24の容器26内を排気ポ
ンプ25にて350mmHg程度に減圧した。その結果、吸湿
モジュール4で吸収した水分を短時間で総て放出でき、
充分実用に耐えかつ安価であることが判った。
4は、吸湿液体たるLiCl水溶液22が、これに接触す
る空気の相対湿度を、当該水溶液の濃度が高いほど、ま
た温度が低いほど低い値に保つという原理を利用してい
る。しかし、従来のこの種のモジュールは、100〜150℃
に加熱したLiCl水溶液を水蒸気透過膜製のチューブに
通し、その外周にファンで風を送って水溶液の濃縮を行
なっていたため、濃縮のエネルギ効率が60%程度と低
く、また大気圧下での処理のため、水溶液から大気へ放
出される水分量が、僅で室内での吸水量に及ばず実用化
が難しかった。そこで、この脱水回路7では、LiCl水
溶液22を、出口側に絞り28がある放湿モジュール2
4へ液ポンプ27にて略0.5kg/cm2のゲージ圧で圧送す
るとともに、放湿モジュール24の容器26内を排気ポ
ンプ25にて350mmHg程度に減圧した。その結果、吸湿
モジュール4で吸収した水分を短時間で総て放出でき、
充分実用に耐えかつ安価であることが判った。
【0014】よって、タンク21に高濃度のLiCl水溶
液22を蓄え、開閉弁29を閉じ,開閉弁23を開いて
液ポンプ27を駆動して上記水溶液22を矢印Aの如く
循環させれば、吸湿モジュール4において吸込空気中の
水分が上記水溶液中に吸収され、このとき排気ポンプ2
5を同時駆動すれば、水溶液中に吸収された水分が放湿
モジュール24において外気に放出される。また、排気
ポンプ25を駆動せずに吸水で低濃度化した上記水溶液
22を、開閉弁23を閉じ,開閉弁29を開いて排気ポ
ンプ25を駆動しつつ矢印Bの如く循環させれば、放湿
モジュール24における水分の放出で高濃度化できる。
さらに、タンク21に低濃度のLiCl水溶液22を蓄
え、この水溶液を排気ポンプ25を停止したまま上述の
矢印Aの如く循環させるとともに、四路切換弁17を暖
房側に切り換え、かつ逆回転可能な上記ファン2を逆回
転させれば、吹出口9から吸い込んで熱交換器3で加熱
した室内空気を、吸湿モジュール4における水分の放出
で加湿できる。
液22を蓄え、開閉弁29を閉じ,開閉弁23を開いて
液ポンプ27を駆動して上記水溶液22を矢印Aの如く
循環させれば、吸湿モジュール4において吸込空気中の
水分が上記水溶液中に吸収され、このとき排気ポンプ2
5を同時駆動すれば、水溶液中に吸収された水分が放湿
モジュール24において外気に放出される。また、排気
ポンプ25を駆動せずに吸水で低濃度化した上記水溶液
22を、開閉弁23を閉じ,開閉弁29を開いて排気ポ
ンプ25を駆動しつつ矢印Bの如く循環させれば、放湿
モジュール24における水分の放出で高濃度化できる。
さらに、タンク21に低濃度のLiCl水溶液22を蓄
え、この水溶液を排気ポンプ25を停止したまま上述の
矢印Aの如く循環させるとともに、四路切換弁17を暖
房側に切り換え、かつ逆回転可能な上記ファン2を逆回
転させれば、吹出口9から吸い込んで熱交換器3で加熱
した室内空気を、吸湿モジュール4における水分の放出
で加湿できる。
【0015】上記構成の室内空気調和機は、次のように
動作する。まず、室内を冷却,除湿する場合、脱水回路
7の開閉弁29を閉じ,開閉弁23を開き、排気ポンプ
25と液ポンプ27を起動して、タンク21内の濃縮L
iCl水溶液22を矢印Aの如く循環させる。同時に、
制御部6により、四路切換弁17が冷房側に切り換えら
れた冷媒回路5の圧縮機13および室内ファン2を正転
起動して、室内熱交換器3を冷房運転する。すると、箱
体1内のファン2により吸込口8から吸い込まれる室内
空気は、含んでいる水分を吸湿モジュール4において除
去され、次いで通風路10内の熱交換器3で冷却され、
調和空気となって吹出口9から室内に吹き出される。
動作する。まず、室内を冷却,除湿する場合、脱水回路
7の開閉弁29を閉じ,開閉弁23を開き、排気ポンプ
25と液ポンプ27を起動して、タンク21内の濃縮L
iCl水溶液22を矢印Aの如く循環させる。同時に、
制御部6により、四路切換弁17が冷房側に切り換えら
れた冷媒回路5の圧縮機13および室内ファン2を正転
起動して、室内熱交換器3を冷房運転する。すると、箱
体1内のファン2により吸込口8から吸い込まれる室内
空気は、含んでいる水分を吸湿モジュール4において除
去され、次いで通風路10内の熱交換器3で冷却され、
調和空気となって吹出口9から室内に吹き出される。
【0016】このとき、吸湿モジュール4の入口の吸込
空気の状態は、図2に示す湿り空気のh−x線図上でA
点にあり、吸湿モジュール4で除湿されて主に絶対湿度
XがXaからXbまで急減し、エンタルピhがh1減少して出口
ではB点に移り、次いで熱交換器3で冷却されて専ら乾
球温度tがtbからtcまで減少し、エンタルピhがさらにh2
減少して、熱交換器の出口の状態はC点となる。ここ
で、潜熱負荷に相当するエンタルピh1は、吸湿モジュー
ル4が負担するので、熱交換器3は顕熱負荷に相当する
エンタルピh2のみを負担すればよく、熱交換器3が小能
力のもので済む。また、図中のE点の温度teは、C点の
調和空気を得るために従来の熱交換器で必要とされる熱
交換器の表面温度であるが、本発明では冷却すべき吸込
空気を予め除湿しているので、熱交換器の表面温度は、
従来よりも高いD点のtdで済む。吸湿モジュール4の出
口での空気の絶対湿度Xbは、湿度センサ11で検出され
て制御部6に送られ、制御部6は、この絶対湿度Xbとフ
ァン2の回転数および記憶データに基づいて結露を生じ
る熱交換器の表面温度、即ちD点の温度tdを求め、圧縮
機13の回転数を増減することによって、熱交換器3の
表面温度を上記温度tdを超えるように制御する。
空気の状態は、図2に示す湿り空気のh−x線図上でA
点にあり、吸湿モジュール4で除湿されて主に絶対湿度
XがXaからXbまで急減し、エンタルピhがh1減少して出口
ではB点に移り、次いで熱交換器3で冷却されて専ら乾
球温度tがtbからtcまで減少し、エンタルピhがさらにh2
減少して、熱交換器の出口の状態はC点となる。ここ
で、潜熱負荷に相当するエンタルピh1は、吸湿モジュー
ル4が負担するので、熱交換器3は顕熱負荷に相当する
エンタルピh2のみを負担すればよく、熱交換器3が小能
力のもので済む。また、図中のE点の温度teは、C点の
調和空気を得るために従来の熱交換器で必要とされる熱
交換器の表面温度であるが、本発明では冷却すべき吸込
空気を予め除湿しているので、熱交換器の表面温度は、
従来よりも高いD点のtdで済む。吸湿モジュール4の出
口での空気の絶対湿度Xbは、湿度センサ11で検出され
て制御部6に送られ、制御部6は、この絶対湿度Xbとフ
ァン2の回転数および記憶データに基づいて結露を生じ
る熱交換器の表面温度、即ちD点の温度tdを求め、圧縮
機13の回転数を増減することによって、熱交換器3の
表面温度を上記温度tdを超えるように制御する。
【0017】従って、通過空気から熱交換器3への結露
が確実に防止され、箱体1にドレンパンやドレン配管を
設ける必要がなくなって、室内空気調和機の構造の簡素
化と特に天井,床埋込形の機種の据付の省力化が図れる
うえ、ドレンパンのない熱交換器を水平に配置して一層
の薄型化を図ることができる。また、吸湿モジュール4
の除湿能力が後述するように高いので、熱交換器3の表
面温度tdが、冷房に支障をきたすような温度になること
もない。
が確実に防止され、箱体1にドレンパンやドレン配管を
設ける必要がなくなって、室内空気調和機の構造の簡素
化と特に天井,床埋込形の機種の据付の省力化が図れる
うえ、ドレンパンのない熱交換器を水平に配置して一層
の薄型化を図ることができる。また、吸湿モジュール4
の除湿能力が後述するように高いので、熱交換器3の表
面温度tdが、冷房に支障をきたすような温度になること
もない。
【0018】一方、吸湿モジュール4および脱水回路7
の動作は、次のとおりである。液ポンプ27により吸湿
モジュール4の水蒸気透過膜製のチューブ20内に送ら
れた濃縮LiCl水溶液22は、チューブ20の一端が絞
り28から隔たり、他端が配管30cを経てタンク21
において大気に開放されているので、殆んど加圧されて
おらず、その水蒸気圧は、通風路10の入口の気圧より
も低い。従って、吸込空気に含まれる水分は、チューブ
膜の無数の細孔を通ってチューブ内の濃縮LiCl水溶液
に吸収される。水分を吸収したLiCl水溶液は、配管3
0c,タンク21を経て液ポンプ27により、排気ポンプ
25で減圧される放湿モジュール24のチューブ20内
へ圧送される。チューブ20内に送られた希薄LiCl水
溶液は、出口側に絞り28があるため加圧されており、
その水蒸気圧は、大気圧下での値10mmHgと液ポンプ2
7のゲージ圧0.5kg/cm2との和たる390mmHg程度にな
る。一方、チューブ20外の容器26内の圧力は、排気
ポンプ25による吸引で350mmHg程度になる。つまり、
チューブ膜内の水蒸気圧が、外部の気圧よりも40mmHg
ほど高くなるので希薄LiCl水溶液22中の水分のみ
が、チューブ膜の無数の細孔を通って容器26内に放出
され、排気ポンプ25により外気に矢印Cの如く排出さ
れる。
の動作は、次のとおりである。液ポンプ27により吸湿
モジュール4の水蒸気透過膜製のチューブ20内に送ら
れた濃縮LiCl水溶液22は、チューブ20の一端が絞
り28から隔たり、他端が配管30cを経てタンク21
において大気に開放されているので、殆んど加圧されて
おらず、その水蒸気圧は、通風路10の入口の気圧より
も低い。従って、吸込空気に含まれる水分は、チューブ
膜の無数の細孔を通ってチューブ内の濃縮LiCl水溶液
に吸収される。水分を吸収したLiCl水溶液は、配管3
0c,タンク21を経て液ポンプ27により、排気ポンプ
25で減圧される放湿モジュール24のチューブ20内
へ圧送される。チューブ20内に送られた希薄LiCl水
溶液は、出口側に絞り28があるため加圧されており、
その水蒸気圧は、大気圧下での値10mmHgと液ポンプ2
7のゲージ圧0.5kg/cm2との和たる390mmHg程度にな
る。一方、チューブ20外の容器26内の圧力は、排気
ポンプ25による吸引で350mmHg程度になる。つまり、
チューブ膜内の水蒸気圧が、外部の気圧よりも40mmHg
ほど高くなるので希薄LiCl水溶液22中の水分のみ
が、チューブ膜の無数の細孔を通って容器26内に放出
され、排気ポンプ25により外気に矢印Cの如く排出さ
れる。
【0019】例えば、標準状態下の吸湿モジュール4で
500g/hの率で吸込空気中の水分を吸収したとすれば、
これは標準状態下の水蒸気体積にして622L(10L/分)
であるが、排気ポンプ25の350mmHgにおける吸引流量
は、標準状態換算で40NL/分であるので、吸水率より
も高率で外気に水分を放出できることになる。従って、
吸込空気を吸湿モジュール4で除湿しながら、吸水で希
釈されるLiCl水溶液22を放湿モジュール24で濃縮
することができ、長時間の連続運転でも吸湿モジュール
4の除湿能力が飽和することがなく、それ故熱交換器3
に結露を生じさせることもない。なお、排気ポンプ25
を停止したまま上述の脱水回路の動作をさせても、Li
Cl水溶液22が飽和するまでは吸込空気を除湿するこ
とができ、LiCl水溶液が飽和した場合は、開閉弁23
を閉じ,開閉弁29を開き、排気ポンプ25と液ポンプ
27を起動して、上記水溶液を矢印Bの如く循環させれ
ば、この水溶液を濃縮して除湿能力を回復させることが
できる。
500g/hの率で吸込空気中の水分を吸収したとすれば、
これは標準状態下の水蒸気体積にして622L(10L/分)
であるが、排気ポンプ25の350mmHgにおける吸引流量
は、標準状態換算で40NL/分であるので、吸水率より
も高率で外気に水分を放出できることになる。従って、
吸込空気を吸湿モジュール4で除湿しながら、吸水で希
釈されるLiCl水溶液22を放湿モジュール24で濃縮
することができ、長時間の連続運転でも吸湿モジュール
4の除湿能力が飽和することがなく、それ故熱交換器3
に結露を生じさせることもない。なお、排気ポンプ25
を停止したまま上述の脱水回路の動作をさせても、Li
Cl水溶液22が飽和するまでは吸込空気を除湿するこ
とができ、LiCl水溶液が飽和した場合は、開閉弁23
を閉じ,開閉弁29を開き、排気ポンプ25と液ポンプ
27を起動して、上記水溶液を矢印Bの如く循環させれ
ば、この水溶液を濃縮して除湿能力を回復させることが
できる。
【0020】次に、室内を加熱,加湿する場合、タンク
21内に低濃度のLiCl水溶液22を入れ、開閉弁29
を閉じ,開閉弁23を開き、排気ポンプ25を停止した
まま液ポンプ27を起動して、上記水溶液を矢印Aの如
く循環させる。同時に、制御部6により、四路切換弁1
7を暖房側に切り換え、圧縮機13を起動し、ファン2
を逆転起動して、室内熱交換器3を暖房運転する。する
と、箱体1内の逆転するファン2により吹出口9から吸
い込まれた室内空気は、熱交換器3で加熱され、次いで
逆動作する吸湿モジュール4から放出される水分で加湿
され、調和空気となって吸込口8から室内に吹き出され
る。この場合は、循環するLiCl水溶液22が低濃度で
あるので、吸湿モジュール4のチューブ20内の上記水
溶液中の水分が、無数の細孔を通って通風路10に放出
されるのである。
21内に低濃度のLiCl水溶液22を入れ、開閉弁29
を閉じ,開閉弁23を開き、排気ポンプ25を停止した
まま液ポンプ27を起動して、上記水溶液を矢印Aの如
く循環させる。同時に、制御部6により、四路切換弁1
7を暖房側に切り換え、圧縮機13を起動し、ファン2
を逆転起動して、室内熱交換器3を暖房運転する。する
と、箱体1内の逆転するファン2により吹出口9から吸
い込まれた室内空気は、熱交換器3で加熱され、次いで
逆動作する吸湿モジュール4から放出される水分で加湿
され、調和空気となって吸込口8から室内に吹き出され
る。この場合は、循環するLiCl水溶液22が低濃度で
あるので、吸湿モジュール4のチューブ20内の上記水
溶液中の水分が、無数の細孔を通って通風路10に放出
されるのである。
【0021】上記実施例では、除湿後の吸込空気の絶対
湿度を検出する湿度センサ11と、熱交換器3の表面温
度を検出する温度センサ12を設け、これらの検出信号
に基づいて制御部6で圧縮機13やファン2の回転数を
制御するようにしているので、室内空気から熱交換器3
への結露が確実に防止できる。また、除湿器として、L
iCl水溶液22を蓄えるタンク21や放湿モジュール2
4からなる脱水回路7を備えた吸湿モジュール4を用い
ているので、LiCl水溶液を常時濃縮できて、除湿能力
が低下することがない。さらに、冷媒回路5を四路切換
弁17をもつ冷暖房兼用のものとし、室内ファン2を正
逆回転可能としているので、希釈LiCl水溶液と除湿モ
ジュール4により暖房時に加湿を行なうこともできる。
なお、本発明の除湿器は、LiCl水溶液を用いず例えば
シリカゲルなどを用いたものでもよく、本発明の冷媒回
路は、冷房専用のものでもよい。また、本発明の放湿モ
ジュール24を、LiCl水溶液が流れる容器内に、排気
ポンプで排気される水蒸気透過膜製のチューブを配置し
て、膜内に水蒸気を吸引して外気へ放出するように構成
してもよい。さらに、本発明の湿度センサを除湿器の手
前に設けて、室内空気の絶対湿度で熱交換器の表面温度
を露点以上に制御してもよく、室内ファン2を正逆回転
可能なものでなく、正転,逆転用の2つのファンを並設
したものにしてもよい。
湿度を検出する湿度センサ11と、熱交換器3の表面温
度を検出する温度センサ12を設け、これらの検出信号
に基づいて制御部6で圧縮機13やファン2の回転数を
制御するようにしているので、室内空気から熱交換器3
への結露が確実に防止できる。また、除湿器として、L
iCl水溶液22を蓄えるタンク21や放湿モジュール2
4からなる脱水回路7を備えた吸湿モジュール4を用い
ているので、LiCl水溶液を常時濃縮できて、除湿能力
が低下することがない。さらに、冷媒回路5を四路切換
弁17をもつ冷暖房兼用のものとし、室内ファン2を正
逆回転可能としているので、希釈LiCl水溶液と除湿モ
ジュール4により暖房時に加湿を行なうこともできる。
なお、本発明の除湿器は、LiCl水溶液を用いず例えば
シリカゲルなどを用いたものでもよく、本発明の冷媒回
路は、冷房専用のものでもよい。また、本発明の放湿モ
ジュール24を、LiCl水溶液が流れる容器内に、排気
ポンプで排気される水蒸気透過膜製のチューブを配置し
て、膜内に水蒸気を吸引して外気へ放出するように構成
してもよい。さらに、本発明の湿度センサを除湿器の手
前に設けて、室内空気の絶対湿度で熱交換器の表面温度
を露点以上に制御してもよく、室内ファン2を正逆回転
可能なものでなく、正転,逆転用の2つのファンを並設
したものにしてもよい。
【0022】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の室内空気調和機は、吸込口と吹出口をもつ箱体内の通
風路に、ファンと冷媒回路につながれた熱交換器を設け
るとともに、この熱交換器の上流側に、熱交換器におけ
る結露を防止するように吸い込まれた空気から水分を除
去する除湿器を設けているので、小能力の熱交換器でも
従来と同等の冷房温度が得られ、かつ結露が僅になって
ドレン設備がいらず、構造の簡素化と据付の省力化が図
れるうえ、熱交換器を水平に配置できてケーシングを一
層薄型化することができる。
の室内空気調和機は、吸込口と吹出口をもつ箱体内の通
風路に、ファンと冷媒回路につながれた熱交換器を設け
るとともに、この熱交換器の上流側に、熱交換器におけ
る結露を防止するように吸い込まれた空気から水分を除
去する除湿器を設けているので、小能力の熱交換器でも
従来と同等の冷房温度が得られ、かつ結露が僅になって
ドレン設備がいらず、構造の簡素化と据付の省力化が図
れるうえ、熱交換器を水平に配置できてケーシングを一
層薄型化することができる。
【0023】また、上記室内熱交換器に湿度センサと制
御部を設ければ、前者が除湿器の前または後の吸込空気
の湿度を検出し、この検出信号に基づいて後者が、冷媒
回路の圧縮機等を制御して、熱交換器への結露を確実に
防止できる。一方、上記除湿器を、排気ポンプをもつ放
湿モジュールと吸湿モジュールとを、液ポンプを介設し
た循環管路で接続して構成すれば、吸込空気を吸湿モジ
ュールで除湿しつつ、吸水で希釈された吸湿液体を放湿
モジュールで濃縮でき、長時間の連続運転でも除湿器の
除湿能力が飽和することがない。さらに、上記ファンを
逆送風可能とし、冷媒回路に冷暖房切換の四路切換弁を
設ければ、水で希釈した低濃度の吸湿液体を循環させ、
その水分を吸湿モジュールにおいて放出させて、熱交換
器で加熱した室内空気に加湿することができる。
御部を設ければ、前者が除湿器の前または後の吸込空気
の湿度を検出し、この検出信号に基づいて後者が、冷媒
回路の圧縮機等を制御して、熱交換器への結露を確実に
防止できる。一方、上記除湿器を、排気ポンプをもつ放
湿モジュールと吸湿モジュールとを、液ポンプを介設し
た循環管路で接続して構成すれば、吸込空気を吸湿モジ
ュールで除湿しつつ、吸水で希釈された吸湿液体を放湿
モジュールで濃縮でき、長時間の連続運転でも除湿器の
除湿能力が飽和することがない。さらに、上記ファンを
逆送風可能とし、冷媒回路に冷暖房切換の四路切換弁を
設ければ、水で希釈した低濃度の吸湿液体を循環させ、
その水分を吸湿モジュールにおいて放出させて、熱交換
器で加熱した室内空気に加湿することができる。
【図1】 本発明の室内空気調和機の一実施例を示す概
略回路図である。
略回路図である。
【図2】 冷却,除湿される吸込空気の状態変化を示す
湿り空気のh−x線図である。
湿り空気のh−x線図である。
【図3】 従来の室内空気調和機を示す縦断面図であ
る。
る。
1…箱体、2…ファン、3…室内熱交換器、4…吸湿モ
ジュール、5…冷媒回路、6…制御部、7…脱水回路、
8…吸込口、9…吹出口、10…通風路、11…湿度セ
ンサ、12…温度センサ、13…圧縮機、17…四路切
換弁、20…水蒸気透過膜製のチューブ、21…タン
ク、22…LiCl水溶液、24…放湿モジュール、25
…排気ポンプ、26…容器、27…液ポンプ。
ジュール、5…冷媒回路、6…制御部、7…脱水回路、
8…吸込口、9…吹出口、10…通風路、11…湿度セ
ンサ、12…温度センサ、13…圧縮機、17…四路切
換弁、20…水蒸気透過膜製のチューブ、21…タン
ク、22…LiCl水溶液、24…放湿モジュール、25
…排気ポンプ、26…容器、27…液ポンプ。
Claims (4)
- 【請求項1】 吸込口(8)および吹出口(9)を有する箱
体(1)と、 この箱体(1)内に設けられ上記吸込口(8)から室内空気
を吸い込み、通風路(10)を経て上記吹出口(9)から吹
き出すファン(2)と、 上記通風路(10)に設けられ、冷媒回路(5)につながれ
た熱交換器(3)と、 この熱交換器(3)よりも上流側の上記通風路(10)に設
けられ、吸い込まれた空気が熱交換器(3)において結露
しないようにあるいは結露を少なくするように、上記吸
い込まれた空気から水分を除去する除湿器(4)を備えた
ことを特徴とする室内空気調和機。 - 【請求項2】 上記除湿器(4)は、通過する前または後
の空気の湿度を検出する湿度センサ(11)を備えるとと
もに、上記湿度センサ(11)の検出信号に基づいて、上
記冷媒回路(5)の圧縮機(13)や上記ファン(2)の回転
数を制御する制御部(6)を備える請求項1に記載の室内
空気調和機。 - 【請求項3】 上記除湿器(4)は、 通風路(10)に臨む水蒸気透過膜(20)の外面を流れる
吸込空気に含まれる水分を、この膜(20)の内側に流れ
る吸湿液体(22)に吸収する吸湿モジュール(4)と、 上記吸湿液体(22)に含まれる水分を、水蒸気透過膜
(20)を通して空気中に放出する放湿モジュール(24)
と、 上記吸湿モジュール(4)と放湿モジュール(24)とを循
環路をなすように接続する管路(30a〜30d)と、 吸湿液体(22)を上記放湿モジュール(24)へ圧送すべ
く上記管路(30a)に介設された液ポンプ(27)と、 上記放湿モジュール(24)から空気中に放出される水蒸
気を外気に排出する排気ポンプ(25)からなる請求項1
または2に記載の室内空気調和機。 - 【請求項4】 上記ファン(2)は、室内空気を吹出口
(9)から吸い込んで吸込口(8)へ吹き出すことも可能に
なっており、 上記冷媒回路(5)には、四路切換弁(17)が設けられ、
この切換弁(17)の切り換えで上記熱交換器(3)は暖房
用になり、 上記吸湿モジュール(4)は、水蒸気透過膜(20)の内側
に流れる吸湿液体(22)に含まれる水分を、この膜(2
0)を介して通風路(10)の空気に放出するようになっ
ている請求項3に記載の室内空気調和機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3161621A JP2522126B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 室内空気調和機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3161621A JP2522126B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 室内空気調和機 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0510549A JPH0510549A (ja) | 1993-01-19 |
JP2522126B2 true JP2522126B2 (ja) | 1996-08-07 |
Family
ID=15738664
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3161621A Expired - Fee Related JP2522126B2 (ja) | 1991-07-02 | 1991-07-02 | 室内空気調和機 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2522126B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006046767A (ja) * | 2004-08-03 | 2006-02-16 | Ebara Refrigeration Equipment & Systems Co Ltd | 除湿機 |
JP2010014390A (ja) * | 2008-07-07 | 2010-01-21 | Kansai Electric Power Co Inc:The | 調湿システム |
EP2363659B1 (en) * | 2010-01-08 | 2016-07-13 | Daikin Industries, Ltd. | Radiator |
-
1991
- 1991-07-02 JP JP3161621A patent/JP2522126B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0510549A (ja) | 1993-01-19 |
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