JP2616296B2 - 薄型蓄熱装置 - Google Patents

薄型蓄熱装置

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JP2616296B2
JP2616296B2 JP3225699A JP22569991A JP2616296B2 JP 2616296 B2 JP2616296 B2 JP 2616296B2 JP 3225699 A JP3225699 A JP 3225699A JP 22569991 A JP22569991 A JP 22569991A JP 2616296 B2 JP2616296 B2 JP 2616296B2
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    • F24HEATING; RANGES; VENTILATING
    • F24FAIR-CONDITIONING; AIR-HUMIDIFICATION; VENTILATION; USE OF AIR CURRENTS FOR SCREENING
    • F24F3/00Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems
    • F24F3/12Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling
    • F24F3/14Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification
    • F24F3/1411Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant
    • F24F3/1417Air-conditioning systems in which conditioned primary air is supplied from one or more central stations to distributing units in the rooms or spaces where it may receive secondary treatment; Apparatus specially designed for such systems characterised by the treatment of the air otherwise than by heating and cooling by humidification; by dehumidification by absorbing or adsorbing water, e.g. using an hygroscopic desiccant with liquid hygroscopic desiccants
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F25REFRIGERATION OR COOLING; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS; MANUFACTURE OR STORAGE OF ICE; LIQUEFACTION SOLIDIFICATION OF GASES
    • F25BREFRIGERATION MACHINES, PLANTS OR SYSTEMS; COMBINED HEATING AND REFRIGERATION SYSTEMS; HEAT PUMP SYSTEMS
    • F25B13/00Compression machines, plants or systems, with reversible cycle

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  • Compression-Type Refrigeration Machines With Reversible Cycles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気調和の熱負荷に備
えて、パネル内の蓄熱材などに予め冷熱または温熱を蓄
える蓄熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、空気調和が不要な夜間などに安価
な夜間電力などを利用して、室内の床面や壁面に広く設
けられた蓄熱パネルに冷熱や温熱を蓄え、室内を準快適
温度に維持しておき、冷暖房開始時の熱負荷を軽減する
いわゆる蓄熱輻射空気調和が行なわれるようになった。
そして、上記蓄熱パネルとして、出願人は最近次のよう
なものを提案した。即ち、この蓄熱パネルは、内部に多
数のハニカムをもつ特殊処理鋼板製の市販品床パネル内
に、このパネルの蓋をなす多孔質ボードを通って入る水
蒸気量の多少で凝固温度が変化する(例えば夏に22℃,
冬に27℃)蓄熱材を充填するとともに、このパネルの裏
面に電気ヒータや冷凍回路の蒸発器を接触して設けたも
のであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記提案の
蓄熱パネルは、蓄熱材の凝固温度が夏,冬で吸収する水
蒸気量の多少により低,高するが、潜熱として蓄えた冷
熱または温熱の輻射により周囲の空気を冷却,加熱する
もので、周囲空気から積極的に水分を除去するものでは
ないため、凝固温度の変動幅(例えば5℃)が実際の冷,
暖房に必要な凝固温度の変動幅(例えば10℃)を下回っ
て実用にならず、現実には凝固温度の異なる(例えば、
20℃,30℃)2種の蓄熱材が必要になる。そのため、
冷房と暖房を共に行なうには、高融点の蓄熱材を充填し
た電気ヒータ付の温熱パネルと、低融点の蓄熱材を充填
した蒸発器付の冷熱パネルを別個に備える必要があり、
設備費が倍増するうえ、据え付け作業が煩雑になるとい
う欠点がある。また、電気ヒータのものは、ヒートポン
プに比して熱効率が悪く、蒸発器のものは、結露を著し
く生じる蒸発器が階下の天井面に現われて室内を濡らす
という問題がある。加えて、建材である床パネルと冷暖
房設備である電気ヒータまたは蒸発器が一体化されてい
るため、据え付け工事を大工または空調業者のいずれが
分担すべきかが不明確になる。さらに、この電気ヒータ
や蒸発器は、あくまで床パネルを介する蓄熱輻射空気調
和のためのものゆえ、蓄熱完了後に室内空気を直接加
熱,冷却するようには使用できないという欠点がある。
【0004】かかる欠点の解決策として、ヒートポンプ
式冷凍回路の室内熱交換器を床パネルの冷却,加熱手段
として切換動作させる方法が考えられる。しかし、上述
の理由から融点の異なる2種の蓄熱材が必要なうえ、蒸
発器として働く室内熱交換器の結露が避けられず、ドレ
ンパン等が不可欠なので装置が縦配置で背の高いものに
なるため、床パネルの裏面などに広く接して配置するの
が実用上も美観上も難しい。
【0005】そこで、本発明の目的は、ドレン設備の不
要な薄型で新規な室内機を用いることによって、蓄熱パ
ネル内の1種の蓄熱材に輻射空気調和のための温熱,冷
熱のいずれをも高熱効率で蓄え、設備費を低減し、据付
作業を容易化し、室内空気を直接加熱,冷却することも
できる薄型蓄熱装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の薄型蓄熱装置は、図1に例示するように、
伝熱性金属のパネル2内に多数のハニカム3を形成し、
これらのハニカム3に暖房と冷房に兼用しうる融点をも
つ蓄熱材4を充填してなる蓄熱パネル1と、偏平な室内
機5とを備え、上記室内機5は、片面の一端縁に吸込口
7が、他端縁に吹出口8が夫々形成された偏平なケーシ
ング6と、伝熱板9aが上記ケーシング6の他の片面を
なすように上記ケーシング6内に設けられた室内熱交換
器9と、上記ケーシング6内に設けられたファン11
と、上記ケーシング6内の一端に設けられ、水蒸気透過
膜20内の吸湿液体22に水分を吸収する除湿器10と
を有し、上記蓄熱パネル1と上記室内熱交換器9の伝熱
板9aが、熱的に密着せしめられていることを特徴とす
る。
【0007】
【作用】冷熱を蓄える場合、室内機5内のファン11を
停止したまま室内熱交換器9を、これに接続される冷媒
回路12中で蒸発器として動作させる。すると、室内熱
交換器9は、伝熱板9aを介して蓄熱パネル1内の多数
のハニカム3に充填された蓄熱材4から熱を奪い、蓄熱
材4が例えば25℃で凝固して冷熱を蓄える。この時点
で、熱交換器9は、蓄熱パネル1に冷熱を蓄える冷却器
としてのみ働き、室内空気を冷却しない。次に、蓄熱パ
ネル1の蓄えられた冷熱を用いて昼間等に蓄熱輻射冷房
を行なう場合、室内熱交換器9を停止したままファン1
1および除湿器10を起動する。すると、室内空気が一
端の吸込口7からケーシング6内に吸い込まれ、この空
気は、除湿器10の水蒸気透過膜20の外面を通過する
際、水分が膜内の吸湿液体22に吸収,除去され、次い
で下流側の熱交換器9において蓄熱パネル1から伝わる
蓄熱材4の融解潜熱で冷却され、調和空気となって吹出
口8から室内に吹き出される。このとき、熱交換器9で
冷却される空気は、予め除湿器10で十分除湿されてい
て、絶対湿度が低下しているので、冷却されても熱交換
器9への水分の結露は殆んど無くなる。それ故、熱交換
器9にドレン設備がいらず、ケーシング6を偏平で薄型
なものにでき、また、ケーシング6の吸込口7,吹出口
8と反対側の片面をなす熱交換器9の伝熱板9aを、例
えば床材として用いられた蓄熱パネル1の裏面に広く密
着設置して、上記熱交換器9を水平に配置することもで
きる。
【0008】また、絶対湿度の低下で潜熱負荷が除去さ
れているので、蓄熱材4に蓄えられた冷熱が室内の顕熱
負荷の除去に専ら用いられる。換言すれば、熱交換器9
の表面温度は潜熱負荷がない分だけ高くて済み、それ
故、融点の高い(例えば25℃)蓄熱材4の使用が可能
になり、単一の蓄熱材4による蓄冷,蓄熱の共用化が実
現される。なお、上述の蓄熱パネル1への蓄冷完了後ま
たは蓄熱輻射冷房時に、冷媒回路12,除湿器10およ
びファン11を運転すれば、室内空気を冷却または一層
冷却することができる。即ち、熱交換器9は、既に除湿
器10で潜熱負荷が除去された室内空気から、蓄冷時と
同じ能力で顕熱を奪うので、室内空気の温度が低下す
る。換言すれば、小さいエネルギ,高い熱交換器の表面
温度で、除湿器10のない従来の熱交換器と同等の冷房
温度が得られ、表面温度の上昇で結露も抑えられる。
【0009】一方、温熱を蓄える場合、除湿器10とフ
ァン11が停止する一方、室内熱交換器9が冷媒回路1
2中で凝縮器として動作する。室内熱交換器9は、蓄熱
パネル1に温熱を蓄える加熱器として働き、伝熱板9a
を介して蓄熱パネル1内に充填された蓄熱材4に熱を与
え、蓄熱材4が例えば25℃で融解して温熱を蓄える。
次に、蓄えられた温熱を用いて昼間等に蓄熱輻射暖房を
行なう場合、熱交換器9および除湿器10を停止したま
まファン11を起動する。すると、吸込口7から吸い込
まれた室内空気は、熱交換器9において蓄熱パネル1か
ら伝わる蓄熱材4の凝固潜熱で加熱され、調和空気とな
って吹出口8から室内に吹き出される。なお、上述の蓄
熱パネル1への蓄熱完了後または蓄熱輻射暖房時に、冷
媒回路12およびファン11を運転すれば、熱交換器9
の加熱能力を室内空気の加熱に用いて、室内を暖房する
ことができる。ここで、上記蓄熱および暖房は、いずれ
もヒートポンプによるものであるから、電気ヒータより
も高い熱効率が得られる。
【0010】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例により詳細に説
明する。図1(A)は、本発明の薄型蓄熱装置の一例を示
す回路図である。この薄型蓄熱装置は、アルミニウム等
の良伝熱性金属のパネル2内に、図1(B)に示すような
多数のハニカム3を形成し、これらのハニカム3に冷暖
房に兼用しうる25±2℃の融点をもつ蓄熱材4を充填
してなる蓄熱パネル1と、この蓄熱パネル1の裏面に密
着して設けられた偏平で薄型の室内機5で構成される。
上記蓄熱パネル1は、高強度のハニカムにより図2に示
すように、住宅の2階の床パネルをなし、上記室内機5
は、階下の室の天井に拡がる薄型の室内機をなしてい
る。なお、蓄熱パネル1内の蓄熱材4の凝固,融解に伴
う体積変化に対応すべく、各ハニカムは、上部に空間を
残すとともに通路(図示せず)で互いに連通しており、パ
ネルの上板2aには通気孔2bを設けている(図1(A)参
照)。
【0011】一方、上記室内機5は、下面の一端縁に吸
込口7,他端縁に吹出口8を形成した偏平なケーシング
6と、伝熱板9aがケーシング6の上面をなすようにこ
のケーシング内に設けた室内熱交換器9と、室内熱交換
器9を挾んで吸込口,吹出口側に設けた除湿器10およ
びファン11とを有し、室内熱交換器9の伝熱板9a
が、上記蓄熱パネル1の裏面に熱的に密着されている。
なお、室内熱交換器9は、伝熱板9aの内面に多数のフ
ィン9bとホルダ9cを交互に突設してなり、このホルダ
9cで保持されるチューブ9d内に冷媒回路12からの冷
媒が流れる。冷媒回路12は、圧縮機13と、ファン1
5を備えた室外熱交換器14と、圧縮機13の吐出管路
19aと吸込管路19e(アキュムレータ16)を、冷房時
には室外熱交換器14に向かう管路19bと室内熱交換
器9に向かう管路19dに、暖房時には逆に室内熱交換
器9に向かう管路19dと室外熱交換器14に向かう管
路19bに切換連通する四路切換弁17と、室外熱交換
器14から室内熱交換器9に向かう管路19cに設けら
れた膨張弁18からなる。
【0012】上記除湿器10は、水蒸気透過膜製の9本
のチューブ20を、ケーシング6の吸込口7内に並列に
配置した吸湿モジュールからなり、これらのチューブの
一端(図1(A)の紙面に垂直な方向)を配管31cに接続
して、吸湿液体たるLiCl水溶液22を蓄えたタンク2
1に導く一方、これらのチューブの他端を開閉弁23を
介設した配管31bに接続している。また、上記吸湿モ
ジュール10には、室外に設置される脱水回路24が接
続され、この脱水回路24は、排気ポンプ26で排気さ
れる容器27内に同様の9本のチューブ20を収容して
なる放湿モジュール25と、この一端を上記タンク21
に接続する配管31aに介設した液ポンプ28と、放湿
モジュール25の他端と吸湿モジュール10を接続する
上記配管31bに介設した絞り29と、配管31bと31
cを接続するバイパス管31dに介設した開閉弁30から
なる。
【0013】上記吸湿モジュール10と放湿モジュール
25は、吸湿液体たるLiCl水溶液22が、これに接触
する空気の相対湿度を、当該水溶液の濃度が高いほど、
また温度が低いほど低い値に保つという原理を利用して
いる。しかし、従来のこの種のモジュールは、100〜150
℃に加熱したLiCl水溶液を水蒸気透過膜製のチューブ
に通し、その外周にファンで風を送って水溶液の濃縮を
行なっていたため、濃縮のエネルギ効率が60%程度と
低く、また大気圧下での処理のため、水溶液から大気へ
放出される水分量が、僅で室内での吸水量に及ばず実用
化が難しかった。そこで、この脱水回路24では、Li
Cl水溶液22を、出口側に絞り29がある放湿モジュ
ール25へ液ポンプ28にて略0.5kg/cm2のゲージ圧で
圧送するとともに、放湿モジュール25の容器27内を
排気ポンプ26にて350mmHg程度に減圧した。その結
果、吸湿モジュール10で吸収した水分を短時間で総て
放出でき、充分実用に耐えかつ安価であることが判っ
た。
【0014】よって、タンク21に高濃度のLiCl水溶
液22を蓄え、開閉弁30を閉じ,開閉弁23を開いて
液ポンプ28を駆動して上記水溶液22を矢印Aの如く
循環させれば、吸湿モジュール10において吸込空気中
の水分が上記水溶液中に吸収され、このとき排気ポンプ
26を同時駆動すれば、水溶液中に吸収された水分が放
湿モジュール25において外気に放出される。また、排
気ポンプ26を駆動せずに吸水で低濃度化した上記水溶
液22を、開閉弁23を閉じ,開閉弁30を開いて排気
ポンプ26を駆動しつつ矢印Bの如く循環させれば、放
湿モジュール25における水分の放出で高濃度化でき
る。さらに、タンク21に低濃度のLiCl水溶液22を
蓄え、この水溶液を上述の矢印Aの如く循環させるとと
もに、四路切換弁17を暖房側に切り換え、ファン11
に逆回転可能なものを用い、これを逆回転させれば、吹
出口7から吸い込んで熱交換器9で加熱した室内空気
を、吸湿モジュール10における水分の放出で加湿する
ことも可能である。
【0015】上記構成の薄型蓄熱装置は、次のように動
作する。まず、蓄熱パネル1に冷熱を蓄える場合、脱水
回路24の開閉弁23,30を閉じ、排気ポンプ26,液
ポンプ28を停止して、吸湿モジュール10内のLiCl
水溶液を、配管31cを経てタンク21に抜く。同時
に、冷媒回路12の四路切換弁17を冷房側に切り換
え、圧縮機13を起動して、室内熱交換器9を冷房運転
する。すると、室内熱交換器9は、冷熱を蓄える冷却器
として働き、室内空気を冷却することなく、伝熱板9a
を介して蓄熱パネル1内の多数のハニカム3に充填され
た蓄熱材4から熱を奪い、蓄熱材4が25℃で凝固して
冷却を蓄える。次に、蓄熱パネル1の蓄熱材4に蓄えら
れた冷熱を用いて昼間等に蓄熱輻射冷房を行なう場合、
室内熱交換器9を停止したままファン11および吸湿モ
ジュール10を起動する。すると、室内空気が一端の吸
込口7からケーシング6内に吸い込まれ、この空気は、
吸湿モジュール10の水蒸気透過膜製のチューブ20の
外面を通過する際、水分が膜内を流れるLiCl水溶液2
2に吸収,除去され、次いで下流側の熱交換器9におい
て蓄熱パネル1から伝わる蓄熱材4の融解潜熱で冷却さ
れ、調和空気となって吹出口8から室内に吹き出され
る。
【0016】このとき、吸湿モジュール10の入口の吸
込空気の状態は、図2に示す湿り空気のh−x線図上でA
点にあり、吸湿モジュール10で除湿されて主に絶対湿
度XがXaからXbまで急減し、エンタルピhがh1減少して出
口ではB点に移り、次いで熱交換器9において蓄熱材4
の融解潜熱により冷却されて、専ら乾球温度tがtbからt
cまで減少し、エンタルピhがさらにh2減少して、熱交換
器の出口の状態はC点となる。ここで、潜熱負荷に相当
するエンタルピh1は、吸湿モジュール10が負担するの
で、蓄熱材4は顕熱負荷に相当するエンタルピh2のみを
負担すればよく、蓄熱材4に蓄える冷熱が少なくて済
む。また、図中のE点の温度te(例えば20℃)は、C点
の調和空気を得るために従来の蓄熱材で必要とされる凝
固温度つまり熱交換器9の表面温度であるが、本発明で
は冷却すべき吸込空気を予め除湿しているので、蓄熱材
4の融点は、従来よりも高いD点のtd(25℃)で済む。
【0017】従って、通過空気から熱交換器9への結露
が防止され、ケーシング6内にドレンパンやドレン配管
を設ける必要がなくなって、ケーシングを偏平で薄型な
ものにでき、室内機の構造の簡素化と据付の省力化が図
れるうえ、ケーシング6の上面をなす熱交換器9の伝熱
板9aを水平に配置して、2階の床材として用いられた
蓄熱パネル1の裏面に広く密着設置することができる
(図2参照)。
【0018】このように、絶対湿度の低下で吸込空気か
ら潜熱負荷が除去されているので、蓄熱材4に蓄えられ
た冷熱が室内の顕熱負荷の除去に専ら用いられる。換言
すれば、熱交換器9の表面温度tdは潜熱負荷がない分だ
け高くて済み、それ故、融点の高い(25℃)蓄熱材4の
使用が可能になり、単一の蓄熱材による蓄熱,蓄冷の共
用化が実現する。なお、上述の蓄熱パネル1への蓄冷完
了後または蓄熱輻射冷房時には、冷媒回路12,脱水回
路24やファン11を停止させるが、これらの運転を行
なえば、室内空気を冷却または一層冷却することができ
る。即ち、熱交換器9に、既に除湿モジュール10で潜
熱負荷が除去された室内空気から、蓄冷時と同じ能力で
顕熱を奪うので、室内空気の温度が低下する。換言すれ
ば、小さいエネルギ,高い熱交換器の表面温度で、除湿
器のない従来の熱交換器と同等の冷房温度が得られ、表
面温度の上昇で結露も抑えられる。また、蓄熱パネル1
への蓄冷時に、室内の湿度が高くて室内熱交換器9への
結露の虞がある場合は、吸湿モジュール10を起動して
雰囲気から水分を除去することもできる。
【0019】一方、吸湿モジュール10および脱水回路
24の動作は、次のとおりである。液ポンプ28により
吸湿モジュール10の水蒸気透過膜製のチューブ20内
に送られた濃縮LiCl水溶液22は、チューブ20の一
端が絞り29から隔たり、他端が配管31cを経てタン
ク21において大気に開放されているので、殆んど加圧
されておらず、その水蒸気圧は、吸込口7の気圧よりも
低い。従って、吸込空気に含まれる水分は、チューブ膜
の無数の細孔を通ってチューブ内の濃縮LiCl水溶液に
吸収される。水分を吸収したLiCl水溶液は、配管31
c,タンク21を経て液ポンプ28により、排気ポンプ2
6で減圧される放湿モジュール25のチューブ20内へ
圧送される。チューブ20内に送られた希薄LiCl水溶
液は、出口側に絞り29があるため加圧されており、そ
の水蒸気圧は、大気圧下での値10mmHgと液ポンプ27
のゲージ圧0.5kg/cm2との和たる390mmHg程度になる。
一方、チューブ20外の容器27内の圧力は、排気ポン
プ26による吸引で350mmHg程度になる。つまり、チュ
ーブ膜内の水蒸気圧が、外部の気圧よりも40mmHgほど
高くなるので希薄LiCl水溶液22中の水分のみが、チ
ューブ膜の無数の細孔を通って容器27内に放出され、
排気ポンプ26により外気に矢印Cの如く排出される。
【0020】例えば、標準状態下の吸湿モジュール10
で500g/hの率で吸込空気中の水分を吸収したとすれ
ば、これは標準状態下の水蒸気体積にして622L(10L/
分)であるが、排気ポンプ26の350mmHgにおける吸引
流量は、標準状態換算で40NL/分であるので、吸水率
よりも高率で外気に水分を放出できることになる。従っ
て、吸込空気を吸湿モジュール10で除湿しながら、吸
水で希釈されるLiCl水溶液22を放湿モジュール25
で濃縮することができ、長時間の連続運転でも吸湿モジ
ュール10の除湿能力が飽和することがなく、それ故熱
交換器9に結露を生じさせることもない。なお、排気ポ
ンプ26を停止したまま上述の脱水回路の動作をさせて
も、LiCl水溶液22が飽和するまでは吸込空気を除湿
することができ、LiCl水溶液が飽和した場合は、開閉
弁23を閉じ,開閉弁30を開き、排気ポンプ26と液
ポンプ28を起動して、上記水溶液を矢印Bの如く循環
させれば、この水溶液を濃縮して除湿能力を回復させる
ことができる。
【0021】次に、蓄熱パネル1に温熱を蓄える場合、
脱水回路24の開閉弁23,30を閉じ、排気ポンプ2
6,液ポンプ28を停止して、吸湿モジュール10内の
LiCl水溶液を、配管31cを経てタンク21に抜く。
同時に、冷媒回路12の四路切換弁17を暖房側に切り
換え、ファン11を停止したまま圧縮機13を起動し
て、室内熱交換器9を暖房運転する。すると、熱交換器
9は、蓄熱パネル1に温熱を蓄える加熱器として働き、
伝熱板9aを介して蓄熱パネル1内に充填された蓄熱材
4に熱を与え、蓄熱材4が25℃で融解して温熱を蓄え
る。次に、蓄えられた温熱を用いて昼間等に蓄熱輻射暖
房を行なう場合、熱交換器9と吸湿モジュール10を停
止したままファン11を起動する。すると、吸込口7か
ら吸い込まれた室内空気は、停止した除湿モジュール1
0を素通りし、熱交換器9において蓄熱パネル1から伝
わる蓄熱材4の凝固潜熱で加熱され、調和空気となって
吹出口8から室内に吹き出される。なお、上述の蓄熱パ
ネルへの蓄熱完了後または蓄熱輻射暖房時に、冷媒回路
12やファン11を停止させるが、これらの運転を行な
えば、熱交換器9の加熱能力を室内空気の加熱に用い
て、室内を暖房することができる。ここで、上記熱交換
器9による蓄熱および暖房は、いずれもヒートポンプ式
冷媒回路12によるものであるから、従来の電気ヒータ
による場合よりも高い熱効率が得られる。
【0022】上述のように本実施例の薄型蓄熱装置は、
1種類の蓄熱材4を蓄えた蓄熱パネル1と、脱水回路2
4につながる除湿モジュール10,ドレン設備のない薄
型の熱交換器9をもつ室内機5とを伝熱板9aで熱的に
密着させてなり、熱交換器9を蓄熱材4および吸込空気
の冷却と加熱に兼用できるものであるので、電気ヒータ
付きの温熱パネルと蒸発器付の冷熱パネルを別個に設け
ていた従来例に比して、設備費が低減し、ドレン配管等
の省略で据付作業が簡素化し、床材たる蓄熱パネルと冷
暖房設備たる室内機5との据付工事分担が明確化するう
え、蓄冷,蓄熱が不要な場合、室内の空気調和が可能に
なる。また、薄型の室内機5を天井材や床材たる蓄熱パ
ネル1に広く接して水平に設置でき、実用上も美観上も
何ら問題がない。
【0023】上記実施例では、除湿器として、LiCl水
溶液22を蓄えるタンク21や放湿モジュール25から
なる脱水回路24を備えた吸湿モジュール10を用いて
いるので、LiCl水溶液を常時濃縮できて、除湿能力が
低下することがない。なお、上記放湿モジュール25
を、LiCl水溶液が流れる容器内に、排気ポンプで排気
される水蒸気透過膜製のチューブを配置して、膜内に水
蒸気を吸引して外気へ放出するようにしてもよい。ま
た、上記脱水回路24の排気ポンプ26を省略し、室外
熱交換器14の排熱を用いてLiCl水溶液22を濃縮す
るようにもできる。なお、本発明の除湿器は、上記脱水
回路がなく、LiCl水溶液の吸水能がなくなるまでこれ
を循環させるだけものでもよく、また、本発明の冷媒回
路は、冷房専用のものでもよい。
【0024】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の薄型蓄熱装置は、内部の多数のハニカムに冷暖房に兼
用しうる融点をもつ1種類の蓄熱材を充填してなる蓄熱
パネルと、偏平な室内機とを備え、この室内機は、片面
の両端縁に吸込口,吹出口をもつ偏平なケーシング内
に、伝熱板がケーシングの他の片面をなすように設けた
室内熱交換器と、ファンと、水蒸気透過膜内の吸湿液体
に水分を吸収する除湿器とを有し、上記蓄熱パネルと伝
熱板が熱的に密着しているので、ドレン設備の不要な薄
型の室内機により、蓄熱パネルに温熱,冷熱のいずれを
も高熱効率で蓄え、設備費を低減し、据付作業を容易化
し、室内空気を直接冷暖房することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の薄型蓄熱装置の一実施例を示す回路
図である。
【図2】 上記実施例の据付状態を示す斜視図である。
【図3】 冷却,除湿される吸込空気の状態変化を示す
湿り空気のh−x線図である。
【符号の説明】
1…蓄熱パネル、2…パネル、3…ハニカム、4…蓄熱
材、5…室内機、6…ケーシング、7…吸込口、8…吹
出口、9…室内熱交換器、10…吸湿モジュール、11
…ファン、12…冷媒回路、17…四路切換弁、20…
水蒸気透過膜製のチューブ、21…タンク、22…Li
Cl水溶液、24…脱水回路、25…放湿モジュール、
26…排気ポンプ、27…容器、28…液ポンプ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 伝熱性金属のパネル(2)内に多数のハニ
    カム(3)を形成し、これらのハニカム(3)に暖房と冷房
    に兼用しうる融点をもつ蓄熱材(4)を充填してなる蓄熱
    パネル(1)と、偏平な室内機(5)とを備え、 上記室内機(5)は、片面の一端縁に吸込口(7)が、他端
    縁に吹出口(8)が夫々形成された偏平なケーシング(6)
    と、伝熱板(9a)が上記ケーシング(6)の他の片面をな
    すように上記ケーシング(6)内に設けられた室内熱交換
    器(9)と、上記ケーシング(6)内に設けられたファン
    (11)と、上記ケーシング(6)内の一端に設けられ、水
    蒸気透過膜(20)内の吸湿液体(22)に水分を吸収する
    除湿器(10)とを有し、上記蓄熱パネル(1)と上記室内
    熱交換器(9)の伝熱板(9a)が、熱的に密着せしめられ
    ていることを特徴とする薄型蓄熱装置。
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