JP2521554B2 - 販売情報等の設定収集システム - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、自動販売機における売上データ等の情報を
収集したり、または自動販売機に時刻、価格等の各種の
データを設定し制御するための、自動販売機における販
売情報等の設定収集システムに関する。

（従来の技術） 近年、自動販売機は販売価格や、単品売りか連続売り
か等の販売形態の設定が可能になっており、（たとえば
特開平1-171087号公報）、自動販売機のドアバック等内
部の、一般の購入者は操作不可能な部分に、各種のデー
タ設定を行なうためのキー，ディスプレイが形成、配置
されており、自動販売機のルートマンのようなオペレー
タや自動販売機設置者（自動販売機の所有者）が、販売
商品の補充やメンテナンス等の必要に応じて、各種の設
定を取扱い説明書を参照しながらディスプレイで内容を
確認して行なっている。

（発明が解決しようとする課題） しかしながら、上記従来の自動販売機の構成では、販
売商品の補給等を担当するルートマンたちが自動販売機
の設置現場で設定するものであるから、近年の自動販売
機の高級化、複雑化にともない設定操作が複雑、困難
で、たとえばカップ飲料の自動販売機では、販売する飲
料の味付けに関するデータ、たとえばコーヒー，砂糖，
クリーム等の量や、炭酸水，シロップなどの量などを設
定することも必要になっている。このように近時は設定
するデータが多様、複雑化して設定に時間を要し、した
がってルートマンのサービス効率が低下して管理費用の
増加や、サービスの低下につながる問題点があった。さ
らに現地での設定であるから設定ミスも発生して、自動
販売機利用者が迷惑する問題も有している。

本発明は上述の問題点に鑑み、ルートマンのようなオ
ペレータを煩わすことなく、迅速、正確に必要な各種の
データの設定が可能な、自動販売機における販売情報等
の設定収集システムの提供を目的とする。

（課題を解決するための手段） 本発明は上記の目的を、自動販売機の販売条件等の設
定データを作出するセンタ装置と、前記センタ装置が作
成した設定データを複写等により記憶する携帯メモリと
を有し、前記センタ装置は自動販売機の販売条件設定手
段と、前記販売条件設定手段により設定された販売条件
を記憶する販売条件記憶手段と、その記憶された販売条
件のうち特定の情報を選択する情報選択手段と、その選
択された販売条件を携帯メモリに書込む書込手段とを有
し、携帯メモリは前記センタ装置の前記設定データを記
憶するメモリエリアと、自動販売機を確定するための機
械コードとを有してなり、この携帯メモリを、販売条件
の記憶エリア及び、設定データ読込み手段を設けた自動
販売機にセットすることにより、前記携帯メモリの機械
コードと前記自動販売機の機械コードとを比較して双方
の機械コードが一致したときにのみ、前記携帯メモリが
記憶している設定データを自動的に自動販売機にセット
可能に構成した販売情報等の設定収集システムによって
達成する。

（作用） 本発明によれば、複数配置の地域的にも散らばった各
自動販売機に設定するのに必要なデータを、センタ装置
に設定し、そのデータを携帯メモリに記憶させてルート
マンが携帯し、メンテナンス実施時に、その携帯メモリ
を自動販売機にセットするだけで、データが自動的に読
取られ、それにより各種のデータを設定することが可能
になる。

（実施例） 以下、本発明を図面を用いて詳細に説明する。

第１図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図
で、１は自動販売機で制御手段２により、その全体が制
御される。３は制御手段２からの指令により商品を販売
する販売手段で、投入される販売商品代金の金種を判別
する金銭判別手段、商品の選択手段、搬出手段等（何れ
も図示しない）からなる。４は記憶手段であり販売した
商品情報や価格，データ集計時刻等を記憶するもので、
価格，材料パウダー，シロップ等の量のような販売条件
を記憶する販売条件記憶エリア4a、および、販売条件退
避エリア4bが設けてある。また、５は携帯メモリ６のデ
ータを読出す読込み手段である。

上記携帯メモリ６はROM等により形成されて、データ
を記憶させる、容易に携帯可能な、たとえばメモリカー
ド,ICカード，あるいはハンディターミナル等が使用さ
れる。

７は情報収集システムのセンタ装置であり、自動販売
機１の販売情報を収集するとともに設定データ等を作出
し、コンピュータ,CRTディスプレイ，キーボード，ディ
スクドライブなどにより構成されている。８はデータの
書込手段、９は販売条件設定手段で、その販売条件は販
売条件記憶手段10に記憶される。11は上記販売条件が変
更され、または新規に作出された自動販売機の機器コー
ドを記憶する変更機器記憶手段、12はその変更または新
規作出のデータにより設定変更が必要な自動販売機を選
択して、その自動販売機に販売条件記憶手段10から販売
条件を読出し、書込手段８にデータを送出する情報選択
手段である。

第２図は上記携帯メモリ６の内部のメモリエリアを示
す図で、13はメモリエリア、14は販売情報記憶エリアで
あり、販売情報データの他に自動販売機を特定し確定す
るための機械コード15と、携帯メモリ６が正規のもので
あること確認するための、販売情報記憶エリア14の特定
位置に記憶されている特殊コード16と、データをチェッ
クするブロックチェックコード（BCCと略す）17を有し
ている。

第３図は上記のように構成する本発明の動作を説明す
るフローチャートである。

本発明は始めにセンタ装置７によって自動販売機に設
定する各種のデータの設定から開始する（S1）。販売条
件記憶手段10に記憶されている、現在設定されている自
動販売機の古い設定条件を読出し（S2）、販売条件設定
手段９により、新しく設定または変更したいデータを設
定、または変更する（S3）。次に、その設定または変更
等を行なう自動販売機に固有の機器コードを、変更機器
記憶手段11に記憶させ（S4）、上記データの設定の終了
を判断し（S5）、終了していなければS3に戻り、終了し
ていれば設定した販売条件を販売条件記憶手段10に記憶
させる（S6）。

次に上記変更機器記憶手段11のデータをもとに、販売
条件の設定が必要な自動販売機の販売条件を、販売条件
記憶手段10から情報選択手段12により選択し（S7）、書
込手段８を介して携帯メモリ６に書込ませる（S8）。

つぎに上記の携帯メモリ６を、たとえばルートマンが
自動販売機の商品補給等のサービスの際に携帯し、自動
販売機にセットすることにより、従来、人手で行なって
いた販売条件の設定はセットされた携帯メモリ６から自
動的に行なわれ、その設定の間、ルートマンは本体の商
品補給等の作業に従事することができる。

次に、上記自動販売機１に携帯メモリ６をセットした
ときの動作を説明する。

携帯メモリ６が自動販売機１にセットされると、自動
販売機に有する記憶手段４の販売条件記憶エリア4a（第
１図）の記憶内容は、一時的に販売条件退避エリア4bに
退避させられ（S9）、それにより、自動販売機１はセッ
トされた携帯メモリ６に記憶されている情報を、販売条
件記憶エリア4aに読込む（S10）。その読込まれた情報
はS11ないしS13で正しい情報かどうかがチェックされ
る。

すなわち、S11では携帯メモリ６の販売情報記憶エリ
ア14の定位置に設定されている特殊コード16が正規のデ
ータか否かをチェックし、S12では携帯メモリ６の販売
情報記憶エリア14の最後に設定されているBCC17をチェ
ックする。それは例えば、販売情報記憶エリア14のデー
タの先頭からBCC17の直前のデータまでの排他的論理和
を計算したものなどで行なうことができる。また、S13
では携帯メモリ６の販売情報記憶エリア14に設定されて
いる機械コード15をチェックし、その販売データが自己
の自動販売機の販売条件の書換えのものか、他の自動販
売機のためのものかをチェックすることになる。上記S1
1ないしS13のチェックがクリアされて以後、初めてその
新しい販売条件での販売が可能になる。

一方、上記でチェックがクリアできなかった場合は、
販売条件退避エリア4bに退避していたデータを再度、販
売条件記憶エリア4aに読込む（S15）が、その販売条件
の設定の失敗はブザー等でルートマンに知らされて（S1
6）、上記、復帰させた元の販売条件で以降の販売が運
用されることになる（S17）。

以上、本発明の動作をデータの設定機能のみについて
説明したが、センタ装置７と自動販売機１とが携帯メモ
リ６を介して接続されるから、自動販売機の設定終了
後、商品売上の情報などを携帯メモリ６のメモリに書込
ませ、センタ装置７に収集して売上分析などを行なうこ
とが可能なことは当然である。

以上、本発明はセンタ装置７と携帯メモリ６とを要部
としてデータの送受を行なわせ、センタ装置７は販売条
件設定手段９と、それに設定された販売条件を記憶する
販売条件記憶手段10と、その記憶された販売条件の特定
の情報を選択する情報選択手段12とを有し、自動販売機
１は販売条件を記憶する販売条件記憶エリア4aを有する
記憶手段４と、携帯メモリ６に記憶されている情報を読
出す読込み手段５と、その情報により前記販売条件記憶
エリア4aを変更する制御手段２とを設けることにより、
センタ装置７で自動販売機のデータ設定を行ない、その
データを携帯メモリ６に複写し、その設定データを記憶
した携帯メモリ６を自動販売機にセットすることによ
り、携帯メモリの機械コードと自動販売機の機械コード
とが比較されて双方の機械コードが一致したときにの
み、自動的に自動販売機の各種の設定を行なうものであ
る。

（発明の効果） 以上説明して明らかなように本発明は、センタ装置に
おいてセットする各種のデータを設定し、その設定デー
タを複写した携帯メモリを用いて自動販売機に設定デー
タを自動設定することが可能であるから、携帯メモリを
使用するルートマンはデータ設定から開放され現場で商
品の補給等本来の作業に専念できるとともに、設定ミス
等が大幅に軽減でき、設定忘れも未然に防止され、自動
販売機の管理も容易になる。また、特殊コードの採用で
設定対象の自動販売機が確認でき設定違いがなくなり、
かつ、その特殊コードの書込位置を厳重に秘密管理すれ
ば、悪意の販売条件の書換えを防止するセキュリティが
極めて容易になる。またブロックチェックコードを設け
ることにより、設定データの読込みでデータ化けがあっ
ても、そのデータは無効になされる利点があり、携帯メ
モリと自動販売機との機械コードが一致したときにの
み、携帯メモリの設定データを自動販売機にセットする
ことが可能になることにより、携帯メモリをセットすべ
き自動販売機の選択を間違え、不適切な設定データを誤
って自動販売機に書き込むという設定ミスの発生を防止
できるという利点がある。また携帯メモリと自動販売機
との機械コードが不一致のときには、自動販売機により
販売条件記憶エリアの記憶内容が維持され、かつ自動販
売機又は携帯メモリからは警報が発生することにより、
自動販売機を継続して元の販売条件で運用することがで
きるので、販売条件の欠落によって自動販売機が販売不
能になることなどを防止でき、かつルートマンは携帯メ
モリをセットすべき自動販売機を誤って選択したことを
容易に認識することができるので、携帯メモリをセット
すべき自動販売機の検索等の処置を迅速に行うことがで
きる。以上のことにより、広いエリアに設置された多数
の自動販売機の管理を容易にすることができるという大
きな効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の構成を示すブロック図、第
２図は携帯メモリにおけるメモリエリアを示す図、第３
図は動作を説明するフローチャートである。 １……自動販売機、２……制御手段、３……販売手段、
４……記憶手段、4a……販売条件記憶エリア、4b……販
売条件退避エリア、５……読込み手段、６……携帯メモ
リ、７……センタ装置、８……書込手段、９……販売条
件設定手段、10……販売条件記憶手段、11……変更機器
記憶手段、12……情報選択手段、13……メモリエリア、
14……販売情報記憶エリア、15……機械コード、16……
特殊コード、17……ブロックチェックコード（BCC）。

フロントページの続き (72)発明者 森 茂 大阪府東大阪市高井田本通３丁目22番地 松下冷機株式会社内 (56)参考文献 特開 平２−8982（ＪＰ，Ａ)

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】自動販売機の販売条件等の設定データを作
   出するセンタ装置と、前記センタ装置が作成した設定デ
   ータを複写等により記憶する携帯メモリとを有し、前記
   センタ装置は自動販売機の販売条件設定手段と、前記販
   売条件設定手段により設定された販売条件を記憶する販
   売条件記憶手段と、その記憶された販売条件のうち特定
   の情報を選択する情報選択手段と、その選択された販売
   条件を携帯メモリに書込む書込手段とを有し、携帯メモ
   リは前記センタ装置の前記設定データを記憶するメモリ
   エリアと、自動販売機を確定するための機械コードとを
   有してなり、この携帯メモリを、販売条件の記憶エリア
   及び、設定データ読込み手段を設けた自動販売機にセッ
   トすることにより、前記携帯メモリの機械コードと前記
   自動販売機の機械コードとを比較して双方の機械コード
   が一致したときにのみ、前記携帯メモリが記憶している
   設定データを自動的に、自動販売機にセット可能にした
   ことを特徴とする販売情報等の設定収集システム。
2. 【請求項２】前記自動販売機にセットされた前記携帯メ
   モリの機械コードと自動販売機の機械コードとが不一致
   のときには、自動販売機は販売条件の記憶エリアの記憶
   内容を維持し、かつ警報を発生させるようにしたことを
   特徴とする請求項（１）記載の販売情報等の設定収集シ
   ステム。