JP2521171B2 - 架橋された耐熱性繊維および不織布 - Google Patents

架橋された耐熱性繊維および不織布

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Description

【発明の詳細な説明】 (発明の利用分野) 本発明は高強力で、高温下における長時間の耐酸性、
耐アルカリ性に優れた繊維および不織布であって、特に
シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを紫外線も
しくは放射線により分子間架橋して得られる繊維および
不織布に関する。
(従来の技術) シンジオタクチック−1,2−ポリブタジエン(以下SBD
と略記する)はフィルムやその他の成型体にしてこれを
紫外線や放射線で分子間を架橋して剛性を高めたり、発
泡させることが知られており、耐熱性、耐アルカリ性も
良好なためこの性質を利用してホース、チューブ、体操
用マット等に使用されている。また溶融紡糸して繊維と
することも試みられているが(特開昭48-33119、特公昭
51-33207)これに利用されるSBDは融点が150℃以上のポ
リマーに限られ、しかも特殊な安定剤を添加しなければ
ならない。これは融点が150℃以下のSBDは溶融紡糸して
も得られる繊維の強度が低いためである。また安定剤を
添加するのは、融点が150℃以上のSBDは溶融紡糸時の温
度に加熱されると容易に環化および架橋するため溶融流
動性が悪くなり紡糸が続けられなくなるからである。
(発明が解決しようとする課題) 本発明はこのようなSBDを繊維化して紫外線もしくは
放射線を照射して耐熱性、耐薬品性を向上させた繊維お
よび不織布を得ることを目的とする。
(課題を解決する手段) 本発明者らは、SBDは200℃以上になると熱架橋が著し
いことから融点が150℃未満のポリマーを選ぶと溶融紡
糸時の温度では架橋が起こりにくいことを見い出し本発
明に至った。さらにSBD単独よりもポリプロピレンと鞘
芯型に複合紡糸すると紡糸性が良好であること、このう
ち鞘芯型複合繊維は特に不織布用として適していること
を知った。
本発明はこのようなSBD繊維を紡糸、さらに紫外線や
放射線によりSBD成分を分子間架橋させたものであって
第1の発明は、融点(Tm℃)が75≦Tm<150であるシン
ジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを溶融紡糸して
なる繊維であって該シンジオタクチック−1,2−ポリブ
タジエン成分は紫外線もしくは放射線照射によって分子
間架橋されていることを特徴とする耐熱性繊維、であ
る。
本発明に用いるSBDは融点が75℃以上、150℃未満、好
ましくは75℃以上、120℃未満である。融点が75℃未満
のものは紡糸時の糸切れがひどく繊維にすることが困難
であり、融点が150℃以上のものは紡糸時の溶融温度で
熱架橋しやすく粘度が上昇するためやはり繊維化しにく
く,得られた繊維もゴム弾性が著しいためその後の取り
扱い、例えばカード通過性が悪いためである。また、SB
Dの結晶化度は15〜50%、1,2結合が90%以上、メルトイ
ンデックス(MI、JISK7210に準じて測定する。測定温度
190℃、加重2169g)は20〜150g/10分が好ましい。
本発明は上記SBD単一繊維のほかに、SBDとポリプロピ
レンとを組合わせた複合繊維でも目的を達成できる。複
合繊維は特に鞘成分と芯成分とが同心型に配置された鞘
芯型複合繊維が好ましい。これは紡糸、延伸工程で自然
捲縮の発現が少なく不織布にするためのカード通過性が
良好なためである。
ポリプロピレンはプロピレンのホモポリマー、共重合
体又は三元共重合体であるが、融点は170℃未満、MIはS
BDと同様20〜150g/10分が好ましい。
SBDとポリプロピレンとの組み合わせはSBDは融点80〜
110℃、MI40〜120g/10分、ポリプロピレンは融点150〜1
65℃、MI30〜70g/10分のものがよい。また、両者の融点
差は20℃以上あることが不織布形成時の熱接着繊維とし
て好ましい。このような複合繊維は本発明の第2の発明
として示される。すなわち、融点(Tm℃)が75≦Tm<15
0であるシンジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを鞘
成分、ポリプロピレンを芯成分とする鞘芯型複合繊維で
あって、該鞘成分は紫外線若しくは放射線によって分子
間架橋されていることを特徴とする耐熱性繊維である。
さらに本発明は上記SBD繊維を含む不織布であって、S
BD成分を紫外線もしくは放射線照射によって分子間架橋
してなる耐熱性不織布に関する。即ち第3の発明は、融
点(Tm℃)が75≦Tm<150であるシンジオタクチック−
1,2−ポリブタジエンを溶融紡糸した繊維を30重量%以
上含む不織布であって該不織布は溶融して繊維相互間を
接着しており、且つ該シンジオタチック−1,2−ポリブ
タジエン成分は紫外線もしくは放射線によって分子間架
橋されていることを特徴とする不織布、である。さらに
第4の発明は,融点(Tm℃)が75≦Tm<150であるシン
ジオタクチック−1,2−ポリブタジエンを鞘成分、ポリ
プロピレンを芯成分とする鞘芯型複合繊維を30重量%以
上含む不織布であって該繊維表面の鞘成分が溶融して繊
維相互間を接着しており、且つ該鞘成分は紫外線若しく
は放射線照射によって分子間架橋されていることを特徴
とする不織布、である。
上記第3、第4の発明の不織布においてSBD繊維は30
重量%以上含むことが必要で不織布をこれによって熱接
着され不織布として十分な強力を保つことができる。架
橋反応は不織布を熱接着して形成した後に紫外線もしく
は放射線照射を行う。SBDが架橋すると軟化点、融点が
上昇し熱接着が困難になるからである。
架橋されたSBD繊維は剛直性が増大し熱切断温度(Θ
℃)で表される融点、軟化点が上昇し耐熱性および高温
下における耐薬品性が向上する。さらにSBD繊維および
不織布を一定形状に固定して架橋すると折り目等の形状
が固定され、加熱なしで成型することができる。その後
に伸縮等の機械的変形を加えても変形解除後は元の形に
回復する。
但し芯成分にポリプロピレンを用いた複合繊維はγ線
照射によってポリプロピレンが解重合反応をおこすた
め、架橋反応は紫外線を用いるのがよい。
(発明の作用) 本発明の架橋SBD繊維による耐熱性繊維および耐熱性
不織布はSBDを通常手段で紡糸し簡単な架橋化処理を施
すことにより得られる。その特性である耐熱性は元の繊
維の2倍以上にもなる。
(実施例) 以下実施例により本発明を説明する。
実施例1〜3 融点90℃、MI45g/10分の1,2-SBD(JSR-RBT-871日本合
成ゴム株式会社製)を紡糸温度180℃で口金孔数700のノ
ズルから吐出量240g/分・錘で溶融紡糸し、60℃の温水
中で3.6倍に延伸して冷却したスタッファボックスで機
械捲縮を付与した後50℃のネットコンベア式熱風貫通型
乾燥機で乾燥した。これを切断して繊維長51mmのステー
プルファイバーを得た。
このステープルに紫外線照射、γ線照射を次のように
施した。
(イ)紫外線照射 紫外線照射機UV-800(商品名、ウシオ電気株式会社
製)を用いて発光長100mm、800W、距離200mmで送気しつ
つ所定時間ずつ照射した。
(ロ)放射線照射(γ線照射) Co60を線源とし水を介してステンレス容器中の試料を
4.36MR/hの割で所定時間γ線を照射した。
以上の実施例について架橋前および架橋処理後の繊維
の強伸度等を表−1に示す。
表−1において繊維切断温度はJISL-1015、7-16-2の
熱収縮温度測定法に準じて測定し、1mg/デニールの加重
をかけた繊維が雰囲気温度を1℃/分の割合で昇温させ
たとき軟化によって切断される温度(Θ℃)で表す。
実施例4〜6 鞘成分として実施例1に用いたものと同じSBDを、芯
成分として融点160℃、MI45g/10分のポリプロピレンを
用いて、複合比1:1で鞘芯型複合繊維を紡糸した。実施
例と同様にして延伸、機械捲縮付与、乾燥を行った後切
断して51mmのステープルファイバーを得た。
このステープルファイバーに実施例1と同様にして紫
外線もしくは放射線照射を施した。
以上の実施例について架橋前および架橋処理後の繊維
の強伸度等を表−1に示す。
実施例7〜11 実施例1における紫外線照射6時間後の繊維(原繊
維)をPH約13のセメント上澄液中に密封して各温度で5
時間保った後の強伸度を測定した。結果を表−2に示
す。
実施例12〜14、比較例1 実施例5の複合繊維と、別に用意したポリプロピレン
繊維(実施例5の芯成分と同一のポリマーを用いて紡糸
した3デニールのポリプロピレン単一繊維、繊維長51m
m)とを混綿し、カードウェブを熱風貫通型熱加工機で1
10℃1分間の熱処理をした。この結果鞘成分のSBDが溶
融し、厚さ2mm目付40g/m2の不織布を得た。この不織布
に実施例1と同様の紫外線を照射しSBD成分を架橋させ
た。各照射時間毎の強伸度を表−3に示す。
不織布強力は巾50mmの不織布つかみ巾100mm、引張速
度300mm/分で引っ張り試験し、下記の式で算出される裂
断長で表す。不織布方向はカードから出るウェブ方向が
たて、ウェブの巾方向がよこである。
(発明の効果) 本発明の耐熱性繊維および不織布は高耐熱性を示して
いる。特に耐熱アルカリ性は長時間曝せれても強度低下
がない。このような不織布は化学工業用材料としてフィ
ルター等に適用すれば苛酷な条件にも耐えることができ
る製品が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 10/00 K 審査官 澤村 茂実 (56)参考文献 特開 昭62−179515(JP,A) 特開 昭48−33119(JP,A) 特開 平3−167313(JP,A) 特公 昭51−33207(JP,B2)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】融点(Tm℃)が75≦Tm<150であるシンジ
    オタクチック−1,2−ポリブタジエンを溶融紡糸してな
    る繊維であって該シンジオタクチック−1,2−ポリブタ
    ジエン成分は紫外線若しくは放射線照射によって分子間
    架橋されていることを特徴とする耐熱性繊維。
  2. 【請求項2】融点(Tm℃)が75≦Tm<150であるシンジ
    オタクチック−1,2−ポリブタジエンを鞘成分、ポリプ
    ロピレンを芯成分とする鞘芯型複合繊維であって、該鞘
    成分は紫外線もしくは放射線によって分子間架橋されて
    いることを特徴とする耐熱性繊維。
  3. 【請求項3】融点(Tm℃)が75≦Tm<150であるシンジ
    オタクチック−1,2−ポリブタジエンを溶融紡糸した繊
    維を30重量%以上含む不織布であって該不織布は溶融し
    て繊維相互間を接着しており、且つ該シンジオタチック
    −1,2−ポリブタジエン成分は紫外線もしくは放射線に
    よって分子間架橋されていることを特徴とする不織布。
  4. 【請求項4】融点(Tm℃)が75≦Tm<150であるシンジ
    オタクチック−1,2−ポリブタジエンを鞘成分、ポリプ
    ロピレンを芯成分とする鞘芯型複合繊維を30重量%以上
    含む不織布であって該繊維表面の鞘成分が溶融して繊維
    相互間を接着しており、且つ該鞘成分は紫外線もしくは
    放射線照射によって分子間架橋されていることを特徴と
    する不織布。
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