JP2520294B2 - 高温用制振金属板 - Google Patents
高温用制振金属板Info
- Publication number
- JP2520294B2 JP2520294B2 JP63311495A JP31149588A JP2520294B2 JP 2520294 B2 JP2520294 B2 JP 2520294B2 JP 63311495 A JP63311495 A JP 63311495A JP 31149588 A JP31149588 A JP 31149588A JP 2520294 B2 JP2520294 B2 JP 2520294B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- metal plate
- damping
- damping metal
- high temperature
- vibration
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Laminated Bodies (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、高温用制振金属板に関し、詳しくは、200
〜300℃の温度範囲にて騒音発生源に制振材として用い
得る振動減衰性制振金属板に関する。
〜300℃の温度範囲にて騒音発生源に制振材として用い
得る振動減衰性制振金属板に関する。
従来の技術 近年、航空機や自動車、車両等の交通機関、電子・電
気産業等の著しい発展に伴い、これらに用いられる種々
の機器や機械の使用環境温度も高温領域に拡大しつつあ
り、かかる高温領域で発生する騒音を抑制するための制
振材の重要性が環境保全の観点から高まりつつある。
気産業等の著しい発展に伴い、これらに用いられる種々
の機器や機械の使用環境温度も高温領域に拡大しつつあ
り、かかる高温領域で発生する騒音を抑制するための制
振材の重要性が環境保全の観点から高まりつつある。
しかしながら、従来、制振材の殆どは、使用環境温度
が常温から100℃付近までを対象としており、200〜300
℃のような高温領域にて用いる制振材については、種々
の材料の耐熱性や加工性に関する制約から、従来、実用
的で耐久性にすぐれるものは開発されていない。
が常温から100℃付近までを対象としており、200〜300
℃のような高温領域にて用いる制振材については、種々
の材料の耐熱性や加工性に関する制約から、従来、実用
的で耐久性にすぐれるものは開発されていない。
例えば、これまでにも、厚さ0.2〜0.5mm程度の無機質
材料を二層の鋼板管の間に挿入してなる電気抵抗溶接複
合二層管を制振材として自動車の排気管に用いることが
提案されているが(「自動車と鋼材」110(鋼材倶楽
部、1981年))、加工性や生産性の面で難がある。ま
た、自動車の排気管やマフラーの外筒にエポキシ樹脂管
を一種の制振材として兼ねさせることも提案されている
が(学術講演会前刷集第871(昭和62年第58号第301頁、
自動車技術会)、常用200〜300℃の使用環境下では耐熱
性が十分でなく、耐久性に劣る。
材料を二層の鋼板管の間に挿入してなる電気抵抗溶接複
合二層管を制振材として自動車の排気管に用いることが
提案されているが(「自動車と鋼材」110(鋼材倶楽
部、1981年))、加工性や生産性の面で難がある。ま
た、自動車の排気管やマフラーの外筒にエポキシ樹脂管
を一種の制振材として兼ねさせることも提案されている
が(学術講演会前刷集第871(昭和62年第58号第301頁、
自動車技術会)、常用200〜300℃の使用環境下では耐熱
性が十分でなく、耐久性に劣る。
発明が解決しようとする課題 本発明は、制振材における上記した問題を解決するた
めになされたものであつて、特に、中間樹脂層が金属板
に強固に接着されており、且つ、常用200〜300℃の温度
範囲の使用環境下での制振性と耐久性にすぐれる高温用
制振金属板を提供することを目的とする。
めになされたものであつて、特に、中間樹脂層が金属板
に強固に接着されており、且つ、常用200〜300℃の温度
範囲の使用環境下での制振性と耐久性にすぐれる高温用
制振金属板を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段 本発明による高温用制振金属板は、熱可塑性ポリイミ
ド樹脂の層が金属板の間に挿入接着されていることを特
徴とする。
ド樹脂の層が金属板の間に挿入接着されていることを特
徴とする。
本発明において用いる熱可塑性ポリイミド樹脂には、
ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテル
イミド、ポリシリコンイミド等も含まれるものとする。
ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエーテル
イミド、ポリシリコンイミド等も含まれるものとする。
かかる熱可塑性ポリイミド樹脂を用いて、制振金属板
を製造するには、上記ポリイミド樹脂を厚さ10〜400μ
m、好ましくは20〜100μmのフイルムとし、これを2
枚の金属板に挟み、加熱圧着する。また、熱可塑性ポリ
イミド樹脂の溶液又はポリイミド樹脂の前駆体としての
ポリアミド酸の溶液を金属板に塗布し、脱溶剤及び/又
はイミド化し、金属板の間に加熱圧着してもよい。更
に、ポリイミド樹脂の溶融粘度が適当であれば、押出機
を用いて、樹脂を2枚の金属板の間に直接に溶融押出し
し、接着してもよい。必要ならば、金属板を予め適宜に
表面処理してもよい。
を製造するには、上記ポリイミド樹脂を厚さ10〜400μ
m、好ましくは20〜100μmのフイルムとし、これを2
枚の金属板に挟み、加熱圧着する。また、熱可塑性ポリ
イミド樹脂の溶液又はポリイミド樹脂の前駆体としての
ポリアミド酸の溶液を金属板に塗布し、脱溶剤及び/又
はイミド化し、金属板の間に加熱圧着してもよい。更
に、ポリイミド樹脂の溶融粘度が適当であれば、押出機
を用いて、樹脂を2枚の金属板の間に直接に溶融押出し
し、接着してもよい。必要ならば、金属板を予め適宜に
表面処理してもよい。
本発明において、金属板としては、例えば、表面処理
鋼板、ステンレス鋼板等を含む種々の鋼板、アルミニウ
ム板、銅板、チタン板等、特に限定されるものではな
く、用途、使用環境等に応じて適宜に選択されて用いら
れるが、例えば、ステンレス鋼板は、表面が美麗で耐食
性にもすぐれるので、外装材を兼ねる制振金属板として
有利に用いられる。
鋼板、ステンレス鋼板等を含む種々の鋼板、アルミニウ
ム板、銅板、チタン板等、特に限定されるものではな
く、用途、使用環境等に応じて適宜に選択されて用いら
れるが、例えば、ステンレス鋼板は、表面が美麗で耐食
性にもすぐれるので、外装材を兼ねる制振金属板として
有利に用いられる。
発明の効果 以上のように、本発明による制振金属板は、中間樹脂
層として熱可塑性ポリイミド樹脂を有するので、常用20
0〜300℃の高温での使用環境下で制振性にすぐれる。更
に、本発明による制振金属板においては、金属板と熱可
塑性ポリイミド樹脂との間に強固な接着が達成されるの
で、耐久性にすぐれ、また、加工性にもすぐれる。
層として熱可塑性ポリイミド樹脂を有するので、常用20
0〜300℃の高温での使用環境下で制振性にすぐれる。更
に、本発明による制振金属板においては、金属板と熱可
塑性ポリイミド樹脂との間に強固な接着が達成されるの
で、耐久性にすぐれ、また、加工性にもすぐれる。
また、本発明による制振金属板は、中間樹脂層として
の熱可塑性ポリイミド樹脂層を溶液塗布やラミネート法
等によつて容易に形成することができるので、量産性よ
く製造することができる。
の熱可塑性ポリイミド樹脂層を溶液塗布やラミネート法
等によつて容易に形成することができるので、量産性よ
く製造することができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これら実施例により何ら限定されるものではない。
これら実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1 200mm×250mm×0.6mm(厚さ)の冷間圧延ステンレス
鋼板(材質SUS304)の間に厚さ25μmの熱可塑性ポリイ
ミド樹脂(三井東圧化学(株)製 LARC-PIS)からなる
フイルムを挟み、油圧プレスを用い、温度290℃、面圧5
0kg/cm2にて5分間加熱加圧した後、加圧下、常温まで
自然冷却させて、制振金属板を得た。
鋼板(材質SUS304)の間に厚さ25μmの熱可塑性ポリイ
ミド樹脂(三井東圧化学(株)製 LARC-PIS)からなる
フイルムを挟み、油圧プレスを用い、温度290℃、面圧5
0kg/cm2にて5分間加熱加圧した後、加圧下、常温まで
自然冷却させて、制振金属板を得た。
この制振金属板について、損失係数(η)の温度依存
性を第1図に示す。損失係数は、上記制振金属板から試
料寸法5mm×40mmの短冊型の試料を作製し、オリエンテ
ツク社製レオバイブロンDDV-3-EP型動的粘弾性自動測定
器にて、3点曲げ方式の治具を用いて測定した。測定
は、温度範囲140〜270℃、昇温速度2.0℃/分、加振周
波数110Hz、変位±25μmにて行なつた。
性を第1図に示す。損失係数は、上記制振金属板から試
料寸法5mm×40mmの短冊型の試料を作製し、オリエンテ
ツク社製レオバイブロンDDV-3-EP型動的粘弾性自動測定
器にて、3点曲げ方式の治具を用いて測定した。測定
は、温度範囲140〜270℃、昇温速度2.0℃/分、加振周
波数110Hz、変位±25μmにて行なつた。
本発明の制振金属板によれば、損失係数は、温度が20
0℃を越えるとき、急激に増大し、250℃付近で0.2程度
に達する。
0℃を越えるとき、急激に増大し、250℃付近で0.2程度
に達する。
また、JISに規定する方法(剪断引張速度はJIS K685
0、T剥離速度はJIS K6854)に準じて求めた接着力は、
剪断引張強度153kg/cm2、T剥離速度10.3kg/25mmであつ
て、高い接着力を示す。
0、T剥離速度はJIS K6854)に準じて求めた接着力は、
剪断引張強度153kg/cm2、T剥離速度10.3kg/25mmであつ
て、高い接着力を示す。
実施例2 200mm×250mm×0.8mm(厚さ)の冷延鋼板の間に厚さ2
5μmの熱可塑制ポリエーテルイミド樹脂(住友ベーク
ライト(株)製 FS-1400)からなるフイルムを挟み、
油圧プレスを用い、温度290℃、面圧5kg/cm2にて10分間
加熱加圧した後、加圧下、常温まで自然冷却させて、制
振金属板を得た。
5μmの熱可塑制ポリエーテルイミド樹脂(住友ベーク
ライト(株)製 FS-1400)からなるフイルムを挟み、
油圧プレスを用い、温度290℃、面圧5kg/cm2にて10分間
加熱加圧した後、加圧下、常温まで自然冷却させて、制
振金属板を得た。
この制振金属板について、損失係数(η)の温度依存
性と接着力を実施例1と同様にして求めた。損失係数
(η)の温度依存性を第2図に示すように、温度が200
℃を越えるとき、急激に増大し、240℃付近で0.3程度に
達する。また、接着力は、剪断引張強度133kg/cm2、T
剥離強度10.5kg/25mmであつて、高い接着力を示す。
性と接着力を実施例1と同様にして求めた。損失係数
(η)の温度依存性を第2図に示すように、温度が200
℃を越えるとき、急激に増大し、240℃付近で0.3程度に
達する。また、接着力は、剪断引張強度133kg/cm2、T
剥離強度10.5kg/25mmであつて、高い接着力を示す。
第1図及び第2図は、それぞれ本発明による制振金属板
における損失係数の温度依存性を示すグラフである。
における損失係数の温度依存性を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−62859(JP,A) 特開 昭63−289067(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】熱可塑性ポリイミド樹脂の層が金属板の間
に挿入接着されてなり、200〜300℃の範囲において、0.
05以上に達する損失係数を有することを特徴とする高温
用制振金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63311495A JP2520294B2 (ja) | 1988-12-08 | 1988-12-08 | 高温用制振金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63311495A JP2520294B2 (ja) | 1988-12-08 | 1988-12-08 | 高温用制振金属板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02155641A JPH02155641A (ja) | 1990-06-14 |
JP2520294B2 true JP2520294B2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=18017916
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63311495A Expired - Lifetime JP2520294B2 (ja) | 1988-12-08 | 1988-12-08 | 高温用制振金属板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2520294B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
DE29506121U1 (de) * | 1995-04-08 | 1995-06-08 | Ruetgers Pagid Ag | Vorrichtung zum Heißverkleben eines Bleches mit einer Unterlage |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6262859A (ja) * | 1985-09-13 | 1987-03-19 | Showa Denko Kk | ポリイミド樹脂組成物 |
JP2594273B2 (ja) * | 1987-05-20 | 1997-03-26 | エヌティエヌ株式会社 | 耐熱性樹脂組成物 |
-
1988
- 1988-12-08 JP JP63311495A patent/JP2520294B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH02155641A (ja) | 1990-06-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2520294B2 (ja) | 高温用制振金属板 | |
JP4504602B2 (ja) | ポリイミド銅張積層板及びその製造方法 | |
JP5023667B2 (ja) | フレキシブルヒーター | |
JP3638404B2 (ja) | フレキシブル印刷配線用基板 | |
US20040211494A1 (en) | Partition or method for producing a partition for a multilayer pressed packet | |
JP2007223205A (ja) | フレキシブル積層板及びその製造方法 | |
JP2004243402A (ja) | 金属箔の接合方法および金属箔繋ぎ装置 | |
JP3943637B2 (ja) | 基材繋ぎ装置 | |
JP5151938B2 (ja) | 金属箔積層フィルムの製造方法 | |
JP2007045923A (ja) | 多層接着シート、熱交換器形成用材料及び熱交換器 | |
US7641758B2 (en) | Method for thermal seaming of polyimides | |
KR20010040968A (ko) | 동박 및 분리 시트의 부분적 접합 방법 | |
JPH10209583A (ja) | フレキシブル金属箔ポリイミド積層板 | |
JP2989132B2 (ja) | ポリアミド積層アルミニウム板の製造方法 | |
JP2003127276A (ja) | ポリイミド金属箔積層板及びその製造方法 | |
JPH02122697A (ja) | フレキシブル金属箔積層板の製造方法 | |
JPS63193977A (ja) | 制振積層体用樹脂組成物 | |
JP2005319633A (ja) | フレキシブル銅張積層板の製造方法 | |
JP2001513115A (ja) | 熱で活性化される硬化成分を有するポリアミドを基盤とするラミネート、カバーレイ、ボンド・プライ接着剤 | |
JP4554839B2 (ja) | ポリイミド金属箔積層板及びその製造方法 | |
JP2002352540A (ja) | フレキシブル金属積層体 | |
JPH09262903A (ja) | ポリアミド樹脂被覆アルミニウム管材およびその製造方法 | |
JP2001041102A (ja) | エンジン部の隔離方法 | |
JP2002237557A (ja) | 銅板積層ヒートシンク及びその製造方法 | |
JP2646593B2 (ja) | 積層板 |