JP2520136B2 - 自動分析装置 - Google Patents

自動分析装置

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JP2520136B2
JP2520136B2 JP62211363A JP21136387A JP2520136B2 JP 2520136 B2 JP2520136 B2 JP 2520136B2 JP 62211363 A JP62211363 A JP 62211363A JP 21136387 A JP21136387 A JP 21136387A JP 2520136 B2 JP2520136 B2 JP 2520136B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は自動分析装置、特に自動的に輸血検査を行う
のに好適な自動分析装置に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、輸血を行う際には、病院側においては、患者
(受血者)から採取した血液について、ABO式、Rh
(D)式等の血液型検査や不規則抗体の同定を行う抗体
スクリーニングやHBs,HBc,ATL,HIV,梅毒等の感染症の検
査を行っているが、感染症の検査については患者担当医
からの依頼があった場合にだけ行うのが普通である。ま
た、血液センタにおいては、献血者(供血者)から採取
した血液について、血液型検査、抗体スクリーニングお
よび感染症の検査を行っている。輸血を行うときは、患
者と同じ血液型(ABO式;Rh式)の血液の供給を血液セン
タから受けるようにしているが、この場合、単に血液型
が同じであるからと云って輸血を行うことはできず、受
血者と供血者の血液を混合したときに、凝集や溶血が起
こらないことを検査した上で輸血を行う必要がある。こ
のような検査は交差適合試験と呼ばれており、受血者の
血清と供血者の血球とを混合する主試験と、受血者の血
球と供血者の血清とを混合する副試験とが行われてい
る。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上述したように、輸血を行なうに当っては、病院側で
は患者の血液型や抗体スクリーニングの検査を行ない、
場合によっては感染症の検査も行なうとともに血液セン
タから供給される同じ血液型の血液との交差適合試験も
行なっている。従来、患者の血液型や抗体スクリーニン
グの検査を自動的に行なうようにした装置は既知であ
り、例えば本願人の出願に係かる特開昭58−105065号公
報に記載されている。この特開昭58−105065号公報記載
の分析装置では、底面の少なくとも一部を傾斜面とした
反応容器を反応ライン上で搬送しながら、サンプルと、
抗原または抗体が固相化された粒子試薬とを分注して凝
集パターンを形成させるようにしている。また、血液セ
ンタにおいて、各種感染症の検査を酵素免疫反応により
行なうようにした自動分析機も既知であり、同じく本願
人の出願に係かる特開昭56−147067号公報に記載されて
いる。この特開昭56−147067号公報記載の酵素免疫自動
測定機では、反応ライン上に予め配列した複数の反応容
器内に、抗原または抗体を固相化した固相を収容してか
ら、サンプル等を分注して酵素活性を測定するようにし
ている。しかしながら、交差適合試験は病院において用
手法により行なわれており、能率良く処理することがで
きなかった。また、検査員の労働力の削減、人的ミスの
排除などのために交差適合試験を自動的に行なうことが
できる分析装置の開発が強く望まれていた。しかしなが
ら、このような交差適合試験を自動的に行なうことがで
きる分析装置が開発されたとしても病院にはこの他に血
液型検査および抗体スクリーニングを自動的に行なう分
析装置を設置する必要があり、設備に多額の経費が掛か
るとともにスペースも多く必要となる欠点がある。特に
2台の自動分析装置を用いるときは、サンプルも2つに
分けなければならないとともに分析結果の統合も面倒と
なる欠点もある。
本発明の目的は、上述した欠点を除去し、血液型、抗
体スクリーニング、感染症の検査等の異なる反応原理に
よる分析を、処理効率良く行うことができると共に、装
置全体も小型にできるよう適切に構成した自動分析装置
を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段および作用〕
本発明による自動分析装置は、反応原理が異なる複数
の反応ライン上で反応容器を搬送する反応容器搬送部
と、 希釈容器内に分析項目に応じた希釈サンプルを選択的
に作成する希釈サンプル作成部と、 前記複数の反応ラインの各希釈サンプル分注位置に移
動可能に設けた共通の希釈サンプル分注手段とを有し、 この希釈サンプル分注手段により、前記希釈サンプル
作成部で作成された希釈サンプルを、前記各希釈サンプ
ル分注位置に到達した反応容器に、分析項目に応じて選
択的に分注して、所望の分析項目に応じた分析を行うよ
う構成したことを特徴とするものである。
〔実施例〕
第1図は本発明の自動分析装置を適用した自動輸血検
査装置の一実施例の全体の構成を示す斜視図であり、第
2図は同じくその線図的平面図ある。符号1はサンプラ
全体を示すものである。本例では分析すべきサンプルを
収容したサンプル容器2は10本を単位としてラック3に
装填してあり、これらのラックを矢印Aで示すように矩
形の経路を経て順次搬送するようにしている。図面を明
瞭とするために、第1図ではラク3の総てにはサンプル
容器2を装填していない。ラック3は点P1で示すサンプ
ル吸引位置に順次のサンプル容器2を位置出しするよう
に間欠的に送られ、このサンプル吸引位置P1に位置出し
されるサンプル容器2に設けられているバーコードおよ
びラック3に設けられているバーコードをバーコードリ
ーダ4によって読取るようにしている。このバーコード
は各サンプルを特定するIDマークや分析項目等を特定す
るマークから構成されており、このバーコードを読取る
ことによりサンプルと分析結果との照合を行うとともに
必要な分析動作を行なうように各部を制御するようにし
ている。
自動分析装置には、未使用のサンプル希釈用プレート
5を積重ねてストックするとともに最下段のプレートか
ら順次排出するサンプル希釈用プレートストッカ6を設
ける。このストッカ6から排出されたサンプル希釈用プ
レート5はエンドレスベルトとして示してある搬送手段
7によって矢印Bで示すようにラック3と平行にステッ
プ状に搬送される。各サンプル希釈用プレート5には第
3図に示すように多数のウエル8−1−1〜8−1−8;
8−2−1〜8−2−8;…8−10−1〜8−10−8をマ
トリックス状に形成してある。本例では1列に8個のウ
エルを配列してある。さらに希釈用プレート5の搬送経
路にはサンプル吸引吐出装置9を設ける。このサンプル
吸引吐出装置9には2本のサンプル吸排プローブ10a,10
bを設けるとともにこれらのプローブをサンプル吸引位
置P1で上下動させる機構と、サンプル吸引位置P1と吐出
位置P2(8個所)との間で往復動させる機構と、サンプ
ルを吸排するためのマイクロシリンジ機構とを設ける。
また、サンプル吸引位置P1と吐出位置P2との間には洗浄
槽11を設け、ここでプローブ先端の内外壁を洗浄するよ
うにする。したがって、プローブ10a,10bはこの洗浄槽1
1の位置でも上下動できるようになっている。
上述したようにサンプル吸引吐出装置9に2本のプロ
ーブ10a,10bを設けるのは、後述するように、1本のサ
ンプル容器2に血漿と血球とが分離して収容されてお
り、これらを別々に分注するためである。また、サンプ
ルの液面検知やサンプルの吐出検知を行なったている
が、これらの機構は自動分析装置において既知であるの
で詳しい説明は省略する。
一方のプローブ10aに血漿サンプルを吸引した後、こ
れを希釈用プレート5の1列のウエル8の4個に次々と
分注し、次に他方のプローブ10bに吸引した血球サンプ
ルを残りの4個のウエル8に順次分注する。このように
して1列分の分注が終わったら、サンプルラック3をA
方向に1ピッチ前身させるとともに希釈用プレート5を
B方向に1ピッチ前進させ、次のサンプル容器2に収容
されているサンプルを希釈用プレート5の次の列のウエ
ル8に同様に分注する。このようにして順次のサンプル
を希釈用プレート5のウエル8に分注するが、この場
合、各サンプルを1列8個のウエル8の全部に分注する
必要はないとともに、2列に亘って分注することもでき
る。
上述したようにサンプルの分注を受けた希釈用プレー
ト5はベルト7によってさらに矢印Bの方向へ搬送され
て希釈液分注装置12による希釈液分注位置P3(8個所)
に位置出しされる。この希釈液分注装置12は8本の分注
ノズルを具え8個の希釈用プレート5の1列8個のウエ
ル8に同時に所定量の希釈液を分注することができるよ
うになっている。
上述したように、所望の希釈液により所望の希釈倍率
で希釈された希釈サンプルをウエル8に収容した希釈用
プレート5はさらに希釈サンプル吸引位置P4(8個所)
に位置出しされる。この希釈サンプル吸引位置P4には希
釈サンプル分注装置13を設け、希釈サンプルを凝集反応
用プレート14および酵素免疫反応用プレート15に選択的
に分注できるようにする。これらの凝集反応用プレート
14および酵素免疫反応用プレート15は、希釈用プレート
5の搬送通路と平行に設けられた凝集反応ライン16およ
び酵素免疫反応ライン17に沿って矢印CおよびDで示す
方向にステップ状に搬送されるように構成する。希釈サ
ンプル分注装置13は4本の吸排プローブ18、これらプロ
ーブを上下動する機構、これらプローブを希釈用プレー
ト5、凝集反応用プレート14、酵素免疫反応用プレート
15および洗浄槽19の間で往復動させる機構、プローブか
ら所定量の希釈サンプルを吸排するマイクロシリンジ機
構、洗浄液をプローブ内に流す機構等を設けてある。
本例の凝集反応用プレート14には、第4図Aに示すよ
うに多数のウエル20−1−1〜20−1−12;20−2−1
〜20−2−12;…20−8−1〜20−8−12をマトリック
ス状に形成し、1列には12個のウエルが配列されてい
る。各ウエル20は第4図Bに示すように円錐状の傾斜底
面20aを有し、この底面には微細なステップを形成し、
凝集反応によって安定した粒子基層が形成されるように
している。
希釈サンプル分注装置13によって希釈サンプルの分注
を終わった希釈用プレート5はストッカ22に順次下方か
ら収納される。これらの使用済み希釈用プレート5は後
にまとめて取出して廃棄するか洗浄して再使用する。一
方、凝集反応用プレート14はストッカ23の最下層から順
次供給され、酵素免疫反応用プレート15はストッカ24の
最下層から順次供給される。
希釈用プレート5のウエル8に収容されている希釈サ
ンプルを希釈サンプル分注装置13のプローブ18により所
定量吸引した後、プローブを凝集反応用希釈サンプル吐
出位置P5(12個所)に移動させ、凝集反応用プレート14
の所定のウエル20に吐出する。どのような希釈サンプル
をどのウエルに吐出するのかについては後に詳述する。
吐出後プローブ18を洗浄槽19の上方位置に移動させた
後、洗浄槽内に侵入させ、洗浄液をプローブから吐出さ
せて内壁を洗浄するとともに洗浄槽内の洗浄液により外
壁を洗浄する。以上の操作を繰り返して所望の希釈サン
プルを凝集反応用プレート14の所望のウエル20に分注す
る。酵素免疫反応を行なう場合には同様の操作により希
釈サンプルを吐出位置P6(4個所)において酵素免疫反
応用プレート15のウエル内に分注する。
希釈サンプルの分注を受けた凝集反応用プレート14は
エンドレスベルト25として示されている搬送手段により
反応ライン16を経て矢印Cで示す方向にステップ状に搬
送され、試薬分注位置P7(12個所)に位置出しされる。
この試薬分注位置P7には試薬分注装置26を設ける。この
試薬分注装置26には12本の試薬分注プローブと、これら
のプローブを試薬容器27と分注位置P7との間で移動させ
る機構と、プローブに対して試薬を吸排するマイクロシ
リンジ機構とを設け、所望の試薬をプレート14のウエル
20内に同時に分注できるように構成する。試薬の分注を
受けたプレート14はさらに矢印Cの方向に反応ライン16
に沿って搬送され、測光装置28に送り込まれる。測光装
置28においてはプレート14のウエル20の底面20aに形成
される粒子の凝集パターンを光電的に検出するが、その
構成および動作については後に説明する。凝集パターン
が検出されたプレート14はさらに目視観察装置29に送ら
れ、ここで凝集パターンを目視により観察できるように
する。このため、目視観察装置29には均一照明光源およ
び観察用透明窓を設けるが、その構成も後に説明する。
目視観察が終わったプレート14はさらに使用済み凝集反
応用プレートストッカ30に最下層から積込まれる。これ
らのプレート14も後にまとめて取出す。
第5図AおよびBは酵素免疫反応用プレート15の構成
を示す平面図および断面図である。本例ではそれぞれ8
個のウエル31を形成した細長いサブプレート15−1〜15
−4を4列配列して構成し、各サブプレートのウエル31
の内壁には同じ抗原または抗体32を固相化したものであ
る。このように1個のサブプレートには1種類の抗原ま
たは抗体を固相化しているので固相化のための処理が容
易になるとともにサブプレートの組合せによって種々の
感染症の分析が可能となる。これらのサブプレート15−
1〜15−4は枠状のキヤリア33に嵌め込み、このキヤリ
アを搬送機構に装着する。サブプレートは使い捨てとす
るが、キヤリア33は繰り返し使用する。
酵素免疫反応用プレートストッカ24から供給され、所
望の希釈サンプルが分注された酵素免疫反応用プレート
15は、そのウエル31内でサンプル中の抗体または抗原と
ウエルに固相化された抗原または抗体32との間で抗原−
抗体反応が行なわれながら搬送され、第1の洗浄位置P8
(4個所)に位置出しされる。この洗浄位置P8には第1
洗浄装置34を設け、ウエル31内の液体を吸引除去した後
洗浄液を給排してウエルの洗浄を行ない、ウエル31の内
壁に固相化された抗原または抗体32と結合したサンプル
中の抗体または抗原と結合してない自由な抗体または抗
原とを分離する。この分離を以後、B−F(Bound−Fre
e)分離と称することにする。第1回目のB−F分離を
行った後、プレート15は試薬分注位置P9に位置出しさ
れ、試薬分注装置35により酵素標識試薬の分注を受け抗
原−抗体反応により酵素を標識した抗原または抗体と、
ウエル31に固相化された抗原または抗体32に結合されて
いるサンプル中の抗体または抗原とを結合させる。次に
プレート15は第2の洗浄位置P10(4個所)に位置出し
され、第2の洗浄装置36により第2回目のB−F分離を
行なう。次にプレート15は試薬分注位置P11(4個所)
に位置出しされ、試薬分注装置37により酵素発色試薬の
分注を受け、ウエル31に結合された酵素の存在下で酵素
発色反応を行なう。プレート15はさらに矢印D方向に搬
送され、試薬分注位置P12(4個所)に位置出しされ、
試薬分注装置38により反応停止液の分注を受け、発色反
応を停止する。このようにして所定の酵素免疫反応を行
った後、プレート15は測光装置28に送られ、ウエル31内
の検液を比色測定する。比色測定後プレート15はストッ
カ39の最下段に送り込み、順次上方へ収納して行き、分
析後プレート15はまとめて取出して廃棄する。
なお、第1図において、2本のマイクロシリンジ40は
サンプル容器2からサンプルを吸引して希釈プレート5
のウエル8へ吐出するサンプル分注装置9のマイクロシ
リンジであり、8本のマイクロシリンジ41は希釈液プレ
ート5のウエル8へ希釈液を分注するための希釈液分注
装置12のマイクロシリンジであり、4本のマイクロシリ
ンジ42は、希釈プレート5のウエル8に収容されている
希釈サンプルを凝集反応用プレート14および酵素免疫反
応用プレート15のウエルに分注する希釈サンプル分注装
置13のマイクロシリンジであり、12本のマイクロシリン
ジ43は、凝集反応用プレート14のウエルに試薬を分注す
る試薬分注装置26のマイクロシリンジである。また、凝
集反応ライン16および酵素免疫反応ライン17はそれぞれ
恒温槽(エアバス)内に設置されており、プレート14の
ウエル内の液体を25℃以上の常温に保つとともにプレー
ト15のウエル内に収容されている液体を、例えば37℃に
保つようにしている。また酵素免疫反応に用いる酵素標
識試薬および発色反応試薬は8℃前後の低温で保冷して
変質を防ぐようにしているが、その他の試薬、希釈液、
洗浄液は室温のままとしている。さらに第1図に示すよ
うに、各種の情報を入力したり、動作指令を入力するた
めのキーボード50、各種データの表示を行なうディスプ
レイ51、各種データの記録を行なうフロッピイデイスク
ドライバ52および分析結果の出力を行なうプリンタ53が
設けられている。
第6図AおよびBは測光装置28の詳細な構成を示すも
のであり、本例では測光装置を凝集反応用プレート14の
ウエル20の底面に形成される粒子パターンを光電的に検
出するのと酵素免疫反応用プレート15のウエル31に収容
されている酵素反応液を比色測定するのに共通に用いる
ようにしている。このために白色光源60、集光レンズ6
1、リレーレンズ62,63、回転フィルタ64、モータ65、ミ
ラー66、絞り67、集光レンズ68、絞り69および光電変換
ディテタク70を設ける。回転フィルタ64には、酵素免疫
反応による検液を比色測定するためそれぞれ異なる波長
λ〜λを透過するフィルタ64−1〜64−5を設ける
とともに凝集パターンを測定する際に白色光を透過する
開口部64−6を設ける。また、ミラー66からディテクタ
70に到る光学系部分は走査ヘッド71を構成し、第6図に
おいて矢印Aで示す方向に移動できるように構成されて
いる。したがってリレーレンズ62からミラー66までの光
路長は変化することになる。凝集反応用プレート14およ
び酵素免疫反応用プレート15は第6図の紙面に垂直な方
向にステップ状に移動されるように構成されている。粒
子凝集パターンを測定するときは回転フィルタ64の開口
部64−6を光路中に挿入するとともに絞り67を光路中に
挿入し、プレート14のウエル20の底面20aに形成される
粒子凝集パターンの像を走査して検出するようにする。
このようにして1列12個のウエル20の底面の粒子凝集パ
ターンを順次検出する。酵素免疫反応の比色測定を行う
場合には、第6図Bに示すように走査ヘッド71を酵素免
疫反応用プレート15まで移動させ、各分析項目に指定さ
れる波長に応じたフィルタ部分64−1〜64−5のいずれ
かが光路中に挿入されるようにするとともに絞り67を光
路から外す。これにより所定の波長の光束がレンズ63に
よりキャリア33およびサブプレート15−1〜15−4の1
つを経てウエル30内の検液に投射され、透過光をディテ
クタ70により受光して比色測定を行う。このようにして
本例では測光装置28において、凝集パターンの検出と比
色測定を行うことができ、これらの検出に別々の測光装
置を設ける場合に比べて測光装置の構成を簡単かつ小形
とすることができる。
第7図は、凝集反応用プレート14のウエル20に形成さ
れた粒子凝集パターンの目視観察装置29の構成を示すも
のである。搬送ベルト7の下方には蛍光灯より成る照明
ランプ80と、照明ランプから放射される光を拡散するス
リガラスより成る拡散板81とを配置し、プレート14の上
方には透明なガラス板82を配置し、このガラス板を透し
てプレート14のウエル20に形成されている粒子凝集パタ
ーンを目視により観察できるようにしている。また目視
観察装置29を通過したプレート14はストッカ30の最下層
に送り込まれるようになっている。
以下、上述した自動分析装置を用いて種々の分析を行
う際の動作について説明する。本例の自動分析装置は輸
血検査装置として構成されており、各種血液型の判定、
各種感染症の検査、交差適合試験を行うものである。血
液型については、ABO式血液型の他にRh式血液型、MNSs
式血液型、P式血液型、Kell式血液型、Lewis式血液
型、Doffy式血液型、Kidd式血液型、Diego式血液型等が
あり、これらの血液型を不規則抗体スクリーニングで判
定するようにしている。また、Rh式血液型の中にはさら
にRh(D)式、Rh(d)式、Rh(C)式、Rh(c)式、
Rh(E)式、Rh(e)式等がある。本発明の装置では凝
集反応によりこれらの血液型の判定を行うようにしてい
る。また、感染症としてはHBs抗原、HBs抗体、HBc
体、梅毒抗体、ATL抗体、HIV抗体等が代表的なものとし
て挙げられるが、これらの感染症は酵素免疫反応により
検査するが、抗原−抗体反応でも検査できる。この場
合、各サンプルについて血液型と感染症とは同時に分析
できるようにしている。交差適合試験としては、受血者
の血清と供血者の血球とを混合して凝集または溶血の有
無を調べる主試験と、受血者の血球と供血者の血清とを
混合して凝集または溶血の有無を調べる副試験とがあ
り、これらの試験は浮遊液として生理食塩水を用いる生
理食塩水法と、これにさらに反応促進剤としてブロメリ
ン、パパイン、フィシン等の酵素を加える酵素法と、血
球を遠心洗浄した後、クームス血清を加えたりブロメリ
ンを加え、さらに遠心して凝集の有無を調べる間接クー
ムス法等があるが、いずれの方法を用いてもすべての抗
体の反応を検出することはできないので、上記3つの方
法を本装置において行うものとする。しかし、本発明の
装置では間接クームス法については、受血者の血清およ
び血球と供血者の血球および血清とを交差分注して検液
を作成する処理まで行えるようにして、装置の小型化を
図っている。
血液型の判定および感染症の検査 血液型の判定および感染症の検査を行う場合には、サ
ンプルラック3には第8図AおよびBに示すようにサン
プルをセットする。すなわち第8図Aでは各サンプルの
血清をそれぞれ1本のサンプル容器2−1−1,2−2−
1……2−5−1に収容するとともに遠心分離した血漿
および血球をそれぞれサンプル容器2−1−2,2−2−
2……2−5−2に収容する。血清サンプルは不規則抗
体スクリーニングおよび感染症の検査を主に行うための
ものであり、血漿および血球はABO式およびRh式血液型
判定を主に行うためのものである。このようにして1本
のラック3には5人分の血液サンプルをセットすること
になる。また、第8図Bに示す場合には、各サンプル容
器2−1〜2−10に各サンプルの遠心分離した血漿およ
び血球を収容しており、この場合には感染症の検査とAB
O式およびRh式血液型判定とを行うものであり、10人分
の血液サンプルがセットされる。以下の説明において
は、第8図Aに示すように、各サンプルの血清と血漿お
よび血球とを2本のサンプル容器に収容するものとす
る。
上述したように各サンプルについて血清サンプルと遠
心分離した血漿および血球サンプルとを2本のサンプル
容器2−1−1〜2−5−1および2−1−2〜2−5
−2に収容したラック3をサンプル吸引位置P1に位置出
しする。先ず、サンプル容器2−1−1に収容されてい
る血清サンプルをサンプル分注プローブ10aにより所定
量吸引する。この分注量は分析すべき項目数に応じて設
定する。このようにプローブ10a内に吸引した血清サン
プルをサンプル吐出位置P2に位置出しされている希釈用
プレート5の1個または複数個のウエル8内に分注す
る。分注後、プローブの内外壁を洗浄槽11において洗浄
する。この間サンプルラック3を1ピッチ前進させ、血
漿および血球サンプルを収容した2番目のサンプル容器
2−1−2をサンプル吸引位置P1に位置出しし、プロー
ブ10aに血漿サンプルを所定量吸引し、次いで血球サン
プルをプローブ10bに所定量吸引する。このようにして
吸引した血漿サンプルを希釈用プレート5の同一列のウ
エル8の1個または複数個に吐出するとともに血球サン
プルを希釈用プレート5の1個または複数個のウエル8
内に吐出する。このようにして1つのサンプルの血清、
血漿および血球サンプルを希釈用プレート5の第1列目
のウエル8−1−1〜8−1−8内に所定量分注し、そ
の後プローブ10a,10bを洗浄する。このような操作をサ
ンプルラック3および希釈プレート5を順次にステップ
送りしながら繰返し、順次のサンプルの血清、血漿およ
び血球サンプルを希釈用プレート5の各列のウエル8に
分注する。
次に、希釈用プレート5は希釈液分注位置P3に位置出
しされ、ここで希釈液分注装置12により所定の希釈液を
所定量分注する。希釈液としては通常生理食塩水を使用
するが他の希釈液を用いることもできる。また、希釈倍
率はそれぞれの反応に応じて設定する。この場合、サン
プルと希釈液とを十分に混合するために、希釈液分注プ
ローブを液中に浸漬させて吸排を繰返すようにすること
もできるが、この場合には希釈液分注プローブの洗浄を
行ってサンプル間でのキャリィオーバを防止する必要が
ある。このようにして所望の希釈サンプルを作成した
後、希釈用プレート5を希釈サンプル吸引位置P4に位置
出しする。この位置では4本の吸排プローブ18を用いて
希釈血清サンプル、希釈血漿サンプル、希釈血球サンプ
ルを凝集反応用プレート14および酵素免疫反応用プレー
ト15のウエルに選択的に分注する。すなわち、希釈血清
サンプルは酵素免疫反応用プレート15の1列のウエル31
内に所定量ずつ分注し、希釈血漿サンプルおよび希釈血
球サンプルは凝集反応用プレート14の1列のウエル20内
に所定量ずつ分注する。本例では酵素免疫反応用プレー
ト15の1列のウエル31は4個あるので4種類の感染症に
ついて同時に検査を行うことができる。また、凝集反応
用プレート14の1列のウエル8は12個あり、4チャンネ
ルでABO式の血液型の表、裏の判定を行い、1チャンネ
ルでRh式血液型の判定を行い、残りの7チャンネルで他
の血液型の不規則抗体スクリーニングを行う。このため
希釈血球サンプルは凝集反応用プレート14の2個のウエ
ル20−1−1〜20−1−2に分注し、残りの10個のウエ
ル20−1−3〜20−1−12には希釈血漿サンプルを分注
する。この場合血漿サンプルの代わりに血清サンプルを
用いてもいいので、希釈血清サンプルを凝集反応用プレ
ート14のウエル20に分注することもできる。
上述したように、酵素免疫反応用プレート15のウエル
31の内壁には所定の抗原または抗体32が固相化されてい
るので希釈血清サンプルの分注とともに免疫反応が始め
られる。一方、凝集反応用プレート14では希釈血漿サン
プルおよび希釈血球サンプルの分注だけでは反応は起こ
らず、試薬分注位置P7において試薬の分注を受けてから
凝集反応が開始される。この凝集反応用試薬としては、
12種類の第1試薬と2種類の第2試薬との14種類の試薬
を用意する。ABO式血液型の判定については2個の希釈
血球サンプルに抗A血清試薬および抗B血清試薬をそれ
ぞれ所定量ずつ分注し、2個の希釈血漿サンフルにA血
球試薬およびB血球試薬をそれぞれ所定量ずつ分注す
る。また、Rh式血液型を判定するために、1個の希釈血
球サンプルに抗D血清試薬を所定量分注する。このRh式
血液型の判定に当たっては反応を促進するためにブロメ
リン等の酵素を第2試薬として分注することもできる。
また、その他の血液型の判定を行うときには、希釈血漿
サンプルにそれぞれ所定の血球試薬を分注する。これら
の凝集反応において、抗原−抗体反応が起こると血球粒
子は互いに凝集し、第9図Aに示すように、ウエル20の
底面20aに一様な粒子凝集パターンが形成されるが、抗
原−抗体反応が生じないときは血球粒子は凝集せず、傾
斜した底面に沈降する粒子は傾斜をころがり落ちて、第
9図Bに示すように円錐形底面20aの中央に集められ、
集積パターンが形成される。
このように凝集パターンが形成された凝集反応用プレ
ート14は測光装置28に送り込まれ、ここで測光される。
凝集反応時間は30分、45分、60分、90分の中から選択で
きるようになっており、本例のように酵素免疫反応をも
行う場合にはその反応時間と等しい45分を選択するのが
好適であるが、これらの反応時間は必ずしも等しくする
必要はない。
凝集パターンの判定を行うときには、第6図Aに示す
ように絞り67を光路中に挿入して直径0.4mmの白色光ビ
ームでウエル20の底面20aを走査し、透過光をディテク
タ70で検出し、その出力信号を処理して第9図Aに示す
凝集パターンおよび第9図Bに示す集積パターンを判別
する。この場合、凝集パターンであるのか集積パターン
であるのかを測光では明確に判別できない場合もあるの
で、目視観察装置29を設け、目視による判定も行えるよ
うにしている。このようにして目視により測定したとき
には、ディスプレイ51のスクリーンを見ながらキーボー
ド50を操作して目視判定結果の入力や測光による判定結
果の訂正などを行う。
酵素免疫反応用プレート15のウエル31に分注された希
釈血清サンプルはウエルの内壁に固相化された抗原また
は抗体32と反応し、サンプル中の抗体または抗原は第10
図Aに示すように固相化抗原または抗体と結合する。次
に洗浄位置P8において洗浄液によりウエル31を洗浄し、
B−F分離を行い、さらに試薬分注位置P9で酵素標識試
薬の分注を受ける。この酵素標識試薬は第10図Bに示す
ようにサンプル中の抗体または抗原と結合する。次に第
2の洗浄位置P10において再び洗浄を行ってB−F分離
をした後、試薬分注位置P11において、酵素発色試薬の
分注を受ける。この酵素発色試薬は標識酵素の存在下で
発色反応を起こし、検液を発色させる。次に試薬分注位
置P12で反応停止液を分注して発色反応を停止させる。
このようにして酵素免疫反応を行ったプレート15をさら
に測光装置28に送り込んで、比色測定を行う。この測光
装置28での測光は第6図Bに示すように回転フィルタ64
の所定の波長のフィルタ部を光路に挿入するとともに絞
り67を光路外に位置させ、直径が例えば3mmの単色光ビ
ームをウエル31内の検液に入射させ、その透過光をディ
タクタ70で受光して比色測定を行う。希釈血清サンプル
中に検査対象とする抗原または抗体が存在する場合には
酵素標識試薬がウエル31に結合され、発色反応が行われ
るが、特定の抗原または抗体が存在しない場合にはB−
F分離によって酵素標識試薬が洗い流されてしまうので
発色反応は起こらない。したがって発色を比色測定する
ことによりHBs抗原、HBs抗体、HBc抗体、梅毒抗体、ATL
抗体、HIV抗体等の存在を検査することができる。
交差適合検査 上述したように交差適合検査としては通常生理食塩水
法、酵素法および間接クームス法の3つを行うが、本例
では生理食塩水法および酵素法のみを実施し、間接クー
ムス法に関しては検液を作成するための交差分注だけを
行うようにしている。先ず、交差適合検査を行う場合に
は、ラック3には第11図に示すように第1番目のサンプ
ル容器3−1に受血者の血漿および血球サンプルを収容
し、残りの9本のサンプル容器3−2〜3−10には供血
者の遠心分離した血漿および血球サンプルを収容する。
勿論、供血者の血液サンプルは受血者の血液型と同一の
ものである。先ず、受血者のサンプルを収容したサンプ
ル容器3−1をサンプル吸引位置P1に位置出しし、所定
量の血漿および血球をそれぞれプローブ10aおよび10bを
用いて第3図に示す希釈プレート5の第1列目の2個の
ウエル8−1−1,8−1−2に分注する。次にプローブ1
0a,10bの洗浄を行い、ラック3を1ピッチ前進させると
ともに希釈用プレート5も1ピッチ前進させ、サンプル
容器3−2内に収容されている第1番目の供血者の血漿
および血球サンプルを希釈プレート5の第2列のウエル
8−2−1および8−2−2にそれぞれ分注する。以下
同様の操作を行って9人分の供血者の血漿および血球サ
ンプルを希釈プレート5の第2列目のウエル8−2−1
および8−2−2から第10列目のウエル8−10−1およ
び8−10−2までに分注する。すなわち、交差適合試験
の場合には希釈プレート5の8行のウエルの内、2行の
ウエルだけを用いてサンプルの希釈を行う。
次に希釈プレート5を希釈液分注位置P3まで移送し、
第1列目の2個のウエル8−1−1および8−1−2に
希釈液すなわち生理食塩水を所定量分注する。以後、希
釈プレート5をステップ送りしながら順次の列の2個の
ウエル8−2−1,8−2−2,……,8−10−1,8−10−2に
生理食塩水を分注する。このようにして所定量の生理食
塩水を分注した後、希釈サンプル吸引位置P4に位置出し
し、希釈サンプル分注装置13により凝集反応用プレート
14に分注する。この分注は、受血者の希釈血漿サンプル
を凝集反応用プレート14の第1列目の9個のウエル20−
1−1〜20−1−9に順次に分注し、希釈血球サンプル
を第2列目のウエル20−2−1〜20−2−9に順次に分
注する。次に希釈プレート5を1ピッチ前進させ、第1
番目の供血者の希釈血球サンプルを凝集反応用プレート
14の第1列目の1番目のウエル20−1−1に分注し、希
釈血漿サンプルを第2列目の1番目のウエル20−2−1
に分注する。次に希釈プレート5をさらに1ピッチ前進
させて第2番目の供血者の希釈血球サンプルを凝集反応
用プレート14の第1列目の2番目のウエル20−1−2に
分注し、希釈血漿サンプルを第2列目の第2番目のウエ
ル20−2−2に分注する。このようにして凝集反応用プ
レート14の第1列目の9個のウエル20−1−1〜20−1
−9には受血者の血漿と9人の供血者の血球とを交差混
合した主試験のための検液が調整され、第2列の9個の
ウエル20−2−1〜20−2−9には受血者の血球と9人
の供血者の血漿とを交差混合した副試験のための検液が
調整されることになる。生理食塩水法の場合には、他に
試薬は加えないので、試薬分注位置P7では何れも試薬は
分注しないが、酵素法の場合には、この試薬分注位置P7
でブロメリン、パパイン、フィシン等の酵素を所定量分
注する。受血者の血液と供血者の血液とが適合するとき
は凝集反応は起こらないので凝集反応用プレート14のウ
エル20の底面20aには第9図Bに示すような集積パター
ンが形成されるが、適合しない場合には凝集反応が起こ
り、ウエル20の底面20aには第9図Aに示すような一様
堆積パターンが形成される。したがって所定の反応時
間、例えば30分経過後、プレート14を測光装置28に送り
込んで上述したパターンを光電的に検出することにより
生理食塩水法および酵素法による交差適合試験を行うこ
とができる。この場合にも目視観察装置29によってパタ
ーンを目視観察して分析の信頼度を上げることができ
る。
次に間接クームス法のための検液を調整する交差分注
動作について説明する。この目的のために、本例の自動
分析装置には、サンプラ1と隣接して恒温槽90を設け、
その内部にラックホルダ91を配列し、各ラックホルダに
はラック92を設ける。さらにラックホルダ91を矢印Eで
示す方向にピッチ送りする機構と、サンプルラック3の
サンプル吸引位置P1を含む移動通路と平行な通路に沿っ
て矢印FおよびGで示すように往復動させる機構とを設
ける。ラックホルダ91には複数のラック92をセットし、
各ラックには10本の空の容器93をセットする。
先ず、サンプルラック3には第11図に示すように1人
の受血者の血漿および血球サンプルと、9人の供血者の
血漿および血球サンプルを収容したサンプル容器3−1
〜3−10をセットし、生理食塩水法および酵素法による
交差適合試験の場合と同じように、希釈用プレート5の
第1列の第1番目および第2番目のウエル8−1−1お
よび8−1−2に受血者の血漿および血球を分注し、第
2列〜第10列の第1番目および第2番目のウエル8−2
−1〜8−10−1および8−2−2〜8−10−2に9人
の供血者の血漿および血球を分注する。
次に、希釈用プレート5を希釈液分注位置P3まで送
り、これらのウエルに希釈液すなわち生理食塩水を所定
量ずつ分注する。次に希釈用プレート5を矢印Bとは反
対方向に移動して再びサンプル吐出位置P2に位置出しす
る。一方、ラックホルダ91にセットした第1番目のラッ
ク92を矢印Fで示す方向に移動させて恒温槽90から排出
させ、容器93を交差混合サンプル吐出位置P13に順次に
位置出しするようにする。上述したようにサンプル吐出
位置P2に再度位置出しされた希釈用プレート5の第1列
の第1番目のウエル8−1−1に収容されている受血者
の希釈血漿サンプルをプローブ10aを用いて吸引し、次
にこのノズルを交差混合サンプル吐出位置P13まで移動
させ、ラック92を矢印Fの方向に順次ピッチ送りしなが
ら、このラックにセットされている10本の容器93に次々
と分注する。この分注後、ラック92を矢印Gの方向に後
退させ、第1番目の容器を再び位置P13に位置出しする
とともに希釈用プレート5を1ピッチ矢印Bの方向に前
進させ、第2列目の第2番目のウエル8−2−2をサン
プル吐出位置P2に位置出しさせる。次にこのウエル8−
2−2に収容されている第1番目の供血者の希釈血球サ
ンプルをプローブ10bにより吸引した後、このノズルを
吐出位置P13まで移動させ、ラック72にセットされてい
る第1番目の容器93に分注する。次にノズルを洗浄し、
希釈プレート5を1ピッチ前進させるとともにラック92
を矢印Fで示す方向に1ピッチ前進させた後、プローブ
10bによりウエル8−3−2に収容されている第2番目
の供血者の希釈血球サンプルを所定量吸引し、これをラ
ック92にセットされている第2番目の容器93に分注す
る。同様の操作を繰り返し、9人の供血者の希釈血球サ
ンプルをラック92にセットされている9本の容器93に順
次分注して間接クームス法による主試験を行うための検
液を作成する。次にラック92を矢印Gで示す方向に後退
させ、ラックホルダ91内に戻した後、ラックホルダを矢
印Eで示す方向に1ピッチ前進させ、空の容器93を保持
する次のラック92を矢印Fの方向に前進させ先頭の容器
93を位置P13に位置出しする。この間に希釈用プレート
5は矢印Hで示す方向に後退させ、第1列目のウエル8
−1−1〜8−1−8を位置P2に位置出しする。次にプ
ローブ10bによりウエル8−1−2に収容されている受
血者の希釈血球サンプルを吸引し、ラック92をF方向に
ピッチ送りしながらそれにセットされている9本の容器
93に分注する。次にラック92を矢印Gで示す方向に後退
させ、先頭の容器を位置P13に位置出しする。この間希
釈用プレート5は1ピッチ前進させ、ウエル8−2−1
〜8−2−8を位置P2に位置出しする。プローブ10bに
よりウエル8−2−1に収容されて第1番目の供血者の
希釈血漿サンプルを吸引し、ラック92の先頭の容器93−
1に分注する。以下希釈用プレート5およびラック92を
1ピッチずつ前進させながら供血者の希釈血漿サンプル
を順次の9個の容器93に分注する。このようにして間接
クームス法による交差適合副試験用の検液を作成する。
分注後、ラック92を矢印Gで示す方向に移動させてラッ
クホルダ91内に戻す。また、希釈用プレート5は矢印B
で示す方向に移送してストッカ22に収納する。以下同様
の操作によりラックホルダ91にセットされているラック
92に装着されている容器に受血者と供血者の交差混合検
液を作成することができる。この操作の終了後、所定反
応時間経過後、容器93をラック92ごとに恒温槽90から取
出し、間接クームス試験機にセットするかまたは用手法
により間接クームス試験を行うことができる。
上述した自動分析装置によれば、輸血検査に必要なAB
O式血液型やRh式血液型の判定は勿論、その他の血液型
を不規則抗体スクリーニングにより判定することができ
ると共に、各種の感染症を検査することができ、さらに
輸血の際に必要な交差適合試験も生理食塩水法および酵
素法で行うことができるので、この自動分析装置を病院
に1台設置しておけば、十分に対応することができ、病
院における設備費および労働力の軽減を図ることができ
る。さらに、分析は自動的に行われるので、人的ミスや
感染による事故をほぼ完全に防ぐことができる。
本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、
幾多の変更や変形が可能である。例えば上述した実施例
ではサンプル分注プローブ10a,10bや希釈サンプル分注
プローブ18を洗浄するようにしたが、吸排パイプの先端
に着脱自在にセットされるディスポ型プローブを用いる
場合には洗浄を行う必要はない。また、上述した例では
酵素免疫反応ライン17は凝集反応ライン16と同様にベル
トでプレートを搬送するものとしたが、酵素免疫反応時
間を凝集反応時間よりも長くとる必要がある場合には酵
素免疫反応ラインを直線的なものではなく、例えばジク
ザク状として反応ライン長を長くすることもできる。さ
らに、ラックの搬送機構、プレートの搬送機構、プロー
ブの移動機構については特に詳細には説明していないが
周知の種々の機構を用いることができる。さらに上述し
た実施例の酵素免疫反応は、ウエルの固相とサンプルと
を先ず反応させ、次に酵素標識試薬を反応させるサンド
イッチ法を採用したが、サンプルと酵素標識試薬とを同
時に固相と反応させる競合法を採用することもできる。
この場合にはウエルに希釈血清サンプルと酵素標識試薬
とを同時に分注するようにするとともにB−F分離を行
う洗浄装置は1台でよい。また、ラックにセットする容
器の個数や、各種プレートに形成したウエルの個数およ
び配列の仕方も上述した例に限定されるものではない。
また、酵素免疫反応を行う反応容器としては、容器内壁
に抗原または抗体を固相化したもの以外にも、上記特開
昭56−147067号公報に開示されているように、抗原また
は抗体を固相化した固相を、分析項目毎に反応容器内に
収容して用いるようにしてもよい。
〔発明の効果〕
本発明によれば、希釈サンプル作成部において、分析
項目に応じた、すなわち所要の希釈倍率および量の希釈
サンプルを選択的に作成し、その希釈サンプルを共通の
希釈サンプル分注手段により、複数の反応ラインの各希
釈サンプル分注位置にある反応容器に、分析項目に応じ
て選択的に分注するようにしたので、異なる反応原理の
分析を、処理効率良く行うことができると共に、装置全
体も小型にできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による自動分析装置の一実施例の全体の
構成を示す図、 第2図は同じくその線図的平面図、 第3図は希釈用プレートの構成を示す平面図、 第4図AおよびBは凝集反応用プレート全体の構成を示
す平面図およびそのウエルの構成を示す断面図、 第5図AおよびBは酵素免疫反応用プレートの構成を示
す平面図および断面図、 第6図AおよびBは測光装置の構成を示す線図、 第7図は目視観察装置の構成を示す線図、 第8図AおよびBは凝集反応および酵素免疫反応を行う
ときのサンプル容器のサンプルラックに対するセット方
法を示す図、 第9図AおよびBは粒子凝集パターンを示す図、 第10図AおよびBは酵素免疫反応を示す図、 第11図は交差分注を行うときのサンプル容器のサンプル
ラックに対するセット方法を示す図である。 1……サンプラ、2……サンプル容器 3……サンプルラック、P1……サンプル吸引位置 P2……サンプル吐出位置、5……希釈用プレート 9……サンプル分注装置、12……希釈液分注装置 P3……希釈液分注位置、13……希釈サンプル分注装置 P4……希釈サンプル吸引位置 P5,P6……希釈サンプル吐出位置 14……凝集反応用プレート 15……酵素免疫反応用プレート 16……凝集反応ライン、17……酵素免疫反応ライン 26……試薬分注装置、P7……試薬分注位置 28……測光装置、29……目視観察装置 34,36……洗浄装置、P8,P10……洗浄位置 35,37,38……試薬分注装置 P9,P11,P12……試薬分注位置 90……恒温槽、91……ラックホルダ 92……ラック、93……検液容器

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】反応原理が異なる複数の反応ライン上で反
    応容器を搬送する反応容器搬送部と、 希釈容器内に分析項目に応じた希釈サンプルを選択的に
    作成する希釈サンプル作成部と、 前記複数の反応ラインの各希釈サンプル分注位置に移動
    可能に設けた共通の希釈サンプル分注手段とを有し、 この希釈サンプル分注手段により、前記希釈サンプル作
    成部で作成された希釈サンプルを、前記各希釈サンプル
    分注位置に到達した反応容器に、分析項目に応じて選択
    的に分注して、所望の分析項目に応じた分析を行うよう
    構成したことを特徴とする自動分析装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の自動分析装置
    において、 前記複数の反応ラインが、凝集反応用ラインおよび酵素
    免疫反応用ラインであることを特徴とする自動分析装
    置。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第2項記載の自動分析装置
    において、 前記反応容器は、前記凝集反応用ラインでは、底面が傾
    斜したウエルを有し、前記酵素免疫反応用ラインでは、
    分析項目に応じた抗原または抗体を固相化状態で収容し
    たウエルを有することを特徴とする自動分析装置。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の自動分析装置
    において、 前記希釈容器を、前記複数の反応ラインに沿う移送ライ
    ン上で搬送するよう構成したことを特徴とする自動分析
    装置。
  5. 【請求項5】特許請求の範囲第4項記載の自動分析装置
    において、 前記複数の反応ラインおよび前記移送ラインを、ほぼ平
    行に配置したことを特徴とする自動分析装置。
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