JP2519957Z - - Google Patents

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JP2519957Z
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【考案の詳細な説明】 「技術分野」 本考案は、自動合焦装置付カメラの遠距離合焦装置に係り、より詳細には、測
距不可能な遠距離の被写体に対して、外部操作によって合焦させることができる
遠距離合焦装置に関する。 「従来技術およびその問題点」 近年、旅行等の携帯用に、自動合焦装置付のいわゆるコンパクトカメラ(レン
ズシャッタ式カメラ)が広く用いられている。旅行等において撮影する写真は、
人物を主体とした記念写真、いわゆるスナップが主である。 ところが、従来の自動合焦装置付コンパクトカメラは、スナップ用としては適
しているが、遠景、例えば、大きな建築物、山岳等の風景撮影には適さなかっ た。以下その理由を説明する。 現在のコンパクトカメラの自動合焦装置は、赤外線アクティブ方式が主流であ
る。この方式は、周知の通り、赤外線を被写体に照射し、被写体からの反射光を
受光素子で受光して三角測量法で被写体までの距離を算出し、この測距距離に応
じた合焦位置まで撮影レンズ(フォーカスレンズ)を駆動して合焦するものであ
る。したがってこの方式では、赤外線を投光する投光素子の出力、受光素子の感
度、投光素子と受光素子の距離(基線長)の制限によって測距可能距離は限定さ
れているのが現状であった。 また現在の自動合焦装置は、至近距離から無限遠の被写体に連続的に合焦する
のではなく、段階的に合焦する。すなわち、測距可能な被写体までの距離を複数
のゾーンに区切り、測距装置の測距値があるゾーン内に含まれた場合には、その
ゾーン内の一点(合焦点)に合焦するように撮影レンズを移動するものである。
したがって、上記合焦点以外の被写体には実際には合焦しておらず、被写界深度
(焦点深度)により合焦したものとみなしているのが実情であった。 この合焦状態にある撮影距離と撮影レンズからフィルムまでの距離との関係お
よび、これらと合焦点との関係を、第7図にグラフで示した。ここで使用したカ
メラは35mm判で、撮影レンズは、焦点距離f=38mm、開放絞F2.8 であ
る。そして、許容錯乱円径d=1/30mmとしたが、その場合の焦点深度は0
.093mmになった。 図中、破線は、合焦状態の撮影距離と撮影レンズからフィルム面までの距離と
の関係を表わす。実線は、撮影レンズを焦点深度一杯に段階的に動かした場合の
撮影距離と撮影レンズからフィルムまでの距離との関係を表わす。この実線にお
いて、水平方向範囲は被写界深度を表わし、垂直方向範囲は焦点深度を表わす。 このグラフから明らかな通り、このカメラにおいて実際に合焦する撮影距離は
、水平方向の実線と破線とが交差する点だけである。この交差する点が合焦点で
ある。そして、合焦点から外れた被写体は、被写界深度によりカバーしている。
製品化されている従来のコンパクトカメラでは、合焦点の数をさらに多数設定し
てあるので、大きく引伸ばさないスナップ写真は、これで十分であった。 しかしながら、遠距離においては、このようなわけにはいかない。なぜなら、 測距不可能な遠距離の被写体は測距できないので、測距不可能な遠距離に合焦点
を設定することができない。つまり、遠距離の被写体は、すべて一つの被写界深
度でカバーされていたのである。なお、このカメラにおける測距可能な最遠距離
は、およそ3mであり、グラフ中斜線で示した領域が、被写界深度によりカバー
される範囲になる。 「考案の目的」 本考案は、上記問題意識に基づいてなされたもので、測距装置で測距できない
程の遠距離撮影において、別操作により合焦できる合焦装置を提供することを目
的とする。 「考案の概要」 本考案による自動合焦装置付カメラの遠距離合焦装置は、撮影レンズを光軸方
向に駆動するレンズ駆動部材と、被写体距離信号を得る測距装置と、この測距装
置からの被写体距離信号に基づき、該被写体距離に応じた量だけ上記レンズ駆動
部材を移動させる合焦機構と、上記レンズ駆動部材を、上記合焦機構による該レ
ンズ駆動部材の移動範囲を超えて、遠距離合焦方向に移動させる遠距離被写体用
手動合焦機構とを備え、上記レンズ駆動部材は、円周部に、同一の円周上に位置
する複数の自動合焦用ラッチと、この自動合焦用ラッチに連続し、該自動合焦用
ラッチより径の大きい円弧上に位置する手動合焦用ラッチとを備えたカムリング
であり、上記合焦機構は、上記測距装置による自動合焦時に自動合焦用ラッチに
係合するロック爪を備え、上記遠距離被写体用手動合焦機構は、手動合焦時には
該ロック爪を、上記合焦機構とは無関係に上記手動合焦用ラッチとの係合可能位
置に位置させることを特徴としている。 「考案の実施例」 以下図示実施例に基づいて本考案を説明する。第1図は本考案の実施例の要部
を示した正面図、第2図は同実施例の底面図である。 本実施例を適用したカメラは、図示しないが、光軸方向に移動可能な撮影レン
ズと、撮影レンズを至近被写体に合焦する位置から無限遠被写体に合焦する位置
まで移動するカム環と、赤外線アクティブ方式の測距装置と、測距装置からの測
距値(被写体距離信号)によってカム環を回動し、撮影レンズを対応する合焦位 置に移動する駆動装置とを備えている。 カム環には、一体にカムリング10が形成されている。カムリング10の外周
には、歯先が同心円周上に位置する複数のラッチ11と、ラッチ11に続いてラ
ッチ11の歯先よりも外方に段階的に突出するラッチ12、13が形成されてい
る。これらのラッチ11、12、13の形成範囲は、撮影レンズの全移動範囲に
対応し、かつ各ラッチ11、12、13のピッチは、合焦点に対応する撮影レン
ズの合焦位置に対応している。このカムリング10とカメラボディ14との間に
は、常時撮影レンズを遠距離合焦位置方向に移動する方向(第1図上左方向)に
回動付勢する引張りばね16が張設されている。なおカメラボディ14は、説明
に要する部分のみ図示してある。 ラッチ11、12、13の近傍のカメラボディ14には、フォーカスロックレ
バー18が揺動自在に軸着されている。このフォーカスロックレバー18の先端
には、ラッチ11、12、13に係合し、カムリング10の遠距離合焦位置方向
への回動を阻止(ロック)するロック爪19が形成されている。さらにフォーカ
スロックレバー18とカメラボディ14との間には、フォーカスロックレバー1
8をそのロック爪19がラッチ11、12、13に係合するロック方向に回動付
勢する付勢部材(引張りばね)20が張設されている。 フォーカスロックレバー18の後端部近傍のカメラボディ14には、ロック解
除レバー22が揺動自在に軸着されている。ロック解除レバー22の一端には、
フォーカスロックレバー18の他端部に当接するロック解除ピン23が植設され
ている。そして、ロック解除レバー22とカメラボディ14との間には、ロック
解除レバー22をロック許容方向に回動付勢する付勢部材24が張設されている
。つまり、付勢部材24は、ロック解除レバー22をそのロック解除ピン23が
フォーカスロックレバー18から離反する方向に回動付勢し、フォーカスロック
レバー18のロック方向回動を許容する。ロック解除レバー22の他端は、カメ
ラボディ14に当接して付勢部材24によるロック許容方向回動位置が規制され
ている。 ロック解除レバー22の他端近傍のカメラボディ14には、電磁石26が装着
されている。電磁石26の鉄心27には、ロック解除レバー22の他端に固着さ れた鉄片25が近接している。したがって、電磁石26に通電されると、鉄心2
7が鉄片25を吸着し、ロック解除レバー22が付勢部材24の回動付勢力に抗
してロック解除方向(第1図上左方向)に回動し、そのロック解除ピン23がフ
ォーカスロックレバー18の他端に係接してフォーカスロックレバー18をロッ
ク解除方向に回動し、ロック爪19をラッチ11から離反させる。 さらに、フォーカスロックレバー18の近傍のカメラボディ14には、L字形
状の合焦モード切替レバー30が揺動自在に軸着されている。合焦モード切替レ
バー30の一端には、フォーカスロックレバー18のロック爪19の内側に係接
可能なピン31が固着され、他端は、カメラボディ14から外方に突出し、操作
ボタン32が装着されている。 合焦モード切替レバー30は、図示しないクリックストップ機構によって3段
階回動位置に切替保持可能である。その第一段階は、ピン31がフォーカスロッ
クレバー18から離反し、そのロック方向回動を、ロック爪19がラッチ11に
係合し得る位置まで許容する自動合焦モードAである(第1図ないし第4図参照
)。第二段階は、ピン31がフォーカスロックレバー18に当接し、これをロッ
ク解除方向にいくらか回動し、ロック爪19がラッチ11には係合しないがラッ
チ12には係合し得る位置に係止する中距離合焦モードMである(第5図参照)
。第三段階は、フォーカスロックレバー18をさらにロック解除方向に回動し、
ロック爪19がラッチ11、12には係合しないがラッチ13には係合し得る位
置に係止する無限遠合焦モードIである(第6図参照)。各モードA、M、I位
置に対応するカメラボディには、それぞれ「AF」の符号、「木」の図形、「山
」の図形が付されている。 次に、上記構成の本実施例の動作について説明する。人物撮影等の通常のスナ
ップ撮影においては、合焦モード切替レバー30を自動合焦モードAに合せてお
く。この状態において、メインスイッチをオフにしてあるか、オンにしていても
レリーズ釦を半押ししていない状態では電磁石26に通電されないので、ロック
解除レバー22は付勢部材24の張力によってロック許容位置に停止している。
したがって、フォーカスロックレバー18が付勢部材20の付勢力によってロッ
ク方向に回動している。つまり、ロック爪19がラッチ11に係合し、カム リング10を回転しないように保持している。 次に、撮影のためにメインスイッチをオンにして構図を決め、レリーズ釦を半
押しすると、自動合焦装置が作動を開始し、測距装置で測距を開始すると共に、
電磁石26に通電し、鉄心27が鉄片25を吸着してロック解除レバー22をロ
ック解除方向に回動させる。すると、フォーカスロックレバー18がロック解除
方向に回動し、ロック爪19がラッチ11とは係合し得ない位置まで回動して停
止する。続いてフォーカシングモータが起動し、測距装置で測距した距離が含ま
れるゾーンの合焦位置までカムリング10を回動する。 カムリング10が合焦位置まで回動したら電磁石26への通電が遮断され、鉄
片25が鉄心27から離反し、ロック解除レバー22が付勢部材24の張力によ
りロック許容方向に回動する。すると、フォーカスロックレバー18が付勢部材
20の張力によってロック方向に回動し、ロック爪19がラッチ11の一つに係
合する。したがって、カムリング10は、付勢部材16の張力とロック爪19の
係止力とによってその位置に保持される。つまり、いわゆるフォーカスロックさ
れる。 自動合焦モードAでの撮影においては、上記動作が繰返される。このモードで
測距範囲外の遠距離の被写体を撮影しても、フォーカシングモータは、ロック爪
19が最端のラッチ11に係合する位置以上に無限遠合焦方向に回動しない。 次に、風景等遠距離の被写体を撮影する場合の操作について説明する。建築物
等無限遠といえるほど遠くない被写体を撮影する場合には、撮影者は自身で操作
ボタン32を中距離合焦モードMに合せる。すると、合焦モード切替レバー30
がロック解除方向に少し回動し、フォーカスロックレバー18をロック爪19が
ラッチ11には係合しないがラッチ12には係合する位置に保持する。したがっ
て、カムリング10は、付勢部材16の付勢力によってラッチ12がロック爪1
9に当接するまで回動する(第5図参照)。この動作により、撮影レンズは、自
動合焦モードA時よりも遠距離の被写体に合焦する。 さらに山岳等無限遠といえる遠景を撮影する場合は、撮影者は、自身で操作ボ
タン32を無限遠合焦モードIに合せる。すると、合焦モード切替レバー30が
ロック解除方向に回動し、フォーカスロックレバー18をそのロック爪19が ラッチ11およびラッチ12には係合しないがラッチ13には係合する位置に保
持する。したがって、カムリング10は、付勢部材16の付勢力によってラッチ
13がロック爪19に当接するまで回動する(第6図参照)。この動作により、
撮影レンズは、自動合焦モードA時および中距離合焦モードM時よりもさらに遠
距離の無限遠の被写体に合焦する。なお、上記中距離合焦モードM時および無限
遠合焦モードI時においては、電池の消耗を避けるために、測距装置を作動しな
い状態にしてもよい。 このように本実施例によれば、測距装置では測距不可能な遠距離の被写体にも
手動により合焦できる。つまり、人物等の近距離の被写体はもとより、風景等の
遠距離の被写体に焦点を合せることができるので、至近距離から無限遠までシャ
ープな撮影が可能となる。 また、合焦モードが自動合焦モードではない場合には、撮影者に注意を促すた
めに、自動合焦モードではないことを表示するLED等の表示部材をファインダ
ー内に設けてもよい。同様に、被写体が最長測距範囲外にあることを表示する表
示部材をファインダー内に設けてもよい。 なお本実施例では、レンズシャッタ式カメラに適用した例を示したが、本考案
は、赤外線アクティブ式測距装置、超音波式測距装置等を備えたカメラであれば
、例えば、電子カメラ、ビデオカメラ等にも適用できる。 「考案の効果」 以上の説明から明らかな通り、本考案は、測距装置で測距不可能な遠距離の被
写体においては、外部操作によって合焦させることができるので、建築物、山岳
等の遠景の撮影においても鮮明な写真を撮ることができる。また、部品点数が少
なく、かさばらないので、コンパクト化を損なわず、しかも低コストで提供でき
る。
【図面の簡単な説明】 第1図は、本考案の一実施例の要部を示した正面図、第2図は同底面図、第3
図は同実施例の自動合焦モード時の合焦動作中の要部を示した正面図、第4図は
同自動合焦モード時の合焦完了時の要部を示した正面図、第5図は同実施例の中 距離合焦モード時の要部を示した正面図、第6図は同実施例の無限遠合焦モード
時の要部を示した正面図、第7図は、合焦状態にある撮影距離と撮影レンズから
フィルムまでの距離との関係および、これらと合焦点との関係を示したグラフで
ある。 10…カムリング(レンズ駆動部材)、11…ラッチ(自動合焦用ラッチ)、
12、13…ラッチ(手動合焦用ラッチ)、14…カメラボディ、16…付勢部
材、18…フォーカスロックレバー、19…ロック爪、20…付勢部材、22…
ロック解除レバー、23…ロック解除ピン、24…引張りばね、25…鉄片、2
6…電磁石、27…鉄心、30、31、32…合焦モード切替レバー、ピン、操
作ボタン(遠距離被写体用手動合焦機構)、A…自動合焦モード、M…中距離合
焦モード、I…無限遠合焦モード

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1)撮影レンズを光軸方向に駆動するレンズ駆動部材と、被写体距離信号を得
    る測距装置と、この測距装置からの被写体距離信号に基づき、該被写体距離に応
    じた量だけ上記レンズ駆動部材を移動させる合焦機構と、上記レンズ駆動部材を
    、上記合焦機構による該レンズ駆動部材の移動範囲を超えて、遠距離合焦方向に
    移動させる遠距離被写体用手動合焦機構とを備え、 上記レンズ駆動部材は、円周部に、同一の円周上に位置する複数の自動合焦用
    ラッチと、この自動合焦用ラッチに連続し、該自動合焦用ラッチより径の大きい
    円弧上に位置する手動合焦用ラッチとを備えたカムリングであり、 上記合焦機構は、上記測距装置による自動合焦時に自動合焦用ラッチに係合す
    るロック爪を備え、 上記遠距離被写体用手動合焦機構は、手動合焦時には該ロック爪を、上記合焦
    機構とは無関係に上記手動合焦用ラッチとの係合可能位置に位置させることを特
    徴とする自動合焦装置付カメラの遠距離合焦装置。

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