JP2519730Y2 - ディファレンシャル装置 - Google Patents

ディファレンシャル装置

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JP2519730Y2
JP2519730Y2 JP4126890U JP4126890U JP2519730Y2 JP 2519730 Y2 JP2519730 Y2 JP 2519730Y2 JP 4126890 U JP4126890 U JP 4126890U JP 4126890 U JP4126890 U JP 4126890U JP 2519730 Y2 JP2519730 Y2 JP 2519730Y2
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JP
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side gear
gear shaft
spline teeth
oil seal
differential
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伸一 高村
環 佐々木
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Toyota Motor Corp
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Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、主として自動車用のディファレンシャル
装置に関するものである。
〔従来の技術〕
この種のディファレンシャル装置としては、例えば
「NISSANパルサー N13型系車の紹介」(昭和61年5月
日産自動車株式会社 発行)に記載されている四輪駆
動車用パワートレーンのフロントディファレンシャル装
置の構造を挙げることができる。
このディファレンシャル装置は、デフケース内の一方
のサイドギヤに対して回転伝達可能に結合されたサイド
ギヤシャフトの外周と、このシャフトと同心状にデフケ
ースから一体的に突出させた筒形状のギヤマウントケー
ス内周との間にオイルシールが設けられている。このオ
イルシールは、トランスミッションオイルとトランスフ
ァオイルとの混合を防ぐためのシールの一つであり、予
め前記ギヤマウントケースの内周に組込まれている。そ
して前記サイドギヤシャフトが後から挿入され、これに
よってオイルシールは、サイドギヤシャフトの外周に油
密をもって接触し、もって前記両オイルが分離された状
態に保持される。
〔考案が解決しようとする課題〕
前記オイルシールはギヤマウントケースの内周に組込
まれている。また前記サイドギヤシャフトは比較的長
く、かつ重量も大きい。このためサイドギヤシャフトを
ギヤマウントケース内へ挿入する場合、相互を同心状態
に保ちつつ作業をするのは難しく、シャフトを前記オイ
ルシールに干渉させてしまう。特にサイドギヤシャフト
の端部には、これを前記サイドギヤに対して回転伝達可
能に結合するためのスプライン歯が形成されており、こ
のスプライン歯がオイルシールに干渉して傷を付ける場
合がある。
本考案の技術的課題は、サイドギヤシャフトの挿入に
際して特殊工具や特別な注意力を必要とすることなく、
オイルシールとの干渉を避けて適正に組付けることがで
きるディファレンシャル装置を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
前記課題を解決するために本考案は、サイドギヤシャ
フトの挿入時に、その外スプライン歯がスリーブ部内周
のオイルシールの箇所に到達する前からこのサイドギヤ
シャフトをデフケースのスリーブ部と同心に保って案内
することを特徴とする。
すなわち本考案のディファレンシャル装置は、デフケ
ース(ディファレンシャルケースの略称)内のサイドギ
ヤに対して回転伝達可能に結合されるサイドギヤシャフ
トと、このシャフトと同心状にデフケースから延長させ
たスリーブ部と、スリーブ部の内周に組み付けられ、こ
のスリーブ部の内周とサイドギヤシャフトの外周との間
を油密に保つオイルシールとを有している。そしてサイ
ドギヤシャフトをスリーブ部の端部側からデフケース内
に向けて挿入することで、このシャフトの端部に形成さ
れている外スプライン歯が前記オイルシールの箇所を通
過して前記サイドギヤ軸心の内スプライン歯に結合され
るように構成されている。
そして前記サイドギヤシャフトの外周には、前記外ス
プライン歯の外径より大径の支持部が形成されている。
また前記スリーブ部の内周に形成されているガイド部
は、前記支持部を案内可能に受承し、かつこの受承状態
でサイドギヤシャフトをスリーブ部と同心状態に保持可
能である。しかも前記ガイド部による支持部の案内は、
サイドギヤシャフトの挿入によってその外スプライン歯
が前記オイルシールの箇所に到達する以前に開始され、
少なくともサイドギヤの内スプライン歯に対する外スプ
ライン歯の噛み合わせが完了した時点では終了するよう
に設定されている。
〔作用〕
前記構成において、サイドギヤシャフトはスリーブ部
の端部側からデフケース内に向けて挿入され、これによ
って前記外スプライン歯がサイドギヤ軸心の内スプライ
ン歯に噛み合って相互が回転伝達可能に結合される。そ
してこの挿入時のサイドギヤシャフトは、その支持部が
前記ガイド部に案内されることで、外スプライン歯が前
記オイルシールの箇所に到達する前からスリーブ部と同
心状態に保持される。したがって前記外スプライン歯が
スリーブ部の内周、特に前記オイルシールに干渉するこ
とが避けられる。
〔実施例〕
次に本考案の一実施例を図面にしたがって説明する。
なお以下の実施例は、四輪駆動車用パワートレーンのフ
ロントディファレンシャル装置に本考案を適用したもの
である。
まず第4図に四輪駆動車用パワートレーンの概要が断
面図で示されている。この第4図においてトランスミッ
ションケース10にはトランスアクスルケース12が組付け
られ、さらにこのトランスアクスルケース12にはトラン
スファケース14が組付けられている。そしてトランスミ
ッションケース10内とトランスアクスルケース12内とは
連通していて、その内部にはトランスミッションオイル
が入れられている。これに対してトランスファケース14
内にはトランスファオイルが入れられている。したがっ
てトランスアクスルケース12とトランスファケース14と
の接合部には、それぞれの内部のオイルを混合させない
ために後述するオイルシール40,46が設けられている。
なおフロントディファレンシャル装置のデフケース20
は、前記トランスアクスルケース12内において回転可能
に支持されている。このデフケース20外周のリングギヤ
50は、トランスミッションケース10内の出力シャフト16
のドライブギヤ17に噛み合って回転伝達を受けるように
なっている。
またデフケース20からその回転軸心と同心状に第4図
の右方向へ延長させたスリーブ部36には、前記トランス
ファケース14内で回転自在に支持されたギヤマウントケ
ース52が回転伝達可能に結合されている。このギヤマウ
ントケース52外周のリングギヤ54は、リヤ出力シャフト
56のドライブピニオン58に噛み合っている。このリヤ出
力シャフト56からリヤ駆動輪(図示しない)に回転が伝
達される。
第1図に第4図の一部が拡大断面図で示されている。
この第1図から明らかなように、前記デフケース20の内
部には左右一対のサイドギヤ22,24が、それぞれデフケ
ース20の回転軸心と同軸心上で回転するように組込まれ
ている。同じくデフケース20の内部には、両サイドギヤ
22,24と噛み合ったピニオン26が、これらサイドギヤ22,
24の回転軸心と直交するピニオンシャフト27の軸心回り
に回転するようにそれぞれ組込まれている。
前記両サイドギヤ22,24の回転軸心、すなわち前記デ
フケース20の回転軸心上に配置された左右のサイドギヤ
シャフト28,30は、サイドギヤ22,24に対しそれぞれ回転
伝達可能に結合されている。この結合構造は、両サイド
ギヤシャフト28,30の先端部に形成された外スプライン
歯28a,30aと、それぞれのサイドギヤ22,24の軸心に形成
された内スプライン歯22a,24aとの噛み合わせによるも
のである。
したがって前記デフケース20に伝えられた回転は、す
でに説明したようにリヤ出力シャフト56からリヤ駆動輪
に伝達されるとともに、サイドギヤ22,24及びピニオン2
6の噛み合いを通じて両サイドギヤシャフト28,30に配分
される。そして、これらのサイドギヤシャフト28,30の
回転はフロント駆動輪(図示しない)に伝達される。
なお両サイドギヤシャフト28,30における各外スプラ
イン歯28a,30aの端部寄りの外周には、リング溝28b,30b
が形成されており、ここにはスナップリング34がそれぞ
れ組付けられている。これらのスナップリング34は第1
図で示されているように、両サイドギヤ22,24の相対向
する端面側に位置し、もってサイドギヤ22,24とサイド
ギヤシャフト28,30との抜け止めを果たしている。
さてパワートレーンの構成及び配置などの関係から、
前記サイドギヤシャフト28,30のうち、図面の右側のサ
イドギヤシャフト28,30のうち、図面の右側のサイドギ
ヤシャフト30は左側のサイドギヤシャフト28と比較して
長く形成されている。また前記スリーブ部36は、この右
側のサイドギヤシャフト30と同心状にデフケース20から
一体に延長させた構成となっている。
このサイドギヤシャフト30においてスリーブ部36内に
位置する部分の外周には、その外スプライン歯30aの外
径よりも大きい径の支持部32が、その軸線に沿って一定
の範囲で形成されている。一方、スリーブ部36の端部寄
りの内周面は、前記支持部32をその軸線に沿って案内可
能に受承するガイド部42となっている。このガイド部42
により支持部32が受承された状態でのサイドギヤシャフ
ト30は、スリーブ部36と同心に保持される。
なお前記スリーブ部36においてそのガイド部42の奥に
は、サイドギヤシャフト30の支持部32を回転可能に支持
するニードルローラベアリング38が組込まれている。ま
たこのスリーブ部36の内部には、前記トランスアクスル
ケース12及びトランスファケース14の接合部と対応する
箇所において、前記支持部32の外周面に油密を保って接
触するオイルシール40が組込まれている。また前記両ケ
ース12,14の接合部内周には別のオイルシール46が組付
けられていて、このオイルシール46は前記スリーブ部36
の外周面に油密を保って接触している。
これらのオイルシール40,46は、すでに説明したよう
に前記両ケース12,14の接合部においてトランスミッシ
ョンオイルとトランスファオイルとを分離状態に保つ機
能を果たす。
前記構成において、フロントディファレンシャル装置
の両サイドギヤシャフト28,30は、第4図に示されてい
るパワートレーンの組付けの最終段階で、それぞれデフ
ケース20に向けて挿入されて組付けが完了する。そこ
で、特に図面の右側に位置する長い方のサイドギヤシャ
フト30の組付けにつき、主として第2図及び第3図にし
たがって説明する。
まずサイドギヤシャフト30を、その外スプライン歯30
aが形成されている端部を先にしてデフケース20のスリ
ーブ部36内に挿入する。このとき、第2図から明らかな
ように前記外スプライン歯30aがスリーブ部36内のオイ
ルシール40の箇所に到達する以前に、サイドギヤシャフ
ト30の支持部32がスリーブ部36のガイド部42に受承され
て案内されている。すなわちこの時点でのサイドギヤシ
ャフト30は、すでにスリーブ部36の軸心と同心状態に保
持されている。したがって外スプライン歯30aあるいは
前記スナップリング34が、オイルシール40のリップ部や
前記ニードルローラベアリング38に干渉することは防止
される。
前記サイドギヤシャフト30がさらに挿入されると、前
記支持部32はオイルシール40のリップ部に接触して移動
を続けるとともに、やがて支持部32が第3図のように前
記ニードルローラベアリング38に受承される。このとき
前記外スプライン歯30aはサイドギヤ24の内スプライン
歯24aに噛み合い始めている。ただし前記支持部32の一
部は、いまだガイド部42に受承されていて、サイドギヤ
シャフト30を前記心出し状態に保持している。
第1図に示されているようにサイドギヤシャフト30が
正規の状態に挿入された時点では、前記外スプライン歯
30aがサイドギヤ24の内スプライン歯24aに完全に噛み合
っている。そしてこのように内スプライン歯24aに対す
る外スプライン歯30aの噛み合いが完了する少し前に、
前記支持部32がガイド部42から外れ、このガイド部42に
よるサイドギヤシャフト30の案内が終了する。
なお前記ガイド部42による支持部32の案内の終了は、
この支持部32が前記ニードルローラベアリング38に安定
して受承された時点、すなわちこのベアリング38によっ
てサイドギヤシャフト30が心出し状態に保持された時点
であってもよい。
〔考案の効果〕
このように本考案は、サイドギヤシャフトの挿入時に
その軸心がデフケースのスリーブ部と同心に保たれるた
め、心出しのための特殊工具や特別な注意力を必要とす
ることなく、前記外スプライン歯がオイルシールに干渉
して傷を付けるといった事態が回避される。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示し、第1図はディファレン
シャル装置の主要部を表した断面図、第2図及び第3図
はサイドギヤシャフトの組付け工程を第1図との対応に
よって表したそれぞれの断面図、第4図は四輪駆動車の
パワートレーンを表した断面図である。 20……デフケース 24……サイドギヤ 24a……内スプライン歯 30……サイドギヤシャフト 30a……外スプライン歯 32……支持部 36……スリーブ部 40……オイルシール 42……ガイド部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】デフケース内のサイドギヤに対して回転伝
    達可能に結合されるサイドギヤシャフトと、このシャフ
    トと同心状にデフケースから延長させたスリーブ部と、
    スリーブ部の内周に組み付けられ、このスリーブ部の内
    周とサイドギヤシャフトの外周との間を油密に保つオイ
    ルシールとを有し、サイドギヤシャフトをスリーブ部の
    端部側からデフケース内に向けて挿入することで、この
    シャフトの端部に形成されている外スプライン歯が前記
    オイルシールの箇所を通過して前記サイドギヤ軸心の内
    スプライン歯に結合されるディファレンシャル装置にお
    いて、 前記サイドギヤシャフトの外周に対して前記外スプライ
    ン歯の外径より大径に形成された支持部と、 前記スリーブ部の内周に形成されて前記支持部を案内可
    能に受承し、かつこの受承状態でサイドギヤシャフトを
    スリーブ部と同心状態に保持するガイド部とを備え、 前記ガイド部による支持部の案内は、サイドギヤシャフ
    トの挿入によってその外スプライン歯が前記オイルシー
    ルの箇所に到達する以前に開始され、少なくともサイド
    ギヤの内スプライン歯に対する外スプライン歯の噛み合
    わせが完了した時点では終了するように設定されたディ
    ファレンシャル装置。
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JP2020106046A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 車両用駆動伝達装置
JP2021109636A (ja) * 2020-01-15 2021-08-02 トヨタ自動車株式会社 車両用動力伝達装置

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