JP2519601B2 - 有機けい素化合物 - Google Patents

有機けい素化合物

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博文 木下
浩一 山口
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な有機けい素化合
物に関し、特に耐熱性、耐薬品性、耐候性が高く、表面
エネルギーが小さいシリコーン系オイルまたはエラスト
マーの原料として有用な有機けい素化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明が提供する有機けい素化合物は、
従来知られていない物質である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、例え
ば耐熱性、耐薬品性、耐候性が高く、表面エネルギーが
小さいシリコーン系オイルまたはエラストマーの原料と
して有用である新規な有機けい素化合物を提供すること
である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1):
【化2】 式中、R,R,R,RおよびRは同一でも異
なっていてもよく、低級アルキル基であり、Rfは、炭
素原子数が8〜10のパーフルオロアルキル基であり、
Xは、−O−または−CH−であり、Xが−O−の場
合、n=3、mは0〜2の整数であり、Xが−CH
の場合、n=0、m=1である、で表される有機けい素
化合物が提供される。
【0005】なお、本発明の有機けい素化合物におい
て、一般式(1)における置換基R,R,R,R
およびRは同一でも異なっていてもよく、低級アル
キル基であり、例えば、メチル、エチル、プロピル、イ
ソプロピル、ブチル基等である。また置換基Rfあるい
はX等を適宜選択することにより、生成するシロキサン
ポリマーの前述した特性を、その用途に応じて変えるこ
とができる。
【0006】本発明の有機けい素化合物は、例えば、下
記一般式(2):
【化3】 (式中、R,R,RおよびRは前記の通りであ
る)で表されるジシロキサンジオールと、一般式
(3):
【化4】 (式中、R,X,mおよびnは前記の通りである)で
表される含フッ素置換基を有するジクロロシランとを、
触媒の存在下で反応させることにより合成することがで
きる。この反応における触媒としては、例えばトリエチ
ルアミン、ピリジン、ジメチルアニリンおよびジエチル
アミン等が有用であり、その添加量は、ジクロロシラン
1モルに対し、1〜6モル、特に2〜3モルが好まし
い。また反応温度は、0〜100℃、特に30〜70℃
が好適である。
【0007】上記の反応は、例えば、前記一般式(2)
および(3)の化合物のそれぞれの溶液を別個に調製
し、これらを触媒を含む溶液中に添加して行なわせるこ
とができる。前記一般式(2)で表されるジシロキサン
ジオールの溶媒としては、メチルエチルケトン、アセト
ン、酢酸エチル等の極性溶媒が好ましく、前記一般式
(3)で表される含フッ素置換基を有するジクロロシラ
ン化合物の溶媒としては、メタキシレンヘキサフルオリ
ド、パーフルオロオクタン、1,1,2−トリクロロト
リフリオロエタン等のフッ素系溶媒が好ましい。
【0008】このようにして得られる一般式(1)で表
される本発明の有機けい素化合物は、シリコーン系オイ
ルまたはエラストマーの原料として有用であり、例え
ば、KOH,(n−CPOH等のアルカリ触
媒またはHSO,CFSOH等の酸触媒の存在
下に従来のヘキサメチルシクロトリシロキサンと同様の
平衡化反応により容易に開環重合して鎖状のシロキサン
ポリマーを生成する。この鎖状のシロキサンポリマーは
各種のシリコーン系オイルまたはエラストマーの原料と
して有用である。特に本発明の有機けい素化合物は、分
子中にフッ素原子を多く含み且つ鎖長の長い置換基を有
しているため、重合して得られるシロキサンポリマーの
耐熱性、耐薬品性および耐候性を高めることができ、さ
らにポリマーの表面エネルギーが小さいことからはっ水
性、はつ油性、離型性なども従来のものよりも高いレベ
ルのものとすることができる。
【0009】
【実施例】実施例1 内容積2リットルの四つ口フラスコに、メタキシレンヘ
キサフルオリド500mlを入れ、これにトリエチルア
ミン41.4gを溶解させた。このフラスコに、300
mlの滴下ロート2本を取付け、一方の滴下ロートに、
下記式(4):
【化5】 で表される含フッ素置換基を有するジクロロシラン12
2.2gをメタキシレンヘキサフルオリド100mlに
溶解した液を入れ、他方の滴下ロートに、式(5):
【化6】 で表されるジシロキサンジオール34.9gをメチルエ
チルケトン150mlに溶解した溶液を入れた。
【0010】次に、フラスコ中のトリエチルアミン溶液
を50℃に昇温したのち、2本の滴下ロートより、それ
それジクロロシラン溶液およびジシロキサンジオール溶
液を、ほぼ同じ滴下速度(約1ml/分)で滴下し、反
応させた。滴下終了後、反応混合物を30分間攪拌し
た。得られた反応生成物を水洗して、副生したトリエチ
ルアミン塩酸塩を除去し、分離された有機層を減圧蒸留
したところ、134℃/3mmHgの留分として化合物
464.3gが得られた(収率71%)。次にこの化合
物を元素分析に供し、またIRスペクトルおよびNMR
スペクトルを測定したところ、下記の結果が得られた。
【0011】 IRスペクトル: 図1に示す。特性吸収(cm−1): 1020(Si−0)、 1000〜1400(C−
F) NMR:δ(ppm)(CCl中、内部標準CHCl
) 0.37〜0.73(m,2H,Si−CH−C) 1.30〜1.77(m,2H,C−CH−C) 2.07〜2.83(m,2H,C−CH−O) 3.23〜3.83(m,4H,C−CH−CF)
【0012】以上の結果から、得られた化合物は、下記
式(6):
【化7】 で表される化合物であることが確認された。
【0013】実施例2 実施例1において、式(4)で表されるジクロロシラン
化合物の代わりに、下記式(7):
【化8】 で表されるジクロロシラン化合物を使用した以外は実施
例1と同様にして化合物を得た。得られた化合物につい
て、実施例1と同様の分析を行なったところ、以下の結
果を得た。
【0014】 IRスペクトル: 図2に示す。1020cm−1にSi−O結合に基づく
ピーク、および1000〜1400cm−1にC−F結
合に基づくブロードなピークが得られた。 NMR:δ(ppm)(CCl中、内部標準CHCl
) 0.58〜1.00(m,2H,Si−CH−C) 1.57〜2.50(m,4H,C−CH−CF)
【0015】以上の結果から、得られた化合物は、下記
式(8):
【化9】 で表される化合物であることが確認された。なお、
(8)式中、Rは、−CHCH−C17であ
る。
【0016】
【発明の効果】本発明が提供する有機けい素化合物は、
例えば耐熱性、耐薬品性、耐候性が高く、かつ表面エネ
ルギーが小さいシリコーン系オイルまたはエラストマー
の原料として有用な新規化合物である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明の有機けい素化合物
のIRスペクトル。
【図2】実施例2で得られた本発明の有機けい素化合物
のIRスペクトル。
フロントページの続き (72)発明者 吉田 彰 群馬県安中市磯部二丁目13番1号 信越 化学工業株式会社 シリコーン電子材料 技術研究所内 (56)参考文献 特開 昭60−163887(JP,A) ソ連国特許869294(SU,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(1): 【化1】 式中、R,R,R,RおよびRは同一でも異
    なっていてもよく、低級アルキル基であり、 Rfは、炭素原子数か8〜10のパーフルオロアルキル
    基であり、 Xは、−O−または−CH−であり、 Xが−O−の場合、n=3、mは0〜2の整数であり、
    Xが−CH−の場合、n=0、m=1である、 で表される有機けい素化合物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
SU869294A1 (ru) 1977-04-19 1982-09-15 Предприятие П/Я В-8415 Пентаметил [4,4-бис(трифторметил)-5,5,6,6,7,7,7-гептафторгептил

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JPS60163887A (ja) * 1984-02-07 1985-08-26 Toyo Soda Mfg Co Ltd シクロシロキサン誘導体

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