JP2518303B2 - ディ―ゼル機関用噴射率制御装置 - Google Patents

ディ―ゼル機関用噴射率制御装置

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JP2518303B2
JP2518303B2 JP62229855A JP22985587A JP2518303B2 JP 2518303 B2 JP2518303 B2 JP 2518303B2 JP 62229855 A JP62229855 A JP 62229855A JP 22985587 A JP22985587 A JP 22985587A JP 2518303 B2 JP2518303 B2 JP 2518303B2
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    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B3/00Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition
    • F02B3/06Engines characterised by air compression and subsequent fuel addition with compression ignition

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  • High-Pressure Fuel Injection Pump Control (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は圧電式アクチュエータを用いてパイロット噴
射を制御するディーゼル機関用噴射率制御装置に関する
ものである。
〔従来の技術〕
従来より、ディーゼル機関の燃料噴射時においてパイ
ロット噴射(メイン噴射の前に予備的に噴射する)を行
うことによって、ディーゼル機関の発生する騒音および
有害排気ガスが低減されることが知られている。例えば
特願昭59−260639号ののディーゼル機関用燃料噴射装置
では第10図および第11図に示すようなパイロット噴射を
行っている。この第10図において、2は可変容積室であ
り、燃料の吸入から噴射までを周期的に行う燃料噴射ポ
ンプ1に連通し、かつ圧電式アクチュエータ3の伸縮に
より容積が変化する。この圧電式アクチュエータ3には
圧力センサ3aが備えられており、燃料噴射ポンプ1内の
圧力を検出する。7は駆動手段であり、圧力センサ3aか
らの出力電圧よって圧電式アクチュエータ3を収縮す
る。
上記の構成による動作を第11図に基づいて説明する。
燃料噴射ポンプ1内の燃料圧送時の燃料圧(圧力センサ
3aの出力電圧(a)によって示される)によって、可変
容積室2を介して圧電式アクチュエータ3が押圧され、
これによって圧電式アクチュエータ3に電圧が発生する
((b)欄)。燃料圧が高まるに従い図示しない噴射弁
の開弁圧、例えば160Kg/cm2((b)欄)に達すると噴
射が開始するとともに、圧力センサ3aでの出力電圧も高
まる。この出力電圧が予め定められたスレッショルド電
圧Vthに達すると、駆動手段7によって圧電式アクチュ
エータ3が収縮され、これによって可変容積室2の容積
が拡大し燃料圧が一時的に開弁圧より低下し噴射が跡絶
える((c)欄)。これによって、パイロット噴射が行
われる。さらに、燃料圧が高まり再び開弁圧を超えると
噴射が始まり、燃料圧が開弁圧より低下したときに噴射
が終了する((c)欄)。これによって、メイン噴射が
行われる。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、例えば経時変化等により噴射弁の開弁
圧が、第11図に示すように160Kg/cm2から140Kg/cm2に低
下すると、パイロット噴射部分が広がることにより噴射
量が多くなり有効なパイロット噴射が実現され得ないの
で((d)欄)、騒音,有害ガス排気が低減されずに悪
化するという問題が生じる。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたも
のであり、経時変化により噴射弁の開弁圧が変化しても
有効なパイロット噴射を行うことのできるディーゼル機
関用噴射率制御装置を提供することを目的とするもので
ある。
〔問題点を解決するための手段〕
第1図は本発明に基づくディーゼル機関用噴射率制御
装置の原理構成を示すブロック図である。本図におい
て、1は燃料噴射ポンプであり、燃料の吸入から噴射ま
でを周期的に行う。2は可変容積室であり、燃料噴射ポ
ンプ1に連通し、かつ圧電式アクチュエータ3の伸縮に
より容積が変化する。この圧電式アクチュエータ3は圧
力センサ3aを備え、印加電圧により伸縮する。4はピー
ク電圧検出手段であり、非パイロット噴射時における圧
力センサ3aの発生電圧のうちピーク電圧VOを検出する。
5は基準ピーク電圧設定手段であり、ピーク電圧VOに対
して基準ピーク電圧VOBを設定する。6はスレッショル
ド電圧設定手段であり、基準ピーク電圧VOBに対するピ
ーク電圧VOの変化分に比例してスレッショルド電圧Vth
を高低する。7は駆動手段であり、圧力センサ3aの発生
電圧とスレッショルド電圧Vthとの大小関係によって圧
電式アクチュエータ3を収縮させる。なお、ピーク電圧
検出手段4,基準ピーク電圧設定手段5およびスレッショ
ルド電圧設定手段6は制御部10を形成する。また、制御
部10および駆動手段7は噴射率制御装置8を形成する。
〔作 用〕
上記の構成により、ピーク電圧検出手段4では非パイ
ロット噴射時における圧力センサ3aに発生する電圧のう
ちピーク電圧VOを検出する(第2図の曲線D)。これに
よって、スレッショルド電圧設定手段6では、基準ピー
ク電圧設定手段5によって、例えばディーゼル機関の運
転状態から定まる基準ピーク電圧VOB(第2図の曲線
C)とこのピーク電圧VOとの電圧差Δeをとり、パイロ
ット噴射時期を定めるスレッショルド電圧Vthをこの電
圧差Δeに比例して高低させる(例えば第2図において
スレッショルド電圧をVthからVth′に低下させる)。こ
れによって、例えば経時変化による噴射弁の開弁圧が変
動しても、有効なパイロット噴射が行われる。このこと
は第2図に示されるように、従来のもの(曲線B)では
パイロット噴射が不完全であり(一時的に開弁圧より低
下しないためパイロット噴射とメイン噴射の区別がつか
ない)、本発明のもの(曲線A)では有効なパイロット
噴射が行われている。
特に本発明では、燃料の吸入から噴射までを周期的に
行う噴射ポンプにおける圧力室の圧力がどこまで上昇し
たかを表すピーク圧に応じて、圧電式アクチュエータを
収縮させる時期を決定している。
燃料の吸入から噴射までを周期的に行う噴射ポンプで
は、噴射ポンプのノズル開弁圧が経時劣化等により低下
した場合、噴射ノズルが低圧で開弁するため圧力室の圧
力が逃げやすくなる。従って噴射開始時期が早まる一
方、終了時期は遅れることになり、その結果、ノズル開
弁圧が低下すると噴射期間が長くなり噴射燃料圧力のピ
ーク圧は通常より低下し、噴射圧力波形は緩やかに上昇
下降変化するものとなる。さらにまた、圧力室のピーク
圧そのものは、ノズル開弁圧のみならず、噴射ポンプ本
体の温度や経時変化に起因したリーク量の変化によって
も直接的に影響を受ける。
ここでパイロット噴射は、噴射圧力の上昇途中の最適
な時期で圧電式アクチュエータを収縮させて圧力室の容
積を拡大して圧力を強制的に低下させることにより、噴
射ノズルを一旦自動的に閉弁させて噴射を中断するもの
であるため、燃料圧力に対する圧電式アクチュエータの
収縮時期が非常に重要な制御要素であるといえる。
ここで、パイロット噴射を実現するためにアクチュエ
ータを収縮させるタイミングでは、圧力室の圧力は最大
値であり、つまり収縮時期はパイロット噴射の圧力の最
大値となる時期である。従って、そのポンプ全体の経時
変化を最も代表するパラメータである、主噴射時の圧力
室の圧力波形のピーク値を用いて、パイロット噴射を実
現するためのアクチュエータの収縮時期を定めれば、今
度は逆にパイロット噴射の波形を管理することが出来る
ようになる。
このように、非パイロット時のポンプの上昇圧力の波
形をピーク値という代表パラメータで容易に検出し、こ
のピーク値を、パイロット噴射時のピーク圧力を設定す
る時期に反映することで、ポンプやノズルが劣化して噴
射波形が緩やかになったときは圧力室圧力が低めの早い
時期にアクチュエータを収縮させることによって、パイ
ロット噴射波形を適切な大きさで形成でき、ポンプの経
時変化があったとしても主噴射と連続しないように区分
けして適正なパイロット噴射を実現することができる。
さらに、非パイロット噴射時のピーク圧力の基準値を
運転状態に応じて設定してあるので、ピーク時の圧力に
応じてアクチュエータを収縮させる時のスレッショルド
圧力を一律に決定するのではなく、運転状態を加味した
アクチュエータの収縮タイミングを設定でき、より一層
パイロット噴射の制御精度を高めることができる。
〔実施例〕
第3図は本発明を適用したディーゼル機関用噴射装置
である。この図において、ディーゼル機関用噴射装置
は、燃料噴射ポンプ1および噴射率制御装置8から構成
されている。
まず始めに、噴射制御装置8による噴射ポンプ1の噴
射率の一般的な制御方法について説明する。なお、噴射
ポンプ1および噴射制御装置8の詳細については後述す
る。ポンプ室12の圧力が上昇するとともに、この圧力に
より可変容積室2を介して圧電式アクチュエータ3が加
圧されるので圧電式アクチュエータ3の端子間に電圧が
発生する。その後、ポンプ室12の圧力が噴射弁19の開弁
圧を越えると、デリバリ弁13cを介して噴射弁19から噴
射し始める。制御部10において、圧力センサ3aに発生し
た電圧が所定の電圧(以後、スレッショルド電圧Vth
称する)に達したと判定されると、駆動手段7を介して
圧電式アクチュエータ3をショートする。これによっ
て、圧電式アクチュエータ3は収縮するとともに可変容
積室2の容積が拡大しポンプ室12の圧力が低下するの
で、噴射弁19からの噴射が一時中断され、これによりパ
イロット噴射が行われる。その後、ポンプ室12の圧力が
再び噴射弁19の間弁圧を越え、噴射が再開する。この噴
射はメイン噴射として行われる。したがって、例えば噴
射弁19の開弁圧が変動しても最適なパイロット噴射を得
るためには、スレッショルド電圧Vthの設定が重要とな
る。このため、このスレッショルド電圧をどのように設
定すべきかを知るために、種々の実験を行った結果、第
4図に示すような関係を見出した。この図は噴射弁19の
開弁圧と圧力センサ3aの発生電圧との相関関係を示す図
である。この図において、VOは非パイロット噴射時にお
ける圧力センサ3aに発生したピーク電圧である。また、
VSはパイロット噴射時における基準電圧である。ピーク
電圧VOおよび基準電圧VSは、噴射弁19の開弁圧と相関関
係がある。ここで、スレッショルド電圧VthはVth=VS
VGで示され、このVGは圧電式アクチュエータ3の収縮量
を大きくするために予め圧電式アクチュエータ3に印加
する初期電圧であり、これについては後述する。したが
って、噴射弁19の開弁圧の低下におけるピーク電圧VO
減少に対して、基準電圧VSの設定値を減少させる必要が
ある。そのために、従来基準電圧VSをVS=K・Voa(K
は定数であり、Voaはパイロット噴射後のメイン噴射ピ
ーク電圧である)と設定することが考えられるが、この
場合、噴射弁19の開弁圧の低下量に対する補正が一定比
率であるので開弁圧低下時におけるフェイスカム17の移
動領域が燃料の高圧送部分に移行するために噴射弁19か
ら噴射される量が多くなるので、この設定による基準電
圧VSではパイロット噴射を最適に制御することができ難
い。したがって、噴射弁19の開弁圧の変化を正確に検出
し、その変化分に応じた基準電圧VSを設定する必要があ
る。そのために、非パイロット噴射時におけるピーク電
圧VOに対する基準ピーク電圧VOSを設定し、この基準ピ
ーク電圧VOSに対する、検出したピーク電圧VOの変化分
を検出し、その変化分に応じて基準電圧VSを補正するこ
とによってスレッショルド電圧Vthを設定する。
次に上記のスレッショルド電圧Vthを設定するための
制御部10について説明する。第5図は本発明に適用する
制御部10のブロック図である。この図において、41はピ
ーク電圧検出回路でありピーク電圧検出手段4を形成を
形成し、圧力センサ3aで検出される電圧のうちピーク電
圧を検出する。52は回転数検出回路であり、回転数検出
センサ51を介してディーゼル機関の回転数を検出する。
54は負荷検出回路であり、負荷検出センサ53を介してデ
ィーゼル機関の負荷状態を検出する。55は燃料供給検出
回路であり、圧力センサ3aの出力電圧により燃料の圧送
から圧送終了までを検出する。61はマイクロコンピュー
タであり、ディーゼル機関の運転状態によって基準ピー
ク電圧VOBを設定し、この基準ピーク電圧VOBと検出され
たピーク電圧VOによりスレッショルド電圧Vthを設定す
る。このマイクロコンピュータ61にはバックアップRAM6
2が内蔵されており、スレッショルド電圧Vthを設定する
ためのデータが更新され、常備記憶されている。上記の
回路52,54,55およびマイクロコンピュータ61は基準ピー
ク電圧設定手段5,スレッショルド電圧設定手段6を形成
する。なお、圧電式アクチュエータ3を駆動させるため
の比較回路71および駆動回路70(以上駆動手段7を形成
する)を付して示す。この比較回路71は、圧力センサ3a
からの出力電圧とマイクロコンピュータ61からのスレッ
ショルド電圧Vthとを比較し、その結果によって駆動回
路70を動作させる。
第6図は本発明の制御部10の具体例を示す回路図であ
る。この図において、圧力センサ3aは後述するPZTと称
されるセラミック材からなるPZTセンサ31aである。ピー
ク電圧検出回路41はピークホールド回路41aからなり、
この回路41aの出力電圧は、A/Dコンバータ200を介してA
/D変換されてマイクロコンピュータ61に入力される。な
お、このピークホールド回路41aは通常気筒数分だけ設
けられる。回転数検出センサ51は角度検出用パルサー51
aおよび角度センサ51bからなる。この角度検出用パルサ
ー51aは図示しないポンプドライブシャフトに配置さ
れ、その外周上に所定の角度毎に突起またはスリットが
設けられ、ポンプドライブシャフト1回転当たり例えば
37パルス発生するように構成されている。また、角度セ
ンサ51bは角度検出用パルサー51aの突起またはスリット
をマグネットピックアップあるいはフォトインタラプタ
等からなり、角度信号に変換する。回転数検出回路52は
波形整形回路52aからなり、この波形整形回路52aは角度
センサ51bからの角度信号をデジタル信号に波形整形し
てマイクロコンピュータ61に入力する。負荷検出センサ
53はアクセル開度センサ53aおよびアイドルスイッチ53b
からなり、アクセル開度センサ53aの出力信号はA/Dコン
バータ200を介してA/D変換されてマイクロコンピュータ
61に入力される。また、アイドルスイッチ53bの出力信
号は、負荷検出回路54としての入力整形回路54aを介し
てマイクロコンピュータ61に入力される。なお、A/Dコ
ンバータ200は回転数検出回路52および負荷検出回路54
の一部を兼用しており、マイクロコンピュータ61によっ
てこれらの回路52,54の切り換えを行っている。燃料供
給検出回路55はコンパレータ55aからなり、このコンパ
レータ55aではPZTセンサ31aの出力電圧と基準電圧Vref
との比較し、その結果をマイクロコンピュータ61に送出
する。マイクロコンピュータ61は例えばモトローラ社の
6801タイプのCPU61a,ROM,I/Oポート等からなる。なお、
マイクロコンピュータ61に内蔵されているバックアップ
RAM62には常に定電圧回路62aから電圧が供給され、メモ
リされた内容が保持される。
上記の構成により以下制御部10の動作を第7図のタイ
ミングチャートによって説明する。まず始めに、PZTセ
ンサ31aからの出力電圧はピークホールド回路41aに送出
され、この電圧のうちピーク電圧がホールドされる。こ
のピーク電圧はA/Dコンバータ200を介してA/D変換され
てCPU61aに入力される。また、アクセル開度センサ53a
の出力電圧(これによってディーゼル機関の負荷状態が
検出される)もA/Dコンバータ200を介してA/D変換され
てCPU61aに入力される。アイドルスイッチ53bではオン
のときすなわちディーゼル機関がアイドル状態のとき入
力整形回路54aを介して“1"レベル信号がCPU61aに入力
され、オフのときすなわちディーゼル機関がアイドル状
態のとき入力整形回路54aを介して“0"レベル信号をCPU
61aに入力される。一方、角度検出用パルサー51aの回転
によって角度センサ51bから出力される回転角度信号NP
は、波形整形回路52aを介して波形整形され((c)
欄)CPU61aのインプットキャプチャー割込み端子(IC
R)に入力される。このインプットキャプチャー割込み
では回転角度信号NPのパルス数を計数しディーゼル機関
の回転数を検出する。
CPU61aでは後述する第7図のフローチャートにより処
理がなされる。すなわち、CPU61aは、ディーゼル機関の
運転状態を読み込む運転状態読込み手段と、燃料の圧送
から圧送終了までの燃料供給期間を読み込む燃料供給期
間読込み手段と、ピーク電圧を読み込むピーク電圧読込
み手段と、運転状態読込み手段からの出力によって基準
ピーク電圧を設定する基準ピーク電圧設定手段と、基準
ピーク電圧に対するピーク電圧の変化分をとる演算手段
と、演算手段からの変化分を記憶する憶手段と、記憶手
段に記憶された変化分を読出、この変化分によって基準
電圧を補正する補正手段と、補正手段からの基準電圧に
よりスレッショルド電圧を設定するスレッショルド電圧
設定手段とを有する。これによって、CPU61aの出力ポー
トからD/Aコンバータ240を介してコンパレータ71aの反
転入力端子(−)にスレッショルド電圧が与えられ、一
方、コンパレータ71aの非反転入力端子(+)にPZTセン
サ31aからの出力電圧が与えられる。このコンパレータ7
1aでは、PZTセンサ31aからの出力電圧がスレッショルド
電圧Vthを超えると(第6図の(a)欄)、ワンショッ
トマルチ回路220を介して駆動回路70に制御信号TRIG1信
号(振幅500μsのパルス信号)を送出する(第6図の
(e)欄)。これによって、駆動回路70は圧電式アクチ
ュエータ3をショートさせ、圧電式アクチュエータ3を
収縮させる。また、駆動回路70には、CPU61aのOCR端子
からワンショットマルチ回路230を介して、ゲタ上げ信
号TRIG2(振幅500μsのパルス信号)が入力される(第
6図の(f)欄)。このゲタ上げ信号TRIG2は、燃料噴
射ポンプ1の吸入ポート11cが閉じてから次の燃料圧送
まで間、例えば燃料圧送から角度センサ51bの回転角度
信号NPが7パルス半、または図示しないクランク軸の回
転角にして約146゜経過後(第6図の(b)欄)、前述
した初期電圧VGを駆動回路70を介して圧電式アクチュエ
ータ3に与える。なお、燃料圧送の開始PSは、コンパレ
ータ240において、PZTセンサ31aの出力電圧が基準電圧V
refに達したときとし、燃料の圧送終了PEはPZTセンサ31
aの出力電圧が基準電圧Vrefより低下したときとする
(第6図の(a)欄)。このとき、燃料圧送開始の信号
はCPU61aの入力ポートP11(インバータ250を介して)お
よびIRQ1に入力され、燃料の圧送終了の信号はCPU61aの
入力ポートP11(インバータ250を介して)およびIRQ1に
入力される。これによって、CPU61aはゲタ上げ信号TRIG
2の出力する時期を設定することができる。また、パイ
ロット噴射を制御域をはずれると、CPU61aでは、出力ポ
ートP15から“0"レベル信号をワンショットマルチ回路2
20,230のリセット端子(R端子)に送出することによっ
て、ワンショットマルチ回路220,230からの制御信号TRI
G1,ゲタ上げ信号TRIG2が中止される。また、駆動回路70
ではTRIG1信号によって圧電式アクチュエータ3をショ
ートしたとき流れる電流を充電し、TRIG2信号よってこ
の充電した電圧を圧電式アクチュエータ3に印加する
(この電圧は上記した初期電圧VGに当たる)。次に、CP
U61aの処理動作を第7図のフローチャートによって説明
する。この図において、ステップ1000では、ピークホー
ルド回路41aのリセット等のイニシャライズが行われて
ステップ1010に至る。ステップ1010では、ディーゼル機
関の運転状態を判別するために、角度センサ51aからの
回転角度信号NP,アクセル開度センサ53aからの出力信号
およびアイドルスイッチ53bからの出力信号を読み込
み、ステップ1020に至る。ステップ1020では、コンパレ
ータ240の出力信号を読み込み、燃料の圧送が終了した
か否かを判断し、燃料の圧送が終了した場合にはステッ
プ1030に至り、燃料の圧送が終了していない場合には気
筒の更新を行わずにステップ1040に至る。ステップ1030
では、気筒の更新をするために更新前の気筒番号iに1
だけ増加しステップ1040に至る。ステップ1040では、デ
ィーゼル機関の運転状態がパイロット噴射領域であるか
否か判別し、パイロット噴射領域である場合には、ステ
ップ1050〜1110の処理を行いステップ1010に再び戻る。
パイロット噴射領域でない場合にはステップ1120〜1150
の処理を行いステップ1010に再び戻る。まず始めに、ス
テップ1050〜1110の処理について説明する。ステップ10
50では、ピーク電圧VO(i)のA/D変換が完了したか否
かを判別し、A/D変換が完了している場合には、ステッ
プ1060に至りA/Dコンバータ200のA/D変換値をリセット
しステップ1070に至る。A/D変換が完了していない場合
にはステップ1070に至る。ステップ1070では、コンパレ
ータ240の出力信号を読み込み、燃料の圧送が終了した
か否かを判断し、燃料の圧送が終了した場合にはステッ
プ1080に至り、燃料の圧送が終了していない場合には再
びステップ1010に戻る。ステップ1080では、読み込んだ
ピーク電圧VO(i)のA/D変換値DO(i)を取り出し、
ステップ1090に至る。ステップ1090では基準ピーク電圧
VOBのデジタル量DOBに対するピーク電圧VO(i)のA/D
変換値DO(i)のズレ量ΔE(i)を算出し(ΔE
(i)=DO(i)−DOB)、ステップ1100に至る。ステ
ップ1100では、ズレ量ΔE(i)が所定値A(A/D変換
等による誤差等内での値)以内であるか否かを判別し、
ズレ量ΔE(i)が所定値A以上である場合には、この
ズレ量ΔE(i)を気筒毎にバックアップRAM62に記憶
して置く。ズレ量ΔE(i)が所定値A未満の場合に
は、このズレ量ΔE(i)をバックアップRAM62に記憶
せずにステップ1010に再び戻る。
次に、ディーゼル機関の運転状態がパイロット噴射領
域にある場合のステップ1120〜1150の処理について説明
する。ステップ1120では、ディーゼル機関の運転状態か
ら圧電式アクチュエータ3をショートさせるスレッショ
ルド電圧Vth(i)を設定しステップ1130に至る。ステ
ップ1130では、バックアップRAMに記憶したズレ量ΔE
(i)を取り出し、スレッショルド電圧Vth(i)の補
正値ΔVth(i)とズレ量ΔE(i)との相関関係(予
めROMのメモリマップに記憶して置く)から補正値ΔVth
(i)を求め(第8図)、ステップ1140に至る。ステッ
プ1140では補正値ΔVth(i)によりステップ1120で算
出したスレッショルド電圧Vth(i)を(Vth(i)=V
th(i)+ΔVth(i))補正し、ステップ1150に至
る。ステップ1150では、補正したスレッショルド電圧V
th(i)をCPU61aの出力ポートにセットしてステップ10
10に再び戻る。
次に、燃料噴射ポンプ1について第3図により説明す
る。この図において、ケーシング13のシリンダボア14内
に摺動自在に支持されたプランジャ11はエンジン回転数
の1/2に同期して回転往復運動を行い、これによってプ
ランジャ11の先端面とシリンダボア14との間にポンプ室
12が形成される。このプランジャ11の回転往復運動は、
エンジンの回転がギャまたはタイミングベルトを介して
駆動軸(図示せず)に伝達されることによりプランジャ
11が同軸的に回転駆動する回転運動と、ばね(図示せ
ず)により常時この図の左方に付勢され、かつローラ18
に係合しているフェイスカム17の形状に対して、プラン
ジャ11が回転しながら従うことにより生じる往復運動と
からなり、これらの回転運動および往復運動は常に同時
に行われる。プランジャ11は、その外周に、1個の分配
ポート11aとエンジン気筒数と同数の吸入ポート11c,11
c′とが形成されている。ケーシング13には、低圧室16
と、この低圧室16をシリンダボア14に連通する吸入通路
13aと、外部の各噴射弁19をシリンダボア14に導通可能
な分配通路13bが形成される。分配通路13bはエンジン気
筒数と同数設けられるとともに、その途中にはそれぞれ
デリバリ弁13cが設けられる。このデリバリ弁13cはばね
13dに抗して開放可能であり、逆止弁としての機能と吸
戻し弁としての機能とを有する。
これらの構成により、プランジャ11が左方してポンプ
室12が膨張すると、いずれかの吸入ポート11cが吸入通
路13aに導通して低圧室16内の燃料がポンプ室12に吸入
される。これとは逆に、プランジャ11が右行してポンプ
室12が加圧されると、分配ポート11aがいずれかの分配
通路13bに導通してポンプ室12内の燃料が外部に送出さ
れる。燃料の送出はプランジャ11が右行し始めたときに
開始し、さらにプランジャ11が右行してスピルポート11
bがスピルリング15の右端面より低圧室16内へと開放さ
れたときに終了する。ここでスピルポート11bとはプラ
ンジャ11に設けられ、ポンプ室12と低圧室16と導通する
ための開口である。スピルリング15は短いシリンダ状で
あって、その内孔をプランジャ11が摺動するものであ
る。スピルリング15はレバー15aによってその固定位置
を変えることができ、スピルリング15の位置によってポ
ンプ室12の吐出量を変えることができる。レバー15aは
間接的にアクセルレバーと連動している。
次に、噴射率制御装置8について説明する。第3図に
おいて、噴射率制御装置8はケーシング80内に、圧電式
アクチュエータ3,ピストン82,皿ばね83およびディスタ
ンスピース84を収納して構成されている。ケーシング80
は底のある円筒状すなわち袋状を形成し、その開放端部
の雄ねじ89によって燃料噴射ポンプ1に取り付け固定さ
れている。圧電式アクチュエータ3は圧電素子例えば、
PZT(主成分はチタン酸ジルコン酸鉛からなる)と称さ
れる複数層のセラミック材からなり、その厚み方向に電
圧を印加すると伸張し、この電圧を解除するか、あるい
は電荷を抜くか、または若干の負電荷を印加すると収縮
する。また、厚み方向に荷重をかけると、その両端間に
電圧が発生し、この電圧を短絡すなわちショートさせる
と、その厚み方向に収縮する。また、圧電式アクチュエ
ータ3は圧力センサ3aを備えている。圧電式アクチュエ
ータ3への所定時間における電圧の印加,ショート,オ
ープン等の操作は外部の制御部10および駆動手段7によ
って行われる。
これにより、圧電式アクチュエータ3の伸縮は、ピス
トン82に伝えられ、ピストン82,ディスタンスピース84
およびケーシング80を室壁として形成される可変容積室
86の容積を拡大・縮小させる。このため、可変容積室86
の容積変化は貫通孔87を介してポンプ室12に与えられ
る。なお、皿ばね83は可変容積室86内にあり、圧電式ア
クチュエータ3を縮小する方向に付勢している。また、
可変容積室86の圧力がピストン82を介して圧電式アクチ
ュエータ3側に漏洩しないようにOリング88がピストン
82の外周に配設されている。
なお、上記の実施例では、ディーゼル機関の気筒判別
にPZTセンサ31aの発生電圧を使用したが、気筒判別を別
の手段、例えば基準センサと回転センサとを組み合わせ
ることにより気筒判別を行ってもよい。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、非パイロット噴
射時における圧力センサでのピーク電圧と機関の運転状
態によって定まる基準ピーク電圧との電圧差に比例して
スレッショルド電圧を高低することにより、経時変化に
より噴射弁の開弁圧が変動しても、 有効なパイロット噴射が実現され、これによって騒
音,有機排気ガスの低減がなされる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明によるディーゼル機関用噴射率制御装置
の原理構成を示すブロック図、 第2図は燃料噴射ポンプ1内における圧送圧Pおよび圧
力センサ3aの出力電圧Vの分布図、 第3図は本発明を適用したディーゼル機関用噴射率制御
装置を示す図、 第4図は噴射弁19の開弁圧と圧力センサ3aの発生電圧と
の相関関係を示す図、 第5図は本発明の制御部10のブロック図、 第6図は制御部10の具体例を示す回路図、 第7図は制御部10の動作を説明するタイムチャート図、 第8図はCPU61aの処理動作を説明するフローチャート
図、 第9図はズレ量ΔE(i)と補正量ΔVth(i)との相
関関係を示す図、 第10図は従来のディーゼル機関用噴射率制御装置の概略
構成を示すブロック図、 第11図は従来のディーゼル機関用噴射率制御装置の動作
を説明する図である。 1……燃料噴射ポンプ、2……可変容積室、 3……圧電式アクチュエータ、 3a……圧力センサ、 4……ピーク電圧検出手段、 5……基準ピーク電圧設定手段、 6……スレッショルド電圧設定手段、 7……駆動手段、 8……ディーゼル機関用噴射率制御装置、 10……制御部。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】燃料の吸入から噴射までを周期的に行う燃
    料噴射ポンプ(1)の圧力室に連通する装置であって、
    該圧力室に圧力センサ(3a)を備え、かつ印加電圧によ
    り収縮する圧電式アクチュエータ(3)を有し、該圧電
    式アクチュエータ(3)の発生電圧がスレッショルド電
    圧に達したときは、圧電式アクチュエータ(3)を収縮
    させることによりメイン噴射に先行してパイロット噴射
    を行わしめるディーゼル機関用噴射率制御装置におい
    て、 ディーゼル機関の運転状態を検出する機関運転状態検出
    手段と、 非パイロット噴射時における前記圧力センサ(3a)のう
    ちピーク電圧を検出するピーク電圧検出手段(4)と、 該ピーク電圧に対する基準ピーク電圧を前記ディーゼル
    機関の運転状態に応じて設定する基準ピーク電圧設定手
    段(5)と、 該基準ピーク電圧と前記ピーク電圧との電圧差を演算
    し、該電圧差に比例して前記スレッショルド電圧を補正
    するスレッショルド電圧設定手段(6)とを設けたこと
    を特徴とするディーゼル機関用噴射率制御装置。
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