JP2517778Y2 - 平板部材の持ち上げ用工具 - Google Patents

平板部材の持ち上げ用工具

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JP2517778Y2
JP2517778Y2 JP1241092U JP1241092U JP2517778Y2 JP 2517778 Y2 JP2517778 Y2 JP 2517778Y2 JP 1241092 U JP1241092 U JP 1241092U JP 1241092 U JP1241092 U JP 1241092U JP 2517778 Y2 JP2517778 Y2 JP 2517778Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、コンピユータ室、O
A室、或は電話交換機室等の床下に設置されているケー
ブルの蓋部材を取り外すための工具に関する。
【0002】
【従来の技術】情報処理装置において、コンピユータと
その関連装置とを電気的に接続するために、多数のケー
ブルを必要とする。従つて、これらのケーブルを収容す
るため、コンピユータ室、OA室等の床は二重構造に作
られている。つまり、ケーブルを設置するための空間を
作るため、建物の本来の床の上に更に別の平坦な床が設
けられている。コンピユータ等の機器は、この上層の床
の上に置かれ、床下のケーブルに接続されており、そし
て、それらの機器の間の床は、操作員等が歩行する通路
用の床として使用される。特に、最近のオンラインのコ
ンピユータ・システムにおいては、コンピユータ室もO
Aルームもこのような二重構造の床は必須の要件となつ
ている。
【0003】例えば、機器の保守点検を行なう時とか、
機器の故障時に故障個所の追跡を行なう時とか、あるい
は、機器を増設したり、機器のつなぎ変え、または、移
動する必要が生じた時に、これらの作業を容易にするた
めに、ケーブルの適宜の個所にコネクタとか、点検用の
端子部が設けられている。これらのコネクタとか、点検
用の端子部に対して、直接に手作業が行えるように、コ
ンピユータ室などの床は、嵌め込み式の四角形のケーブ
ルの蓋部材が敷きつめられている。この蓋部材は、平坦
であり、一様に敷き詰められてコンピータ室の床面をな
しているので、コンピユータ操作員などの作業や、歩行
には何ら支障を与えない。通常用いられているケーブル
の蓋部材は、一辺が約60センチメートル四方の大型の
ものから、一辺が約45センチメートル四方以下の小型
のものがある。この嵌め込み式の平坦な床部材は、それ
を持ち上げるためのフツク、あるいは取手等は一切な
く、ゴム製の吸着部材を持つ蓋部材持ち上げ用工具、通
常、ハンド・パツドと呼ばれる工具を手操作によつて人
力で取り外される。
【0004】図9及び図10に示した従来のハンド・パ
ツドの断面図を参照して公知のハンド・パツド90の構
造及び作用を以下に説明する。参照数字97はハンド・
パツドのヨークで軽合金のダイカスト製である。下部
は、ゴム製の吸盤96を納めるため、断面が円筒形の空
洞部902が設けられており、ヨーク97の先端部分
は、手で握るための把手部分98(図3も参照)を形成
している。把手部分には、溝33が穿たれており、溝の
中には上床の蓋部材100を吸着したり、解放するため
のカム機構面99を有するレバー91が設けられてお
り、レバー91は、ピボツト95によつて吸盤96を上
下させるためのロツド92と連動する。レバー91を横
に倒した時と立てた時とで、ロツド92とヨーク97と
の間の相対的な位置が変化するように、レバー91の底
部の形状とピボツト95の位置とによりカム機構が形成
されている。つまり、ハンド・パツト90が図10の状
態にある場合、図9のようにレバー91を横に倒した
時、ピボツト95の位置はハンド・パツドの底面から上
方に離れた位置に移動するため、ロツド92は引き上げ
られ、ロツドの下部に固定された円盤93がゴム製の吸
盤96の中に埋め込まれているので、ロツドと一体とな
つて吸盤中央部が上に引き上げられる。ヨーク97は押
え込まれているので、吸盤96の円周部分901は蓋部
材100の表面に密着する。
【0005】ハンド・パツド90によりケーブルの蓋部
材100を持ち上げる場合、先ず、図10のようにレバ
ー91を直立させた状態で、ハンド・パツドのヨーク9
7を蓋部材100の表面に押し付けて、ゴム製の吸盤9
6の円周部分901を蓋部材の表面に密着させる。次
に、図9のようにレバー91を横に倒すと、吸盤の中央
部が引き上げられるので、蓋部材100の表面と吸盤9
6の中央部の空間の体積が増加し、吸盤の中に真空状態
を作り出す。ゴム製吸盤96の周囲は蓋部材100の表
面に密着しているので、ヨーク97を押え込む力を除い
ても吸盤96は、中央部の真空の力により、蓋部材の表
面に吸着し、真空空間はそのまま真空を保つ。この状態
で、握り部分98を手で上に持ち上げると、ヨーク97
と共に吸盤96が持ち上げられる。吸盤96の円周部分
から空気が入らない限り、真空状態は保持され、蓋部材
100も吸盤96に密着したまま持ち上げられる。
【0006】蓋部材100とハンド・パツド90とを分
離させる場合には、レバー91を手操作で直立させる。
立てた場合のレバー91の底部とピボツト95の位置
は、倒した時の位置よりも蓋部材の表面に近い位置に移
動するので、レバーに連結されたロツド92は押し下げ
られ、ロツドの下部の吸盤中央部に埋め込まれた部分及
び吸盤中央部も同時に下がる。つまり、吸盤中央部と蓋
部材表面との間の真空空間903は、体積904のよう
に小さくなり、図9の状態から図10の状態に戻つて真
空状態は消失する。この状態で把手98を手で持ち上げ
ると、ヨーク97と共に吸盤96も持ち上げられ、ハン
ド・パツド90と蓋部材100との間の力学的関係は消
滅する。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】上述のように、コンピ
ータ室の床面をなす蓋部材(平均的には1個、約20キ
ログラム)の取り外しは、専ら人力で行なわれているた
め、男性にとつても可成りの労力が必要で、常に中腰で
持ち上げ作業をしなければならないので、腰痛(時に
は、ギックリ腰)の原因となることもしばしば生じてお
り、ズボンの又がみの縫い目がさけたり、衣服を汚し、
あるいは、手に怪我をする等の被害が出ることが経験さ
れている。最近、オンラインのコンピユータ・システム
の普及によつて、蓋部材の取り外しの頻度が増加してお
り、また、女性のシステム・エンジニヤが増加してお
り、女性による蓋部材の取り外しの必要性が高まつてい
る現状において、この蓋部材を持ち上げて除去する労力
を軽減し、除去した蓋部材の移動を容易にすることが望
まれている。
【0008】従つて、本考案の目的は、公知のハンド・
パツドを利用し、梃子の原理を用いてケーブルの蓋部材
を容易に取り外すための手操作の工具を提供することに
ある。本考案の蓋部材持ち上げ工具は、使用しない時に
は、コンパクトに折り畳むことができる。
【0009】
【課題を解決するための手段】この考案は、梃子の作用
を行なわせるシヤフトと、この梃子の支点として作用さ
せるために、シヤフトに組み合わされたリンク機構とに
よつて、上床の蓋部材を容易に持ち上げるための手操作
用の工具である。即ち、本考案の蓋部材の持ち上げ工具
は、使用時において、ハンド・パツトの機能を持つ吸着
盤を下端部(梃子の第1の力点)に装着したシヤフト
と、梃子の支点を与えるために、シヤフト上に設けられ
た1対の脚部の軸受と、手操作で押し下げるシヤフトの
上端部(第2の力点)の取手と、1対の脚部を広げた2
つの下端部とシヤフトの先端部とを一定の距離に固定す
るための横桁部とで構成されている。また、本考案の工
具を使用しない時には、コンパクトに折り畳むことがで
きるように、シヤフトに対して、脚部及び横桁部はリン
ク機構を形成しており、シヤフトと脚部とで構成される
リンク機構は、使用時において三角錐を構成するように
した点と、横桁部を屈曲可能な2つの部材で構成した点
とに特徴がある。更に、工具の移動を容易にするために
1対の車輪が設けられている。
【0010】
【実施例】図1は、本考案のケーブルの蓋部材持ち上げ
工具10の実施例を示す斜視図であつて、2点破線で描
かれた蓋部材100を取り外す時、または、蓋部材10
0を元に戻した時の蓋部材持ち上げ工具10の使用状態
を示す図である。図1において、通常、コンピユータ室
等の床には多数の蓋部材が透き間なく敷き詰められてい
るが、蓋部材100は、図の簡明を期するため、その内
の1枚のみを示してある。全体を参照数字10で示す蓋
部材持ち上げ工具の主要な要素は、図1に示されている
ように、梃子の作用を果すためのシヤフト12と、1対
の脚部13、13'と、車軸15と、車軸15に回転自
在に装着された1対の車輪14、14'と、横桁部20
と、吸着盤11とで構成されている。中空な丸棒である
ことが望ましいシヤフト12の中間部(下端から約1/
4の点が好ましい)には、軸受17が固着されている。
1対の脚部の各端部は、軸受17を共有しており、軸受
17に対して自由に回転運動できる、即ち自由に回動で
きるようにピボツト付けされている。吸着盤11は、シ
ヤフトの下端に首振り自在に装着される。図示の実施例
では、シヤフト12の長さは約1メートルであり、上端
に取手18を設けて、梃子の一方の力点とし、梃子の支
点となる軸受17は、他の力点であるシヤフトの先端部
から約25センチメートルの距離の所に設けた。以下の
記述において説明の冗長を防ぐため、同じ要素には、各
図共通に同じ参照数字が用いられている。
【0011】脚部13、13'の一端は、連結ピンによ
つてシヤフト12の軸受17に軸着されており、脚部1
3、13'の他端は、図1に示したように、1対の脚部
を三角形の2辺となるように広げられ、車軸の自由な回
転を妨げないように車軸の端部に夫々連結されている。
車軸15を覆つて設けられた上面平坦な車軸カバー16
は、後述する横桁部20の第2の横桁部材42と一体的
に固着されている。車軸カバーの長さは、工具10が横
倒れすることなく図1に示した状態を安定して維持する
ことのできる長さに選ばれており、図示の実施例におい
て、車軸カバー16の長さは、約20センチメートルで
ある。更に、車軸15とシヤフト12の下端部との間に
介在して横桁部20が設けられる。これについては、以
下の項で説明する。
【0012】次に、図1、図4(横桁部20の平面図)
及び図5(横桁部の側面図)を参照して、図1の実施例
に示された横桁部20の構造を以下に説明する。図1及
び図4から明らかなように、横桁部20は、結合部70
(図7も参照)で折り曲げ可能に連結された第1の横桁
部材41と第2の横桁部材42とで構成されている。第
1の横桁部材41はシヤフト12の太さとほぼ同じ間隔
を持ち、並行して直立した板状の梁部で構成され、その
一端は、シヤフトの下端部で連結ピン19で揺動可能に
連結され、他端は、板状の梁部は一体的に連続しており
(図7参照)、結合部70の一部を形成する。第2の横
桁部材42は、図4から理解できるように、結合部70
を頂点とし、車軸カバー16を底辺とする三角形を形成
するように、板材の垂直梁で一体的に構成されている。
第2の横桁部材42の一端は結合部70の一部を形成
し、他端は、車軸の回転を妨げないように、車軸15の
端部付近において車軸と連結されている。車輪と隣接し
ている横桁部材42の他端は、車軸に対して揺動可能で
あるけれども、車軸カバー16と固着されていることは
既に説明した通りである。図示の実施例においては、第
2の横桁部材42の端部の垂直な板材の梁は、結合部7
0において、第1の横梁部材の端部の垂直な板材の梁を
挟み付ける構造を持つていることには注意を払う必要が
ある。何故ならば、このような構造によつて、第1の横
桁部材と第2の横桁部材との折り曲げが可能になり、ま
た、後述するストツパ71の作用が関係するからである
(図6参照)。然しながら、第2の横桁部材42が三角
形でなく、部材41と同じ直線形状を持つ場合には、横
桁部材の構造に関する上述の条件は無視することがで
き、他の任意の構造に変更できることは自明である。車
軸15に回転自在に装着された車輪14、14'の直径
は、図5に示したように、直線状に伸ばされた横桁部2
0が床面とほぼ並行になるように選ばれている。図示の
実施例では直径約10センチメートルである。
【0013】図示の実施例において、第1の横桁部材の
長さは約16センチメートル、第2の横桁部材の一辺の
長さは約20センチメートル、脚部の長さは約30セン
チメートルである。勿論、これらの具体的な寸法は、本
考案の技術的範囲の解釈に制限を加える要素ではない。
何故ならば、本考案の三角形のリンク機構を決める要素
は、シヤフトによる梃子作用を効果的にするために、梃
子の力点及び支点を選択するための重要な要素である
し、折り畳み及び移動が容易であることにも影響する因
子であり、更に、工具の使い勝手の良し悪しにも関係す
るので、これらの要素を勘案して三角形を形成するリン
クの寸法が決められるからである。
【0014】図7に拡大して示した結合部70を参照す
ると、第1の横桁部材41の端部と第2の横桁部材42
の端部とは、連結ピン51で折り曲げ可能に連結されて
いることが判る。第1の横桁部材41と、第2の横桁部
材42とは、連結ピン51の部分で、上方に向けて折り
曲げることができるが(図6参照)、図5に示したよう
に横桁部20の第1及び第2の横桁部材の側面がほぼ水
平に一直線に並んだ時に、連結ピン51を中心して更に
下方に折れ曲がるのを阻止するために、ストツパ71が
第2の横桁部材の端部に設けられている。図7に示した
ように、ストツパ71の下面が第1の横桁部材41の端
部の縁部に係合した時に、蓋部材持ち上げ工具10の形
態は、シヤフト12の取手18を上下、左右に動かした
としても、図1のままの形態を維持している1つの安定
状態に保たれる。つまり、図1の状態(蓋部材の取り外
し作業の状態)において、蓋部材持ち上げ工具10全体
の形状は1つの安定状態(第1の安定状態)にあること
には注意を払う必要がある。
【0015】図2は、本考案の蓋部材持ち上げ工具10
を使用しない時に相対的に広い収納場所を必要とせず、
そして、持ち運びを容易にするために、蓋部材持ち上げ
工具10を折り畳んだ状態を示す斜視図である。図1の
第1の状態から図2の第2の状態にするためには、図8
に示したように、車軸カバー16の上面を足で押し、横
桁部20を折り曲げることにより折り畳み動作が開始さ
れるが、これについては、後で詳しく説明する。
【0016】図6から理解できるように、持ち上げ工具
10の横桁部20を折り畳む際に、第1の横桁部材41
の先端がストツパ71に衝突しないように、ストツパ7
1の下を潜り抜けるように、ストツパ71の位置を選択
してあることには注意を払う必要がある。このような構
造を持つ本考案の持ち上げ工具は、図2に示したよう
に、連結ピン51、または結合部70が、シヤフト12
に設けられた軸受17の真下に位置付けられて、完全に
折り畳まれた状態を維持する。このことは、図1に示し
た第1の安定状態とは別の他の安定状態、つまり、持ち
上げ工具10が収納される場合の第2の安定状態になる
ことを意味する。
【0017】図3は、本考案の蓋部材持ち上げ工具10
に装着されている吸着盤11を説明するための斜視図で
ある。吸着盤11は、従来のハンド・パツド90(図9
及び図10)に僅かな変更を施しただけなので、変更を
施された部分のみを説明する。ヨーク97には、シヤフ
ト12の先端部と揺動可能に装着するため、ピン31を
装着するピン孔が設けられている。ピン孔の位置は、把
手98を支える支柱部分に平均に荷重がかかるよう、支
柱部分の中央部に選ばれている。シヤフト12と吸着盤
11との間の連結をピン孔と連結ピン31だけにするこ
とによつて、吸着盤11が、連結ピン31を中心にし
て、シヤフト12に対して自由な角度で蓋部材100の
表面に密着するのを可能にしている。連結ピン31は第
1の横桁部材41の連結ピン19を利用する位置に設け
ることができる。
【0018】吸着盤11の把手98上に、足で操作する
ためのペダル32をねじ止めした状態が示されている。
吸着盤11を蓋部材100に吸着させる場合には、ペダ
ル32の前方部分36を踏むことによつて、ハンド・パ
ツドのレバー91を横に倒して真空状態を作り、吸着を
解放する場合には、ペダル32の後端部分34を踏むこ
とによつて、吸着盤11のレバー91を直立した位置に
戻す。ペダル32をハンド・パツドのレバー91に取り
付ける方法は、使用時の振動などでゆるむことのないよ
うに、レバー91そのものに、タツプを立て、例えば、
ロツク・ナツトのような方法を用いて固定する。ペダル
32の35の部分は、ピン31に接触しないようにカツ
トして逃げを設けてある。ペダル32の平面形状は、テ
ストの結果、平板が最も操作し易いので、バンド・パツ
ド90のレバー91の動きを邪魔しないように、レバー
91が直立位置に戻る際、ハンド・パツド90に触れる
部分は、全て切り落した形にされている。図示の実施例
の場合、ハンド・パツドの直径は約15センチメートル
で高さは約10センチメートルである。
【0019】以下に、蓋部材持ち上げ工具10の使用方
法について説明する。蓋部材持ち上げ工具10が収納状
態にある図2の状折り畳んだ状態から、図1の使用状態
にするには、吸着盤11を床面に置くように取手部分を
操作すれば、車輪が転り、横桁部はそれ自身の自重によ
つて自動的に直線状態になり、図1の安定状態になる。
次に、吸着盤11を蓋部材100のほぼ中央部に位置付
けた後、吸着盤11のペダルを足で操作して吸着盤を蓋
部材のほぼ中央部に吸着させる。次に、取手18を下方
に押し下げて、シヤフト12は軸受17を支点として吸
着盤11と共に蓋部材を持ち上げる。この場合、支点を
支える脚部13、13'の付根が車輪であるため、転つ
て不安定になるように思えるが、蓋部材に吸着盤11が
吸着しているため、車輪をブレーキで固定する必要はな
く、安定な状態で、梃子の作用により、蓋部材を持ち上
げることができる。通常の寸法を持つ蓋部材の場合に
は、他の手段を利用することなく、蓋部材を持ち上げた
ままで、取手18を操作して車輪を転して蓋部材を移動
することができる。
【0020】次に、例えば、60センチメートル四方の
ような大きな蓋部材を取り外す場合に利用する保持手段
を説明する。図11は車輪14及びその周辺の部分を示
す側面図であり、図12は脚部13の下端を示す図であ
る。上述の保持手段として、左右の脚部13、13'の
下端に、突起121が設けられており、大型の蓋部材1
01を吸着し、持ち上げた際、車輪14に近い一辺が車
輪14に接触して車輪の回転を妨げることと、第2の横
桁部材42が跳ね上げられるのを防止するために、左右
に設けられた1対の突起121がストツパー手段として
作用する。上述したような各部の寸法を持つた実施例の
工具を用いて実験を行つた結果、一辺の大きさが45セ
ンチメートル以下の蓋部材では、突起121にまで達す
る寸法ではなく、このような特別の手段は必要ではない
ことが判つている。
【0021】次に、図1に示した使用状態から、本考案
の工具10を収納するために折り畳む作業を説明する。
折り畳みを始動する際、図8に示したように、車軸カバ
ー16の上部を足先で軽く踏むと、第2の横桁部材42
は車軸15を中心にして多少回転し、横桁部20の結合
部70を上に移動させる。これは、横桁部20の折り曲
がりの開始を意味する。しかし、この時点で車軸カバー
16を踏んでいる足を離せば、横桁部20は直線状に復
帰して、結合部70は元の位置に戻つてしまう。従つ
て、横桁部20が屈曲を開始した時点で、床に対してシ
ヤフト12を直立させる方向に押すことによつて折り畳
みを進行させると、車軸15と吸着盤11のヨーク部分
97とが接触して図2のような安定状態になる。工具1
0は車輪を持つており、図2の状態からシヤフトを右の
方に倒して、他の場所へ片手で工具を移動することがで
きる。
【0022】以上、本考案の実施例を説明したが、この
考案の技術的思想の範囲内で、種々の自明の変更を行な
うことができる。例えば、車軸をどの部材に固着させる
か、または、車軸をどの部材とも固着しないなどの選択
や、横桁部20の第2の横桁部材42を扇形にせず、第
1の横桁部材41と同形の直線状の形にするかの選択な
どの変更は当業者には自明な設計変更なので、実施例の
自明な変更についてはこれ以上の説明はしない。また、
実施例の説明は、専ら、上床の蓋部材を対象として説明
してきたが、本考案の工具は、他の同様な平板部材にも
使用できることは自明である。
【0023】
【発明の効果】この考案の平板部材の持ち上げ工具は、
上床の蓋部材などの取り外し、運搬の作業を容易にする
ので、腰を痛めたり、手を切つたり、衣服が破損した
り、汚れるなどの問題を解決し、しかも、工具の取り扱
いは特別の熟練を必要とせず、移動も軽便に行なうこと
ができ、使用しないときの収納場所も少なくてすむなど
の効果を持つている。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の蓋部材持ち上げ工具の使用状態を示す
斜視図である。
【図2】本考案の蓋部材持ち上げ工具の収納状態を示す
斜視図である。
【図3】本考案の蓋部材持ち上げ工具の吸着盤の斜視図
である。
【図4】本考案の蓋部材持ち上げ工具の横桁部のリンク
構造を示す部分的な平面図である。
【図5】本考案の蓋部材持ち上げ工具の横桁部のリンク
構造を示す部分的な側面図である。
【図6】本考案の蓋部材持ち上げ工具の横桁部の折り畳
みの動作を説明するための横桁部の斜視図である。
【図7】本考案の蓋部材持ち上げ工具の横桁部の結合部
を拡大して示す斜視図である。
【図8】本考案の蓋部材持ち上げ工具の折り畳みを説明
するための横桁部を示す側面図である。
【図9】公知のハンド・パツドが平板を吸着している状
態を示すハンド・パツドの断面図である。
【図10】公知のハンド・パツドが平板の上に置かれた
状態を示すハンド・パツドの断面図である。
【図11】本考案の蓋部材持ち上げ工具が大型の平板を
持ち上げた状態を示した工具の車輪付近の側面部分図で
ある。
【図12】本考案の蓋部材持ち上げ工具の脚部の保持手
段を示す部分図である。
【符号の説明】
10 蓋部材持ち上げ用工具 11 吸着盤 12 シヤフト 13、13' 脚部 14、14' 車輪 15 車軸 16 車軸カバー 17 軸受 18 取手 19、31、51 連結ピン 20 横桁部 32 ペダル 33 溝部 41 第1の横桁部材 42 第2の横桁部材 70 結合部 71 ストツパ 90 ハンド・パツド 91 ハンド・パツドのレバー 92 ハンド・パツドのロツド 96 ハンド・パツドの吸盤 97 ハンド・パツドのヨーク 98 ハンド・パツドの把手 100、101 蓋部材

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端部に首振り自在に取り付けられた吸
    着盤(11)を有し、かつ、中間部に軸受(17)を有する
    シヤフト(12)と、上記シヤフトの先端部に対向して、
    上記シヤフトに対して直角に配置された車軸(15)と、
    上記車軸の端部付近に回転自在に装着した1対の車輪
    (14、14')と、上記軸受と上記車軸の端部とを揺動可
    能に連結した1対の脚部(13、13') と、上記シヤフト
    の先端部と上記車軸とを揺動可能に連結した横桁部(2
    0)とからなる平板部材の持ち上げ用工具(10)におい
    て、 上記横桁部は折り曲げ可能な結合部(70)を共有する第
    1の横桁部材(41)及び第2の横桁部材(42)とを含
    み、 平板部材を持ち上げ作業を行なう時、上記工具(10)を
    安定状態に維持するため、上記第1の横桁部材及び第2
    の横桁部材をほぼ直線状に維持するストツプ部材(71)を
    上記横桁部に設けたことを特徴とする平板部材の持ち上
    げ用工具。
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