JP2517525Y2 - 容器フランジ部への環状切り込み形成装置 - Google Patents
容器フランジ部への環状切り込み形成装置Info
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- JP2517525Y2 JP2517525Y2 JP1993072311U JP7231193U JP2517525Y2 JP 2517525 Y2 JP2517525 Y2 JP 2517525Y2 JP 1993072311 U JP1993072311 U JP 1993072311U JP 7231193 U JP7231193 U JP 7231193U JP 2517525 Y2 JP2517525 Y2 JP 2517525Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は多層容器フランジ部に環
状切り込みを形成するための改良された装置に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本考案は、多層容器に
内容物を充填し、蓋材をヒートシールしてなる包装体を
使用時に蓋材を開封剥離する場合、この剥離が多層容器
本体の層間で容易に行えるように、該容器フランジ部に
環状切り込みを精度良く形成することができ、しかも多
数個の容器フランジ部に該切り込みを同時に形成しうる
ことも可能な装置に関するものである。
状切り込みを形成するための改良された装置に関するも
のである。さらに詳しくいえば、本考案は、多層容器に
内容物を充填し、蓋材をヒートシールしてなる包装体を
使用時に蓋材を開封剥離する場合、この剥離が多層容器
本体の層間で容易に行えるように、該容器フランジ部に
環状切り込みを精度良く形成することができ、しかも多
数個の容器フランジ部に該切り込みを同時に形成しうる
ことも可能な装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、食品類を主とする物品の包装に
は、包装の連続化や、包装コストを低下させるために、
例えばシート状熱可塑性樹脂を用い、真空あるいは圧空
などの熱成形手段により、複数の容器類を成形し、その
後この容器に物品を充填したのち、蓋材フイルムでヒー
トシールし、この充填シールの前後のいずれかにおい
て、成形品シートから容器または容器包装体を打抜加工
し密封包装体とする方法がとられている。この方法は、
単なる包装の効率化に加えて、シートから一貫して包装
体が得られるために、汚染を防止しやすい点からも注目
されている。
は、包装の連続化や、包装コストを低下させるために、
例えばシート状熱可塑性樹脂を用い、真空あるいは圧空
などの熱成形手段により、複数の容器類を成形し、その
後この容器に物品を充填したのち、蓋材フイルムでヒー
トシールし、この充填シールの前後のいずれかにおい
て、成形品シートから容器または容器包装体を打抜加工
し密封包装体とする方法がとられている。この方法は、
単なる包装の効率化に加えて、シートから一貫して包装
体が得られるために、汚染を防止しやすい点からも注目
されている。
【0003】このような物品の包装に用いられる容器
は、これまで、シート類を成形温度に加熱し、雌型と押
え型により挟持して、必要に応じてプラグを用いること
により、真空または圧空などの差圧を利用して成形する
熱成形方法によって成形されている。
は、これまで、シート類を成形温度に加熱し、雌型と押
え型により挟持して、必要に応じてプラグを用いること
により、真空または圧空などの差圧を利用して成形する
熱成形方法によって成形されている。
【0004】しかしながら、このような従来の方法で得
られた容器は、それに内容物を充填し、蓋材をヒートシ
ールして作成された包装体が、密封性を良好にするシー
ルをした場合使用時の蓋材の開封剥離が困難であるとい
う欠点を有していた。そこで、従来のように蓋材をヒー
トシール部から剥離開封するのではなく、ヒートシール
をより強くして密封性を向上させるとともに、剥離を適
度な層間接着力をもたせた多層容器本体の層間で行う易
開封性容器の多層容器が提案された。このような容器で
は、容器フランジ部において、剥離時に多層容器の最内
層が蓋材と共に剥離するための切り込みが必要となる。
られた容器は、それに内容物を充填し、蓋材をヒートシ
ールして作成された包装体が、密封性を良好にするシー
ルをした場合使用時の蓋材の開封剥離が困難であるとい
う欠点を有していた。そこで、従来のように蓋材をヒー
トシール部から剥離開封するのではなく、ヒートシール
をより強くして密封性を向上させるとともに、剥離を適
度な層間接着力をもたせた多層容器本体の層間で行う易
開封性容器の多層容器が提案された。このような容器で
は、容器フランジ部において、剥離時に多層容器の最内
層が蓋材と共に剥離するための切り込みが必要となる。
【0005】ところで、容器フランジ部に切り込みを入
れる装置としては、従来、蓋材の開封性を良くするため
に、容器フランジ部の下方の一部に、折り曲げ切断用切
れ目を形成するための装置が知られている(実公昭58
−48102号公報)。この装置はフランジ部下面に切
り込みを形成するための昇降自在な熱刃と、該フランジ
部を支持するための冷却ベッドとから構成されている。
れる装置としては、従来、蓋材の開封性を良くするため
に、容器フランジ部の下方の一部に、折り曲げ切断用切
れ目を形成するための装置が知られている(実公昭58
−48102号公報)。この装置はフランジ部下面に切
り込みを形成するための昇降自在な熱刃と、該フランジ
部を支持するための冷却ベッドとから構成されている。
【0006】しかしながら、このような装置において
は、フランジ部の一部に、フランジを直線状に切断する
ことはできるが切り込み深さやその位置の精度は、その
目的からして特に必要でない。しかしながら、多層容器
の層間剥離と蓋材のタイトシールおよびフランジ部上面
への切り込みを組み合わせてなる易開封性容器システム
においては、環状の切り込み形成精度が極めて重要とな
る。
は、フランジ部の一部に、フランジを直線状に切断する
ことはできるが切り込み深さやその位置の精度は、その
目的からして特に必要でない。しかしながら、多層容器
の層間剥離と蓋材のタイトシールおよびフランジ部上面
への切り込みを組み合わせてなる易開封性容器システム
においては、環状の切り込み形成精度が極めて重要とな
る。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】本考案は、このような
事情のもとで、多層容器に内容物を充填し、蓋材をヒー
トシールしてなる包装体の耐圧性、密封性を高くし、か
つ使用時に蓋材を開封剥離する場合、この剥離が多層容
器本体の層間で容易に行えるように、該容器フランジ部
に環状切り込みを、所望の深さおよび位置に精度良く形
成することができ、しかも多数個の環状刃と支持体を装
置に設けた場合であっても、多数個の容器フランジ部に
精度良く切り込みを形成しうるなど、優れた特徴を有す
る環状切り込み形成装置の提供を目的としてなされたも
のである。
事情のもとで、多層容器に内容物を充填し、蓋材をヒー
トシールしてなる包装体の耐圧性、密封性を高くし、か
つ使用時に蓋材を開封剥離する場合、この剥離が多層容
器本体の層間で容易に行えるように、該容器フランジ部
に環状切り込みを、所望の深さおよび位置に精度良く形
成することができ、しかも多数個の環状刃と支持体を装
置に設けた場合であっても、多数個の容器フランジ部に
精度良く切り込みを形成しうるなど、優れた特徴を有す
る環状切り込み形成装置の提供を目的としてなされたも
のである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案者らは、前記の優
れた特徴を有する容器フランジ部への環状切り込み形成
装置を開発するために鋭意研究を重ねた結果、加熱手段
を備えるとともに内側に容器ガイドを設けた環状刃と容
器受納部とから構成され、かつこれらの少なくとも一方
が昇降自在で、弾性体を介して本体に固定されてなる装
置がその目的に適合しうることを見い出し、この知見に
基づいて本考案を完成するに至った。
れた特徴を有する容器フランジ部への環状切り込み形成
装置を開発するために鋭意研究を重ねた結果、加熱手段
を備えるとともに内側に容器ガイドを設けた環状刃と容
器受納部とから構成され、かつこれらの少なくとも一方
が昇降自在で、弾性体を介して本体に固定されてなる装
置がその目的に適合しうることを見い出し、この知見に
基づいて本考案を完成するに至った。
【0009】すなわち、本考案は、多層容器フランジ部
上面に環状の切り込みを形成するための加熱手段を備え
るとともに内側に容器ガイドを設けた環状刃と、切り込
み形成時にフランジ部を支持する容器受納部を有する支
持体とを有し、これらの少なくとも一方が昇降自在で、
かつ少なくとも一方が弾性体を介して本体に固定されて
なる容器フランジ部への環状切り込み形成装置を提供す
るものである。
上面に環状の切り込みを形成するための加熱手段を備え
るとともに内側に容器ガイドを設けた環状刃と、切り込
み形成時にフランジ部を支持する容器受納部を有する支
持体とを有し、これらの少なくとも一方が昇降自在で、
かつ少なくとも一方が弾性体を介して本体に固定されて
なる容器フランジ部への環状切り込み形成装置を提供す
るものである。
【0010】以下、本考案を詳細に説明する。
【0011】本考案装置により、フランジ部に環状切り
込みが設けられる多層容器については、特に制限はな
く、層間の剥離強度が適度になるような樹脂の組み合わ
せからなる多層構造を有しておればよい。これらの樹脂
としてはポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性エラ
ストマーなど、あるいはこれらの混合物、さらには各種
の添加剤あるいは無機充填剤を5〜70重量%配合した
樹脂などがある。例えば、ポリプロピレンとポリエチレ
ンの混合樹脂とポリプロピレン、ポリスチレンとエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、無機充填剤含有ポリオレフィ
ンとポリエチレンテレフタレートなどを例示することが
できる。なかでも、レトルト処理用としては、例えば、
ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物
樹脂層と、高密度ポリエチレン樹脂層とを組み合わせた
シートから得られた多層容器が好適である。なお多層シ
ートとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物、ポリアミドなどのガスバリヤー性樹脂など他の樹脂
層を有する三層以上のものであってもよい。
込みが設けられる多層容器については、特に制限はな
く、層間の剥離強度が適度になるような樹脂の組み合わ
せからなる多層構造を有しておればよい。これらの樹脂
としてはポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、
ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、熱可塑性エラ
ストマーなど、あるいはこれらの混合物、さらには各種
の添加剤あるいは無機充填剤を5〜70重量%配合した
樹脂などがある。例えば、ポリプロピレンとポリエチレ
ンの混合樹脂とポリプロピレン、ポリスチレンとエチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、無機充填剤含有ポリオレフィ
ンとポリエチレンテレフタレートなどを例示することが
できる。なかでも、レトルト処理用としては、例えば、
ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との混合物
樹脂層と、高密度ポリエチレン樹脂層とを組み合わせた
シートから得られた多層容器が好適である。なお多層シ
ートとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化
物、ポリアミドなどのガスバリヤー性樹脂など他の樹脂
層を有する三層以上のものであってもよい。
【0012】この多層容器の成形方法については、特に
制限はなく、例えば前記の熱可塑性樹脂からなる多層シ
ート類を加熱し、成形型と押え型により真空成形または
圧空成形などの熱成形によりフランジ付容器を形成し、
次いで必要ならば熱処理したのち、打抜きすることによ
り、容器を製造することができる。なお容器成形方法と
しては、多層ブロー成形、多層射出成形であってもよ
い。該多層容器は層間で易剥離性を有することが重要で
あり、多層容器本体の最内層とこれに接する層との層間
剥離強度は50〜1000g/15mmの範囲にあるこ
とが好ましい。また、最内層樹脂の融点または軟化点が
それに接する層の樹脂の融点または軟化点よりも低いこ
とが好ましい。
制限はなく、例えば前記の熱可塑性樹脂からなる多層シ
ート類を加熱し、成形型と押え型により真空成形または
圧空成形などの熱成形によりフランジ付容器を形成し、
次いで必要ならば熱処理したのち、打抜きすることによ
り、容器を製造することができる。なお容器成形方法と
しては、多層ブロー成形、多層射出成形であってもよ
い。該多層容器は層間で易剥離性を有することが重要で
あり、多層容器本体の最内層とこれに接する層との層間
剥離強度は50〜1000g/15mmの範囲にあるこ
とが好ましい。また、最内層樹脂の融点または軟化点が
それに接する層の樹脂の融点または軟化点よりも低いこ
とが好ましい。
【0013】本考案においては、内側に容器ガイドを設
けた環状刃または支持体が本体に弾性体を介して固定さ
れているので、この弾性体により、環状刃のフランジ切
り込み部に対する押圧力を均一化することができ、切り
込み形成深さ精度を向上させることができる。また、多
数個の環状刃で多数個の容器フランジに切り込みを形成
する場合であっても、個々のフランジ切り込み部に対す
る押圧力を均一化することができ、個々の容器の切り込
み深さ精度を向上させることができる。
けた環状刃または支持体が本体に弾性体を介して固定さ
れているので、この弾性体により、環状刃のフランジ切
り込み部に対する押圧力を均一化することができ、切り
込み形成深さ精度を向上させることができる。また、多
数個の環状刃で多数個の容器フランジに切り込みを形成
する場合であっても、個々のフランジ切り込み部に対す
る押圧力を均一化することができ、個々の容器の切り込
み深さ精度を向上させることができる。
【0014】
【実施例】本考案の環状切り込み形成装置の実施例を添
付図面に従って説明すると、図1は本考案の環状切り込
み形成装置の異なった例の断面略解図であって、図1は
環状刃が下方であり環状刃の内側に容器ガイドが設けら
れている装置を示す。
付図面に従って説明すると、図1は本考案の環状切り込
み形成装置の異なった例の断面略解図であって、図1は
環状刃が下方であり環状刃の内側に容器ガイドが設けら
れている装置を示す。
【0015】図において、環状刃3は多層容器フランジ
部上面に環状の切り込みを形成するためのものであっ
て、加熱手段としてヒーター5を備えている。この環状
刃3は刃長の調節が可能であり、また刃先形状について
は、例えば図2の(A)、(B)、(C)、(D)、
(E)、(F)、(G)などに示される形状のものを用
いることができる。これらの形状のものの中で、図2
(G)に示される形状の刃先を有する環状刃を用いる場
合には、切り込み形成層樹脂の融点または軟化点が次の
層の樹脂の融点または軟化点より低い多層容器を用いる
ことが好ましい。この場合の切り込み形成状態を図2
(H)に示す。
部上面に環状の切り込みを形成するためのものであっ
て、加熱手段としてヒーター5を備えている。この環状
刃3は刃長の調節が可能であり、また刃先形状について
は、例えば図2の(A)、(B)、(C)、(D)、
(E)、(F)、(G)などに示される形状のものを用
いることができる。これらの形状のものの中で、図2
(G)に示される形状の刃先を有する環状刃を用いる場
合には、切り込み形成層樹脂の融点または軟化点が次の
層の樹脂の融点または軟化点より低い多層容器を用いる
ことが好ましい。この場合の切り込み形成状態を図2
(H)に示す。
【0016】環状刃3には内側に容器ガイド6が設けら
れているので優れた切り込み精度が得られる。また、環
状刃3は、多層容器フランジ部の形状により、その形状
が異なるが、一般に円状、三角状、四角状、楕円状な
ど、連続環状の形状を有しており、またその材質として
は、例えば高炭素鋼(トムソン刃)、クロムステンレス
鋼、アルミニウム、セラミックスなどが用いられる。
れているので優れた切り込み精度が得られる。また、環
状刃3は、多層容器フランジ部の形状により、その形状
が異なるが、一般に円状、三角状、四角状、楕円状な
ど、連続環状の形状を有しており、またその材質として
は、例えば高炭素鋼(トムソン刃)、クロムステンレス
鋼、アルミニウム、セラミックスなどが用いられる。
【0017】一方、支持体7は切り込み形成時にフラン
ジ部を支持する容器受納部4を有している。この支持体
7および前記の環状刃3は少なくとも一方が昇降自在
で、弾性体2や2′を介して、それぞれ本体1′および
1に固定されている。該弾性体2,2′としては、例え
ばスプリングやダッシュポットなどが用いられる。この
弾性体により押圧力を均一化でき、切り込み形成深さ精
度を向上させることができる。また、環状刃3の内側に
容器ガイド6が設けられている場合、該容器ガイド6は
弾性体2を介して環状刃取付体に固定されていることが
好ましい。
ジ部を支持する容器受納部4を有している。この支持体
7および前記の環状刃3は少なくとも一方が昇降自在
で、弾性体2や2′を介して、それぞれ本体1′および
1に固定されている。該弾性体2,2′としては、例え
ばスプリングやダッシュポットなどが用いられる。この
弾性体により押圧力を均一化でき、切り込み形成深さ精
度を向上させることができる。また、環状刃3の内側に
容器ガイド6が設けられている場合、該容器ガイド6は
弾性体2を介して環状刃取付体に固定されていることが
好ましい。
【0018】フランジ部に切り込みを形成する多層容器
は、個々に独立したものであってもよいし、シートに複
数個成形されたものであってもよい。複数の容器に対し
て同時に切り込みを形成する場合には、切り込み具が容
器受納部や容器ガイドにより微少移動できるようにして
おくか、あるいは図3に示すように、シートに複数個成
形された容器8が微少移動できるように、切り目9を設
けておけばよい。
は、個々に独立したものであってもよいし、シートに複
数個成形されたものであってもよい。複数の容器に対し
て同時に切り込みを形成する場合には、切り込み具が容
器受納部や容器ガイドにより微少移動できるようにして
おくか、あるいは図3に示すように、シートに複数個成
形された容器8が微少移動できるように、切り目9を設
けておけばよい。
【0019】本考案装置を用いて多層容器のフランジ部
に切り込みを形成するには、まず、該多層容器を容器ガ
イド6に装着させたのち、環状刃3を上昇させるか、ま
たは支持体7を下降させるか、もしくはその両方を行っ
て該容器フランジ部に切り込みを形成する。この際、環
状刃3の温度は、樹脂の種類、切り込みの形成時期や設
ける切り込みの深さなどによって、ヒーター5により適
宜調節される。
に切り込みを形成するには、まず、該多層容器を容器ガ
イド6に装着させたのち、環状刃3を上昇させるか、ま
たは支持体7を下降させるか、もしくはその両方を行っ
て該容器フランジ部に切り込みを形成する。この際、環
状刃3の温度は、樹脂の種類、切り込みの形成時期や設
ける切り込みの深さなどによって、ヒーター5により適
宜調節される。
【0020】環状切り込みは、蓋材を剥がすときに最内
層を蓋材とともに容易に切断できるものであればよく、
最内層に接する層まで切り込まれていても、最内層の一
部だけ切り込まれていてもよい。また、環状の切り込み
は、全周にわたってつけてもよいし、一部は残しておい
てもよい。蓋材の一部がついたまま剥がすような場合
に、そこの部分だけ切り込みを入れないようにする。ヒ
ートシール部の内縁と切り込み部までの長さは1mm以
上、特に2〜10mmが好ましい。なおフランジ部への
切り込み形成は、ヒートシール面と同一の面だけでな
く、フランジ部内側のショルダー部分に行うこともでき
る。
層を蓋材とともに容易に切断できるものであればよく、
最内層に接する層まで切り込まれていても、最内層の一
部だけ切り込まれていてもよい。また、環状の切り込み
は、全周にわたってつけてもよいし、一部は残しておい
てもよい。蓋材の一部がついたまま剥がすような場合
に、そこの部分だけ切り込みを入れないようにする。ヒ
ートシール部の内縁と切り込み部までの長さは1mm以
上、特に2〜10mmが好ましい。なおフランジ部への
切り込み形成は、ヒートシール面と同一の面だけでな
く、フランジ部内側のショルダー部分に行うこともでき
る。
【0021】次に、多層シートを用いて、易開封性包装
体を作成する方法について、添付図面に従って説明する
と、図4は易開封性包装体を作成するための原理図の1
例であって、まず多層シート11は成形装置12により
所望形状のフランジ部付多層容器に成形される。次に、
(I)部に組み込まれた本考案の環状切り込み形成装置
(図1参照)によって、該フランジ部に環状切り込みを
形成したのち、充填装置13によって、該多層容器に所
望物品を充填し、次いで蓋材14をシール装置15によ
り、該フランジ部において難剥離性にヒートシールす
る。このようにして蓋材がシールされてなる物品を充填
した多層容器はトリミング装置16、回転カッター17
により処理され、所望の易開封性包装体となる。
体を作成する方法について、添付図面に従って説明する
と、図4は易開封性包装体を作成するための原理図の1
例であって、まず多層シート11は成形装置12により
所望形状のフランジ部付多層容器に成形される。次に、
(I)部に組み込まれた本考案の環状切り込み形成装置
(図1参照)によって、該フランジ部に環状切り込みを
形成したのち、充填装置13によって、該多層容器に所
望物品を充填し、次いで蓋材14をシール装置15によ
り、該フランジ部において難剥離性にヒートシールす
る。このようにして蓋材がシールされてなる物品を充填
した多層容器はトリミング装置16、回転カッター17
により処理され、所望の易開封性包装体となる。
【0022】なお、本考案の環状切り込み形成装置は
(I)部ではなくて(II)部に組み込み、充填装置1
3により物品を多層容器内に充填したのち、該フランジ
部に環状切り込みを形成してもよい。
(I)部ではなくて(II)部に組み込み、充填装置1
3により物品を多層容器内に充填したのち、該フランジ
部に環状切り込みを形成してもよい。
【0023】前記操作において用いる蓋材は、単層フイ
ルムであっても多層フイルムであってもいずれでもよ
く、特に制限はない。多層フイルムを用いた場合につい
て説明すると、プラスチックの単層フイルム、多層フイ
ルム、紙、アルミ箔、またはこれらの複合材料などから
なる基材に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などからなる容器本体の最内層に対して易ヒートシ
ール性を有する樹脂からなるシーラント層を積層したも
のが好適である。容器のフランジ部内層と蓋材のシール
部との剥離強度は前記の容器層間の剥離強度より大き
く、レトルト処理包装体の場合には通常2.0kg/1
5mm以上、好ましくは2.5kg/15mm以上であ
ることが望ましい。
ルムであっても多層フイルムであってもいずれでもよ
く、特に制限はない。多層フイルムを用いた場合につい
て説明すると、プラスチックの単層フイルム、多層フイ
ルム、紙、アルミ箔、またはこれらの複合材料などから
なる基材に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン
−α−オレフィン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重
合体などからなる容器本体の最内層に対して易ヒートシ
ール性を有する樹脂からなるシーラント層を積層したも
のが好適である。容器のフランジ部内層と蓋材のシール
部との剥離強度は前記の容器層間の剥離強度より大き
く、レトルト処理包装体の場合には通常2.0kg/1
5mm以上、好ましくは2.5kg/15mm以上であ
ることが望ましい。
【0024】このようにして得られた易開封性包装体に
おける剥離開封部の1例の断面図を図5に示す。Aは多
層構造を有する多層容器本体で、22は多層容器本体の
最内層、21はこれに接する層である。Bは容器の蓋材
で、多層容器本体の最内層22と易ヒートシール性を有
するシーラント層23と基材24を有するものである。
25はヒートシール部で、容器本体と蓋材は容器本体開
口フランジ部で環状に難剥離ヒートシールされている。
26は切り込みで、多層容器本体の最内層22の環状ヒ
ートシール部の内側に設けられている。また、蓋材の外
縁は多層容器本体より外側にはみ出ており、蓋をあける
際につまみやすいようにつまみ部27を形成している。
おける剥離開封部の1例の断面図を図5に示す。Aは多
層構造を有する多層容器本体で、22は多層容器本体の
最内層、21はこれに接する層である。Bは容器の蓋材
で、多層容器本体の最内層22と易ヒートシール性を有
するシーラント層23と基材24を有するものである。
25はヒートシール部で、容器本体と蓋材は容器本体開
口フランジ部で環状に難剥離ヒートシールされている。
26は切り込みで、多層容器本体の最内層22の環状ヒ
ートシール部の内側に設けられている。また、蓋材の外
縁は多層容器本体より外側にはみ出ており、蓋をあける
際につまみやすいようにつまみ部27を形成している。
【0025】この包装体を開封する場合には、次に示す
動作により簡単に開封することができる。
動作により簡単に開封することができる。
【0026】例えば、図5において、つまみ部27を上
方にもちあげると多層容器本体Aの最内層22とこれに
接する層21の間で剥離し、切り込み26のところまで
最内層が蓋材とともに剥離する。以後引き続いて層2
1、層22間で剥離が進行し、蓋材が剥がされる。した
がって、蓋材と多層容器本体が難剥離ヒートシールされ
ていても容易に開封できる。
方にもちあげると多層容器本体Aの最内層22とこれに
接する層21の間で剥離し、切り込み26のところまで
最内層が蓋材とともに剥離する。以後引き続いて層2
1、層22間で剥離が進行し、蓋材が剥がされる。した
がって、蓋材と多層容器本体が難剥離ヒートシールされ
ていても容易に開封できる。
【0027】
【考案の効果】本考案の環状切り込み形成装置による
と、多層容器に内容物を充填し、蓋材をヒートシールし
てなる包装体を使用時に蓋材を開封剥離する場合、この
剥離が多層容器本体の層間で容易に行えるように、該容
器フランジ部に環状切り込みを所望の深さおよび位置に
高速に精度良く形成することができ、しかも多数個の環
状刃と支持体を装置に設けた場合であっても、多数個の
容器のフランジ部に精度良く切り込みを形成することが
可能できる。また充填包装ラインへの組み込みも可能で
あり、その工業的価値は極めて大である。
と、多層容器に内容物を充填し、蓋材をヒートシールし
てなる包装体を使用時に蓋材を開封剥離する場合、この
剥離が多層容器本体の層間で容易に行えるように、該容
器フランジ部に環状切り込みを所望の深さおよび位置に
高速に精度良く形成することができ、しかも多数個の環
状刃と支持体を装置に設けた場合であっても、多数個の
容器のフランジ部に精度良く切り込みを形成することが
可能できる。また充填包装ラインへの組み込みも可能で
あり、その工業的価値は極めて大である。
【図1】本考案の環状切り込み形成装置の例の断面略解
図である。
図である。
【図2】(A)、(B)、(C)、(D)、(E)、
(F)、(G)はそれぞれ環状刃の刃先の形状を示す図
であり、(H)は(G)の刃を用いた場合の切り込み形
成状態を示す断面図である。
(F)、(G)はそれぞれ環状刃の刃先の形状を示す図
であり、(H)は(G)の刃を用いた場合の切り込み形
成状態を示す断面図である。
【図3】多層容器がシートに複数個成形された状態を示
す図である。
す図である。
【図4】易開封性包装体を作成するための原理図。
【図5】本考案の環状切り込み形成装置を利用して作成
された易開封性包装体における剥離開封部の1例の断面
図。
された易開封性包装体における剥離開封部の1例の断面
図。
Claims (2)
- 【請求項1】 多層容器フランジ部上面に環状の切り込
みを形成するための加熱手段を備えるとともに内側に容
器ガイドを設けた環状刃と、切り込み形成時にフランジ
部を支持する容器受納部を有する支持体とを有し、これ
らの少なくとも一方が昇降自在で、かつ少なくとも一方
が弾性体を介して本体に固定されてなる容器フランジ部
への環状切り込み形成装置。 - 【請求項2】 内側に容器ガイドを設けた環状刃が弾性
体を介して本体に固定されてなる請求項1記載の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993072311U JP2517525Y2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 容器フランジ部への環状切り込み形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1993072311U JP2517525Y2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 容器フランジ部への環状切り込み形成装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07700U JPH07700U (ja) | 1995-01-06 |
JP2517525Y2 true JP2517525Y2 (ja) | 1996-11-20 |
Family
ID=13485605
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1993072311U Expired - Lifetime JP2517525Y2 (ja) | 1993-12-16 | 1993-12-16 | 容器フランジ部への環状切り込み形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2517525Y2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5119087U (ja) * | 1974-07-30 | 1976-02-12 | ||
JPS5778926U (ja) * | 1980-11-01 | 1982-05-15 | ||
JPS5848102U (ja) * | 1981-09-29 | 1983-03-31 | 三菱電機株式会社 | 可撓導波管の接続構造 |
-
1993
- 1993-12-16 JP JP1993072311U patent/JP2517525Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07700U (ja) | 1995-01-06 |
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