JP2517274B2 - ラセミ―トランス菊酸ハライドの製造法 - Google Patents
ラセミ―トランス菊酸ハライドの製造法Info
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- JP2517274B2 JP2517274B2 JP62109516A JP10951687A JP2517274B2 JP 2517274 B2 JP2517274 B2 JP 2517274B2 JP 62109516 A JP62109516 A JP 62109516A JP 10951687 A JP10951687 A JP 10951687A JP 2517274 B2 JP2517274 B2 JP 2517274B2
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 本発明はラセミートランス菊酸ハライドの製造法に関
する。さらに詳しくは一般式(I) (式中、Xは塩素原子、臭素原子を表わす。) で示されるラセミーシスまたはラセミーシス/トランス
混合菊酸ハライドに過酸化物もしくはアゾ化合物の存在
下、臭化水素、カルボン酸ブロミド類、N−ブロム化合
物類、S−ブロム化合物類、ハロゲンのブロム化物類ら
選ばれる少なくとも1種のブロム化合物を作用させるこ
とによる対応するラセミートランス菊酸ハライドの製造
法に関するものである。
する。さらに詳しくは一般式(I) (式中、Xは塩素原子、臭素原子を表わす。) で示されるラセミーシスまたはラセミーシス/トランス
混合菊酸ハライドに過酸化物もしくはアゾ化合物の存在
下、臭化水素、カルボン酸ブロミド類、N−ブロム化合
物類、S−ブロム化合物類、ハロゲンのブロム化物類ら
選ばれる少なくとも1種のブロム化合物を作用させるこ
とによる対応するラセミートランス菊酸ハライドの製造
法に関するものである。
菊酸は、低毒速効性殺虫剤として有用なピレトリン、
アレスリン、フタルスリンなどのいわゆるピレスロイド
系殺虫剤としてよく知られているエステル類の酸成分を
構成するものであり、前記一般式(I)で示される菊酸
ハライドは、これらのピレスロイド系殺虫剤の中間体と
して有用である。
アレスリン、フタルスリンなどのいわゆるピレスロイド
系殺虫剤としてよく知られているエステル類の酸成分を
構成するものであり、前記一般式(I)で示される菊酸
ハライドは、これらのピレスロイド系殺虫剤の中間体と
して有用である。
菊酸ハライドにはシス、トランスの幾何異性体があ
り、殺虫効果はシス体から導びかれるエステルよりもト
ランス体から導びかれるエステルの方が強いことが知ら
れている。よってシス体をトランス化しトランス体とす
ることは、シス体、またはシス体を多く含むエステルを
用いるよりも殺虫効力の面で遥かに有利になる。
り、殺虫効果はシス体から導びかれるエステルよりもト
ランス体から導びかれるエステルの方が強いことが知ら
れている。よってシス体をトランス化しトランス体とす
ることは、シス体、またはシス体を多く含むエステルを
用いるよりも殺虫効力の面で遥かに有利になる。
しかしながら、菊酸ハライドはトランス体とシス体の
混合物として製造される。従って、シスまたはシス/ト
ランス混合菊酸ハライドをトランス体に変換させる技術
は重要な意義を持つ。
混合物として製造される。従って、シスまたはシス/ト
ランス混合菊酸ハライドをトランス体に変換させる技術
は重要な意義を持つ。
従来、菊酸ハライドのトランス化については100℃以
下の温度では起らないとされており、100℃から200℃ま
での温度範囲で加熱する方法が提案されている(特公昭
47−26778号公報)。しかしながら、菊酸ハライドは一
般に熱に不安定であり、このような高温の状態では熱劣
化が大きく工業的に実施するには問題があった。
下の温度では起らないとされており、100℃から200℃ま
での温度範囲で加熱する方法が提案されている(特公昭
47−26778号公報)。しかしながら、菊酸ハライドは一
般に熱に不安定であり、このような高温の状態では熱劣
化が大きく工業的に実施するには問題があった。
本発明者らはかかる問題点を解決する方法として、こ
れ迄にハロゲン化ホウ素触媒を用いる方法を提案してい
る(特公昭60−29376号公報)。
れ迄にハロゲン化ホウ素触媒を用いる方法を提案してい
る(特公昭60−29376号公報)。
その後、本発明者らは更にトランス菊酸ハライドの製
造法について鋭意検討を重ねた結果、臭化水素、カルボ
ン酸ブロミド類、N−ブロム化合物類、S−ブロム化合
物類、ハロゲンのブロム化物類等のブロム化合物が、こ
れを過酸化物もしくはアゾ化合物と共用することによ
り、シス菊酸ハライドのトランス化を意外にも円滑にし
かも効率良く進行させること見出し、更に種々の検討を
加えて本発明を完成した。
造法について鋭意検討を重ねた結果、臭化水素、カルボ
ン酸ブロミド類、N−ブロム化合物類、S−ブロム化合
物類、ハロゲンのブロム化物類等のブロム化合物が、こ
れを過酸化物もしくはアゾ化合物と共用することによ
り、シス菊酸ハライドのトランス化を意外にも円滑にし
かも効率良く進行させること見出し、更に種々の検討を
加えて本発明を完成した。
すなわち、本発明は一般式(I) (式中、Xは塩素原子、臭素原子を表わす。) で示されるラセミーシスまたはラセミーシス/トランス
混合菊酸ハライドに過酸化物もしくはアゾ化合物の存在
下、臭化水素、カルボン酸ブロミド類、N−ブロム化合
物類、S−ブロム化合物類、ハロゲンのブロム化物類か
ら選ばれる少なくとも1種のブロム化合物を作用させて
トランス化せしめることを特徴とするラセミートランス
菊酸ハライドの製造法を提供するものである。
混合菊酸ハライドに過酸化物もしくはアゾ化合物の存在
下、臭化水素、カルボン酸ブロミド類、N−ブロム化合
物類、S−ブロム化合物類、ハロゲンのブロム化物類か
ら選ばれる少なくとも1種のブロム化合物を作用させて
トランス化せしめることを特徴とするラセミートランス
菊酸ハライドの製造法を提供するものである。
次に本発明方法について説明する。
本発明の原料として用いられ、一般式(I)で示され
る化合物としては第一菊酸クロリド、第一菊酸ブロミド
が挙げられる。これ等はシス体単独、あるいはトランス
体との任意の割合の混合物であっても良いが、本発明の
目的から考えて、シス体単独、またはシス体に富む菊酸
ハライドを用いる場合にその意義を発揮することは言う
までもない。
る化合物としては第一菊酸クロリド、第一菊酸ブロミド
が挙げられる。これ等はシス体単独、あるいはトランス
体との任意の割合の混合物であっても良いが、本発明の
目的から考えて、シス体単独、またはシス体に富む菊酸
ハライドを用いる場合にその意義を発揮することは言う
までもない。
また過酸化物としては例えば、過酸化水素、t−ブチ
ルハライドパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブ
チルハライドパーオキサイド、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類の酸化によって生成するハイド
ロパーオキサイド、キユメンハイドロパーオキサイド、
ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどの
ハイドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキ
サイド類、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパ
ーアセテート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネートなどの
パーオキシエステル類、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、シクロヘキサノンパーオシサイドなどのケトンパ
ーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド
類、過酢酸などの過酸類等が挙げられる。これらの中で
好ましくはハイドロパーオキサイド類、過酸化水素、ジ
アシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類であ
る。
ルハライドパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブ
チルハライドパーオキサイド、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン等のエーテル類の酸化によって生成するハイド
ロパーオキサイド、キユメンハイドロパーオキサイド、
ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどの
ハイドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウロイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキ
サイド類、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパ
ーアセテート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネー
ト、ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネートなどの
パーオキシエステル類、メチルエチルケトンパーオキサ
イド、シクロヘキサノンパーオシサイドなどのケトンパ
ーオキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジク
ミルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド
類、過酢酸などの過酸類等が挙げられる。これらの中で
好ましくはハイドロパーオキサイド類、過酸化水素、ジ
アシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類であ
る。
アゾ化合物としては、例えばアゾビスイソブチロニト
リル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルパレロニトリ
ル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボ
ニトリル)、4,4′−アゾビス−4−シアノペンタノイ
ツクアシッド、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル、2−シアノ−2−プロピル
アゾホルムアミドなどのアゾニトリル類、アゾビスイソ
酪酸メチルなどのアゾエステル類、アゾ−t−ブタンな
どのアルキルアゾ類等が挙げられる。好ましくはアゾニ
トリル類、アゾエステル類が用いられる。
リル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルパレロニトリ
ル)、1,1′−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボ
ニトリル)、4,4′−アゾビス−4−シアノペンタノイ
ツクアシッド、2−フェニルアゾ−2,4−ジメチル−4
−メトキシバレロニトリル、2−シアノ−2−プロピル
アゾホルムアミドなどのアゾニトリル類、アゾビスイソ
酪酸メチルなどのアゾエステル類、アゾ−t−ブタンな
どのアルキルアゾ類等が挙げられる。好ましくはアゾニ
トリル類、アゾエステル類が用いられる。
これ等の過酸化物、アゾ化合物の使用量はブロム化合
物1モルに対して通常1/2〜5モル、好ましくは1/10〜
2モルの範囲である。
物1モルに対して通常1/2〜5モル、好ましくは1/10〜
2モルの範囲である。
また本発明に使用されるブロム化合物としては臭化水
素、カルボン酸ブロミド酸、N−ブロム化合物類、S−
ブロム化合物類、ハロゲンのブロム化物類が挙げられ
る。
素、カルボン酸ブロミド酸、N−ブロム化合物類、S−
ブロム化合物類、ハロゲンのブロム化物類が挙げられ
る。
より具体的には、臭化水素はガス状であっても、溶媒
に溶解したものであっても良く、場合によっては臭化リ
チウム、臭化ナトリウムなどの臭化物と硫酸等の酸を用
いて反応系内で発生させたものであっても良い。
に溶解したものであっても良く、場合によっては臭化リ
チウム、臭化ナトリウムなどの臭化物と硫酸等の酸を用
いて反応系内で発生させたものであっても良い。
またカルボン酸ブロミド類としては、通常炭素数1〜
18のカルボン酸ブロミドが通常用いられ、例えば、アセ
チルブロミド、プロピオニルブロミド、ブチリルブロミ
ド、イソブチリルブロミド、バレリルブロミド、イソバ
レリルブロミド、ピバロイルブロミド、ヘキサノイルブ
ロミド、ヘプタノイルブロミド、シクロヘキサンカルボ
ニルブロミド、オクタノイルブロミド、ノナノイルブロ
ミド、デカノイルブロミド、3−(2−メチルプロペニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボニルブロミ
ド、ウンデカノイルブロミド、パルミトイルブロミド、
ステアロイルブロミド、等の脂肪族モノカルボニルブロ
ミド、マノリルジブロミド、スクシニルジブロミド、グ
ルタリルブロミド、アジポイルジブロミド、ピメロイル
ジブロミド、スベロイルジブロミド、アゼラオイルジブ
ロミド、セバコイルジブロミド等の脂肪族ジカルボン酸
ジブロミド、ベンゾイルブロミド、フェニルアセチルブ
ロミド、フェニルプロピオニルブロミド、フェニルブチ
リルブロミド、ナフタレンカルボニルブロミド、フタロ
イルジブロミド、テレフタロイルジブロミド、イソブタ
ロイルジブロミド、等の芳香族基を有するモノおよびジ
カルボン酸の酸ブロミドが挙げられる。
18のカルボン酸ブロミドが通常用いられ、例えば、アセ
チルブロミド、プロピオニルブロミド、ブチリルブロミ
ド、イソブチリルブロミド、バレリルブロミド、イソバ
レリルブロミド、ピバロイルブロミド、ヘキサノイルブ
ロミド、ヘプタノイルブロミド、シクロヘキサンカルボ
ニルブロミド、オクタノイルブロミド、ノナノイルブロ
ミド、デカノイルブロミド、3−(2−メチルプロペニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボニルブロミ
ド、ウンデカノイルブロミド、パルミトイルブロミド、
ステアロイルブロミド、等の脂肪族モノカルボニルブロ
ミド、マノリルジブロミド、スクシニルジブロミド、グ
ルタリルブロミド、アジポイルジブロミド、ピメロイル
ジブロミド、スベロイルジブロミド、アゼラオイルジブ
ロミド、セバコイルジブロミド等の脂肪族ジカルボン酸
ジブロミド、ベンゾイルブロミド、フェニルアセチルブ
ロミド、フェニルプロピオニルブロミド、フェニルブチ
リルブロミド、ナフタレンカルボニルブロミド、フタロ
イルジブロミド、テレフタロイルジブロミド、イソブタ
ロイルジブロミド、等の芳香族基を有するモノおよびジ
カルボン酸の酸ブロミドが挙げられる。
N−ブロム化合物類としては例えばN−ブロムスクシ
ンイミド、N−ブロムアセタミド、N−ブロムプロピオ
ンアミド、N−ブロムブチラミド、N−ブロマバレラミ
ド等が例示できる。
ンイミド、N−ブロムアセタミド、N−ブロムプロピオ
ンアミド、N−ブロムブチラミド、N−ブロマバレラミ
ド等が例示できる。
またS−ブロム化合物類としては例えば、チオニルブ
ロミド、スルフリルブロミド、p−トルエンスルホニル
ブロミド、メタンスルホニルブロミド、フェニルスルフ
ェニルブロミド等が、ハロゲンのブロム化物類としては
例えば臭素、ヨードモノブロミド、ヨードトリブロミド
等が挙げられる。
ロミド、スルフリルブロミド、p−トルエンスルホニル
ブロミド、メタンスルホニルブロミド、フェニルスルフ
ェニルブロミド等が、ハロゲンのブロム化物類としては
例えば臭素、ヨードモノブロミド、ヨードトリブロミド
等が挙げられる。
これ等のブロム化合物の使用量は被処理菊酸ハライド
に1モルに対し1/1000〜1/4モル、好ましくは1/200〜1/
6モルの範囲である。
に1モルに対し1/1000〜1/4モル、好ましくは1/200〜1/
6モルの範囲である。
また、反応を行なうに際しては不活性溶媒を使用する
ことが好ましく、そのような溶媒としては飽和炭化水
素、芳香族炭化水素及びこれらのハロゲン化物、エーテ
ルなどを挙げることができる。これ等の溶媒は次工程で
あるエステル化工程の溶媒ともなり得るのでトランス化
工程でこれ等を用いた場合は、反応マスそのままでピレ
スロイドアルコールと反応させることもできる。
ことが好ましく、そのような溶媒としては飽和炭化水
素、芳香族炭化水素及びこれらのハロゲン化物、エーテ
ルなどを挙げることができる。これ等の溶媒は次工程で
あるエステル化工程の溶媒ともなり得るのでトランス化
工程でこれ等を用いた場合は、反応マスそのままでピレ
スロイドアルコールと反応させることもできる。
反応温度は通常−30〜100℃であり、好ましくは−20
〜80℃である。
〜80℃である。
反応に要する時間はブロム化合物および過酸化物また
はアゾ化合物の使用量や反応温度によっても変わり得る
が通常数分〜10時間で充分その目的を達成することがで
きる。
はアゾ化合物の使用量や反応温度によっても変わり得る
が通常数分〜10時間で充分その目的を達成することがで
きる。
本発明方法を実施するに際しては、通常溶媒の存在下
に被処理菊酸ハライドに過酸化物もしくはアゾ化合物と
を溶媒に溶解し、次でこれにブロム化合物を加えるか、
あるいは、被処理菊酸ハライドを溶媒に溶解し、次でこ
れに過酸化物もしくはアゾ化合物およびブロム化合物を
併注する操作により行われる。また菊酸ブロミドを基質
として用いる場合は、通常これを溶媒に溶解後、過酸化
物もしくはアゾ化合物を加えることにより実施される。
に被処理菊酸ハライドに過酸化物もしくはアゾ化合物と
を溶媒に溶解し、次でこれにブロム化合物を加えるか、
あるいは、被処理菊酸ハライドを溶媒に溶解し、次でこ
れに過酸化物もしくはアゾ化合物およびブロム化合物を
併注する操作により行われる。また菊酸ブロミドを基質
として用いる場合は、通常これを溶媒に溶解後、過酸化
物もしくはアゾ化合物を加えることにより実施される。
尚反応の進行度は反応液の一部をサンプリングして、
ガスクロマトグラフィー等により幾何異性体比率を測定
することにより求めることができる。
ガスクロマトグラフィー等により幾何異性体比率を測定
することにより求めることができる。
かくしてトランス菊酸ハライドが製造されるが、本発
明によれば、ピレスロイドに誘導した場合、殺虫活性の
低い前記一般式(I)で示される菊酸ハライドのシス
体、またはそれに富む菊酸ハライドを、極めて効率良く
トランス体に変換させることができる。
明によれば、ピレスロイドに誘導した場合、殺虫活性の
低い前記一般式(I)で示される菊酸ハライドのシス
体、またはそれに富む菊酸ハライドを、極めて効率良く
トランス体に変換させることができる。
しかも得られた酸ハライドは高純度であるので、その
まま種々のピレスロイドアルコールと反応させて各種ピ
レスロイドをより簡便に収率良く製造し得る。
まま種々のピレスロイドアルコールと反応させて各種ピ
レスロイドをより簡便に収率良く製造し得る。
また得られたトランス体は適当な誘導体に変換し、各
種光学分割法と組合わせることにより、より有用な
(+)−トランス体に変換することもできる。
種光学分割法と組合わせることにより、より有用な
(+)−トランス体に変換することもできる。
次に、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明す
るが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
るが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
実施例1 100mlフラスコに窒素気流中で、異性体比率がシス体3
5%、トランス体65%からなる第一菊酸クロリド5.0g、
トルエン43.6gおよびt−ブチルハイドロパーオキサイ
ド43.5mgを入れ、20〜25℃で臭化水素0.11gを含むジオ
キサン溶液1mlを5分間で滴下した。
5%、トランス体65%からなる第一菊酸クロリド5.0g、
トルエン43.6gおよびt−ブチルハイドロパーオキサイ
ド43.5mgを入れ、20〜25℃で臭化水素0.11gを含むジオ
キサン溶液1mlを5分間で滴下した。
同温度で30分間撹拌した後、反応液の一部をサンプリ
ングして常法によりエチルエステルに誘導しガスクロマ
トグラフィーにて菊酸の異性体比を求たところシス体7.
8%、トランス体92.2%であった。
ングして常法によりエチルエステルに誘導しガスクロマ
トグラフィーにて菊酸の異性体比を求たところシス体7.
8%、トランス体92.2%であった。
また、第一菊酸クロリドをガスクロマトグラフィーで
定量したところ4.91gであった。
定量したところ4.91gであった。
実施例2 100mlフラスコに窒素気流中で、第一シス菊酸クロリ
ド5.0g、トルエン40gを加えた後、20〜25℃で撹拌下に
臭化水素87mgを含むジオキサン溶液1mlとt−ブチルハ
イドロパーオキサイド43.5mgを含むトルエン溶液1mlと
を10分間かけて併注し、同温度で20分間撹拌した。反応
液の一部をサンプリングし、常法に従ってエチルエステ
ルに誘導した後、ガスクロマトグラフィーにより異性体
比率を測定したところ、シス8.0%、トランス体92.0%
であった。また反応液中の菊酸クロリドを定量したとこ
ろ4.92gであった。
ド5.0g、トルエン40gを加えた後、20〜25℃で撹拌下に
臭化水素87mgを含むジオキサン溶液1mlとt−ブチルハ
イドロパーオキサイド43.5mgを含むトルエン溶液1mlと
を10分間かけて併注し、同温度で20分間撹拌した。反応
液の一部をサンプリングし、常法に従ってエチルエステ
ルに誘導した後、ガスクロマトグラフィーにより異性体
比率を測定したところ、シス8.0%、トランス体92.0%
であった。また反応液中の菊酸クロリドを定量したとこ
ろ4.92gであった。
実施例3 100mlフラスコに窒素気流中で、実施例1で用いたと
同じ第一菊酸クロライド2.5g、ジオキサン24.1gおよび
クメンハイドロパーオシサイド200mgを入れ、20〜25℃
でアセチルブロマイド0.25gを滴下した。
同じ第一菊酸クロライド2.5g、ジオキサン24.1gおよび
クメンハイドロパーオシサイド200mgを入れ、20〜25℃
でアセチルブロマイド0.25gを滴下した。
同温度で30分撹拌したのち、反応液の一部をサンプリ
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
シス8.0%、トランス92.0%であった。
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
シス8.0%、トランス92.0%であった。
実施例4 100mlフラスコに窒素気流中で、実施例1で用いたと
同じ第一菊酸クロライド2.5g、ジオキサン24.0gおよび
t−ブチルハイドロパーオキサイド120mgを入れ、20〜2
5℃でチオニルブロマイド0.42gを滴下した。
同じ第一菊酸クロライド2.5g、ジオキサン24.0gおよび
t−ブチルハイドロパーオキサイド120mgを入れ、20〜2
5℃でチオニルブロマイド0.42gを滴下した。
同温度で30分撹拌したのち、反応液の一部をサンプリ
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
8.3%、トランス91.7%であった。
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
8.3%、トランス91.7%であった。
実施例5 100mlフラスコに窒素気流中で、実施例1で用いたと
同じ第一菊酸クロライド2.5g、トルエン10.4gおよびア
ゾビスイソ酪酸メチル154mgを入れ、70〜75℃で臭素0.2
1gを滴下した。
同じ第一菊酸クロライド2.5g、トルエン10.4gおよびア
ゾビスイソ酪酸メチル154mgを入れ、70〜75℃で臭素0.2
1gを滴下した。
同温度で30分撹拌したのち、反応液の一部をサンプリ
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
シス9.9%、トランス90.1%であった。
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
シス9.9%、トランス90.1%であった。
実施例6 100mlフラスコに窒素気流中で、異性体比率がシス35
%、トランス65%からなる第一菊酸クロライド2.5g、ク
ロルベンゼン25.6gおよびt−ブチルハイドロパーオキ
サイド60mgを入れ、20〜25℃で異性体比率がシス8.4、
トランス91.6%からなる第一菊酸ブロマイド0.31gを滴
下した。
%、トランス65%からなる第一菊酸クロライド2.5g、ク
ロルベンゼン25.6gおよびt−ブチルハイドロパーオキ
サイド60mgを入れ、20〜25℃で異性体比率がシス8.4、
トランス91.6%からなる第一菊酸ブロマイド0.31gを滴
下した。
同温度で30分撹拌したのち、反応液の一部をサンプリ
ングしてエチルエステルに変換しガスクロマトグラフィ
ーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところシ
ス8.5%、トランス91.5%であった。
ングしてエチルエステルに変換しガスクロマトグラフィ
ーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところシ
ス8.5%、トランス91.5%であった。
実施例7 100mlフラスコに窒素気流中で、実施例1で用いたと
同じ第一菊酸クロライド1.0g、トルエン4.4gおよびアゾ
ビスイソブチロニトリル88mgを入れ、75〜80℃でN−ブ
ロモコハク酸イミド0.095gを含むアセトン1mlを滴下し
た。
同じ第一菊酸クロライド1.0g、トルエン4.4gおよびアゾ
ビスイソブチロニトリル88mgを入れ、75〜80℃でN−ブ
ロモコハク酸イミド0.095gを含むアセトン1mlを滴下し
た。
同温度で30分撹拌したのち、反応液の一部をサンプリ
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところシ
ス11.8%、トランス88.2%であった。
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところシ
ス11.8%、トランス88.2%であった。
実施例8 100mlフラスコに窒素気流中で、実施例1で用いたと
同じ第一菊酸クロライド2.5g、ジオキサン30gおよび60
%過酸化水素水8.4mgを入れ、20〜25℃で臭化水素0.32g
を含むジオキサン3mlを滴下した。
同じ第一菊酸クロライド2.5g、ジオキサン30gおよび60
%過酸化水素水8.4mgを入れ、20〜25℃で臭化水素0.32g
を含むジオキサン3mlを滴下した。
同温度で30分撹拌したのち、反応液の一部をサンプリ
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところシ
ス8.7%、トランス91.3%であった。
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところシ
ス8.7%、トランス91.3%であった。
実施例9 100mlフラスコに窒素気流中で、実施例1で用いたと
同じ第一菊酸クロライド2.5g、トルエン21.8gおよび過
安息香酸t−ブチル140mgを入れ、75〜80℃で臭化水素
0.16gを含むジオキサン1.6mlを滴下した。
同じ第一菊酸クロライド2.5g、トルエン21.8gおよび過
安息香酸t−ブチル140mgを入れ、75〜80℃で臭化水素
0.16gを含むジオキサン1.6mlを滴下した。
同温度で30分撹拌したのち、反応液の一部をサンプリ
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
シス11.3%、トランス88.7%であった。
ングしてエチルエステルに誘導し、ガスクロマトグラフ
ィーにて第一菊酸クロライドの異性体比を求めたところ
シス11.3%、トランス88.7%であった。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 (式中、Xは塩素原子、臭素原子を表す。) で示されるラセミーシスまたはラセミーシス/トランス
混合菊酸ハライドに、過酸化物もしくはアゾ化合物の存
在下、臭化水素、カルボン酸ブロミド類、N−ブロム化
合物類、S−ブロム化合物類、ハロゲンのブロム化物類
から選ばれる少なくとも1種のブロム化合物を作用させ
てトランス化せしめることを特徴とするラセミートラン
ス菊酸ハライドの製造法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62109516A JP2517274B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | ラセミ―トランス菊酸ハライドの製造法 |
HU882125A HU203513B (en) | 1987-04-28 | 1988-04-27 | Process for racemizing and trans-isomerizing optically active chrisanthemic acid derivatives |
EP88303873A EP0289324B1 (en) | 1987-04-28 | 1988-04-28 | Method for racemization of optically active chrysanthemic acid derivatives |
DE8888303873T DE3872584T2 (de) | 1987-04-28 | 1988-04-28 | Verfahren zur racemisierung von optisch aktiven chrysanthemumsaeurederivaten. |
US07/187,249 US4812264A (en) | 1987-04-28 | 1988-04-28 | Method for racemization of optically active chrysanthemic acid derivatives |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62109516A JP2517274B2 (ja) | 1987-04-30 | 1987-04-30 | ラセミ―トランス菊酸ハライドの製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63275543A JPS63275543A (ja) | 1988-11-14 |
JP2517274B2 true JP2517274B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=14512243
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62109516A Expired - Lifetime JP2517274B2 (ja) | 1987-04-28 | 1987-04-30 | ラセミ―トランス菊酸ハライドの製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2517274B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
HU205596B (en) * | 1988-05-02 | 1992-05-28 | Sumitomo Chemical Co | Process for producing halogenide of trans-2,2-dimethyl-3-/2,2-dihalovinyl/-cyclopropane-carboxylic acid |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3002914B2 (ja) * | 1991-09-30 | 2000-01-24 | 豊興工業株式会社 | 内接歯車ポンプ |
-
1987
- 1987-04-30 JP JP62109516A patent/JP2517274B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63275543A (ja) | 1988-11-14 |
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