JPH0688932B2 - 光学活性第一菊酸類のラセミ化方法 - Google Patents
光学活性第一菊酸類のラセミ化方法Info
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- JPH0688932B2 JPH0688932B2 JP62028581A JP2858187A JPH0688932B2 JP H0688932 B2 JPH0688932 B2 JP H0688932B2 JP 62028581 A JP62028581 A JP 62028581A JP 2858187 A JP2858187 A JP 2858187A JP H0688932 B2 JPH0688932 B2 JP H0688932B2
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- primary
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- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
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- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は第一菊酸のラセミ化方法に関し、さらに詳しく
は一般式(I) (式中、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シ
クロアルキル基またはアラルキル基を表わし、*は不斉
炭素を表わす。) で示される光学活性な第一菊酸類を過酸化物の存在下、
臭素化燐化合物を作用させることを特徴とする光学活性
第一菊酸類のラセミ方法に関するものである。
は一般式(I) (式中、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シ
クロアルキル基またはアラルキル基を表わし、*は不斉
炭素を表わす。) で示される光学活性な第一菊酸類を過酸化物の存在下、
臭素化燐化合物を作用させることを特徴とする光学活性
第一菊酸類のラセミ方法に関するものである。
<従来の技術、発明が解決しようとする問題点> 第一菊酸は、低毒速効性殺虫剤として有用なピレトリ
ン、アレスリン、フタルスリンなどのいわゆるピレスロ
イド系殺虫剤としてよく知られているエステル類の酸成
分を構成するものであり、前記一般式(I)で示される
第一菊酸類は、これらのピレスロイド系殺虫剤の原料と
して有用である。
ン、アレスリン、フタルスリンなどのいわゆるピレスロ
イド系殺虫剤としてよく知られているエステル類の酸成
分を構成するものであり、前記一般式(I)で示される
第一菊酸類は、これらのピレスロイド系殺虫剤の原料と
して有用である。
前記一般式(I)で示される第一菊酸類にはシス、トラ
ンスの幾何異性体があり、またその各々に(+)および
(−)の光学異性体があることから、合計4種の異性体
が存在する。一般に、これらの異性体の中、トランス体
から導びかれるピレスロイド系のエステル類は対応する
シス体から導びかれるピレスロイド系エステル類よりも
強い殺虫活性を示し、さらに(+)体のエステル類が対
応する(−)体のエステル類よりも遥かに高い活性を示
すことが知られている。
ンスの幾何異性体があり、またその各々に(+)および
(−)の光学異性体があることから、合計4種の異性体
が存在する。一般に、これらの異性体の中、トランス体
から導びかれるピレスロイド系のエステル類は対応する
シス体から導びかれるピレスロイド系エステル類よりも
強い殺虫活性を示し、さらに(+)体のエステル類が対
応する(−)体のエステル類よりも遥かに高い活性を示
すことが知られている。
第一菊酸は通常シス体、トランス体の混合したラセミ
体、即ち(±)体として製造され、これを光学活性な有
機塩基を用いて光学分割することにより(+)体が得ら
れ、より高活性な殺虫性化合物の製造に使用されてい
る。ここで光学分割された残りの(−)体はそのピレス
ロイド系のエステルとしての活性が殆んどなく、従って
この有用性のない(−)体を効率よくラセミ化し、上記
の光学分割の原料として供し得るようにすることは、特
に工業的規模での(+)体の生産時においては大きな課
題となる。
体、即ち(±)体として製造され、これを光学活性な有
機塩基を用いて光学分割することにより(+)体が得ら
れ、より高活性な殺虫性化合物の製造に使用されてい
る。ここで光学分割された残りの(−)体はそのピレス
ロイド系のエステルとしての活性が殆んどなく、従って
この有用性のない(−)体を効率よくラセミ化し、上記
の光学分割の原料として供し得るようにすることは、特
に工業的規模での(+)体の生産時においては大きな課
題となる。
しかしながら、前記のように、一般式(I)で示される
シクロプロパンカルボン酸にはC1位とC3位に2個の不斉
炭素を有するため、そのラセミ化には種々の困難を伴な
う。
シクロプロパンカルボン酸にはC1位とC3位に2個の不斉
炭素を有するため、そのラセミ化には種々の困難を伴な
う。
これ迄、第一菊酸類のラセミ化方法としては、(−)ト
ランス−第一菊酸のC3位のイソブテニル基を酸化してケ
トアルコール基に導いた後、C1位のカルボン酸をエステ
ル化し、これをアルカリ金属アルコレートと溶媒の存在
下に加熱反応させる方法(特公昭39−15977)、あるい
は(−)−トランス−第一菊酸を光増感剤の存在下に紫
外線を照射する方法(特公昭47−30697号公報)が知ら
れているが、前者は多くの反応工程を要すること、また
後者は反応率が劣るうえ光源の電力消費量が大きく、ま
た光源の寿命も比較的短いことなど工業的に実施するに
は種々の問題点を有する。
ランス−第一菊酸のC3位のイソブテニル基を酸化してケ
トアルコール基に導いた後、C1位のカルボン酸をエステ
ル化し、これをアルカリ金属アルコレートと溶媒の存在
下に加熱反応させる方法(特公昭39−15977)、あるい
は(−)−トランス−第一菊酸を光増感剤の存在下に紫
外線を照射する方法(特公昭47−30697号公報)が知ら
れているが、前者は多くの反応工程を要すること、また
後者は反応率が劣るうえ光源の電力消費量が大きく、ま
た光源の寿命も比較的短いことなど工業的に実施するに
は種々の問題点を有する。
本発明者らは先に、光学活性第一菊酸を酸ハライドとし
て、これにルイス酸を触媒として作用させることによる
ラセミ化方法(特公昭53−37858号公報、特開昭52−144
651号公報)、光学活性なシクロプロパンカルボン酸の
無水物にヨウ素を作用させることによるラセミ化方法
(特開昭57−168341号公報)、および第一菊酸誘導体に
臭化ホウ素という特殊な触媒を作用させることによるラ
セミ化方法(特開昭60−174744号公報)を提案してい
る。
て、これにルイス酸を触媒として作用させることによる
ラセミ化方法(特公昭53−37858号公報、特開昭52−144
651号公報)、光学活性なシクロプロパンカルボン酸の
無水物にヨウ素を作用させることによるラセミ化方法
(特開昭57−168341号公報)、および第一菊酸誘導体に
臭化ホウ素という特殊な触媒を作用させることによるラ
セミ化方法(特開昭60−174744号公報)を提案してい
る。
本発明者らはその後さらに種々検討を重ねた結果、臭素
化燐化合物はこれを過酸化物と共用することにより意外
にも極めて好都合に、一般式(I)で示される光学活性
第一菊酸類のラセミ化を進行させることを見出し、これ
に種々の検討を加えて、本発明を完成するに至った。
化燐化合物はこれを過酸化物と共用することにより意外
にも極めて好都合に、一般式(I)で示される光学活性
第一菊酸類のラセミ化を進行させることを見出し、これ
に種々の検討を加えて、本発明を完成するに至った。
<問題を解決するための手段> すなわ本発明は一般式(I) (式中、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シ
クロアルキル基またはアラルキル基を表わし、*は不斉
炭素を表わす。) で示される光学活性第一菊酸類を過酸化物の存在下、臭
素化燐化合物を作用させることを特徴とする光学活性第
一菊酸類の工業的に極めて優れたラセミ化方法を提供す
るものである。
クロアルキル基またはアラルキル基を表わし、*は不斉
炭素を表わす。) で示される光学活性第一菊酸類を過酸化物の存在下、臭
素化燐化合物を作用させることを特徴とする光学活性第
一菊酸類の工業的に極めて優れたラセミ化方法を提供す
るものである。
以下に本発明方法について詳細に説明する。
本発明の原料である一般式(I)で示される光学活性第
一菊酸類としては、例えば第一菊酸、第一菊酸メチル、
第一菊酸エチル、第一菊酸プロピル、第一菊酸ブチル、
第一菊酸シクロヘキシル、第一菊酸シクロヘキシルメチ
ル、第一菊酸ベンジル等の光学活性体が挙げられる。
一菊酸類としては、例えば第一菊酸、第一菊酸メチル、
第一菊酸エチル、第一菊酸プロピル、第一菊酸ブチル、
第一菊酸シクロヘキシル、第一菊酸シクロヘキシルメチ
ル、第一菊酸ベンジル等の光学活性体が挙げられる。
第一菊酸類にはそれぞれ4種の異性体が存在するが、そ
の中の1種単独、またはこれらの任意の割合の混合物を
用いることができ、また光学純度はどの程度のものでも
差しつかえないが、本発明の目的から考えて(−)体ま
たは(−)体に富むカルボン酸類を用る時に、その意義
を発揮することは言うまでもない。
の中の1種単独、またはこれらの任意の割合の混合物を
用いることができ、また光学純度はどの程度のものでも
差しつかえないが、本発明の目的から考えて(−)体ま
たは(−)体に富むカルボン酸類を用る時に、その意義
を発揮することは言うまでもない。
本発明方法において使用される臭素化燐化合物としては
例えば三臭化燐、五臭化燐、オキシ三臭化燐等の臭素と
燐の化合物またはこれ等の混合物などが挙げられる。そ
の使用量は被処理第一菊酸類1モルに対通常1/1000〜1/
4モルの範囲である。
例えば三臭化燐、五臭化燐、オキシ三臭化燐等の臭素と
燐の化合物またはこれ等の混合物などが挙げられる。そ
の使用量は被処理第一菊酸類1モルに対通常1/1000〜1/
4モルの範囲である。
また過酸化物としては例えば、過酸化水素、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルハイドロパーオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類の酸化によって生成するハイドロ
パーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ジ
イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどのハ
イドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイ
ド類、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーア
セテート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネートなどのパー
オキシエステル類、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパー
オキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類、
過酢酸などの過酸類等が挙げられる。これらの中で好ま
しくはハイドロパーオキサイド類、ジアシルパーオキサ
イド類、パーオキシエステル類であり、より好ましくは
ハイドロパーオキサイド類である。
ハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチ
ルハイドロパーオキサイド、テトラヒドロフラン、ジオ
キサン等のエーテル類の酸化によって生成するハイドロ
パーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、ジ
イソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイドなどのハ
イドロパーオキサイド類、ベンゾイルパーオキサイド、
ラウロイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイ
ド類、t−ブチルパーベンゾエート、t−ブチルパーア
セテート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、
ジシクロヘキシルパーオキシジカーボネートなどのパー
オキシエステル類、メチルエチルケトンパーオキサイ
ド、シクロヘキサノンパーオキサイドなどのケトンパー
オキサイド類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイドなどのジアルキルパーオキサイド類、
過酢酸などの過酸類等が挙げられる。これらの中で好ま
しくはハイドロパーオキサイド類、ジアシルパーオキサ
イド類、パーオキシエステル類であり、より好ましくは
ハイドロパーオキサイド類である。
過酸化物の使用量は臭素化燐化合物1モルに対して通常
1/10〜5モル、好ましくは1/4〜2モルの範囲である。
1/10〜5モル、好ましくは1/4〜2モルの範囲である。
また、反応を行なうに際しては不活性溶媒を使用するこ
とが好ましく、そのような溶媒としては飽和炭化水素、
芳香族炭化水素及びこれらのハロゲン化物、エーテル類
などを挙げることができる。
とが好ましく、そのような溶媒としては飽和炭化水素、
芳香族炭化水素及びこれらのハロゲン化物、エーテル類
などを挙げることができる。
また反応温度は通常−30℃〜当該第一菊酸エステルの沸
点(溶媒を使用する場合は用いる溶媒の沸点)の範囲で
任意であるが、通常−20℃〜100℃の範囲である。
点(溶媒を使用する場合は用いる溶媒の沸点)の範囲で
任意であるが、通常−20℃〜100℃の範囲である。
反応に要する時間は臭素化燐化合物および過酸化物の使
用量や反応温度によっても変わり得るが通常数分〜10時
間で充分その目的を達成することができる。
用量や反応温度によっても変わり得るが通常数分〜10時
間で充分その目的を達成することができる。
本発明方法を実施するに際しては、通常、被処理第一菊
酸類と過酸化物とを溶媒に溶解し、次でこれに臭素化燐
化合物を加えるか、あるいは、被処理第一菊酸類を溶媒
に溶解し、次でこれに過酸化物および臭化燐化合物を併
注する操作により行われる。
酸類と過酸化物とを溶媒に溶解し、次でこれに臭素化燐
化合物を加えるか、あるいは、被処理第一菊酸類を溶媒
に溶解し、次でこれに過酸化物および臭化燐化合物を併
注する操作により行われる。
尚反応の進行度は反応液の一部をサンプリングして旋光
度を測定するかガスクロマトグラフィー等による分析で
求めることができる。
度を測定するかガスクロマトグラフィー等による分析で
求めることができる。
上記のようにして得られるラセミ化された第一菊酸類は
種々のピレスロイドアルコールとのエステル化反応によ
り殺虫性エステルに導くことができる。
種々のピレスロイドアルコールとのエステル化反応によ
り殺虫性エステルに導くことができる。
<発明の効果> 本発明方法によれば、他の誘導体に導くことなしに、光
学活性第一菊酸そのもの、あるいはそのエステルのまま
でラセミ化させることができることから極めて有利であ
り、さらに種々の光学分割法によって分離除去される菊
酸類、例えば光学分割剤を用いる物理化学的分割法によ
り分離される無効な(−)−第一菊酸あるいは酵素等に
よる生化学的分割法において分離除去される(−)−第
一菊酸エステルなどを直接、効率よく有効利用すること
が可能となる。
学活性第一菊酸そのもの、あるいはそのエステルのまま
でラセミ化させることができることから極めて有利であ
り、さらに種々の光学分割法によって分離除去される菊
酸類、例えば光学分割剤を用いる物理化学的分割法によ
り分離される無効な(−)−第一菊酸あるいは酵素等に
よる生化学的分割法において分離除去される(−)−第
一菊酸エステルなどを直接、効率よく有効利用すること
が可能となる。
更に、本発明によれば工業原料としてより一般的な臭化
燐化合物を利用することができることから、殊に工業的
な実施時において有利になる。
燐化合物を利用することができることから、殊に工業的
な実施時において有利になる。
また、本発明方法において得られるラセミ体は、より有
効なトランス体に富み、この点においても本発明方法は
有利である。
効なトランス体に富み、この点においても本発明方法は
有利である。
<実施例> 次に、実施例によって、本発明をさらに詳細に説明する
が、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
が、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
実施例1 50ml容のフラスコに窒素気流中で(+)−シス体1.8
%、(−)−シス体18.3%、(+)−トランス体11.1
%、(−)−トランス体68.8%からなる第一菊酸10.0g
にトルエン15.0g及びtert−ブチルハイドロパーオキサ
イド0.13gを入れ、これに、20℃で撹拌しながら三臭化
リン0.44gを滴下し、同温度で1時間撹拌を続けた。反
応後、水を加えて洗浄し、得られた有機層に10%水酸化
ナトリウム水溶液28.6gを加え約40℃に加温しながら撹
拌し分液した。
%、(−)−シス体18.3%、(+)−トランス体11.1
%、(−)−トランス体68.8%からなる第一菊酸10.0g
にトルエン15.0g及びtert−ブチルハイドロパーオキサ
イド0.13gを入れ、これに、20℃で撹拌しながら三臭化
リン0.44gを滴下し、同温度で1時間撹拌を続けた。反
応後、水を加えて洗浄し、得られた有機層に10%水酸化
ナトリウム水溶液28.6gを加え約40℃に加温しながら撹
拌し分液した。
水層を希硫酸で中和し、トルエンで抽出後、有機層を水
洗した。このトルエン溶液を濃縮後蒸留し、沸点110〜1
19℃/2.5mmHgの留出液9.6gを得た。このものの赤外線吸
収スペクトルは第一菊酸のそれと一致した。また、該留
出液の一部を(+)−2−オクチルエステルに誘導し、
ガスクロマトグラフィーで光学異性体比率を測定したと
ころ(+)−シス体2.5%、(−)−シス体2.5%、
(+)−トランス体47.0%、(−)−トランス体48.0%
であった。
洗した。このトルエン溶液を濃縮後蒸留し、沸点110〜1
19℃/2.5mmHgの留出液9.6gを得た。このものの赤外線吸
収スペクトルは第一菊酸のそれと一致した。また、該留
出液の一部を(+)−2−オクチルエステルに誘導し、
ガスクロマトグラフィーで光学異性体比率を測定したと
ころ(+)−シス体2.5%、(−)−シス体2.5%、
(+)−トランス体47.0%、(−)−トランス体48.0%
であった。
実施例2 窒素雰囲気下で、50mlフラスコに実施例1で用いた第一
菊酸5.0g、ジオキサン10g及びキュメンハイドロパーオ
キサイド0.11gを加え、20℃で撹拌しながら三臭化リン
0.22gを滴下し、同温度で1時間撹拌した。反応後、40
%水酸化ナトリウム水溶液4.5gを加え、減圧下に溶媒を
留去した。残留物に水およびトルエンを加え抽出を行い
水層を分液した。該水層を希硫酸で中和し、トルエンで
抽出後、有機層を水洗した。次で該有機層を濃縮後蒸留
し、沸点110〜119℃/2.5mmHgの留出液4.8gを得た。
菊酸5.0g、ジオキサン10g及びキュメンハイドロパーオ
キサイド0.11gを加え、20℃で撹拌しながら三臭化リン
0.22gを滴下し、同温度で1時間撹拌した。反応後、40
%水酸化ナトリウム水溶液4.5gを加え、減圧下に溶媒を
留去した。残留物に水およびトルエンを加え抽出を行い
水層を分液した。該水層を希硫酸で中和し、トルエンで
抽出後、有機層を水洗した。次で該有機層を濃縮後蒸留
し、沸点110〜119℃/2.5mmHgの留出液4.8gを得た。
該留出液の一部を実施例1と同様にして第一菊酸の光学
異性体比率を測定したところ、(+)−シス体2.4%、
(−)−シス体2.5%、(+)−トランス体47.0%、
(−)−シス体48.1%であった。
異性体比率を測定したところ、(+)−シス体2.4%、
(−)−シス体2.5%、(+)−トランス体47.0%、
(−)−シス体48.1%であった。
実施例3 50ml容のフラスコに窒素気流中で(+)−シス体1.8
%、(−)−シス体18.3%、(+)−トランス体11.1
%、(−)−トランス体68.8%からなる第一菊酸のエチ
ルエステル5.0g、ジオキサン20g及びtert−ブチルハイ
ドロパーオキサイド0.07gを入れ、これに20℃で撹拌し
ながら三臭化リン0.21gを滴下し、0.5時間撹拌した。反
応後2%水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した後、
減圧下に溶媒を留去し、次で残留物にヘキサン、2%水
酸化ナトリウム水溶液を加え抽出を行い、有機層を水洗
した。得られた有機層を減圧下に濃縮後蒸留し、沸点85
〜88℃/10mmHgの留出液4.6gを得た。
%、(−)−シス体18.3%、(+)−トランス体11.1
%、(−)−トランス体68.8%からなる第一菊酸のエチ
ルエステル5.0g、ジオキサン20g及びtert−ブチルハイ
ドロパーオキサイド0.07gを入れ、これに20℃で撹拌し
ながら三臭化リン0.21gを滴下し、0.5時間撹拌した。反
応後2%水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した後、
減圧下に溶媒を留去し、次で残留物にヘキサン、2%水
酸化ナトリウム水溶液を加え抽出を行い、有機層を水洗
した。得られた有機層を減圧下に濃縮後蒸留し、沸点85
〜88℃/10mmHgの留出液4.6gを得た。
このものは赤外線吸収スペクトルより第一菊酸のエチル
エステルであることが確認され、その一部を常法により
加水分解し得られたカルボン酸を(+)−2−オクタノ
ールとのエステルに導いた後、ガスクロマトグラフィー
によりその光学異性体比率を求めたところ(+)−シス
体2.3%、(−)−シス体2.4%、(+)−トランス体4
7.0%、(−)−トランス体48.3%であった。
エステルであることが確認され、その一部を常法により
加水分解し得られたカルボン酸を(+)−2−オクタノ
ールとのエステルに導いた後、ガスクロマトグラフィー
によりその光学異性体比率を求めたところ(+)−シス
体2.3%、(−)−シス体2.4%、(+)−トランス体4
7.0%、(−)−トランス体48.3%であった。
実施例4 35ml容のフラスコに窒素雰囲気下で(−)−シス体−第
一菊酸1.0g、ジオキサン19.0gおよび60%過酸化水素水
0.034gを加えた。このものに20℃で撹拌しながら三臭化
リン0.32gを滴下し、同温度で0.5時間撹拌した。
一菊酸1.0g、ジオキサン19.0gおよび60%過酸化水素水
0.034gを加えた。このものに20℃で撹拌しながら三臭化
リン0.32gを滴下し、同温度で0.5時間撹拌した。
反応後、反応液の一部をサンプリングし、(+)−2−
オクチルエステルに誘導し第一菊酸の光学異性体比率を
測定したところ(+)−シス体2.7%、(−)−シス体
4.0%、(+)−トランス体45.6%、(−)−トランス
体47.7%であった。
オクチルエステルに誘導し第一菊酸の光学異性体比率を
測定したところ(+)−シス体2.7%、(−)−シス体
4.0%、(+)−トランス体45.6%、(−)−トランス
体47.7%であった。
実施例5 35ml容のフラスコに窒素雰囲気下で実施例1で用いた第
一菊酸2.0g、トルエン18.0gおよびベンソイルパーオキ
サイド0.20gを加えた。このものに80℃で撹拌しながら
三臭化リン0.23gを滴下し、同温度で0.5時間撹拌した。
一菊酸2.0g、トルエン18.0gおよびベンソイルパーオキ
サイド0.20gを加えた。このものに80℃で撹拌しながら
三臭化リン0.23gを滴下し、同温度で0.5時間撹拌した。
反応後実施例4と同様にして光学異性体比率を測定した
ところ(+)−シス体3.7%、(−)−シス体3.6%、
(+)−トランス体46.1%、(−)−トランス体46.6%
であった。
ところ(+)−シス体3.7%、(−)−シス体3.6%、
(+)−トランス体46.1%、(−)−トランス体46.6%
であった。
実施例6 35ml容のフラスコに窒素雰囲気下で実施例1で用いた第
一菊酸2.0g、ジオキサン18.0gおよび安息香酸tert−ブ
チルパーオキシエステル0.23gを加えた。このものに80
℃で撹拌しながら三臭化リン0.64gを滴下し、同温度で
0.5時間撹拌した。
一菊酸2.0g、ジオキサン18.0gおよび安息香酸tert−ブ
チルパーオキシエステル0.23gを加えた。このものに80
℃で撹拌しながら三臭化リン0.64gを滴下し、同温度で
0.5時間撹拌した。
反応後実施例4と同様に処理して、光学異性体比率を測
定したところ(+)−シス体4.6%、(−)−シス体4.5
%、(+)−トランス体43.5%、(−)−トランス体4
7.4%であった。
定したところ(+)−シス体4.6%、(−)−シス体4.5
%、(+)−トランス体43.5%、(−)−トランス体4
7.4%であった。
実施例7 35ml容のフラスコに窒素雰囲気下で実施例3で用いた第
一菊酸エチルエステル2.0g、四塩化炭素18.0gおよびter
t−ブチルハイドロパーオキサイド0.065gを加えた。こ
のものに0℃で撹拌しながら三臭化リン0.19gを滴下
し、同温度で1時間撹拌した。
一菊酸エチルエステル2.0g、四塩化炭素18.0gおよびter
t−ブチルハイドロパーオキサイド0.065gを加えた。こ
のものに0℃で撹拌しながら三臭化リン0.19gを滴下
し、同温度で1時間撹拌した。
反応後、反応液の一部を実施例3と同様に処理して光学
異性体比率を測定したところ、(+)−シス体2.0%、
(−)−シス体1.9%、(+)−トランス体47.2%、
(−)−トランス体48.9%であった。
異性体比率を測定したところ、(+)−シス体2.0%、
(−)−シス体1.9%、(+)−トランス体47.2%、
(−)−トランス体48.9%であった。
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜20のアルキル基、シ
クロアルキル基またはアラルキル基を表わし、*は不斉
炭素を表わす。) で示される光学活性第一菊酸類を過酸化物の存在下、臭
素化燐化合物を作用させることを特徴とする光学活性第
一菊酸類のラセミ化方法。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62028581A JPH0688932B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | 光学活性第一菊酸類のラセミ化方法 |
EP87307802A EP0261824B1 (en) | 1986-09-04 | 1987-09-03 | Method for racemization of optically active chrysanthemic acid or its ester |
HU873952A HU202171B (en) | 1986-09-04 | 1987-09-03 | Process for racemization of chrysanthemic acid and its esters, as well as for conversion of the racemic mixture |
DE8787307802T DE3762613D1 (de) | 1986-09-04 | 1987-09-03 | Verfahren zur razemisierung von optisch aktiver chrysanthemsaeure oder ihres esters. |
US07/093,234 US4788323A (en) | 1986-09-04 | 1987-09-04 | Method for racemization of optically active chrysanthemic acid or its ester |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62028581A JPH0688932B2 (ja) | 1987-02-10 | 1987-02-10 | 光学活性第一菊酸類のラセミ化方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63196541A JPS63196541A (ja) | 1988-08-15 |
JPH0688932B2 true JPH0688932B2 (ja) | 1994-11-09 |
Family
ID=12252565
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62028581A Expired - Fee Related JPH0688932B2 (ja) | 1986-09-04 | 1987-02-10 | 光学活性第一菊酸類のラセミ化方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0688932B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPH0717563B2 (ja) * | 1987-03-31 | 1995-03-01 | 住友化学工業株式会社 | ラセミ―トランス第一菊酸類の製造方法 |
-
1987
- 1987-02-10 JP JP62028581A patent/JPH0688932B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63196541A (ja) | 1988-08-15 |
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