JP2516635B2 - ケ−ブル接続部等の防水型筒状部材 - Google Patents

ケ−ブル接続部等の防水型筒状部材

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JP2516635B2 JP62175889A JP17588987A JP2516635B2 JP 2516635 B2 JP2516635 B2 JP 2516635B2 JP 62175889 A JP62175889 A JP 62175889A JP 17588987 A JP17588987 A JP 17588987A JP 2516635 B2 JP2516635 B2 JP 2516635B2
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良成 羽根
茂 伊藤
寛 蛭川
敬二 高野
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Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Company Holdings Inc
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Furukawa Electric Co Ltd
Tokyo Electric Power Co Inc
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Description

【発明の詳細な説明】 〔技術分野〕 本発明は、電力ケーブルや通信ケーブルの接続部ある
いはパイプの接続部等に使用される防水型筒状部材に関
するものである。
〔従来技術とその問題点〕
従来、ケーブル接続部を防水構造にする手段として
は、自己融着性テープあるいは粘着層付きテープをケー
ブル接続部外周の一部または全部に巻き付ける方法、内
面に粘着層の付いた熱収縮チューブをケーブル接続部に
被せる方法が一般的である。
しかしテープ巻方式は、防水性能が作業者のスキルに
依存する、テープ巻のため広い作業スペースを必要とす
る、作業性が悪い、等の問題がある。また熱収縮チュー
ブ方式は加熱用の火器および熱収縮工具を必要とする、
加熱のため広い作業スペースを必要とする、等の問題が
ある。
また最近では、ゴム弾性を有するチューブをプラスチ
ックパイプ上に被せて拡径状態に保持しておき、施工時
には上記プラスチックパイプをらせん状の切れ目に沿っ
て切断しながら除去することにより、上記チューブを収
縮させるという方法も開発されている。この方法は、火
器および熱収縮工具を必要としない利点はあるものの、
熱収縮チューブの場合と同様、接続前にチューブを仮挿
入しておく作業寸法を必要とする、接続前にチューブの
仮挿入を忘れると防水処理が不可能になる、プラスチッ
クパイプをらせん状に切断しながら除去する作業が面倒
である、等の問題がある。
〔問題点を解決手段とその作用〕
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決した
ケーブル接続部等の防水型筒状部材を提供するもので、
その構造は、筒状体の外周に、ゴム弾性を有するチュー
ブの一部を固定し、上記チューブの上記筒状体の端部か
ら外方に延びる部分を内外面を反転させるようにして拡
径状態で折り返すと共に、上記チューブの折り返し部分
の内側に滑材を存在させたことを特徴とするものであ
る。
ここで用いる筒状体は、例えばケーブル接続部の場
合、接続部の外周を構成する保護管や絶縁筒、あるいは
保護管や絶縁筒とケーブルシース端部との間に配置され
る筒状アダプタなどである。
この防水型筒状部材は、上記筒状体を接続部本体等の
外部に被せ、その端部外周に折り返されているゴム弾性
チューブを、滑材の滑性を利用してケーブル外周あるい
はパイプ外周等に戻すと、拡径状態にあったチューブが
収縮してケーブルあるいはパイプを締め付け、防水機能
が得られるものである。
滑材としては、表面の滑性が良好なフィルム状材料、
グリース状物質あるいは滑性の良好な粉状材料などが使
用できる。
なお折り返しとは巻き返しも含むものである。またゴ
ム弾性チューブは一部が導電体または半導電体となって
いてもよい。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
第1図は本発明の一実施例を示す。この防水型筒状部
材11は、筒状体12、ゴム弾性を有するチューブ13および
フィルム状滑材14から構成されている。
筒状体12は金属またはプラスチック製で、ケーブルの
直線接続部の外周に被せられる保護管の形態である。
チューブ13は筒状体12の両端に設けられており、各々
のチューブ13は、その一端を筒状体12の端部に固定した
状態で、他端側を内外面を反転させるようにして上記筒
状体12の外周に拡径状態で折り返えされている。チュー
ブ13の一端を筒状体12の端部外周に固定するには、接着
が一般的であるが、筒状体12のモールド成形時に一体化
することもできる。チューブ13は折り返された状態で元
の径の約1.5〜3倍程度に拡径されている。したがって
チューブ13の材料としては、引張伸び特性の高いものが
好ましく、例えば常温で600%以上の伸び特性を有する
ものが適している。そのよう材料としては、クロロプレ
ンゴム、エチレンプロピレンゴム等が使用できる。また
チューブ13の厚さは通常、1〜3mm程度である。
なおチューブ13は筒状体12の全長を覆う一体ものであ
ってもよく、その場合は、中間部が筒状体12の外周に固
定され、両端部が折り返されることになる。
チューブ13の折り返し部分の内側にはフィルム状滑材
14を存在させてある。チューブ13は拡径状態で筒状体12
上に折り返されているため、筒状体12を強く締めつけて
いる。フィルム状滑材14は、チューブ13の折り返し部分
を元へ戻すときに、その部分が筒状体12上を軸線方向に
移動しやすくするために設けられるものである。したが
ってフィルム状滑材14としては、表面の滑性が良好で、
引張強度、引き裂き強度の高い1軸または2軸延伸ポリ
エチレンやピリテトラフルオロエチレン等のプラスチッ
クフィルムを使用することが好ましく、図示のように筒
状のものをチューブ13と同様に折り返して二重にして介
在させておくとよい。フィルム状滑材14としては表面滑
性の優れた離型紙や油紙の使用や、二種以上の材料の組
み合わせ使用も考えられる。
次に上記構成の防水型筒状部材の使用方法を第2図な
いし第4図を参照して説明する。図において、15はケー
ブル、16はシース、17はケーブルコア接続部、18はシー
ス16上に固定したスペーサである。
まず第2図に示すように、防水型筒状部材11の筒状体
12を両スペーサ18・18に跨がるように配置し、そこに固
定する。この状態からチューブ13の折り返し部分をケー
ブルシース16の方へずらしていくと、それまで拡径状態
にあったチューブ13が第3図に示すように自己の弾性に
より収縮し、ケーブルシース16を締め付けるようにな
る。このときのチューブ13の移動はフィルム状滑材14の
存在により円滑に行うことができる。このようにしてチ
ューブ13を先端まで元に戻し、フィルム状滑材14を除去
すると、第4図に示すように筒状体12の両端に固定され
たチューブ13が、そのゴム弾性によりケーブルシース16
を締め付けた状態の防水構造の接続部が得られることに
なる。
第5図は電力ケーブルの差込み型直線接続部に使用さ
れる絶縁筒に本発明を適用した実施例を示す。同絶縁筒
21は、絶縁筒本体22、内部導電層23、外部導電層24、防
水保護層25などから構成されており、これを電力ケーブ
ルの導体接続部の外周にスペーサを介して被せることに
より、ケーブル接続部を構成するものである。本実施例
はこのような絶縁筒21の両端に、上記実施例と同様、ゴ
ム弾性を有するチューブ13の一端を固定し、そのチュー
ブ13の他端側を内外面を反転させるようにして絶縁筒21
外周に拡径状態で折り返し、折り返されたチューブ13の
内側にフィルム状滑材14を存在させることにより、防水
型筒状部材11を構成したものである。使用方法は上記実
施例の場合と同様である。
なお絶縁筒21の両端は肉厚が薄くなっているため、チ
ューブ13の締付け力により内径が縮小し、挿入作業が困
難になることがある。その場合には第6図に示すよう
に、絶縁筒21とチューブ13との固定部分の外周に硬質プ
ラスチック等からなる薄肉のカラー26を配置した上で、
チューブ13を折り返すようにするとよい。
第7図は電力ケーブルの終端接続部に使用される筒状
体に本発明を適用した実施例である。この防水型筒状部
材11は筒状体12がラッパ状になっており、その小径側端
部にゴム弾性を有するチューブ13の一端を固定し、その
チューブ13の他端側を内外面を反転させるようにして筒
状体12外周に拡径状態で折り返し、折り返されたチュー
ブ13の内側にグリース状滑材27を存在させたものであ
る。グリース状滑材27としては、長期間にわたってチュ
ーブ13と接触してもチューブ13内に移行しないもの(チ
ューブを変質させないもの)を使用することが好まし
く、例えばシリコングリース等が適当である。
この防水型筒状部材11はケーブル15の終端部に筒状体
12を固定した上で、チューブ13を点線のようにケーブル
シース16上に戻せば防水構造が得られるものである。チ
ューブ13を戻した後はグリース状滑材27を拭き取ってお
くことが好ましい。
第8図は本発明のさらに他の実施例を示す。ここに示
す防水型筒状部材11は、筒状体が左右に二分割されてい
るものである。左右の筒状体12A・12Bはそれぞれ金属保
護管28の外周に防食層29を設けたもので、金属保護管28
同士を中間で接続する構造となっている。一方の筒状体
12Aには両端にゴム弾性チューブ13A1、13A2が固定され、
グリース状滑材27を介して折り返されており、他方の筒
状体12Bには外端にゴム弾性チューブ13Bが固定され、グ
リース状滑材27を介して折り返されている。
この防水型筒状部材11の使用方法は次のとおりであ
る。ケーブルコアを接続してコア接続部17を形成した
後、予め両側のケーブル15A・15Bに通しておいた筒状体
12A・12Bを引き戻し、コア接続部17の外周で双方の金属
保護管28を接続すると共に、筒状体12A・12Bの外端をそ
れぞれシース16A・16Bに固定する。次にチューブ13A1
シース16A上に、チューブ13A2を相手方の筒状体12B上
に、チューブ13Bをシース16B上にそれぞれ戻せば(点線
参照)、防水構造が得られるものである。
以上の実施例ではケーブルの接続部に使用する防水型
筒状部材を示したが、パイプの接続部に使用する防水型
筒状部材も同様な構造である。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかように本発明によれば次のよう
な効果がある。すなわち、筒状体上に折り返されている
チューブを引き戻すだけで防水処理を行えるので、防水
処理が簡単であり、作業スペースが少なくて済む。また
防水用のチューブが筒状体と一体化されているため、接
続時にチューブの仮挿入を忘れることがなく、かつ部品
点数が少なくて済む。さらにチューブの取付け位置がず
れることがないので確実な防水性能が得られる。加熱用
の火器を必要としないので安全性が高い。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る防水型筒状部材の一実施例を示す
断面図、第2図ないし第4図は同筒状部材の使用方法を
示す断面図、第5図ないし第8図はそれぞれ本発明の他
の実施例を示す断面図である。 11〜防水型筒状部材、12〜筒状体、13〜ゴム弾性チュー
ブ、14〜シート状滑材、21〜絶縁筒(筒状体)、27〜グ
リース状滑材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 茂 神奈川県平塚市東八幡5−1−9 古河 電気工業株式会社平塚電線製造所内 (72)発明者 蛭川 寛 神奈川県平塚市東八幡5−1−9 古河 電気工業株式会社平塚電線製造所内 (72)発明者 高野 敬二 神奈川県平塚市東八幡5−1−9 古河 電気工業株式会社平塚電線製造所内

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筒状体の外周に、ゴム弾性を有するチュー
    ブの一部を固定し、上記チューブの上記筒状体の端部か
    ら外方に延びる部分を内外面を反転させるようにして拡
    径状態で折り返すと共に、上記チューブの折り返し部分
    の内側に滑材を存在させたことを特徴とするケーブル接
    続部等の防水型筒状部材。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載の防水型筒状部
    材であって、滑材が表面滑性の良好なフィルム状材料か
    らなるもの。
  3. 【請求項3】特許請求の範囲第1項記載の防水型筒状部
    材であって、滑材がグリース状物質からなるもの。
  4. 【請求項4】特許請求の範囲第1項記載の防水型筒状部
    材であって、滑材が滑性の良好な粉状材料からなるも
    の。
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