JP2516619B2 - クリ−ニング装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、静電記録装置の感光体上の残留トナーを回
収するクリーニング装置に関する。

従来技術 電子写真複写機、レーザプリンタ、フアクシミリ等の
静電記録装置では、静電写真プロセスにより感光体上に
形成された静電潜像を現像してトナー像とし、転写紙に
転写し、定着することにより記録が行なわれるが、転写
後感光体には若干のトナーが残留するので、次回の作像
に先立つてこの残留トナーをクリーニングすることが必
要である。

従来のクリーニング装置をレーザプリンタを例にとつ
て説明する。

第３図は、レーザプリンタの一例の概略構成を示す図
で、装置本体は上ユニツト１と下ユニツト２とに分割さ
れ、両ユニツトは操作者から見て奥側で互いに枢着さ
れ、保守、部品交換のため手前側を大きく開くことがで
きるようになつている。上ユニツト１にはレーザ書込光
学系３、プリント基板４を設けたシヤーシ５、電源装置
６等が設けられ、全体がカバー７で覆われ、その上面に
排紙トレイ８が形成されている。

下ユニツト２には感光体ドラム10と、矢印で示すその
回転方向の順にその周囲に帯電器11、前記の書込光学系
による露光位置12、現像ユニツト13、転写チヤージヤ1
4、クリーニング装置15が設けられ、上記転写チヤージ
ヤ14による転写部に転写紙を給紙する給紙部16及び転写
部でトナー像が転写された転写紙を定着する定着装置17
が設けられている。上記の感光体ドラム10、帯電器11及
びクリーニング装置15は一体の感光体ユニツト20を構成
している。

第４図は感光体ユニツト20の構造を詳細に示す図であ
る。図において、クリーニング装置15には回収された廃
トナーを収容するケース21、このケース21にスプリング
22を介して、先端が感光体ドラム10に圧接するように取
付けられたクリーニングブレード23、クリーニングブレ
ード23により掻き取られたトナーを廃トナーケース21内
に送り込むべく、このケース21に回転可能に軸支された
回収棒24、回収棒24に纒りついたトナーを削ぎ落すべ
く、一端をケース壁に固着され、他端が回収棒24に圧接
する回収ブレード25が設けられている。ケース21の頂部
には開口が設けられ、これを覆つて帽子状のゴム膜26の
上面に突片27を設けた満タン検出機構が設けられ、ケー
ス内にトナーが満杯になるとゴム膜26が廃トナーにより
上方に膨出し、突片27で本体上ユニツト１に設けられた
フオトセンサ28を作動させて満杯を表示するようになつ
ている。

ところで、従来、上記の回収ブレード25はポリエステ
ルフイルム等の１枚の弾性シートで形成され、一端を廃
トナーケース21の壁面に固定し、他端を回収棒24に圧接
させて、回収棒に纒り付いたトナーを削ぎ落すようにし
ていた。回収棒は断面が六角形又は正方形の棒状に作ら
れ、これによつてクリーニングブレード23により感光体
ドラム10より落されたトナーをケース21内に掻き込むよ
うになつている。

しかし、ブレード25が１枚のシートで作られている場
合は、第５図に示す如く、ケース側の貼付面がそつてい
た場合はブレード25はソリに倣い、その先端と回収棒24
との間にギヤツプが生じ、トナー回収不良を起したり、
又、角形の回収棒に常に圧接するためにはブレード25の
自由長はある程度の長さが必要であり、ある程度固くな
いとトナーを削ぎ落すことができないため、それが逆に
角形断面の回収棒を回転に周期的な負荷を与えジター等
が発生する原因となつていた。

目 的 本発明は、従来のクリーニング装置の回収ブレードの
上記の欠点にかんがみ、廃トナー回収時に回収棒に負荷
を与えることなく、たとえ取付部のケースがそつていた
場合にも回収能力の低下を招くことのないクリーニング
装置を提供することを目的とする。

構 成 本発明は上記の目的を達成させるため、上述の構成の
クリーニング装置において、回収ブレードは他端部が長
手方向に複数の部分に分割されているとともに、分割さ
れた各部分の回収棒に当接する位置にある両コーナーが
丸く形成されていることを特徴とする。

以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

第１図（ａ），（ｂ）は本発明を第４図に示したクリ
ーニング装置に適用した実施例の回収ブレード近傍を詳
細に示す図である。図示の如く、本実施例の回収ブレー
ド30は厚さが厚くこしの強いポリエステルフイルム31
と、厚さが薄く腰の弱い柔軟なポリエステルフイルム32
とが重ね合されて一体に接合されて形成されている。薄
いフイルム32は長手方向に複数に分割（図示の例では３
分割）され、回収棒に向つた側で、薄いフイルム32は厚
いフイルム31の端縁より適当な長さだけ突出している。
トナー回収ケース21に取付けられる側では両者は重ね合
された上ケース21に取付けられている。

この回収ブレードは、以上の如く、回収棒に突当てる
部分を薄いポリエステルフイルム32にすることにより、
短かいストロークでも回収棒上のトナーを削ぎ落すこと
ができ、ケース壁への貼り付け部分を厚いポリエステル
フイルムと薄いポリエステルフイルムとを重ね合せて充
分な腰を持たせたので、ケース内部にトナーが溜つてき
た時の内部からの重圧にも充分耐えることができ、貯溜
したトナーの逆流を防止することができる。

さらに、薄いポリエステルフイルム32を長手方向に３
枚に分割したので、第２図に示す如く、ケース21の回収
ブレード30を取付ける部分がたとえ、そつていたり、取
付時の波打ちの場合にも、３つに分れた各部分が回収棒
24に容易に接触し、先端部の柔軟さと相俟つて隙間が少
なくなり、トナー回収性能が向上する。

又、回収ブレードの先端が柔軟なため、断面形状が角
形の回収棒の回転に追随して弾性変形し易く、回収棒に
与える負荷が少なくなり、ジターの発生も軽減される。

回収ブレード30は、第１図（ｂ）に示すように、分割
された各部分のポリエステルフイルム32の両コーナーが
丸く形成されている。この回収棒24に当接する位置にあ
るコーナーを丸く形成することで、各ポリエステルフイ
ルム32は中央部より強度の弱いコーナーが受ける回収棒
24の回転による折り曲げ力を逃がすことができる。すな
わち、各ポリエステルフイルム32はコーナーが受ける折
り曲げ力がその中央部が受けるより小さくすることがで
きる。

あるレーザプリンタに適用した実施例では厚い方のポ
リエステルフイルムの厚さは125μｍ、薄い方のポリエ
ステルフイルムは50μｍが最適であつたが、装置によつ
て最適値が変化することは云う迄もない。又、ポリエス
テルフイルム以外の弾性フイルムを利用することも可能
である。又、薄い方のフイルムを複数に分割する代りに
厚いフイルムより突出した部分に切込みを設けてもよ
い。

又、感光体はドラム状のものに限らず、エンドレスベ
ルト状のものであつても差支えない。

効 果 以上の如く、本発明によれば、回収ブレードの他端の
両端コーナー及び切り込み部分のコーナーを丸く形成す
ることによって回収ブレードの寿命を延ばすことができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ），（ｂ）は夫々本発明の実施例のトナー回
収ブレードの断面図及び側面図、第２図はその取付部の
ケースがそつている場合の状態を示す側面図、第３図は
従来のレーザプリンタの一例の全体構成を示す側断面
図、第４図はそのクリーニング装置を含む感光体ユニツ
トの側断面図、第５図はその問題点を説明する説明図で
ある。 10……感光体、15……クリーニング装置、 20……感光体ユニツト、 21……廃トナーケース、 23……クリーニングブレード、 24……トナー回収棒、 25,30……回収ブレード、 31……厚い弾性フイルム、 32……薄い弾性フイルム

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−137379（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−37583（ＪＰ，Ａ) 特開 昭60−76370（ＪＰ，Ａ)

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】転写後の位置で感光体表面よりクリーニン
   グブレードにより掻き落された廃トナーを廃トナーケー
   スに送り込むべく、該ケースに軸支され回転可能な角形
   の回収棒と、上記ケースに一端部が固着され、他端部を
   上記回収棒に当接させて該回収棒に纏わり付く廃トナー
   を削ぎ落す弾性フイルムの回収ブレードとを有する静電
   記録装置のクリーニング装置において、 上記回収ブレードは上記他端部が長手方向に複数の部分
   に分割されているとともに、分割された各部分の上記回
   収棒に当接する位置にある両コーナーが丸く形成されて
   いることを特徴とするクリーニング装置。