JP2516414B2 - ブレ―キ用摩擦材 - Google Patents
ブレ―キ用摩擦材Info
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Description
として利用されるものである。
成分などを樹脂で結合させた有機系摩擦材と、繊維成
分、充填材成分等を金属あるいは合金で結合させたメタ
リック系摩擦材とが利用されている。
ものが多いので、高温条件下で用いられるブレーキ用摩
擦材はメタリック系が主流である。メタリック系摩擦材
は温度に対して安定した摩擦係数が得られるばかりでな
く、(1)機械的強度が高い、(2)水分介在による摩
擦係数低下が小さい、(3)摩擦量が少ない、等の長所
があり、特に銅合金系としてCu-Sn系、Cu-Zn系、Cu-Sn-
Zn系およびCu-Sn-Ni系が利用されている。
し、これに伴ないブレーキ用摩擦材は従来以上の高負荷
条件で使用されるようになった。このため高温での金属
あるいは合金の塑性流動による摩擦係数の低下と相手板
への過度の移着、および摩耗量の増加等により、従来の
メタリック系摩擦材では安定した摩擦係数および耐摩耗
性を維持するのが困難となっており、メタリック系摩擦
材の長所を活かした高負荷および高温に耐える摩擦材料
開発が要求されている。
金属であるFe・W,Fe・Mo,Fe・Mnm,Fe・CoおよびFe・Ti
よりなる群から選ばれた1種または2種以上の合金鉄に
よって分散強化された組織を有する耐熱、耐摩耗性合金
を内容とするものである。
公昭46-5931号公報、特公昭49-44841号公報および特開
昭62-130250号公報に開示されている。これらはいずれ
も集電用摺板のための材料の発明であるが、これを直ち
にブレーキ用摩擦材に応用することはできなかった。
いので、ブレーキ用摩擦材として使用すると高温時に金
属成分が塑性流動して摩擦係数が低下しやすく、また水
分が介在した時にも摩擦係数が低下した。また前記Cu合
金には自己潤滑成分が少ないため、ブレーキ用摩擦材と
して使用すると急激に効きすぎて使用感が悪く、また相
手板に溶着して摩耗増大の原因となった。特に自己潤滑
成分として硫化物、鉛、ケルメット合金が添加されてい
る場合は、ブレーキ用摩擦材としては使用温度上昇に伴
ない摩擦係数が低下する。
擦材に応用できないFe・W等の合金鉄の添加について種
々研究した結果、本発明のようなCu合金と、Fe・W等の
合金鉄の添加の組合せによって、従来の材料では難しい
高負荷条件でも使用できるという大きな効果が得られる
ことを発見したのである。
以下説明する。
てマトリックスの融点を上昇させることによって摩擦係
数を安定させる。またNiは耐食性に優れた効果を示す。
3%未満では耐熱性の効果が不充分であり、20%を越え
ると焼結性が低下し、機械的強度が低下し、相手板との
過度の凝着が生じる。
せ、また機械的強度を上昇させる。特に摩擦材表面のFe
は、酸化物を形成して耐摩耗の効果を示す。3%未満で
は機械的強度および耐熱性の上昇が不充分であり、20%
を越えると焼結性の低下による機械的強度の低下および
耐食性劣化をまねく。
附近まで潤滑性を示し、耐摩耗性に効果が大きい。8%
未満の添加では耐摩耗性に効果が顕著とならず、25%を
越えると機械的強度の低下をまねく。
であり特に高温領域(700℃)まで安定した潤滑性能を
示し、相手板の付着物防止に有効である。また価格的に
有利な充填材でもある。3%未満では効果が不充分であ
り、10%を越える添加では機械的強度低下をまねく。
物は4〜15%であって、高硬度であるため耐摩耗性に効
果があり、摩擦係数上昇にも有効であり、相手板付着物
の除去にも有効である。すなわち摩擦調整剤として有効
である。4%未満では効果が不充分であり、15%を越え
る添加では相手板攻撃性が大きく、摩擦材の機械的強度
低下をまねく。
ックスと固溶し機械的強度を上昇させる。また熱伝導性
が良好なために摩擦熱の放熱に有効である。3%未満で
は効果が不充分であり、15%を越えるとマトリックスの
塑性流動(メタルフロー)が生じて摩擦係数の低下をま
ねく。
性に優れており、マトリックス中に分散させることでマ
トリックスの塑性流動防止効果による摩擦係数の安定化
および耐摩耗性に有効に働き、それ自体硬質合金である
から耐摩耗性を有する。3%未満では効果が不充分であ
り、25%を越えると焼結性低下による機械的強度低下を
まねき、また経済的に不利である。
の実施例およびそれと比較するための従来技術による比
較例を以下説明する。
示す。なお、「SiO2等」は、実施例1〜7および比較例
ではSiO2を用い、実施例8ではムライト、実施例9では
Al2O3を用いた。この配合組成により、従来のメタリッ
ク系摩擦材の製造に用いられる公知の粉末冶金法によっ
て、ブレーキ用摩擦材を製造した。
2表に示す。相手板にステンレスを用い、デイスク有効
直径222mmとし、パット形状はライニング外径110mm,巾2
0mm,面積20cm2のデイスクブレーキタイプで、慣性体は
1.16kg・m・sec2,圧力7kgf/cm2とし、初速度5.3m/sec
からの制動を120回行なった。摩耗量は全て120回制動後
の値(単位mm)である。
耐えるブレーキ用摩擦材を提供するものであって、本発
明の工業的価値は大きい。
Claims (1)
- 【請求項1】重量%でNi3〜20%、Fe3〜20%、黒鉛8〜
25%、SiO2・3Al2O3等モース硬度4以上の金属酸化物4
〜15%、CaF23〜10%、SnおよびZnから選ばれた1種ま
たは2種3〜15%、Fe・W,Fe・Mo,Fe・Mn,Fe・Coおよび
Fe・Tiよりなる群から選ばれた1種または2種以上の合
金鉄3〜25%、残部Cuおよび不純物からなることを特徴
とするブレーキ用摩擦材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63315319A JP2516414B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | ブレ―キ用摩擦材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63315319A JP2516414B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | ブレ―キ用摩擦材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02159334A JPH02159334A (ja) | 1990-06-19 |
JP2516414B2 true JP2516414B2 (ja) | 1996-07-24 |
Family
ID=18063972
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63315319A Expired - Lifetime JP2516414B2 (ja) | 1988-12-14 | 1988-12-14 | ブレ―キ用摩擦材 |
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Country | Link |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1988
- 1988-12-14 JP JP63315319A patent/JP2516414B2/ja not_active Expired - Lifetime
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Also Published As
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