JP2516051B2 - 感光性印刷版 - Google Patents

感光性印刷版

Info

Publication number
JP2516051B2
JP2516051B2 JP63162850A JP16285088A JP2516051B2 JP 2516051 B2 JP2516051 B2 JP 2516051B2 JP 63162850 A JP63162850 A JP 63162850A JP 16285088 A JP16285088 A JP 16285088A JP 2516051 B2 JP2516051 B2 JP 2516051B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive
printing plate
ether
layer
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP63162850A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0212251A (ja
Inventor
俊之 関屋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP63162850A priority Critical patent/JP2516051B2/ja
Publication of JPH0212251A publication Critical patent/JPH0212251A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2516051B2 publication Critical patent/JP2516051B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は感光性印刷版に関するものである。更に詳し
くは、真空密着時間短縮のため感光層上に設けられたマ
ット層が、圧力やこすり等によって脱落しにくい感光性
印刷版に関するものである。
〔従来の技術〕
従来感光性印刷版に原画を通して露光を与える場合、
感光性印刷版の感光層の表面に原画を完全に密着させる
ため、ゴムシートと圧着ガラスの間に感光性印刷版及
び、原画を重ねて配置し、ゴムシートと圧着ガラスとの
間を真空にして密着させる方法が用いられていた。
この真空にして密着させる時間を短縮させる為に、例
えば特開昭51-96604号公報に記載されているような方法
により、感光層上に塗布部分と非塗布部分とからなる微
小パターンを設けた感光性印刷版が知られている。
しかしながら支持体の両面に感光層が設けられた両面
タイプの感光性印刷版の両方の感光層表面に、上記の如
き方法で微小パターンを設けようとすると、先ず一方の
面に微小パターンを塗布し、乾燥してから、他方の面に
微小パターンを塗布して乾燥しなければならず、装置的
にはかなり大がかりのものとなってしまう欠点があっ
た。しかも、上記の方法で設けられた微小パターンの塗
布部分は所望のサイズに裁断されるまでの工程で搬送用
ローラーで擦られる為に剥れたり、潰れたりすることが
しばしばあった。
特開昭51-98505号公報には、真空密着性を改善するた
めの塗布層がフィルム原画を汚すことを解決するため、
離型性を有するワックス状又は微粉末樹脂を低沸点有機
溶媒に分散してエアースプレーで塗布する方法が示され
ている。しかしながら、この塗布層は感光性印刷版の表
面への接着力が弱い為に脱落し易く、やはり前記のよう
な問題点があった。しかも全面的に有機溶剤を使用する
ことは製造時の安全上好ましくない。更に、特開昭55-1
2974号公報には固体粉末をパウダリングして熱によって
感光性印刷版の上に固着する方法が開示されているが、
両面タイプの感光性印刷版の場合は熱融着後、冷却され
るまでにローラ搬送されるとき、片面側のマット層がつ
ぶれてしまうという問題があり、一方ローラを使用しな
いで搬送することは、取扱上困難である。また粉末を作
るために、樹脂を粉砕分級しなければならずコスト高と
なる欠点もあった。
そこで特開昭57-34558号公報には、支持体上に感光層
を有する感光性印刷版の表面に、樹脂を溶解または分散
させた水性液をスプレーし、乾燥してなる感光性印刷版
が提案されている。この方法によれば、確かに簡易な製
造設備で両面タイプの感光性印刷版にもマット層を設け
ることができ、かつ塗布されたマット層は圧力やこすり
に対して強くなっているが、支持体をコイルのままウェ
ッブの状態で感光層、マット層を塗布し巻き取った場
合、巻き取りの張力のため特にコイルの巻き芯近くでマ
ット層がその上に巻かれている支持体の裏面へ転写して
しまったり、所定のサイズに裁断したプレートを合紙を
重ねず1000枚程度重ねて荷くずれしないよう上から圧力
をかけてユーザーに供給しようとした場合にやはりマッ
ト層がその上に重ねられているプレートの支持体の裏面
へ転写してしまったりするという欠点があった。
更に、特開昭59-219751号公報では、感光層との付着
力を高めるために、マット液に沸点130℃以上の溶剤を
5重量%以上含有させる方法が提案されているが、この
ように多量の高沸点溶剤を含有させると、高沸点溶剤が
完全に乾燥せずマット層内に残留するため、マット層が
可塑化されて柔らかくなるので、圧力に対してつぶれ易
くなり真空密着時間が長くなる。また、多量の溶剤を含
有した水性液にすると、マット液の引火点が低くなり、
製造設備のコストが上がるという問題も生じる。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、圧力やこすりに対して抵抗性があ
り、真空密着時間が短い感光性印刷版を提供することで
ある。本発明の他の目的は、安全な方法で、かつ簡単な
製造装置で製造することが可能な、真空密着時間の短い
感光性印刷版を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕 本発明者は種々検討の結果、スプレーされる水性マッ
ト液に特定の有機溶剤を少量添加することにより、上記
目的が達成されることを見出し本発明を完成するに至っ
た。すなわち本発明は、支持体上に感光層を有する感光
性印刷版の表面に、樹脂を溶解または分散させた水性液
をスプレーし、乾燥してなる感光性印刷版において、該
水性液が該感光層を溶解、もしくは膨潤可能な有機溶剤
を含有し、かつその含有量が5重量%未満であることを
特徴とする感光性印刷版である。
上記水性液に溶解または分散される樹脂としては、特
開昭57-34558号公報に記載されているようなアクリル樹
脂、特開昭57-58152号公報に記載されているようなアク
リル樹脂、特開昭58-182636号公報に記載されているよ
うなスルホン酸基を有するモノマー単位を少なくとも1
種含む共重合等が好ましいが、この他にもポリビニルア
ルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルピロリドン等の
ビニル系ポリマーを用いることもできる。
上述したごとき樹脂は5重量%未満、好ましくは0.01
〜5%未満、より好ましくは0.05〜5%未満、特に好ま
しくは0.1〜5%未満の有機溶剤を含んだ水性液として
塗布液とされる。該塗布液の性状は樹脂の種類と有機溶
剤の組み合わせにより種々に変化するので特定し得ない
が、水溶液、水性分散液、水性懸濁液、水性乳化液など
あらゆる形態の水性液をとりうる。この塗布液中には、
前記の樹脂のほかに、特公昭55-30619号公報に記載され
ているような感光性印刷版の感光層の活性光線領域に光
学的吸収をもつ光吸収剤、染料、顔料、紫外線吸収剤、
あるいはジアゾ化合物、エチレン系不飽和化合物;さら
に二酸化珪素、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ジルコニウ
ム、ガラス、アルミナ、合成樹脂など各種の微粉末;た
とえばりん酸、亜りん酸、蓚酸などのごときpH調節剤;
たとえば硫酸ナトリウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネ
シウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどのごとき
塗布後の共重合物の析出を促進するための中性塩、など
種々の目的のための添加剤を適宜、又適量を加えること
ができる。
上記水性液に5重量%未満、好ましくは0.01〜5%未
満、より好ましくは0.05〜5%未満、特に好ましくは0.
1〜5%未満含有させる有機溶剤は、マット層を設ける
感光層を溶解もしくは膨潤可能なものならば特に制限は
ない。感光層を溶解もしくは膨潤可能か否かは、該感光
層上に有機溶剤を約0.5ml滴下し、1分間室温にで静置
して、これを水洗、乾燥した後に該感光層上を肉眼で観
察することにより、染料の色ぬけや感光層皮膜のはく離
等の外観上の変化の有無によって容易に判定できる。こ
のような有機溶剤としては一般的に言えば、メチルアル
コール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、
イソ−プロピルアルコール、第二ブチルアルコール、ア
セトン、メチルエチルケトン、ベンゼン、シクロヘキサ
ン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソ−プロピル、ギ
酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸イソブチル、プロピオン
酸メチル、プロピオン酸エチル、クロロホルム、四塩化
炭素、メチレンジクロライド、エチレンジクロライド、
1,1,1−トリクロロエタン、イソプロピルエーテル、テ
トラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、エチレングリ
コールジメチルエーテル、n−ブチルアルコール、イソ
−ブチルアルコール、メチルn−プロピルケトン、メチ
ルn−ブチルケトン、メチルイソ−ブチルケトン、ジエ
チルケトン、トルエン、m−シキレン、p−キシレン、
酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソ−ブチ
ル、酢酸第二ブチル、ギ酸n−ブチル、ギ酸アミル、酪
酸メチル、酪酸エチル、モノクロルベンゼン、ジオキサ
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジ
エチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、メチ
ル−n−アミルケトン、メチルn−ヘキシルケトン、エ
チルn−ブチルケトン、ジn−プロピルケトン、ジイソ
−ブチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノ
ン、メチルシクロヘキサノン、ジアセトンアルコール、
アセトニルアセトン、o−キシレン、酢酸n−アミル、
酢酸イソ−アミル、酢酸メチルイソ−アミル、酢酸メト
キシブチル、酢酸第二ヘキシル、酢酸2−エチルブチ
ル、酢酸シクロヘキシル、アセト酢酸メチル、アセト酢
酸エチル、プロピオン酸n−ブチル、酪酸n−ブチル、
酪酸イソアミル、n−ブチルエーテル、2−エトキシテ
トラヒドロピラン、エチレングリコールモノメチルエー
テルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、エチレングリコールモノイソプロピルエ
ーテル、エチレングリモールモノブチルエーテル、エチ
レングリコールモノイソ−ブチルエーテル、エチレング
リコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノブ
チルエーテルアセテート、エチレングリコールイソアミ
ルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテ
ル、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリ
コールジアセテート、メトキシメトキシエタノール、ジ
エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレング
リコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジ
メチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエ
ーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエ
チレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレ
ングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテ
ルアセテート、プロピレングリコールモノブチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレン
グリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコール
メチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチ
ルエーテル、ヘキシレングリコール、3−メトキシ−3
−メトキシブタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、
ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、γ−バレ
ロラクトン、エチレングリコールモノフェニルエーテ
ル、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールベンジルエーテル、エチレング
リコール酪酸モノエステル、エチレングリコールプロピ
オン酸ジエステル、エチレングリコール酪酸ジエステ
ル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチ
レングリコールモノイゾブチルエーテル、ジエチレング
リコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレング
リコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ
アセテート、ジエチレングリコールジアセテート、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ト
リエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレ
ングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコ
ールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールジメ
チルエーテル、トリグリコールジクロリド、1−ブトキ
シエトキシプロパノール、トリプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチル
エーテルなどを挙げることができるが、適用する感光層
の種類に応じて適宜選択すればよい。また、これらはそ
の合計量が5重量%以上とならない範囲であれば2種以
上を併用することもできる。
本水性液の製造方法としては、先に樹脂溶液を調製し
た後に有機溶剤を添加しても、またそれらを同時に混合
してもよい。
感光層の表面へスプレーされる樹脂の水性液における
濃度は5〜30重量%の範囲が好ましい。
このような樹脂の水性液を感光層の表面へスプレーす
るには、エアースプレー法、エアーレススプレー法、静
電エアースプレー法、静電霧化静電塗装法などの公知の
方法を採用することができる。
感光層の表面へスプレーされた樹脂の水性液は次いで
乾燥される。乾燥は通常室温〜約100℃で3〜60秒間行
なうが、例えば温風を吹きつける方法などにより行なう
こともできる。
このようにして感光層の表面に付着される樹脂は、乾
燥後に高さが1〜20μ、大きさ(幅)が20〜200μ、量
は1〜1000個/mm2、好ましくは5〜500個/mm2の範囲で
あり、0.01〜0.5g/m2、好ましくは0.02〜0.4g/m2、最も
好ましくは0.04〜0.3g/m2の範囲である。
この様な範囲にすることにより真空密着時間が短縮で
き、かつ、こすりや圧力に対しても安定となるのであ
る。
上記のようにして樹脂が付着される対象物である感光
性印刷版は、基本的には、支持体上に感光層が設けられ
たものであり、特に平版印刷版の作成に使用される感光
性平版印刷版の場合に、本発明による効果が著しく発揮
される。このような感光性平版印刷版の支持体は種々の
ものが知られており、その詳細は英国特許公開第203030
9A号明細書に記されている。また、感光層としても、ジ
アゾ樹脂からなるもの、o−キノンジアジド化合物から
なるもの、感光性アジド化合物からなるもの、光重合性
組成物よりなるもの、感光性樹脂よりなるものなどがあ
る。これらの詳細についても、上記の公開明細書に詳細
に説明されている。
また、感光層がジアゾ樹脂と高分子バインダーを含有
する場合感光性ジアゾ樹脂は、芳香族ジアゾニウム塩と
活性カルボニル基含有化合物、例えばホルムアルデヒド
との縮合物で代表されるジアゾ樹脂である。特に、有機
溶媒可溶性ジアゾ樹脂が好適に用いられる。
上記ジアゾ樹脂としては、例えば、p−ジアゾジフェ
ニルアミンとホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒド
との縮合物とヘキサフルオロ燐酸塩またはテトラフルオ
ロ硼酸塩との反応生成物である有機溶媒可溶性ジアゾ樹
脂無機塩や、特公昭47-1167号公報に記載されているよ
うな前記縮合物とスルホン酸塩類、例えばP−トルエン
スルホン酸またはその塩、プロピルナフタレンスルホン
酸またはその塩、ブチルナフタレンスルホン酸またはそ
の塩、ドデシルベンゼンスルホン酸またはその塩、2−
ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホ
ン酸またはその塩、ジオクチルナフタレンスルホン酸ま
たはその塩、あるいはこれらの混合物との反応生成物で
ある有機溶媒可溶性ジアゾ樹脂有機塩が挙げられる。
また特開昭58-27141号公報に示されているような3−
メトキシ−4−ジアゾ−ジフェニルアミンを4,4′−ビ
ス−メトキシ−メチル−ジフェニルエーテルで縮合させ
メシチレンスルホン酸塩としたものなども適当である。
この場合高分子バインダーとしてはアルカミ水溶液系
現像液に溶解または膨潤することができかつ前記の感光
性ジアゾ樹脂によって光硬化するものが好ましい。
特に好適な有機高分子バインダーとしてはアクリル
酸、メタクリル酸、クロトン酸またはマレイン酸を必須
成分として含む共重合体、例えば特公昭52−7364号公報
に記載されている様な2−ヒドロキシエチルアクリレー
トまたは2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、アク
リロニトリルまたはメタクリロニトリル、アクリル酸ま
たはメタクリル酸および必要に応じて他の共重合可能な
モノマーとの多元共重合体、特開昭53-120903号公報に
記載されている様な末端がヒドロキシ基であり、かつジ
カルボン酸エステル残基を含む基でエステル化されたア
クリル酸またはメタクリル酸、アクリル酸、またはメタ
クリル酸および必要に応じて他の共重合可能なモノマー
との多元共重合体、特公昭57-43890号公報に記載されて
いる様な芳香族性水酸基を末端に有する単量体(例えば
N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミドな
ど)、アクリル酸またはメタクリル酸および必要に応じ
て他の共重合可能なモノマーとの多元共重合体、特開昭
56-4144号公報に記載されている様なアルキルアクリレ
ート、アクリロニトリルまたはメタクリロニトリル及び
不飽和カルボン酸よりなる多元共重合体、特開昭61-267
042号、同61-128123号、同62-58242号に記載されている
ような変性ポリビニルアセタール樹脂、特開昭62-12345
2号、同62-123453号、特願昭62-121666号に記載されて
いるようなポリウレタン樹脂などを挙げることができ
る。
またこの他酸性ポリビニルアルコール誘導体や酸性セ
ルロース誘導体も有用である。またポリビニルアセター
ルをアルカリ可溶化した英国特許第1370316号記載の高
分子化合物も有用である。
感光層の厚さは片面の乾燥重量で一般に0.1〜7g/m2
好ましくは0.5〜3g/m2である。
〔発明の効果〕
本発明の構成を採用することにより、圧力やこすりに
対して抵抗性があり、真空密着時間が短かい感光性印刷
版を得ることができる。また製造工程においても、安全
で簡易な装置で塗布を行うことができる。
以下本発明の実施例を具体的に示すが本発明はこれら
に限定されるものではない。
実施例1、2及び比較例1〜4 厚さ0.3mmのアルミニウム板(JIS A1050材)をナイロ
ンブラシと400メッシュのパミストンの水性懸濁液を用
いてその表面を砂目立てした後よく水で洗浄した。かれ
を10%水酸化ナトリウム水溶液に70℃で60秒間浸漬して
エッチングした後、流水で水洗し、20%硝酸で中和洗浄
後、特開昭53-67507号公報記載の電気化学的粗面化法、
即ちVA=12.7V、VC=9.1Vの正弦波交番波形電流を用
い、1%硝酸水溶液中で160クーロン/dm2の陽極時電気
量で電解粗面化処理を行った。ひきつづき30%の硫酸水
溶液中に浸漬し55℃で2分間デスマットした後7%硫酸
水溶液中で厚さが2.0g/m2になるように陽極酸化処理を
行った。その後70℃のケイ酸ナトリウムの3%水溶液に
1分間浸漬処理し、水洗乾燥した。以上のようにして得
られたアルミニウム板に次に示す感光液をホイラーで塗
布し、80℃で2分間乾燥した。塗布重量は1.5g/m2であ
った。
感光液 4−ジアゾジフェニルアミンとホルムアルデヒドの縮合
物の4−(n−ドデシル)ベンゼンスルホン酸塩 1.0 g ポリマー(a) 5.0 g リンゴ酸 0.05g FC-430(米国3M社製フッ素系界面活性剤) 0.05g 油溶性染料(ビクトリアピュアーブルーBOH) 0.1 g 1−メトキシ−2−プロパノール 60 g メタノール 20 g メチルエチルケトン 20 g ただしポリマー(a)は、特開昭62-123453号の合成
例9と同様にして合成したカルボキシル基及びヒドロキ
シル基を有するポリウレタン樹脂である。
次に、室温において、容器に純粋75.8g、1−メトキ
シ−2−プロパノール4g、ポリマー(b)20g、タート
ラジン0.2gをこの順に加え、1時間撹拌して水性マット
液Aを得た。
同様にして、第1表に示すマット液Bを調製した。さ
らに比較用のマット液として、第1表に示すマット液C
〜Eを同様に調製した。ここでポリマー(b)は、2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸ナトリ
ウム/エチルアクリレート/メチルアクリレート=15/3
0/55モル%の共重合体である。
尚、いずれのマット液もその性状は溶液であった。
先に得られた感光性平版印刷版の表面に上記水性マッ
ト液A:Bを固形分濃度20重量%にして、静電タイプのエ
アースプレーで塗布し、60℃で5秒間乾燥してそれぞれ
実施例1及び2とした。同様にマット液C〜Eを用い
て、比較例1〜3を作製した。
マット層の塗布量はいずれも0.15g/m2、50〜100個/mm
2の液滴の数があり、乾燥後のマット層の高さは2〜6
μ、巾は20〜150μであった。またマット層を設けない
感光性平版印刷版を比較例4とした。
なお、1−メトキシ−2−プロパノール及びジエチレ
ングリコールモノメチルエーテルを上述の感光層上に約
0.5ml滴下し、室温で1分間放置後水洗し、乾燥するこ
とによって、感光層の溶解が肉眼でも観察されたのに対
し、エチレングリコールを用いて同様のテストを行って
も、肉眼ではまったく感光層に変化がみられなかった。
これらの感光性平版印刷版の真空密着時間を、プレー
トサイズ1003×800mm、フィルムサイズ550×650mmの条
件で富士写真フィルム(株)社製PSライトにて測定した
結果を〔表1〕に示す。またこれらの感光性平版印刷版
を合紙なしで1000枚積み重ね、更に上に200kgのおもり
をのせて室内に30分間放置した後、一番下のプレートの
マット層のうちの何重量%が、すぐ上のプレートの支持
体裏面に転写したかを重量により測定した結果を第1表
に示す。
第1表から比較例4のマット層のないものは真空密着
に長時間かかることがわかる。また、比較例3では高沸
点溶剤(ジエチレングリコールモノメチルエーテル 沸
点194℃)を多量にマット液に添加(20重量%)しマッ
ト層が柔かくなるため圧力によってつぶれ易くなり、真
空密着時間がA〜Dのマット液を塗布したものに比べて
長くなっている。感光層を溶解、膨潤するような有機溶
剤を添加していない比較例1、2ではマットの転写率が
高いのに比べ、本発明のマット液A、Bを塗布した感光
性平版印刷版は、真空密着時間、マット転写率共に優れ
ていることがわかる。
実施例3〜5 実施例1におけるポリマー(b)のかわりにポリマー
(c)を用いた以外は実施例1と同様にして感光性平版
印刷版を作成した。ただしポリマー(c)は特開昭61-1
28123号合成例4と同様に合成した変性ポリビニルブチ
ラール樹脂である。この感光性平版印刷版に第2表の組
成の水性マット液を実施例1と同様に静電エアースプレ
ーによって塗布し、乾燥した。
1−メトキシ−2−プロパノール、ジメチルホルムア
ミド、エチレングリコールジエチルエーテルを実施例1
と同様にしてテストしたところ、いずれも明らかに感光
層を溶解することが観察された。
これらの感光性平版印刷版の支持体裏面へのマットの
転写率を実施例1と同様に測定したところ、いずれも1
重量%以下で、マットの脱落がきわめて少なかった。ま
た製版、印刷においても何ら問題なく、良好な結果を与
えた。
実施例6〜9及び比較例5 厚さ0.24mmのアルミニウム版(JIS A1050材)の両面
を、実施例1と同様にして処理した。ただし、ケイ酸ナ
トリウムの処理は行なわなかった。この支持体に次に示
す感光液を片側ずつ順次塗布乾燥し、両面タイプの感光
性平版印刷版を作成した。感光層の乾燥塗布重量は、片
面1.8g/m2であった。
ナフトキノン−1,2−ジアジド−5−スルホニルクロリ
ドとピロガロール−アセトン樹脂とのエステル化合物・
・・0.9g クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂 ・・・2.0g t−ブチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂・・・0.
05g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロラ
イド ・・・0.03g “オイルブルー#603" ・・・0.02g メチルエチルケトン ・・・8g 2−メトキシエチルアセテート ・・・15g この感光性平版印刷版の両面に第3表の組成のマット
液I〜Lを静電エアースプレー塗布し、60℃で5秒間乾
燥して実施例6〜9とした。同様に有機溶媒を含まない
マット液Mを用いて比較例5を作製した。
メチルセロソルブ、メチルセロソルブアセテート、ジ
メチルスルホキシド、フェニルセロソルブは、実施例1
と同様のテスト結果、上記感光層を容易に溶解すること
が観察された。
これらの試料を搬送ロールとくり返し接触させた時の
搬送ロールの汚れを第3表に示す。
以上の実施例により、本発明の感光性印刷版は、その
マット層がきわめて強固に感光層に付着しているため、
圧力やこすりで脱落することがなく、また安全で簡単な
設備での製造が可能で、きわめて優れたものであること
がわかる。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】支持体上に感光層を有する感光性印刷版の
    表面に、樹脂を溶解または分散させた水性液をスプレー
    し、乾燥してなる感光性印刷版において、該水性液が該
    感光層を溶解、もしくは膨潤可能な有機溶剤を含有し、
    かつその含有量が0.01重量%以上〜5重量%未満である
    ことを特徴とする感光性印刷版。
JP63162850A 1988-06-30 1988-06-30 感光性印刷版 Expired - Fee Related JP2516051B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63162850A JP2516051B2 (ja) 1988-06-30 1988-06-30 感光性印刷版

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63162850A JP2516051B2 (ja) 1988-06-30 1988-06-30 感光性印刷版

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0212251A JPH0212251A (ja) 1990-01-17
JP2516051B2 true JP2516051B2 (ja) 1996-07-10

Family

ID=15762431

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63162850A Expired - Fee Related JP2516051B2 (ja) 1988-06-30 1988-06-30 感光性印刷版

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2516051B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009528179A (ja) * 2006-03-01 2009-08-06 富士フイルム株式会社 平版印刷版の製造方法

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5734558A (en) * 1980-08-11 1982-02-24 Fuji Photo Film Co Ltd Photosensitive printing plate
JPS59219751A (ja) * 1983-05-27 1984-12-11 Fuji Photo Film Co Ltd 記録材料のマツト化方法
DE3433247A1 (de) * 1984-09-11 1986-03-20 Hoechst Ag, 6230 Frankfurt Strahlungsempfindliches aufzeichnungsmaterial und verfahren zu seiner herstellung

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0212251A (ja) 1990-01-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
NO814376L (no) Ved hjelp av straaling polymeriserbar blanding og herav fremstilt straalingsfoelsomt opptegningsmateriale
CA2006073A1 (en) Photopolymerizable compounds, photopolymerizable mixture containing same and photopolymerizable copying material produced therefrom
JP3150756B2 (ja) 放射線感応性物質
EP0130488A2 (en) Presensitized lithographic printing plate precursor
JPH04258956A (ja) アルカリ現像性感光性樹脂組成物
JPS62251739A (ja) 感光性組成物
JP2516051B2 (ja) 感光性印刷版
CA2191055A1 (en) Aqueous developable negative acting photosensitive composition having improved image contrast
JPH1097065A (ja) 感光性樹脂組成物
JP3262450B2 (ja) ネガ型感光性平版印刷版の製造方法
US5747216A (en) Presensitized plate comprising two photosensitive layers wherein the layer adjacent to the support has a lower concentration of dye than the other layer
JPS63130391A (ja) 平版印刷版用支持体
US5948595A (en) Method for producing a presensitized printing plate
JPH03215095A (ja) 感光性平版印刷版
JPH025061A (ja) 放射重合可能な組成物および感放射線性記録材料
US3050388A (en) Presensitized printing plates and method for the production thereof
JPS62275243A (ja) 感光性材料の製造方法
JP2627011B2 (ja) 感光性平版印刷版
JP2888839B2 (ja) 感光性平版印刷版
JP2808204B2 (ja) 感光性平版印刷版の製造方法
JPS61228438A (ja) 感光性組成物
JPS6219859A (ja) 平版印刷版の製造方法
JP2000225677A (ja) 平版印刷版の製造方法及び印刷方法
JP3432314B2 (ja) 平版印刷版用感光性組成物
JPS628152A (ja) 感光性平版印刷版の処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees