JP2515968B2

JP2515968B2 - 電子ミシン

Info

Publication number: JP2515968B2
Application number: JP58074928A
Authority: JP
Inventors: 猛金剛; 晴比古田中
Original assignee: Janome Sewing Machine Co Ltd
Current assignee: Janome Corp
Priority date: 1983-04-30
Filing date: 1983-04-30
Publication date: 1996-07-10
Anticipated expiration: 2011-07-10
Also published as: AU2751484A; AU571224B2; JPS59200686A; US4599962A

Description

【発明の詳細な説明】（技術分野）本発明は、予め記憶された針振巾データと布送りデー
タによつて縫目模様が形成される電子ミシンの模様デー
タ制御に関する。

（従来技術）一般に、個々の模様の基線はその模様の形状あるいは
用途等により、中基線、右基線および左基線がある。例
えば、ジグザグ模様の縫目巾を調節装置で調節する場
合、中基線としていて、よって振巾量の中間位置を基準
に振り巾を変化させるのが一般的であり、まつり縫い模
様は左側を基準に振り巾を調節して布の端をまつり縫い
するのが理想的である。また、文字模様の場合は文字の
アンダーラインを基準に、即ちこの場合左基線にして縫
目巾（文字高さ）が調節される。しかし、これらの基線
の異なる模様を多重記憶し、縫目巾を調節したとき、各
々の模様の相異る基線に対して縫い目巾が変化すると全
体として非常に見苦しい模様となってしまう。

（目的）本発明の目的は、基線の異なる模様を多重記憶した場
合において、各々の模様に共通に適応した基線を自動的
に決定することのできる電子ミシン制御装置を提供する
ことにある。

（実施例）以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。

なお、本実施例においてはローマ字模様のように基線
位置を優先させるものについて参考として記載する。

第１図は本発明のミシン前面を示し、図中１は模様番
号を入力して模様を選択するための０〜９に対応した模
様選択スイッチ、２は選択された模様の模様番号を表示
するための数字表示装置、３は選択された模様を多重記
憶するための記憶スイッチ、４は模様の左右を反転して
同様に記憶し、また文字模様の場合は文字高さを、この
実施例においては2/3に縮小して記憶する反転記憶スイ
ッチ、５はこれらすべてのスイッチ操作の結果を取り消
し、直線模様に戻す取消しスイッチ、６は基線位置に向
って縫目巾を調節する振巾調節装置である。第２図は制
御のブロツク図であり、模様選択スイッチ１の操作によ
って希望する模様が選択され、その模様番号が模様番号
制御装置７に送られる。模様番号制御装置７は選択され
た模様に対応して後記するテーブルアドレス（TA）を基
線データ記憶装置８に出力する。さらに模様番号制御装
置７は記憶スイッチ３、反転記憶スイッチ４等の状態を
読み取り、反転記憶の場合には反転記憶信号（TO）を
“H"レベルにする。また、選択された模様が後記するロ
ーマ字模様ならばモノグラム信号（MN）を“H"レベルに
する。そして同時に模様番号（PN）を模様番号スタック
（模様番号記憶装置）９に与え、模様番号スタック９は
その模様を順次格納する。模様番号スタック９は最初に
格納した模様番号をアドレス制御装置10に与え、以後後
記する如く単位模様が終了する毎に、アドレス制御装置
10から模様終了信号（ED）を受けて格納順序に従ってそ
の都度、模様番号、及びその模様が反転模様であるとき
は反転信号（TS）を出力するようになっている。アドレ
ス制御装置10はミシン回転毎に上軸位相信号発生装置11
からパルス信号を受け、模様番号スタック９によって指
定された模様について、模様データ記憶装置12から順次
針振巾データ（PDB）と布送りデータ（PDF）を読出すべ
く、アドレス制御する。演算装置13は、針振巾と布送り
の各データ（PDB）、（PDF）及び反転信号（TS）、更に
振巾調節装置６の調節データや、後記する左基線信号
（Ｌ）、右基線信号（Ｒ）、中基線信号（Ｍ）を受け
て、これらの情報に応じて模様の反転制御をし、そのと
きの模様の基線を設定し、且つ各振巾データについて当
該基線を基準にして調節すべくデータ変換等の演算を行
うものであり、その結果を針振巾駆動装置14、布送り駆
動装置15に出力する。模様番号制御装置７から出力され
るテーブルアドレス（TA）は、例えば第３図（Ｂ）に示
しているような一連のローマ字模様を１グループとして
これを１つのアドレスとするなど、個々の模様が単独に
形成されたときに左基線、右基線、中基線のいずれかに
設定するのが適切であるか等を考慮していくつかのグル
ープに区分けされていてその各グループを指グループを
指定するアドレスをなしている。基線データ記憶装置８
は各テーブルアドレス（TA）に対応して左基線データ
（ｌ）、右基線データ（ｒ）、中基線データ（ｍ）のい
づれかを設定していて、当該アドレスに対応のデータを
出力するようになっている。排他的OR回路16は、模様番
号制御装置７が当該個別模様の制御のために指定したテ
ーブルアドレス（TA）に基づく各基線データ（ｌ）、
（ｒ）、（ｍ）、反転記憶信号（TO）、モノグラム信号
（MN）の組合わせによって、当該個別模様がその反転
等、模様形成条件指定された場合を含みその結果が左基
線に設定された模様であるときに、“H"レベルの左基線
指定信号（ｌ′）を個別模様の指定毎に出力し、これを
フリップフロップ17のセット用端子（Ｓ）に与えるよう
にしている。同様にAND回路18は右基端に設定された模
様であるときに、“H"レベルの右基端指定信号（ｒ′）
を出力し、これをフリップフロップ19のセット用端子
（Ｓ）に与え、AND回路20は中基線に設定された模様で
あるときに“H"レベルの中基線指定信号（ｍ′）を出力
し、OR回路21を介してフリップフロップ22のセット用端
子（Ｓ）に与えるようにしている。インバータ23、24、
NOR回路25、排他的OR回路26は、前記各基線設定におい
て前記模様形成条件指定が加味されるべく設けたもので
ある。フリップフロップ27は第３図（Ｂ）に示すような
ローマ字模様が模様番号制御装置７によって記憶制御さ
れると、以後、他の模様選択に優先して右基線指定信号
（ｒ′）、中基線指定信号（ｍ′）を無効にしようとす
るもであり、モノグラム信号（MN）によってセットさ
れ、取消しスイッチ５を操作するなどローマ字模様が取
消されたときに、別途リセットされる。フリップフロッ
プ17、19、22は三者全体のその初期動作として各基線指
定信号（ｌ′）、（ｒ′）、（ｍ′）を受けるとそのい
ずれかがセットされて、演算装置13に“H"レベルの基線
信号（Ｌ）、（Ｒ）、（Ｍ）の１つを出力するが、引続
き新たに基線指定信号（ｌ′）、（ｒ′）、いずれの基
線指定信号であるかによって各セット、リセットとなる
条件が、論理回路によって設定されている。即ち複数の
模様の選択記憶にわたって、第１の条件として、選択さ
れたすべての模様が各基線指定信号（ｌ′）、
（ｒ′）、（ｍ′）のうちのいずれか１つのであるなら
ば、当該基線指定信号を受けているフリップフロップが
セットされ、他がリセットされる。第２の条件として、
ローマ字模様が選択記憶されると、左基線信号（ｌ′）
が“H"レベルとなり、モノグラム信号（MN）によってフ
リップフロップ27がされて、他の模様の選択結果に優先
してフリップフロッ17がセットされ、他がリセットされ
る。第３の条件として、左基線信号（ｌ′）と右基線信
号（ｒ′）とがそれぞれ“H"レベルとなることを含んで
いると、フリップフロップ22がセットされ、他がリセッ
トされる。各AND回路28、29、30とフリップフロップ1
7、19、22のセット用端子（Ｓ）、リセット用端子
（Ｒ）等との各接続は前記３つの条件を設定するための
論理を形成している。

以上の構成において、以下第３図の模様例についてのそ
形成動作を説明する。第３図（Ａ）においてチューリッ
プ模様は、単独模様としては、地面に相当する部材を左
基線（Ｌ）として該基線からの高さが振巾調節装置６に
よって調節されるようになっている。模様選択スイッチ
１と、記憶スイッチ３とによってチューリップの正位置
模様が選択されると模様番号制御装置７からのテーブル
アドレス（TA）によって基線データ記憶装置８の左基線
データ（ｌ）が“H"レベルとなる。左基線指定信号
（ｌ′）が“H"レベルとなり、フリップフロップ17がセ
ットされる。引続き模様選択スイッチ１と、反転記憶ス
イッチ４とによってチューリップの反転模様が選択され
ると、左基線データ（ｌ）は同様に“H"レベルであり、
反転記憶信号（TO）が“H"レベルとなる。右基線指定信
号（ｒ′）が“H"レベルとなり、フリップフロップ19が
セットされる。フリップフロップ22はAND回路29、OR回
路21を介してセット信号を受けてセットされるととも
に、フリップフロップ17、19はそれぞれAND回路28、30
を介してリセットされる。よって演算装置13は以後、中
基線信号（Ｍ）を受けてチューリップの正位置模様とそ
の反転模様が共に中基線（Ｍ）となる。模様信号スタッ
ク９はチューリップ模様番号を前記模様選択毎に記憶場
所を変えてそれぞれ記憶する。振巾調節装置６によって
模様を調節すると第３図（Ａ）の右方に示す如く中基線
（Ｍ）に向って針振巾が調節される。引続き第３図
（Ｂ）を参照し、ローマ字模様、この場合「Ｓ」の文字
を選択記憶すると、基線データ（ｌ）が“H"、モノグラ
ム信号（MN）が“H"となり、フリップフロップ22はリセ
ットされる。そしてフリップフロップ17がセットされ
る。よって演算装置13は以後左基線（Ｌ）となる。な
お、実施例においてはフリップフロップ22がセット状態
にあってこれがリセットされたが、フリップフロップ19
がセットされていた場合には、フリップフロップ17がセ
ットされると、フリップフロップ19はAND回路29、OR回
路21、AND回路30を介してリセットされる。このときフ
リップフロップ17もAND回路28を一時的にリセット信号
を受けるが、セット信号が継続していて、セット状態が
保持される。第３図（Ｃ）の如く、左基線模様が反転記
憶されたときは、左基線データ（ｌ）が“H"レベル、反
転記憶信号（TO）が“H"レベルであって、右基線指定デ
ータ（ｒ′）が“H"レベルとなり、演算装置13は以後右
基線（Ｒ）となる。第３図（Ｄ）の如く、左基線模様が
選択記憶されると、フリップフロップ17がセットされ、
引続き中基線模様が選択記憶されると、中基線データ
（ｍ）が“H"レベルとなり、フリップフロップ22がセッ
トされ、よってフリップフロップ17はAND回路28を介し
てリセットされて、演算装置13は以後中基線（Ｍ）とな
る。

（効果）以上の如く本発明によれば多種の模様を多重記憶した
場合にも各模様に共通に適応した基線が自動的に設定さ
れるので作業者は基線の選定に配慮しなくてよい。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明に係わるミシンの外観図、第２図は本発
明の実施例を示す制御のブロック図、第３図はその動作
説明のための模様例である。図中、１は模様選択スイッチ、反転記憶スイッチ４は反
転指定操作部材、８は基線データ記憶装置、模様スタッ
ク９は模様番号記憶装置、12は模様データ記憶装置、13
は演算装置、各フリップフロップ17、19、22、27は論理
手段の主たる要素である。

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】選択可能な複数の模様の模様データを記憶
する模様データ記憶装置と、選択された模様を順次多重
に記憶する模様番号記憶装置と、個々の模様に対応して
設定されている各基線データを記憶していて前記選択さ
れた模様の各々に対応した基線データを出力する基線デ
ータ記憶装置と、選択された模様を中基線に対して左右
反転指定する反転指定操作部材と、前記模様番号記憶装
置に記憶された各模様について前記模様データ記憶装置
から読み出された針振巾データを前記基線信号に基づい
て基線制御し、データ変換の演算をする演算装置と、基
線位置から振巾範囲に設定された縫目巾を調節する針振
巾調節装置と、複数の模様の各々に対応して前記基線デ
ータ記憶装置から出力される各基線データと前記反転指
定操作部材による前記左右反転指定の有無との組み合わ
せにより、組み合わせ模様中に異なる基線データの有無
を判別し、基線データが共通であるとの判別結果に基づ
いて組み合わせ模様すべてについて模様対応の基線デー
タを設定し、基線データが混在するあるいは反転指定デ
ータがあるとの判別結果に基づいて組み合わせ模様すべ
てについて中基線として基線信号を設定する論理手段と
を設けてなる電子ミシン。