JP2515798Y2 - 移動式シェルタ - Google Patents

移動式シェルタ

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JP2515798Y2 JP6802590U JP6802590U JP2515798Y2 JP 2515798 Y2 JP2515798 Y2 JP 2515798Y2 JP 6802590 U JP6802590 U JP 6802590U JP 6802590 U JP6802590 U JP 6802590U JP 2515798 Y2 JP2515798 Y2 JP 2515798Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は移動式シェルタに関する。すなわち、機器等
を収容し車輌等に積載して移動され目的地で設置使用さ
れる、移動式シェルタに関するものである。
「技術背景」 このような移動式シェルタは、トラックの荷台等での
車載移動時において、道路交通法その他の法規の規制対
象となり、その大きさつまり幅,長さ,高さ等が制約さ
れる。そしてこのような制約のためその内部において、
機器等の収容空間、そして設置使用時に機器等の操作,
調整,点検等を行うための作業空間や居住空間等が狭
く、それらの確保に困難を伴うことも多かった。
そこで従来まず、折り畳み・展開構造の移動式シェル
タが開発使用されていた。すなわち、この移動式シェル
タは車載移動時においては、拡大部が本体部に折り畳み
収納されて縮小し法規の制約を充足し、他方設置使用時
においては、拡大部が本体部から展開組み立てられ拡大
して作業空間や居住空間等が内部中央部に確保されるよ
うになっていた。しかしながら、このような折り畳み・
展開構造の移動式シェルタは、折り畳み収納作業および
展開組立作業が煩雑で縮小拡大に手間と時間がかかり、
又折り畳み・展開構造のため本体部と拡大部間の密封性
が悪く、防水性,気密性,断熱性等に難があり雨・風等
が浸入することもあり、収容された機器等への悪影響が
見られた。
そこで従来、入れ子構造の移動式シェルタが開発使用
されていた。第4図はこのような従来例の移動式シェル
タの正断面図であり、その一方の拡大部の拡大状態を示
す。
すなわち、この入れ子構造の移動式シェルタでは、車
載移動時においては第4図右側に示すごとく、拡大部1
が本体部2に押し込まれ収納されて縮小し法規の制約を
充足し、他方設置使用時においては第4図左側に示すご
とく、拡大部1が本体部2から引き出され拡大して作業
空間や居住空間等が内部中央部に確保されるようになっ
ていた。しかもこの移動式シェルタは入れ子式なので、
拡大部1の押し込み作業および引き出し作業が容易で縮
小拡大に手間と時間を要しないとともに、密封性も比較
的良い等、前述の折り畳み・展開構造の移動式シェルタ
の欠点が同時にかなり解消されていた。
「従来の技術」 さてこのような入れ子構造の移動式シェルタにあって
は、左右の拡大部1はほぼ同じ大きさで本体部2の半分
程度の大きさよりなり、かつ、拡大部1の側壁3下部か
ら突設されたレール部4が、本体部2の床部5下適宜位
置に設けられたガイド部6に保持されつつスライドして
出し入れされるようになっていた。7はレール部4先端
のレールローラであり、8はガイド部6側端下側のアン
ダーローラであり、Mは収容された機器である。もって
この移動式シェルタにあっては、レール部4がガイド部
6にレールローラ7とアンダーローラ8を介し保持さ
れ、かつこれらが転動することによりスライドしつつ、
拡大部1が本体部2に対し押し込まれて縮小され又引き
出されて拡大されるようになっていた。
ところで、このような入れ子構造の移動式シェルタに
あっては、レール部4の長さは、従来一般的には第4図
中に示したところによらず、拡大部1の側方向の幅と同
程度つまり本体部2の側方向の幅Aの約半分程度となっ
ていた。そこで設置使用時に拡大部1を大きく引き出し
て拡大すると、レール部4を保持するレールローラ7と
アンダーローラ8間が接近し、もって拡大部1の重量に
基づきレール部4にかかる荷重が過度に増大するので、
レールローラ7やレール部4の補強を要し大型化すると
ともにコスト面に難点があった。
そこで最近第4図中に示したごとく、レール部4の長
さを拡大部1の側方向の幅より長く例えば本体部2の側
方向の幅Aとほぼ同程度(図示例では若干短目)とし、
かつ左右のものが互い違いにずれて位置するようにした
ものが開発されていた。そしてこの最近開発された入れ
子構造の移動式シェルタによると、上述の従来一般的な
入れ子構造の移動式シェルタの難点が解決され、レール
部4等に係る荷重が軽減されて拡大部1を大きく引き出
して拡大できるようになっていた。
「考案が解決しようとする課題」 ところで、このような入れ子構造の移動式シェルタに
あっては、次の問題が指摘されていた。
すなわち、レール部4のレールローラ7がスムーズに
転動すべく、ガイド部6内の高さ寸法Bはレールローラ
7の径Cより大きく設定されることを要し、両者の寸法
差たるすきまが確保される。又ガイド部6は、通常角筒
状・角パイプ状をなし制作上若干の歪みがでるので、こ
のすきまは従来十分余裕をもって確保されていた。
さてそこで、設置使用時に拡大部1を大きく引き出し
て拡大し、その重心位置がアンダーローラ8の位置より
外側に越えると、図示のごとく拡大部1が傾くという問
題が発生していた。つまり収容された機器Mを含む拡大
部1の重心位置が、支点たるアンダーローラ8の位置よ
り側方向の外側に来ると、前述のすきまの存在により、
拡大部1が図に示す如く反時計方向に傾いてしまう。従
ってこの種従来の移動式シェルタにあっては、第1に居
住性が悪く、第2に拡大状態において本体部2と拡大部
1間の密封性が損なわれ、防水性,気密性,断熱性が悪
く雨・風等が浸入することがあり、第3にせりがでてし
まうこと等もあり、拡大部1の縮小拡大に抵抗が生じ各
構成部材が損傷する事故さえ発生していた。
なおこれらを回避すべく、拡大状態において重心位置
がアンダーローラ8の位置より外側に越えても、拡大部
1が傾かず本体部2と平行で略水平を保つようにするこ
とも従来試みられていたが、このような移動式シェルタ
にあっては今度は逆に、車載移動時に拡大部1を押し込
んで縮小し、その重心位置がアンダーローラ8の位置よ
り内側に越えると、前述のすきまの存在により拡大部1
が図において時計方向に傾いてしまい、結局前述と全く
同様の問題が発生していた。
従来例ではこのような点が指摘されていた。
本考案は、このような実情に鑑み上記従来例の問題点
を解決すべくなされたものであって、ガイド部内の上下
に所定の上受部と下受部とを設けたことにより、拡大部
が傾かず本体部と平行の略水平を保つ、移動式シェルタ
を提案することを目的とする。
「課題を解決するための手段」 この目的を達成する本考案の技術的手段は、次のとお
りである。
この移動式シェルタは、機器等を収容し車輌等に積載
して移動され箱状をなす。そして、両側面にそれぞれ開
口を備えた本体部と、該開口を介し上記本体部に入れ子
式に移動可能に組み付けられた左右の拡大部と、を有し
てなる。拡大部は、本体部に対し押し込まれ収納されて
縮小されるとともに引き出されて拡大され、かつその大
きさが左右ほぼ同じで本体部の約半分程度となってい
る。
上記本体部の床部下適宜位置には側方向に複数のガイ
ド部が設けられ、該ガイド部の側端下側にはアンダーロ
ーラが取り付けられている。又上記拡大部の側壁下部に
は、本体部に向かって突出し長さが拡大部の側方向の幅
よりは長く左右のものが互い違いにずれて位置したレー
ル部が設けられ、該レール部の先端にはレールローラが
取り付けられている。
そして該レール部が該ガイド部に該アンダーローラと
該レールローラを介し保持され、スライドして出し入れ
可能となっている。
さてこのような移動式シェルタにおいて、該ガイド部
内の上下には、それぞれスロープを備えた上受部および
下受部が設けられている。
上記上受部は、該ガイド部の側端側から始まり、ガイ
ド部内の上下の高さ寸法と該レールローラの径との差た
るすきまの約半分程度の肉厚のプレート状をなし、スロ
ープに至っている。又上記下受部は、該ガイド部の側端
とは反対の奥側から始まり、上記上受部と同程度の肉厚
のプレート状をなし、スロープに至っている。
そして上記上受部と下受部のスロープ間には、該レー
ルローラの径にほぼ相当する間隔が形成されている。
「作用」 本考案は、このような手段よりなるので次のごとく作
用する。
機器等が収容されるこの移動式シェルタは、車載移動
時においては左右の拡大部が本体部に押し込まれ収納さ
れて縮小され、設置使用時においては拡大部が本体部か
ら引き出されて拡大される。そしてこのような縮小拡大
は、拡大部側の各レール部が、本体部側の対応するガイ
ド部にレールローラとアンダーローラを介し保持されつ
つ、スライドして出し入れされることにより行われる。
なおレール部は、左右のものが互いにずれて位置してい
るので、縮小状態等でもガイド部内に支障なく入れ込ま
れる。
さてこの移動式シェルタでは、ガイド部内の上下に上
受部と下受部とが設けられ、上受部と下受部の肉厚はそ
れぞれ、ガイド部内の上下の高さ寸法とレールローラの
径との差たるすきまの約半分程度となっている。
そこでまず車載移動時に拡大部が押し込まれて縮小
し、その重心位置が支点たるアンダーローラの位置より
内側に越えた場合、レールローラは下受部に当接して支
えられる。もってこの場合、拡大部は傾かず本体部と平
行の略水平を保つ。
次に設置使用時に拡大部が引き出されて拡大し、その
重心位置がアンダーローラの位置より外側に越えた場
合、レールローラは上受部に当接して支えられる。もっ
てこの場合、拡大部は傾かず本体部と平行の略水平を保
つ。
又このような縮小拡大の途中で、拡大部の重心位置が
アンダーローラの位置付近にある場合、レールローラ
は、上受部と下受部のスロープ間を転動する。もってこ
の場合も、拡大部は傾かず本体部と平行の略水平を保
つ。
「実施例」 以下本考案を、図面に示すその実施例に基づいて詳細
に説明する。
第1図,第2図,第3図は、本考案の実施例を示す正
断面図である。そして第1図はその一方の拡大部1の拡
大状態を、第2図はその一方の拡大部1の縮小拡大途中
の状態を、第3図は両方の拡大部1の縮小状態を示す。
第5図は両方の拡大部1の拡大状態の斜視図である。
まずその構成等について、この移動式シェルタの概
要、その本体部2、拡大部1、上下受部の順に説明す
る。
移動式シェルタの概要は次のとおり。
この移動式シェルタは、機器M等を収容し車輌等に積
載して移動され箱状をなす。すなわちこの移動式シェル
タは、内部にレーダー装置,無線通信装置等の電子機器
その他の機器Mや機材等を収容搭載し、トラック等の自
動車や鉄道車輌その他の輸送手段の荷台に積載されて目
的地まで移動運搬され、目的地において設置使用され
る。
そしてこの移動式シェルタは伸縮自在な入れ子構造よ
りなり、両側面にそれぞれ開口9を備えた本体部2と、
開口9を介し本体部2に入れ子式に移動可能に組み付け
られた左右の拡大部1とを、有してなる。
移動式シェルタは、概略このようになっている。
次にその本体部2について述べる。
本体部2は、対向する両側面が開口9として開放さ
れ、床部5と天井部10と前後壁部11(第5図参照)とを
備えた箱状をなし、これらは例えば、金属製で直交する
フレーム枠にハニカムサンドイッチパネルを壁として組
み付けることにより、構成されている。本体部2の側方
向の幅Aは、例えばトラックの荷台に積載可能な寸法に
設定されている。第5図中12は、前後壁部11に付設され
た出入用の扉である。
本体部2の床部5下適宜位置には、例えば側方向のほ
ぼ全幅にわたり複数のガイド部6が設けられ、ガイド部
6の側端下側にはアンダーローラ8が取り付けられてい
る。すなわちガイド部6は、例えば両側端が開放された
角筒状・角パイプ状をなし、床部5の幅とほぼ同じ長さ
で床部5下の適宜位置における側方向に固定されてい
る。ガイド部6の数・位置等は各種可能であり、又後述
のごとく1本のレール部4が出し入れされるのではな
く、左右で2本のレール部4が並んで出し入れされる大
きさ等とすることも可能である。そしてこのようなガイ
ド部6において、レール部4が出し入れされる方の側端
下側には、それぞれアンダーローラ8が水平の回動軸で
取り付けられている。
本体部2は、このようになっている。
次に拡大部1について述べる。
拡大部1は、本体部2に対し押し込まれ収納されて縮
小されるとともに引き出されて拡大され、その大きさが
左右ほぼ同じで本体部2の約半分程度となっている。こ
れらについて詳述すると左右の拡大部1は、本体部2を
外箱としその内箱として形成され、本体部2の開口9と
対応する内側面が開口13として開放され、この開口13と
対向する外側面をそれぞれ側壁3とし、更に天井,前後
壁等の壁部14を備え箱状をなす。そしてこれらも前述の
本体部2と同様に、例えば、金属製で直交するフレーム
枠にハニカムサンドイッチパネルを壁として組み付ける
ことにより、構成されている。又左右の拡大部1は図示
のごとく、それぞれ側方向の幅が本体部2の幅Aの約半
分程度で長手方向の長さが本体部2より若干短く、かつ
高さが本体部2より若干低く形成され、もってその大き
さ・容積・形状が、左右ほぼ同じで本体部2の約半分程
度となっている。
さてこのような拡大部1の側壁3の下部には、レール
部4が設けられている。これらについて詳述すると左右
の拡大部1の側壁3の下端部は、本体部2の床部5より
も更に下方に延出され、床部5下のガイド部6と同じ高
さレベルで対向位置している。そして係る側壁3の下端
部にレール部4の基端が固設され、レール部4は、本体
部2の対応するガイド部6に向かって突出し、その長さ
が拡大部1の側方向の幅よりは長く、例えば本体部2の
側方向の幅Aとほぼ同一(図示例では若干短目)であ
り、かつ、左右で対応位置するものどうしが互い違いに
ずれて位置している。このようなレール部4の数,位置
等は前述のガイド部6と同様、各種可能である。そして
このようなレール部4において、本体部2側の先端にそ
れぞれレールローラ7が水平の回動軸で取り付けられて
いる。もってレール部4は対応するガイド部6に対し、
ガイド部6側のアンダーローラ8とレール部4側のレー
ルローラ7を介し保持され、スライドしてガイド部6内
を出し入れ可能となっている。
拡大部1は、このようになっている。
次に上下受部15,16について述べる。
このような移動式シェルタにおいてそのガイド部6内
の上下には、それぞれスロープ17,18を備えた上受部15
および下受部16が設けられている。
上受部15は、ガイド部6の側端側(例えば図において
左側)から始まり、ガイド部6内の上下の高さ寸法Bと
レールローラ7の径Cとの差たるすきまの約半分程度の
肉厚のプレート状をなし、スロープ17に至っている。下
受部16は、ガイド部6の側端とは反対の奥側(例えば図
において右側)から始まり、上受部15と同程度の肉厚の
プレート状をなし、スロープ18に至っている。そして上
受部15と下受部16のスロープ17,18間には、レールロー
ラ7の径Cにほぼ相当する間隔が形成されている。
上下のスロープ17,18は、拡大部1の重心位置がアン
ダーローラ8の位置付近にある場合レールローラ7がそ
の間を転動すべく、図示例では本体部2の側方向の幅A
の略中央部付近に位置するとともに、この上下のスロー
プ17,18は、傾斜角度と長さが同一で側方向に所定間隔
分ずれて配設されている。又上受部15,下受部16,更には
スロープ17,18等の肉厚つまりそれらの高さは、固定的
に設定されたものであってもよいが、別途シム等の薄板
を取り付ける等により微調整可能としてもよい。
ここで、このような上受部15,下受部16、スロープ17,
18等の製作について述べておく。まず第1に、スロープ
17を備えた上受部15と、スロープ18を備えた下受部16と
をそれぞれ別部材として準備し、これらをガイド部6内
の所定位置に固着することが考えられる。第2に、ガイ
ド部6が角パイプ製等よりなる場合には、スロープ17を
備えた上受部15かスロープ18を備えた下受部16かのいず
れか一方は、前述と同様別部材として準備してガイド部
6に固着するものの、他方は、これと対向する部分のガ
イド部6を切欠くことによりその残部として形成される
ようにしてもよい。第3に、スロープ17を備えた上受部
15およびスロープ18を備えた下受部16ともに、角パイプ
製等のガイド部6の内部を切欠くことにより、その残部
として形成するようにしてもよい。
上下受部15,16は、このようになっている。
以上が構成等の説明である。
以下その作動等について説明する。
電子機器その他の機器Mが内部に収容された移動式シ
ェルタは、トラック等による車載移動時においては、左
右の拡大部1が開口9を介し本体部2に側方向から押し
込まれ、本体部2に収納されて縮小される(第1図にお
ける右側および第3図参照)。他方、目的地での設置使
用時においては、拡大部1が開口9を介し本体部2から
側方向に引き出され、開口9と開口13を介し内部が広く
開放され拡大される(第1図における左側および第5図
参照)。そしてこのような拡大部1の縮小拡大は、拡大
部1側の各レール部4が本体部2側の対応するガイド部
6に対し、レールローラ7とアンダーローラ8を介し上
下で保持されつつ、スライドして出し入れされることに
より行われる。なお各レール部4は、左右のものが互い
違いにずれて位置しているので、縮小状態等でも対応す
るガイド部6内に支障なく入れ込まれる。
さてこの移動式シェルタでは、ガイド部6内の上下に
スロープ17を備えた上受部15とスロープ18を備えた下受
部16とが設けられ、上受部15と下受部16の肉厚はそれぞ
れ、ガイド部6内の上下の高さ寸法Bとレールローラ7
の径Cとの差たるすきまの約半分程度となっている。
そこでまず第3図に示すごとく、車載移動時に拡大部
1が本体部2内に押し込まれて縮小し、収容された機器
Mを含むその重心位置が支点たるアンダーローラ8の位
置より内側に越えた場合、レールローラ7は平坦な下受
部16に上から当接して支えられる。もってこの場合、係
るレールローラ7とアンダーローラ8とでレール部4が
保持されるので、拡大部1は傾かず本体部2と平行の略
水平を保つ。
次に第1図における左側および第5図に示すごとく、
設置使用時に拡大部1が本体部2から引き出されて拡大
し、収容された機器Mを含むその重心位置が支点たるア
ンダーローラ8の位置より外側に越えた場合、レールロ
ーラ7は平坦な上受部15に下から当接して支えられる。
もってこの場合、係るレールローラ7とアンダーローラ
8とでレール部4が保持されるので、拡大部1は傾かず
本体部2と平行の略水平を保つ。
又第2図に示すごとく、このような縮小拡大の途中
で、収容された機器Mを含む拡大部1の重心位置が支点
たるアンダーローラ8の位置付近にある場合、レールロ
ーラ7は、上受部15と下受部16のスロープ17,18間で上
下を支えられつつ転動し、上受部15と下受部16間を乗り
移って行く。もってこの場合も、係るレールロラ7とア
ンダーローラ8とでレール部4が保持されるので、拡大
部1は傾かず本体部2と平行の略水平を保つ。
以上が作動等の説明である。
「考案の効果」 本考案に係る移動式シェルタは、以上説明したごと
く、ガイド部内の上下に所定の上受部と下受部とを設け
たことにより、次の効果を発揮する。
すなわち、縮小拡大しても拡大部が傾かず、本体部と
平行の略水平を保つ。そこでこの移動式シェルタは、第
1に居住性が向上する。第2に本体部と拡大部間の密封
性が良く、防水性,気密性,断熱性等に優れ雨・風等の
浸入もなく、収容された機器等への悪影響も防止され
る。第3にせり等もなく、拡大部の縮小拡大も抵抗なく
スムーズに行え、各構成部材の損傷事故も回避される。
このようにこの種従来例に存した問題点が一掃される
等、本考案の発揮する効果は顕著にして大なるものがあ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図,第2図,第3図は、本考案に係る移動式シェル
タの実施例を示す正断面図である。そして第1図は、そ
の一方の拡大部の拡大状態を、第2図は、その一方の拡
大部の縮小拡大途中の状態を、第3図は、両方の拡大部
の縮小状態を示す。 第4図は、従来例の移動式シェルタの正断面図であり、
その一方の拡大部の拡大状態を示す。 第5図は、移動式シェルタの両方の拡大部の拡大状態の
斜視図である。 1……拡大部 2……本体部 3……側壁 4……レール部 5……床部 6……ガイド部 7……レールローラ 8……アンダーローラ 9……開口 10……天井部 11……前後壁部 12……扉 13……開口 14……壁部 15……上受部 16……下受部 17……スロープ 18……スロープ A……側方向の幅 B……ガイド部内の上下の高さ寸法 C……レールローラの径 M……機器

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】機器等を収容し車輛等に積載して移動され
    る箱状の移動式シェルタであって、 両側面にそれぞれ開口を備えた本体部と、該開口を介し
    上記本体部に入れ子式に移動可能に組み付けられた左右
    の拡大部とを有してなり、拡大部は、本体部に対し押し
    込まれ収納されて縮小されるとともに引き出されて拡大
    され、かつその大きさが左右ほぼ同じで本体部の約半分
    程度となっており、 上記本体部の床部下適宜位置には側方向に複数のガイド
    部が設けられ、該ガイド部の側端下側にはアンダーロー
    ラが取り付けられ、又上記拡大部の側壁下部には、本体
    部に向かって突出し長さが拡大部の側方向の幅よりは長
    く左右のものが互い違いにずれて位置したレール部が設
    けられ、該レール部の先端にはレールローラが取り付け
    られ、 該レール部が該ガイド部に該アンダーローラと該レール
    ローラを介し保持され、スライドして出し入れ可能とな
    っている、移動式シェルタにおいて、 該ガイド部内の上下には、それぞれスロープを備えた上
    受部および下受部が設けられ、 上記上受部は、該ガイド部の側端側から始まり、ガイド
    部内の上下の高さ寸法と該レールローラの径との差たる
    すきまの約半分程度の肉厚のプレート状をなし、スロー
    プに至っており、 上記下受部は、該ガイド部の側端とは反対の奥側から始
    まり、上記上受部と同程度の肉厚のプレート状をなし、
    スロープに至っており、 上記上受部と下受部のスロープ間には、該レールローラ
    の径にほぼ相当する間隔が形成されていること、 を特徴とする移動式シェルタ。
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