JP2514000Y2 - 自動車用サンバイザ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は自動車用サンバイザの改良に関する。

（従来の技術） 一般に、自動車用サンバイザは、ルーフパネルにステ
ーの基部を支持したアダプターを取付けて、該ステー
に、サンバイザ本体を上下揺動自在に嵌合するようにな
っている。

（考案が解決しようとする課題） ところで、アダプターをルーフパネルに取付けるの
に、複数本のビスを用いていたから、取付け作業性が悪
いうえに、見栄えも悪いという問題があった。

本考案は上記問題を解決するためになされたもので、
アダプターをルーフパネルにワンタッチで取付けること
ができ、ビス等も見えない取付け構造を備えた自動車用
サンバイザを提供することを目的とするものである。

（課題を解決するための手段） このため本考案は、サンバイザ本体を取り付けるステ
ーの基部を支持するアダプターを備え、該アダプターが
ルーフパネル側に設けた取付け穴に係合して上記アダプ
ターをルーフパネルの一面側から該ルーフパネルに固定
する固定部を上記ルーフパネルへの対向面に突設してな
る自動車用サンバイザにおいて、上記アダプターの固定
部は、上記取付け穴の内側にて上記取付け穴の一方の内
縁部に沿って立上り、途中から上記ルーフパネルの他面
に沿って折れ曲がる固定爪と、該固定爪の基部から取付
け穴の上記一方の内縁部に対向する他方の内縁部に向か
って傾斜して立ち上がり、その自由端が上記他方の内縁
部に当接する弾性爪とからなることを特徴とする。

（考案の作用・効果） 本考案によれば、アダプターをルーフパネルに当てが
って、固定爪を取付け穴に嵌入させ、弾性爪をルーフパ
ネルで変形させた後、アダプターを一方へ移動させる
と、固定爪が取付け穴の一方の内縁部に食い込み、弾性
爪が取付け穴の他方の内縁部に係合する。

したがって、アダプターをルーフパネルにワンタッチ
で取付けできるようになり、取付け作業性が向上するば
かりでなく、ルーフパネルに形成された同じ一つの取付
け穴の内側にて、固定部の固定爪が取付け穴の一方の内
縁部に係合するとともに、固定部の弾性爪の自由端が取
付け穴の他方の内縁部に係当してアダプターがルーフパ
ネルに固定されるので、ルーフパネルにアダプターを確
実に固定することができる。

また、ビス等を用いないので、見栄えも向上する。

（実施例） 以下、本考案の実施例を添付図面について詳細に説明
する。

第６図に示すように、自動車用サンバイザは、ルーフ
パネル10にステー11の基部を支持した合成樹脂製のアダ
プター12を取付けて、該ステー11に、サンバイザ本体13
を上下揺動自在に嵌合させている。

上記ルーフパネル10には、第３図に示すように、ステ
ー11の基部が嵌入する中心穴10aと、該中心穴10aと同芯
上の軸対称位置に、アダプター12の取付け用の扇形状穴
10b,10bとが明けられている。

第４図及び第５図に示すように、上記アダプター12に
は、ステー11の基部が貫通する中心孔12aが明けられ、
該アダプター12のルーフパネル10への対向面には、該ル
ーフパネル10の取付け穴10b,10bに対応して、該アダプ
ター12をルーフパネル10に当てがったときに各取付穴10
b,10bにそれぞれ嵌入される固定爪12b,12bが一体形成さ
れている。

該各固定爪12b,12bには、ルーフパネル10の板厚に略
等しい幅のスリット12cが形成され、中心孔12aを中心に
してアダプター12を一方向回り（例えば右回り）に回転
させると、スリット12cが取付け穴10bの一方の内縁部10
cに喰い込むようになる。

また、各固定爪12b,12bに隣接して反対方向へ斜め上
向きに伸長し、アダプター12をルーフパネル10に当てが
ったときにルーフパネル10で押されて下方へ変形する弾
性爪12d,12dが一体形成されている。

該各弾性爪12d,12dは、上記アダプター12を一方向回
りに回転させると、弾性力で取付け穴10bに入り込んで
自由端部が取付け穴10bの他方の内縁部10dに係合するよ
うになる。

なお、上記例では、アダプター12に固定爪12bと弾性
爪12dを２組設けているが、１組でも可能であり、逆に
３〜４組設けることも可能である。

上記のような構成であれば、第２図のようにアダプタ
ー12をルーフパネル10に当てがって、固定爪12dを取付
け穴10bに嵌入させ、弾性爪12dをルーフパネル10で下方
へ変形させた後、アダプター12を一方向回りに回転させ
ると、第１図のように、固定爪12bのスリット12cが取付
け穴10bの一方の内縁部10cに喰い込むとともに、弾性爪
12dが弾性力で取付け穴10bに入り込んで自由端部が取付
け穴10bの他方の内縁部10dに係合する。

このように、固定爪12bと弾性爪12dとで、アダプター
12の双方向への回転が阻止されるとともに、固定爪12d
によりアダプター12がルーフパネル10の取付け穴10bか
ら抜け外れるのが阻止されて、アダプター12がルーフパ
ネル10に取付けられる。

また、アダプター12をルーフパネル10に当てがって一
方向回りに回転させるだけであるから、ワンタッチで取
付けが完了し、取付け作業性が良好である。

さらに、ビス等が不要であるから、見栄えも良好であ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るアダプターの取付け後の断面図、
第２図はアダプターの取付け前の断面図、第３図はルー
フパネルの平面図、第４図はアダプターの平面図、第５
図は第４図のＩ−Ｉ線断面図、第６図はサンバイザの正
面図である。 10……ルーフパネル、10b……取付け穴、10c,10d……内
縁部、11……ステー、12……アダプター、12b……固定
爪、12d……弾性爪、13……バイザ本体。

Claims (1)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】サンバイザ本体を取り付けるステーの基部
   を支持するアダプターを備え、該アダプターがルーフパ
   ネル側に設けた取付け穴に係合して上記アダプターをル
   ーフパネルの一面側から該ルーフパネルに固定する固定
   部を上記ルーフパネルへの対向面に突設してなる自動車
   用サンバイザにおいて、 上記アダプターの固定部は、上記取付け穴の内側にて上
   記取付け穴の一方の内縁部に沿って立上り、途中から上
   記ルーフパネルの他面に沿って折れ曲がる固定爪と、該
   固定爪の基部から取付け穴の上記一方の内縁部に対向す
   る他方の内縁部に向かって傾斜して立ち上がり、その自
   由端が上記他方の内縁部に当接する弾性爪とからなるこ
   とを特徴とする自動車用サンバイザ。