JP2513386B2 - パタ―ン転写方法 - Google Patents
パタ―ン転写方法Info
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Description
−ン転写方法に関し、特に微細パタ−ンを転写する方法
に関するものである。
方法について説明する。微細なパタ−ンを有するガラス
原盤にNiスパッタおよび電鋳処理を施すことにより、
Niスタンパ(マスタスタンパ)をおこす。このマスタ
スタンパを用いて、2P成形により光ディスクを作製し
ていた。あるいは先のマスタスタンパを型にして再度電
鋳処理を行い、Niスタンパ(マザ−スタンパ)を作製
する。このようにして作製したNiスタンパ(マザ−ス
タンパ)を用いて2P成形により樹脂性ワ−クスタンパ
を得る。次にガラス基板上にスピンコ−ト法により金属
アルコレ−ト、ポリエチレングリコ−ル、塩酸を含むア
ルコ−ル溶液(ゾル溶液)を塗布し、ゾルゲル層を形成
する。先程のワ−クスタンパをこのゾルゲル面に押し当
て、微細なパタ−ンを転写する。重ね合わせたまま一次
焼成を行った後、ワ−クスタンパから離型した微細パタ
−ン付きガラス基板を更に二次焼成する。このようなプ
ロセスを経て、光ディスクを作製していた。
(マスタ、マザ−スタンパとも)はそれ自身で平坦性、
強度を充分に保てるほど厚くはなく、裏打ち材等を用い
て補強している。しかし、薄いNiスタンパを平坦性よ
く裏打ちするのは難しく、裏打ちを行ったNiスタンパ
を用いてパタ−ン転写を行った紫外線硬化樹脂層の膜厚
分布は大きい。この紫外線硬化樹脂層の膜厚分布は裏打
ちされたNiスタンパの平坦性と密接に関連しており、
裏打ちされたNiスタンパの平坦性が充分に確保されて
いる場合には膜厚分布は小さい。膜厚分布が大きくなる
と、光ディスクとしては劣悪な電気特性を示し、ゾルゲ
ル用のワ−クスタンパとしてはゾルゲル層に微細パタ−
ンを転写できない。さらに、Niスタンパを使用する場
合、先述したように、工程数が多く、特に、微細なパタ
−ンを比較的大面積に亙って何度も転写するので、歩留
まり、コストの面で問題となる。本発明は紫外線硬化樹
脂層の膜厚分布が良好で、かつ方法が簡略であり、ガラ
ス原盤から直接光ディスク、ゾルゲル用ワ−クスタンパ
を作製するパタ−ン転写方法を提供することを目的とす
る。
に微細なパタ−ンを有するSiO2層を形成する工程
と、該SiO2層の微細パタ−ン面の全面に分離層を設
ける工程と、透光性基板を前記SiO2層に押し当て、
該透光性基板と前記SiO2層との間に紫外線硬化樹脂
を充填・押圧する工程と、前記透光性基板を通して紫外
線を照射する工程と、微細なパタ−ンが転写された紫外
線硬化樹脂を設けた前記透光性基板を前記SiO2層か
ら離型し、光ディスクを製造する工程とを備えてなるこ
とを特徴とするパタ−ン転写方法、および、ガラス基板
上に微細なパタ−ンを有するSiO2層を形成する工程
と、該SiO2層の微細パタ−ン面の全面に分離層を設
ける工程と、透光性基板を前記SiO2層に押し当て、
該透光性基板と前記SiO2層との間に紫外線硬化樹脂
を充填・押圧する工程と、前記透光性基板を通して紫外
線を照射する工程と、微細なパタ−ンが転写された紫外
線硬化樹脂を設けた前記透光性基板を前記SiO2層か
ら離型してワ−クスタンパとする工程と、該ワ−クスタ
ンパを用いて光ディスクを製造する工程とを備えてなる
ことを特徴とするパタ−ン転写方法である。本発明にお
いて、分離層は、Ni、Cr、TaまたはTiで形成さ
れているか、あるいはSiNx、AlNxまたはTiNx
で形成されているか、あるいはSiNxOy、AlNxOy
またはTiNxOyで形成されていることが望ましい。
板上にSiO2で形成した微細パタ−ンを直接紫外線硬
化樹脂に転写する。SiO2の表面には紫外線硬化樹脂
との離型性の良い分離層が設けられているので、紫外線
硬化樹脂は容易に離型する。また、スタンパとして平坦
性のよいガラス原盤それ自身を使用するので、これを用
いてパタ−ン転写を行った紫外線硬化樹脂層の膜厚分布
は均一であり、良好なディスク、ワ−クスタンパが作製
できる。また、従来のような煩雑なプロセスを経ること
がなく、工程数がより少ないため、コスト、歩留まり等
の面で本発明はより有利である。分離層としては、N
i、Cr、Ta、Ti等の表面平坦性に優れた材料が挙
げられる。また、SiNx、AlNx、TiNx等の表面
エネルギーの小さい分離層や、SiNxOy、AlN
xOy、TiNxOy等の低応力の分離層を設けても所期の
目的を達成できる。
まず、図1(a)に示すように、平坦なガラス基板1の
上に蒸着法、スパッタ法等によりSiO2層5を100
0〜3000オングストロ―ム形成する。SiO2層5
の上にフォトレジストをスピンコ−ト法により1000
〜3000オングストロ―ム形成する。次にマスタライ
タ−によりレ−ザビ−ム露光を行い、現像する。このよ
うにして微細な凹凸パタ−ンを有するレジスト層ができ
る。次にこのレジストをマスクとしてCF4ガスを用い
た反応性イオンエッチング法(RIE)によりSiO2
層をエッチングし、微細な凹凸パタ−ンをSiO2層に
形成する。このようにして図1(a)に示すような微細
パタ−ンを有するガラス原盤を得ることができる。この
ガラス原盤上にスパッタ法等により、Niを200〜3
00オングストロ―ム形成して分離層2とする。このN
i膜付きガラス原盤と、透光性基板4に紫外線硬化樹脂
3を塗布し、紫外線硬化樹脂3が透光性基板4とNi膜
付きガラス原盤との間に充分展開するように透光性基板
4をNi膜付きガラス原盤に押し当てる。その後、透光
性基板4側から紫外線照射を行い、紫外線硬化樹脂3を
硬化させる。硬化した紫外線硬化樹脂3付き透光性基板
4をガラス原盤から離型することにより、透光性基板4
上に微細な凹凸パタ−ンを有する紫外線硬化樹脂3が形
成された光ディスクを作製した。
紫外線硬化樹脂3がSiO2層5上に残らないようにし
た層である。表1に接触角測定法により求めた臨界表面
張力値を示す。臨界表面張力値は付着性を反映し、基板
上の臨界表面張力値が大きくなると付着力は大きくな
る。測定試料は (1)ガラス基板上蒸着SiO2を160
0オングストロ―ム形成したもの、(2) (1)から作製し
た所望の微細パタ−ンを有するガラス原盤、(3) (2)の
上にスパッタ法によりNi膜を形成した基板である。こ
の結果から、(1)の臨界表面張力値が一番小さく、付着
力が小さいと想定され、(2)の臨界表面張力値が一番大
きく、付着力が大きいと想定される。(3)に示すように
Ni膜を形成すると、(1)の臨界表面張力値に近くな
り、付着力も小さくなると想定される。実際に、(1)か
ら図1(b)に示す透光性基板4と紫外線硬化樹脂3を
離型できたが、(2)からは離型できず、(3)のようにNi
膜を形成することにより、良好に離型できた。本発明の
実施例においては、分離層としてNi膜を使用したが、
ガラス原盤と紫外線硬化樹脂との付着力を低下できる膜
であれば他の膜、例えばCr、Ta、Ti膜等でも使用
できる。
パに適用した場合である。図1に示したようにして作製
された紫外線硬化樹脂付きの透光性基板をワ−クスタン
パとして、ゾルゲル法を用いた光ディスクの作製方法を
次に示す。ガラス基板上にテトラエトキシシラン、ポリ
エチレングリコ−ル、塩酸を含むエチルアルコ−ル溶液
をスピンコ−ト法により塗布し、ゾルゲル層を2000
〜3000オングストロ―ム形成した。次に実施例1で
得られた紫外線硬化樹脂付きの透光性基板をワ−クスタ
ンパとして、それを減圧下でゾルゲル層付きガラス基板
と重ね合わせて押圧する。そのままの状態で100℃、
10分の一次焼成を行う。その後、ガラス基板をワ−ク
スタンパより離型し、350℃、10分の二次焼成を行
い、所望の微細パタ−ンを有するガラス基板を得た。従
来の裏打ちを行ったマザ−タイプのNiスタンパを用い
て作製したワ−クスタンパを使用した場合には、ワ−ク
スタンパを構成している紫外線硬化樹脂層の膜厚分布に
大きい箇所があり(Niスタンパの平坦性の悪いことに
起因する。)、ガラス基板全面に微細なパタ−ンを有す
るゾルゲル層を得ることができなかった。本発明を採用
したワ−クスタンパにおいてはこのようなことはなく、
ガラス基板全面に微細なパタ−ンを有するゾルゲル層を
得ることができた。
えばSiNxを採用した例である。ガラス原盤(ダイレ
クトカットガラス)作製法は実施例1と同様である。作
製したガラス原盤上に図1の分離層2としてSiNxを
既知の薄膜形成法、たとえばスパッタ法などにより20
0〜300オングストローム形成する。このSiNx膜
付きガラス原盤および透光性基板面4に図1(b)に示
すように紫外線硬化樹脂3を塗布し、紫外線硬化樹脂3
が透光性基板4と低表面エネルギー膜付きガラス原盤と
の間に充分展開するように透光性基板4を低表面エネル
ギー膜付きガラス原盤に押し当てる。その後透光性基板
4側からあるいはガラス基板1側から紫外線照射を行
い、紫外線硬化樹脂3を硬化させる。硬化した紫外線硬
化樹脂3付き透光性基板4をガラス原盤から離型するこ
とにより、透光性基板4上に微細な凹凸パターンを有す
る紫外線硬化樹脂3が形成された光ディスクを作製し
た。
は、硬化した紫外線硬化樹脂3がSiO2層5上に残ら
ないようにした層である。図2に接触角測定法により求
めた表面張力特性を示す。cosθ=1となる表面張力
値(臨界表面張力値)は基板の付着性を反映することが
知られている。基板上の臨界表面張力値が大きくなると
付着力は大きくなる。測定試料は (1)ガラス基板上に蒸
着SiO21600オングストロームを形成したもの
(平板)(図面では○印で示した。)、(2) (1)から作
製した所望の微細パターを有するガラス原盤(図面では
△印で示した。)、および (3) (2)の上にスパッタ法に
よりSiNx膜を形成した基板(図面では▲で示し
た。)である。この結果から、(2)のRIE後のダイレ
クトカットガラス基板の臨界表面張力値は平板に比較し
て大きく、付着力が大きいと想定される。(3)に示すよ
うにSiNx膜を形成すると臨界表面張力値は低くな
り、各標準液も基板表面を自由に広がり、表面状態も良
好であることがわかる。実際に(1)から図1(b)に示
す透光性基板4と紫外線硬化樹脂3を離型できたが、
(2)からは離型できず、(3)のようにSiNx膜を形成す
ることにより、良好に離型できた。本発明の実施例にお
いてはSiNx膜を使用したが、表面エネルギーの小さ
い膜であれば他の窒化膜、例えばAlNx、TiNx等で
も使用できる。
採用した場合である。ガラス原盤(ダイレクトカットガ
ラス)作製法は実施例1と同様である。作製したガラス
原盤上に図1の分離層2としてSiNxOyを既知の薄膜
形成法、たとえばスパッタ法などにより200〜300
オングストローム形成する。このSiNxOy膜付きガラ
ス原盤および透光性基板面4に図1(b)に示すように
紫外線硬化樹脂3を塗布し、紫外線硬化樹脂3が透光性
基板4と低応力膜付きガラス原盤との間に充分展開する
ように透光性基板4を低応力膜付きガラス原盤に押し当
てる。その後透光性基板4側からあるいはガラス基板1
側から紫外線照射を行い、紫外線硬化樹脂3を硬化させ
る。硬化した紫外線硬化樹脂3付き透光性基板4をガラ
ス原盤から離型することにより、透光性基板4上に微細
な凹凸パターンを有する紫外線硬化樹脂3が形成された
光ディスクを作製した。このように低応力層の採用によ
り、離型性が良好となるとともに光ディスク基板の作製
回数を向上させることができた。本発明の実施例におい
てはSiNxOy膜を使用したが、低応力の膜であれば他
の膜、例えばAlNxOy、TiNxOy等でも使用でき
る。
タ−ンの転写方法は従来の方法に比べ、良好な微細パタ
−ンを有する光ディスク、ワ−クスタンパが作製でき
る。さらに本発明によるパタ−ン転写方法は従来の方法
に比べ短い工程で済み、歩留まり、あるいはコストの面
で有利であり、その工業上の意義は大きい。
に示した工程断面図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 ガラス基板上に微細なパタ−ンを有する
SiO2層を形成する工程と、該SiO2層の微細パタ−
ン面の全面に分離層を設ける工程と、透光性基板を前記
SiO2層に押し当て、該透光性基板と前記SiO2層と
の間に紫外線硬化樹脂を充填・押圧する工程と、前記透
光性基板を通して紫外線を照射する工程と、微細なパタ
−ンが転写された紫外線硬化樹脂を設けた前記透光性基
板を前記SiO2層から離型し、光ディスクを製造する
工程とを備えてなることを特徴とするパタ−ン転写方
法。 - 【請求項2】 ガラス基板上に微細なパタ−ンを有する
SiO2層を形成する工程と、該SiO2層の微細パタ−
ン面の全面に分離層を設ける工程と、透光性基板を前記
SiO2層に押し当て、該透光性基板と前記SiO2層と
の間に紫外線硬化樹脂を充填・押圧する工程と、前記透
光性基板を通して紫外線を照射する工程と、微細なパタ
−ンが転写された紫外線硬化樹脂を設けた前記透光性基
板を前記SiO2層から離型してワ−クスタンパとする
工程と、該ワ−クスタンパを用いて光ディスクを製造す
る工程とを備えてなることを特徴とするパタ−ン転写方
法。 - 【請求項3】 分離層がNi、Cr、TaまたはTiで
形成されている請求項1または2に記載のパターン転写
方法。 - 【請求項4】 分離層がSiNx、AlNxまたはTiN
xで形成されている請求項1または2に記載のパターン
転写方法。 - 【請求項5】 分離層がSiNxOy、AlNxOyまたは
TiNxOyで形成されている請求項1または2に記載の
パターン転写方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3-29030 | 1991-01-31 | ||
JP2903091 | 1991-01-31 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0528540A JPH0528540A (ja) | 1993-02-05 |
JP2513386B2 true JP2513386B2 (ja) | 1996-07-03 |
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ID=12265013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33786091A Expired - Lifetime JP2513386B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-11-28 | パタ―ン転写方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2513386B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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---|---|---|---|---|
JP2004287396A (ja) * | 2003-03-03 | 2004-10-14 | Hitachi Chem Co Ltd | 光導波路フィルム |
JP2008269720A (ja) * | 2007-04-23 | 2008-11-06 | Canon Inc | 透光性スタンパ、透光性スタンパの製造方法及び多層光記録媒体の製造方法 |
-
1991
- 1991-11-28 JP JP33786091A patent/JP2513386B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0528540A (ja) | 1993-02-05 |
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