JP2513119Y2 - 胛被材用熱転写シ―ト - Google Patents

胛被材用熱転写シ―ト

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JP2513119Y2 JP11355089U JP11355089U JP2513119Y2 JP 2513119 Y2 JP2513119 Y2 JP 2513119Y2 JP 11355089 U JP11355089 U JP 11355089U JP 11355089 U JP11355089 U JP 11355089U JP 2513119 Y2 JP2513119 Y2 JP 2513119Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、ベースフィルムから胛被材に転写された着
色層を含む転写体(以下、単に「転写体」という)の表
面の光沢が良好となり、またこの転写体の摩擦堅牢性の
向上が可能な靴の濃色系ベースの胛被材に用いられる熱
転写シートに関する。
〔従来の技術〕
近年、靴のカラフル化傾向が高まってきているが、こ
れに低コストで対応する手段として、従来、胛被材の表
面に例えばスクリーン印刷などのプリント加工を施して
着色するものがある。
〔考案が解決しようとする課題〕
ところで、このようなスクリーン印刷などのプリント
加工により胛被材の表面に着色すると色落ちがし易く、
また胛被材へプリントされるインクの厚みを一定の厚み
に設定し難く、これに伴う不良品が発生する恐れもあっ
た。
そこで、本考案者は色落ちがし難く、また胛被材の表
面への着色厚も一定になす手段として、胛被材用熱転写
シートを用いた熱転写法を採用することを開発した。
しかし、この胛被材用熱転写シートは、ベースフィル
ムの片面に顔料を含有する合成樹脂からなる着色層を積
層させたものであり、転写体の表面の光沢があまり良好
でなく、かつこの転写体の摩擦堅牢性も比較的低いとと
もに、この胛被材用熱転写シートを色濃度が濃い例えば
黒色または紺色などの濃色系ベースの胛被材の表面上に
転写させると、転写体の表面からこの着色層を透して胛
被材の色が透けて見える恐れもあった。
しかも、このように胛被材用熱転写シートが、ベース
フィルムの片面に着色層を積層させたものであるため、
転写体の表面の艶消し効果もなく、また胛被材の表面へ
の直接の転写面となるのは比較的接着力が弱い着色層で
あるため、せっかく転写した転写体が剥離する恐れもあ
った。
本考案は、このような従来技術を背景になされたもの
で、転写体の表面の光沢が良好となり、またこの転写体
の摩擦堅牢性も向上させることが可能で、しかも濃色系
ベースの胛被材の表面上に転写させても、転写体の表面
からこの着色層を透して胛被材の色が透けて見え難い靴
の胛被材用の熱転写シートを提供することを目的とし、
しかも転写体の表面に艶消し効果を持たせたり、さらに
は転写体の胛被材への接着力の向上もできる胛被材用熱
転写シートを提供するものでもある。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は、ベースフィルムの片面に、少なくとも熱可
塑性合成樹脂からなるクリア層と、着色層と、白色顔料
および熱可塑性合成樹脂を主成分とする隠蔽層とを、順
次、積層させたことを特徴とする胛被材用熱転写シート
を提供するものである。
また、これらのベースフィルムとクリア層との間に艶
消層を積層させて少なくとも熱可塑性合成樹脂からなる
クリア層と、着色層と、隠蔽層とからなる転写体の表面
に艶消し効果を持たせり、さらにはこの隠蔽層の表面上
に接着剤層を積層させて転写体の胛被材への接着力の向
上もできる胛被材用熱転写シートを提供するものであ
る。
〔作用〕
本考案の胛被材用熱転写シートは、例えばまずヒータ
を内蔵するプレス部材と胛被材との間にこの隠蔽層側を
胛被材方向に向けた胛被材用熱転写シートを介在させ、
そののちこの加熱されたプレス部材を胛被材に押圧させ
ることで、少なくとも熱可塑性合成樹脂からなるクリア
層と、着色層と、隠蔽層とからなる転写体の所定範囲が
ベースフィルムから胛被材の表面へ熱転写される。
このとき、転写された転写体の表面には透明でかつ熱
可塑性合成樹脂からなるクリア層が配置されるため、転
写体の表面の光沢が良好となり、またこの転写体の摩擦
堅牢性の向上が可能となる。
また、この胛被材用熱転写シートを色濃度が濃い例え
ば黒色または紺色などの濃色系ベースの胛被材の表面上
に転写させても、白色の隠蔽層が遮蔽幕となって転写体
の表面から胛被材の色が透けて見え難くなる。
さらに、これらのベースフィルムとクリア層との間に
艶消層を積層させれば、転写体の表面に艶消し効果が現
出され、さらにこの隠蔽層の表面上に接着剤層を積層さ
せれば、転写体の胛被材への接着力の向上も可能とな
る。
〔実施例〕
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明するが、
本考案はこの実施例に限定されない。
なお、この実施例を述べるにあたって黒色系ベースの
ビニルレザーからなる胛被材の表面に転写される胛被材
用熱転写シートを例にとる。
まず、本考案の第1実施例の胛被材用熱転写シートを
説明する。
本考案の第1実施例の胛被材用熱転写シートは、第1
図に示すようにベースフィルム10の片面に、順次、熱可
塑性合成樹脂からなるクリア層20と、着色層30と、白色
顔料および熱可塑性合成樹脂を主成分とする隠蔽層40と
を積層させたものである。なお、この第1実施例におい
て、第2図および第3図に示す胛被材Kに転写される第
1図に示す転写体Tは、クリア層20、着色層30および隠
蔽層40から構成される。
このベースフィルム10は、本考案の胛被材用熱転写シ
ートの剥離層にあたり、この素材としては例えば剥離性
を有するポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテ
レフタレートなどのポリエステル、ポリプロピレン、ポ
リエチレンなどのポリオレフィン、ナイロン6、ナイロ
ン6,6などのポリアミド、セロハンなどのほか、例えば
比較的剥離性の悪い表面加工された前記ポリエステルフ
ィルム、ポリオレフィンフィルムなどのフィルム表面に
剥離層を積層させたものなど、剥離性を有していればど
のような素材からなる単層または複層のフィルムでも使
用できる。
また、このベースフィルム10の厚みは、5〜100μ
m、好ましくは10〜50μmであり、5μm未満ではベー
スフィルムの強度が不足し、一方100μmを超えると転
写性が悪化する。
このクリア層20は、第1図に示す転写体Tの表面の光
沢を良好になし、かつこの転写体Tの表面を保護して摩
擦堅牢性の向上を図るための熱可塑性合成樹脂からなる
透明層で、この素材としてはポリ塩化ビニル系樹脂、ア
クリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹
脂などが採用できるが、必ずしもこれに限定させる必要
はなく、透明で、かつ摩擦堅牢性を有していればどのよ
うな熱可塑性合成樹脂でも使用できる。
また、このクリア層20の厚みは、1〜20μm、好まし
くは3〜5μmであり、1μm未満では表面光沢に優れ
ず、摩擦堅牢性も劣るものとなり、一方20μmを超える
と転写操作性や転写仕上がり外観が悪化する。
さらに、このクリア層20のベースフィルム10への積層
方法としては、例えばグラビア法、コーティング法、ス
クリーン法などの一般的な塗工法が採用できる。
この着色層30は、例えば赤色または青色などの顔料を
含有する胛被材用熱転写シートの着色層で、この着色層
30のベース素材としては例えばポリ塩化ビニル系樹脂、
アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系
樹脂などのクリア層20の素材と同じものが採用できる
が、必ずしもこれに限定させる必要はない。
また、この着色層30のベース素材に含有される顔料と
しては、例えば無機顔料、有機顔料、有機蛍光顔料、有
機蛍光染料、パール顔料などの一般使用されている顔料
が使用できる。なお、そのほかの着色層30として、例え
ばアルミニウムまたはクロムなどの金属箔を真空蒸着さ
せたものなども採用できる。
さらに、このベース素材への顔料の含有量は、ベース
素材100重量部に対して、0.1〜100重量部、好ましくは1
0〜50重量部であり、0.1重量部未満では着色層本来の効
果に乏しく、隠蔽性不足となり、一方100重量部を超え
ると着色層の物性および凝集力の低下を招く。
さらにまた、この着色層30の厚みは、1〜30μm、好
ましくは5〜10μmであり、1μm未満では着色層中に
含有される含量の割合が多くても着色層自体が薄すぎて
着色性が劣り、一方30μmを超えると転写操作性が低下
する。
さらにまた、この着色層30のクリア層20への積層方法
としては、例えばグラビア法、コーティング法、スクリ
ーン法などの一般的な塗工法が採用できる。
この隠蔽層40は、この胛被材用熱転写シートを濃色系
ベースの胛被材Kの表面上に転写させる際に、転写体T
の表面から胛被材の色が透けて見え難くするための遮蔽
幕で、前述したように白色顔料および熱可塑性合成樹脂
を主成分としている。
この隠蔽層40のベース素材としては、例えばポリ塩化
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
ポリエステル系樹脂などのクリア層20および着色層30の
素材と同じものが採用できるが、必ずしもこれに限定さ
せる必要はない。
また、この隠蔽層40のベース素材に含有される白色顔
料としては、例えば二酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛
華)、酸化鉛、リトポン、バライト、硫酸バリウム、ホ
ワイトカーボン、炭酸カルシウムなどの一般使用されて
いる白色顔料が使用できる。
なお、そのほかの隠蔽層40として、例えばアルミニウ
ム、銀、金、銅、ニッケル、チタン、クロム、プラチニ
ウムなどの金属を真空蒸着させたものなども採用でき
る。
さらに、このベース素材への白色顔料の含有量は、ベ
ース素材100重量部に対して1〜100重量部、好ましくは
10〜50重量部であり、1重量部未満では隠蔽層本来の効
果に乏しく、一方100重量部を超えると隠蔽層の物性お
よび凝集力の低下を来す。
さらにまた、この隠蔽層40の厚みは、1〜20μm、好
ましくは3〜4μmであり、1μm未満では隠蔽層40自
体が薄すぎて隠蔽の度合が劣り、一方20μmを超えると
転写操作性および転写仕上がり外観が悪化する。
さらにまた、この隠蔽層40の着色層30への積層方法と
しては、例えばグラビア法、コーティング法、スクリー
ン法などの一般的な塗工法が採用できる。
なお、これらのクリア層20、着色層30および/または
隠蔽層40中には、例えば可塑剤、オイル、粘着剤、低分
子量ポリマーなどの軟化剤や、そのほか例えば充填剤、
紫外線吸収剤、安定剤などの一般的な添加剤を所定量添
加させることもできる。
また、ベースフィルム10を除く、これらのクリア層2
0、着色層30および隠蔽層40からなる転写体Tの総厚
は、3〜70μm、好ましくは10〜20μmであり、3μm
未満では隠蔽性や摩擦堅牢性が不足し、一方70μmを超
えると転写操作性および転写仕上がり外観の著しい悪化
を招く。
なお、第2図および第3図に示すこの第1実施例の胛
被材Kとしては、例えば黒色または紺色などの濃色系ベ
ースのビニルレザーが採用されているが、必ずしもこれ
に限定させる必要はなく、例えば白色系ベースなどのそ
のほかの色相系のビニルレザーでもよく、またビニルレ
ザーでなくとも天然皮革、人工皮革または合成皮革など
の皮革類ならびに各種の合成樹脂シートなども採用でき
る。
この第1実施例の胛被材Kとして採用されるビニルレ
ザーとしては、ソリッドタイプのものと発泡体タイプの
ものがあり、例えば発泡体タイプのものとしては、図示
しない織布、不織布、編布などの布帛からなる基材層上
に、例えばポリ塩化ビニル系エマルジョン、塩化ビニル
−酢酸ビニル系エマルジョンまたはウレタン系エマルジ
ョンからなる接着剤層と、例えば100〜170倍の発泡倍率
の発泡ポリ塩化ビニルからなる発泡層と、例えばポリ塩
化ビニルからなる上引層と、例えばアクリル系樹脂、ア
クリル/ポリ塩化ビニル系樹脂またはウレタン系樹脂か
らなる表面処理層とを、順次、積層させたものなどが採
用できるが、必ずしもこれに限定させる必要はない。
また、第2図および第3図において、記号Pは、この
胛被材用熱転写シートの転写体Tを胛被材Kの表面へ転
写させるためのヒータ内蔵のプレス機(プレス部材)で
ある。
次に、本考案の第1実施例の胛被材用熱転写シートの
作用を説明する。
なお、この第1実施例では、押圧部に凹凸形状を有す
るプレス部材を使用した表面押しによる胛被材用熱転写
シートの転写方法を示すが、必ずしもこれに限定させる
必要はなく、例えばプレス部材としてフラットな押圧部
の表面にラバーシートが積層されたものを使用し、かつ
胛被材として表面に凹凸形状を有するものを使用したラ
バー押しなど、どのような転写方法にも採用できる。
本考案の第1実施例の胛被材用熱転写シートは、まず
第2図に示すようにヒータを内蔵するプレス機Pと胛被
材Kとの間に隠蔽層40側を胛被材K方向に向けた胛被材
用熱転写シートを介在させる。
そののち、この加熱されたプレス機Pを胛被材Kに押
圧させる。
なお、このときの転写条件としては、例えばプレス機
Pの加熱温度が80〜250℃、好ましくは100〜220℃、こ
のプレス機Pによる加圧時間が0.1〜10秒、好ましくは
0.2〜5秒で、加圧力は適宜圧力に設定している。
これにより、第3図に示すようにクリア層20と、着色
層30と、隠蔽層40とからなる転写体Tの所定範囲がベー
スフィルム10から胛被材Kの表面へ熱転写される。
このとき、転写された転写体Tの表面には透明でかつ
熱可塑性合成樹脂からなるクリア層20が配置されるた
め、転写体Tの表面の光沢が良好となり、かつこの転写
体Tの摩擦堅牢性の向上が可能となる。また、白色の隠
蔽層が遮蔽幕となるため、このように転写体Tを濃色系
ベースの胛被材Kの表面上に転写させても転写体Tの表
面から胛被材Kの色が透けて見え難い。
次に、第4図に示す本考案の第2実施例の胛被材用熱
転写シートを説明する。
本考案の第2実施例の胛被材用熱転写シートは、第4
図に示すようにこれらのベースフィルム10とクリア層20
との間に艶消層50を積層させて、転写体Tの表面に艶消
し効果が現出させたものである。なお、この第2実施例
における転写体Tは、クリア層20、着色層30、隠蔽層40
および艶消層50からなる。
この艶消層50のベース素材としては、例えばポリ塩化
ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、
ポリエステル系樹脂などのクリア層20、着色層30および
隠蔽層40のベース素材と同じものが採用できるが、必ず
しもこれに限定させる必要はない。
また、この艶消層50に含有される艶消剤としては乾式
または湿式シリカ、架橋されたアクリル系重合体微粉末
などの一般的な艶消剤が使用できる。
さらに、この艶消層50に含有される艶消剤の粒径は、
3〜50mμ、好ましくは5〜30mμであり、3mμ未満では
艶消し効果が低下し、分散性が悪化し、一方50mμを超
えると均一美麗な艶消層が得られなくなる。
さらにまた、この艶消層50のベース素材中の艶消剤の
含有量は、ベース素材100重量部に対して5〜100重量
部、好ましくは10〜50重量部であり、5重量部未満では
艶消し効果が得られなくなり、一方100重量部を超える
と艶消層の物性低下を招く。
さらにまた、この艶消層50の厚みは、1〜20μm、好
ましくは2〜10μmであり、1μm未満では艶消層とし
ての機能が低下し、一方20μmを超えると転写操作性、
仕上がり外観が悪化する。
なお、この艶消層50は、完全な艶消し状態のもので
も、半艶のものでもいずれでも採用でき、また第2図お
よび第3図に示す胛被材Kへ転写した際、仮に第4図に
示すこの艶消層50を構成する艶消剤がベースフィルム10
に残存した場合には、クリア層20の表面に艶消剤の凹凸
跡が残り、一方艶消剤がクリア層20の表面に残った場合
には、クリア層20の表面に艶消剤自体の艶消し効果が現
出され、いずれの場合でもこの転写体Tの表面に艶消効
果が得られる。
また、この艶消層50のベースフィルム10への積層は、
例えば第1実施例のクリア層20、着色層30および隠蔽層
40とおなじくグラビア法、コーティング法、スクリーン
法などの一般的な塗工法が採用できる。
なお、これらの艶消層50中には、第1実施例のクリア
層20、着色層30および隠蔽層40の場合と同じように例え
ば可塑剤、オイル、粘着剤、低分子量ポリマーなどの軟
化剤や、そのほか例えば充填剤、安定剤などの一般的な
添加剤を所定量添加させることができる。
なお、その他の構成および作用は第1実施例のものと
同様であるため省略する。
次に、第5図に示す本考案の第3実施例の胛被材用熱
転写シートを説明する。
本考案の第3実施例の胛被材用熱転写シートは、第5
図に示すようにこの隠蔽層40の表面上に接着剤層60を積
層させて転写体Tの第2図および第3図に示す胛被材K
への接着力の向上を図ったものである。なお、この第3
実施例における転写体Tは、クリア層20、着色層30、隠
蔽層40および接着剤層60からなる。
この接着剤層60の素材として使用される接着剤として
は、例えばポリ塩化ビニル系、塩化ビニル共重合体系、
アクリル系、ウレタン系、ポリエステル系、ポリアミド
系、エチレン−酢酸ビニル系などのポリマーが採用でき
る。
さらにまた、この接着剤層60の厚みは、1〜20μm、
好ましくは2〜5μmであり、1μm未満では接着力が
不足し、一方20μmを超えると転写操作性が悪化する。
また、この接着剤層60のベースフィルム10への積層
は、例えば第1実施例のクリア層20、着色層30および第
2実施例の艶消層50場合とおなじくグラビア法、コーテ
ィング法、スクリーン法などの一般的な塗工法が採用で
きる。
さらに、この接着剤層60中に、例えば黒色または紺色
などの濃色系の顔料を含有させておけば、この接着剤層
60が暗幕となって色ムラあるい色柄を有する胛被材Kの
表面上にこの胛被材用熱転写シートを使用しても、この
胛被材Kの色ムラ、色柄などが転写体Tの表面から透け
て見えることがない。なお、この濃色系の顔料は、例え
ばこれらの隠蔽層40と接着剤層60との間に色ムラ防止用
として介在させる暗幕層中に含有させてもよい。
この濃色系の顔料としては、無機顔料、有機顔料など
が使用できる。
さらにまた、この接着剤層60のベース素材中の濃色系
の顔料の含有量は、ベース素材100重量部に対して0.1〜
100重量部、好ましくは10〜50重量部であり、0.1重量部
未満では暗幕効果に乏しく、一方100重量部を超えると
接着力が低下する。
なお、その他の構成および作用は第1実施例のものと
同様であるため省略する。
以上、本考案の実施例を説明したが、本考案はこの実
施例に限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲
での構成および作用の変更があっても本考案に含まれ
る。
例えば実施例では、転写体としてクリア層、着色層お
よび隠蔽層からなる3層体のものと、クリア層、着色
層、隠蔽層および艶消層からなる4層体のものと、クリ
ア層、着色層、隠蔽層および接着剤層からなる4層体の
ものとを示したが、必ずしもこれに限定させる必要はな
く、例えば艶消層、クリア層、着色層および接着剤層か
らなる4層体のものや、そのほか所定の中間層を任意数
積層させたものも本考案に含まれる。
〔考案の効果〕
本考案の胛被材用熱転写シートは、ベースフィルムの
片面に、少なくとも熱可塑性合成樹脂からなるクリア層
と、着色層と、白色顔料および熱可塑性合成樹脂を主成
分とする隠蔽層とを、順次、積層させているため、胛被
材の表面に転写させると、転写された転写体の表面に透
明でかつ熱可塑性合成樹脂からなるクリア層が配置さ
れ、転写体の表面の光沢が良好となり、またこの転写体
の摩擦堅牢性を飛躍的に向上させることができ、さらに
この胛被材用熱転写シートを色濃度が高い例えば黒色ま
たは紺色などの濃色系ベースの胛被材の表面上に転写さ
せても、白色の隠蔽層が遮蔽幕となって転写体の表面か
ら胛被材の色が透けて見え難くなるという効果が得られ
る。
また、これらのベースフィルムとクリア層との間に艶
消層を積層させれば、転写体の表面に艶消し効果を現出
させることができるという効果が得られる。
さらに、この隠蔽層の表面上に接着剤層を積層させれ
ば、転写体の胛被材への接着力の向上もできるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は本考案の第1実施例の胛被材用熱転写
シートを示し、第1図はこの胛被材用熱転写シートの拡
大断面図、第2図は転写体の転写前の使用状態を示す概
略図、第3図は転写体の転写後の使用状態を示す概略図
であり、また第4図は本考案の第2実施例の胛被材用熱
転写シートを示す拡大断面図、第5図は本考案の第3実
施例の胛被材用熱転写シートを示す拡大断面図である。 10;ベースフィルム 20;クリア層 30;着色層 40;隠蔽層 50;艶消層 60;接着剤層

Claims (3)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースフィルムの片面に、少なくとも熱可
    塑性合成樹脂からなるクリア層と、着色層と、白色顔料
    および熱可塑性合成樹脂を主成分とする隠蔽層とを、順
    次、積層させたことを特徴とする胛被材用熱転写シー
    ト。
  2. 【請求項2】ベースフィルムとクリア層との間に艶消層
    を積層させた請求項1記載の胛被材用熱転写シート。
  3. 【請求項3】隠蔽層の表面上さらに接着剤層を積層させ
    た請求項1または2記載の胛被材用熱転写シート。
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