JP2512838B2 - 光ディスク部品の接着装置 - Google Patents

光ディスク部品の接着装置

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JP2512838B2
JP2512838B2 JP4248091A JP4248091A JP2512838B2 JP 2512838 B2 JP2512838 B2 JP 2512838B2 JP 4248091 A JP4248091 A JP 4248091A JP 4248091 A JP4248091 A JP 4248091A JP 2512838 B2 JP2512838 B2 JP 2512838B2
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健二 高下
耕司 吉本
俊朗 吉河
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光ディスク部品の接着
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ディスクは、それぞれ片面に記録層を
有する2枚のディスク基板を互いに接合することにより
構成される。このために、たとえば特開昭61−805
34号公報に示されるように、2枚のディスク基板の接
合部に接着剤をはさみ込み、両ディスク基板を互いに加
圧することにより接合が行われる。接合された光ディス
クの接合面に空気などの気体が泡になって封じ込まれて
いると、記録層を読み取るときにエラーを発生する原因
になる。したがって、この接合作業は、接合面から気泡
を排出できるようにするため、真空室内で行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ように真空室内で接合作業を行うためには、内部に光デ
ィスク部品の接着装置を収容できるだけの容積を有する
大形の真空室が必要になり、装置の価格が高くなるだけ
でなく、光ディスク部品の接着装置を収容した真空室内
を減圧するのに時間がかかるという欠点があった。本発
明はこのような課題を解決することを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、光ディスク部
品の接着装置の接着作業部に密閉室を形成できるような
構造とし、この密閉室を減圧可能とすることにより、上
記課題を解決する。すなわち、本発明の光ディスク部品
の接着装置は、片面に記録層が形成されたディスク基板
(62)の記録層の形成された面側に、別の光ディスク
(64)に貼り合わされた両面接着シート(66)の他
方の面側のはく離フィルムをはがして貼り合わせる装置
であり、上型(32)及び下型(34)から構成され、
下型(34)にはディスク基板(64)を下型(34)
の上面に平行にこれから所定距離(A)の位置に保持可
能なディスク基板保持機構(36)が設けられており、
また下型(34)の中心部にはこれの上面に設置される
ディスク基板(64)とディスク基板保持機構(36)
に保持されるディスク基板(62)とをこれらの中心穴
にはまり合うことにより心合わせする心合わせ軸(6
8)が固着されており、ディスク基板保持機構(36)
は、複数組のホールディングレバー(38)及びスプリ
ング(42)から構成されており、ホールディングレバ
ー(38)は下型(34)に固定されたピン(40)を
支点として揺動可能であり、スプリング(42)はホー
ルディングレバー(38)にこれの先端側を上方に移動
させるように力を作用しており、ホールディングレバー
(38)はスプリング(42)からの力だけが作用した
状態ではこれの先端部が下型(34)上面よりも上方に
位置した状態で停止させられるように構成されており、
ホールディングレバー(38)はこれの先端部によって
ディスク基板(62)を保持可能であり、ホールディン
グレバー(38)は上型(32)が下降したときこれに
よって押されて揺動しディスク基板(62)を解放する
ように構成されており、上型(32)が下降したとき上
型(32)及び下型(34)間にこれらとともに密閉室
(V)を形成する伸縮部材(46)と、密閉室(V)を
減圧することが可能な排気装置(20)と、が設けられ
ている。
【0005】
【作用】本発明による光ディスク部品の接着装置を用い
れば、下型のディスク基板保持機構に一方のディスク基
板を保持することができ、しかも心合わせ軸によりディ
スク基板保持機構上のディスク基板と下型上側のディス
ク基板とを確実かつ容易に心合わせすることができる。
ディスク基板保持機構に一方のディスク基板を保持さ
せ、下型上面に他方のディスク基板を設置する。この他
方のディスク基板には、あらかじめ両面接着シートを貼
りつけてあり、また上面のはく離フィルムをはがしてあ
る。下型と上型との間の接着作業部の空間は両型,伸縮
部材などによって密閉室を形成することが可能である。
この密閉室内を排気装置によって減圧した状態で、上型
と下型とを加圧することにより、接着面に気泡を混入さ
せるようなことなく、2枚のディスク基板が接着された
光ディスクを製造することができる。
【0006】
【実施例】本発明による光ディスク部品の接着装置30
は、図5に示すように、プレス装置10と組み合わせて
使用される。プレス装置10は、固定台12、加圧盤1
4、加圧シリンダ16、配管継ぎ手18、弁開閉用シリ
ンダ22,配管24,真空ポンプ20などを有してい
る。光ディスク部品の接着装置30は固定台12上に設
置されている。光ディスク部品の接着装置30の後述す
る下型34は、プレス装置10の固定台12に固定され
ている。真空ポンプ20は、光ディスク部品の接着装置
30の接着作業部に形成される後述する密閉室Vを減圧
可能であり、また加圧盤14は、光ディスク部品の接着
装置30に加圧力を作用可能である。光ディスク部品の
接着装置30を図1〜4に示す。光ディスク部品の接着
装置30は上型32及び下型34を有しており、互いに
分離可能である。下型34には、3箇所にディスク基板
保持機構36を構成するホールディングレバー38及び
スプリング42が配置されている(なおディスク基板保
持機構36は、図1中には2つしか見えていない。3箇
所の配置については図3参照)。ホールディングレバー
38にはこれの先端側に、保持部38a及び被動部38
bが形成されている。ホールディングレバー38は、ピ
ン40によって下型34に揺動可能に支持されている。
スプリング42は、ホールディングレバー38に、ピン
40を中心として回転させる力を作用するように配置さ
れている。ホールディングレバー38がスプリング42
によって停止位置まで押された状態では、図2中、実線
で示すように被動部38bが水平状態となり、保持部3
8aが傾斜状態となる。またスプリング42及び後述の
スプリング60(図4参照)に抗して上型32が下型3
4側に押されて後述するディスク基板62が両面接着シ
ート66をはさんで別のディスク基板64に押付けられ
てすき間Aが0になった状態では図2中、仮想線で示す
ように被動部38bが傾斜状態となり、保持部38aが
水平状態となる。上型32に図1中、垂直向きの2つの
ピン44が固定されている(なお図1中には1つしか見
えていない。2箇所の配置については図3参照)。ピン
44は、下型34の対応する位置に形成した穴34aに
それぞれはまり合い可能である。下型34の中心部には
心合わせ軸68が配置されている。図中下型34の右端
部には弁座部34bが形成されており、下型34内に
は、弁座部34bを開閉可能な弁体52が配置されてい
る。弁体52の弁座部34bと対面する側にはシール部
材56が取り付けられている。下型34と弁体52との
間には、スプリング54が配置されている。スプリング
54は、弁体52を弁座部34bに押付けるように力を
作用している。弁体52,スプリング54,シール部材
56などによって弁50が構成されている。上型32の
図中下面と下型34の図中上面との間に気密材料製のベ
ローズ46が配置されている。ベローズ46の図中上端
部は、上型32の下面外周側に気密に固定されている。
ベローズ46の図中下端部には、リング状のシール部材
48が取り付けられている。図1に示すように上型32
が下型34に載置された状態で、上型32の重量により
シール部材48が下型34に気密に押し付けられるよう
になっている。すなわちこの状態で上型32の下面,下
型34の上面,弁体52,べーローズ46などにより密
閉室Vが形成されるようになっている。図5に示すよう
に固定台12には、穴12aが形成されており、固定台
12の図中下面には穴12aに接続する位置に配管継ぎ
手18が取り付けられている。配管継ぎ手18には配管
24が接続されており、これに真空ポンプ20が接続さ
れている。配管継ぎ手18の図中下端部には弁開閉用シ
リンダ22が取り付けられている。弁開閉用シリンダ2
2のピストン22aは図1中上方に移動することにより
弁50の弁体52を押し上げるようになっている。この
状態で真空ポンプ20は、密閉室V内の空気を排気可能
である。下型34には図4に示すような貫通穴34cが
形成されており、この貫通穴34cにピン58とスプリ
ング60が取り付けられている。ピン58及びスプリン
グ60は、上型支持機構70を構成しており、図3に示
すように3箇所に配置されている。スプリング60は、
密閉室Vが減圧された状態で上型32に図4中下向きの
力が作用していないとき、上型32の自重による荷重及
び密閉室Vに作用する大気圧による下向きの荷重に対向
して上型32を図中上方に押し上げて、図1に示すすき
間Aを形成することが可能である。
【0007】次にこの実施例の動作について説明する。
まず、プレス装置10の加圧板14を上昇させた状態に
おいて、上型32及び下型34を開き、下型34の上面
に1枚目のディスク基板64を設置する。ディスク基板
64の上面には、両面接着シート66があらかじめ貼り
つけられている。図1に示す状態では両面接着シート6
6の上側のはく離フィルムは除去されている。次に、別
のディスク基板62をディスク基板保持機構36上に設
置する。すなわち、ディスク基板62の外径部をホール
ディングレバー38の保持部38aによって支持する。
ディスク基板64及び62は心合わせ軸52にはまり合
う中心穴を有しているので、これにより両者の心合わせ
が行われる。この状態で上型32を下型34の上に載せ
る。すなわちべローズ46のシール部材56が取り付け
られている側の面を下型34の図中上面に接触させて密
閉室Vを形成させる。なお、この状態では上型32にス
プリング60の力が作用しており、上型32は上方に押
し上げられているので、1枚目のディスク基板64と2
枚目のディスク基板62との間には、両面接着シート6
6をはさんで図1に示す状態のすきまAが維持されてい
る。次に弁開閉用シリンダ22を作動させてピストンロ
ッド22aを図1に示す位置よりも上方に移動させ、弁
50を開く。すなわち弁体52を下型34の弁座部34
bから浮き上がらせる。真空ポンプ20を作動させて配
管24,配管継ぎ手18,固定台12の穴12aを通っ
て密閉室V内の空気を排気し、2〜3/100トル(T
orr)程度の真空状態とする。次いで、加圧シリンダ
16を作動させて加圧盤14を下降させる。加圧盤14
は上型32に接触し、これを下降させる。上型32が下
降すると、ホールディングレバー38がピン40を中心
として揺動し、図2の仮想線で示す位置に移動する。こ
のため、ディスク基板62の保持状態が解放され、ディ
スク基板62は心合わせ軸68に案内されながらディス
ク基板64上に落下する。次いで、加圧盤14が更に下
降し、ディスク基板62とディスク基板64との間に加
圧力を作用する。これにより、両者が接着される。上述
のように、接着は密閉室V内で行われるので、ディスク
基板62とディスク基板64との接合部に気泡が残存す
ることはない。次いで、弁開閉用シリンダ22を駆動し
てピストンロッド22aを図1に示す位置まで下降さ
せ、弁体52を弁座34bに着座させる(必要ならば真
空ポンプ20を停止する)。加圧シリンダ16を駆動し
て加圧板14を図5に示すように上昇させ、光ディスク
部品の接着装置30の上型32を開き、互いに接合させ
た2枚のディスク基板64及び62(すなわち、光ディ
スク)を取り出せば、光ディスクの接着作業の1サイク
ルが終了する。
【0008】なお、上記説明では、上型32は加圧板1
4と分離するようにしたが、これに代えて、上型32を
加圧盤14に取り付けるようにすることも可能である。
また下型34は固定台12に固定するものとしたが、両
者を固定しないようにするとともに、プレス装置10に
付属する配管継ぎ手18,弁開閉用シリンダ22,配管
24及び真空ポンプ20は、プレス装置10に付属させ
ないで、別の場所に設置するようにし、その場所で光デ
ィスク部品の接着装置30の密閉室V内を減圧した後、
光ディスク部品の接着装置30をプレス装置10上に設
置し、加圧のみを行わせるようにしてもよい。さらに、
上記説明では、ディスク基板保持機構36にスプリング
42を用いるものとしたが、スプリング42は用いない
で、これの力に相当する重量の重りをホールディングレ
バー38に取り付けるようにしてもよい。
【0009】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によると、
光ディスク部品の接着装置に形成した密閉室内のみを減
圧すればよいので、真空ポンプは小形のものでよく、ま
た減圧に要する時間も短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ディスク部品の接着装置の図3の1
−1線に沿う断面図である。
【図2】図1の鎖線2部の部分拡大図である。
【図3】光ディスク部品の接着装置の平面図である。
【図4】図3の4−4線に沿う断面図である。
【図5】プレス装置に光ディスク部品の接着装置を設置
した状態を示す図である。
【符号の説明】
10 プレス装置 12 固定台 14 加圧盤 20 真空ポンプ(排気装置) 30 光ディスク部品の接着装置 32 上型 34 下型 36 ディスク基板保持機構 38 ホールディングレバー 40 ピン 42 スプリング 46 ベローズ 50 弁 60 スプリング 62 ディスク基板 64 ディスク基板 66 両面接着シート 68 心合わせ軸 70 上型保持機構 A すき間 V 密閉室

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 片面に記録層が形成されたディスク基板
    (62)の記録層の形成された面側に、別の光ディスク
    (64)に貼り合わされた両面接着シート(66)の他
    方の面側のはく離フィルムをはがして貼り合わせる光デ
    ィスク部品の接着装置(30)において、光ディスク部
    品の接着装置は上型(32)及び下型(34)から構成
    され、下型(34)にはディスク基板(64)を下型
    (34)の上面に平行にこれから所定距離(A)の位置
    に保持可能なディスク基板保持機構(36)が設けられ
    ており、また下型(34)の中心部にはこれの上面に設
    置されるディスク基板(64)とディスク基板保持機構
    (36)に保持されるディスク基板(62)とをこれら
    の中心穴にはまり合うことにより心合わせする心合わせ
    軸(68)が固着されており、ディスク基板保持機構
    (36)は、複数組のホールディングレバー(38)及
    びスプリング(42)から構成されており、ホールディ
    ングレバー(38)は下型(34)に固定されたピン
    (40)を支点として揺動可能であり、スプリング(4
    2)はホールディングレバー(38)にこれの先端側を
    上方に移動させるように力を作用しており、ホールディ
    ングレバー(38)はスプリング(42)からの力だけ
    が作用した状態ではこれの先端部が下型(34)上面よ
    りも上方に位置した状態で停止させられるように構成さ
    れており、ホールディングレバー(38)はこれの先端
    部によってディスク基板(62)を保持可能であり、ホ
    ールディングレバー(38)は上型(32)が下降した
    ときこれによって押されて揺動しディスク基板(62)
    を解放するように構成されており、上型(32)が下降
    したとき上型(32)及び下型(34)間にこれらとと
    もに密閉室(V)を形成する伸縮部材(46)と、密閉
    室(V)を減圧することが可能な排気装置(20)と、
    が設けられていることを特徴とする光ディスク部品の接
    着装置。
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JP2004523057A (ja) * 2001-05-14 2004-07-29 アプリリス,インコーポレイテッド 正確な平行度の表面を有する光学記録媒体の製造方法とその装置

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