JP2511833Y2 - 金属切断装置 - Google Patents
金属切断装置Info
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- JP2511833Y2 JP2511833Y2 JP1991109301U JP10930191U JP2511833Y2 JP 2511833 Y2 JP2511833 Y2 JP 2511833Y2 JP 1991109301 U JP1991109301 U JP 1991109301U JP 10930191 U JP10930191 U JP 10930191U JP 2511833 Y2 JP2511833 Y2 JP 2511833Y2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は鉄筋等の金属材料を切断
する装置であり、特に厚肉の金属材料でも効果的に切断
できるようにした切断装置であって、建設機械のアタッ
チメントとして好適な金属切断装置に関する。
する装置であり、特に厚肉の金属材料でも効果的に切断
できるようにした切断装置であって、建設機械のアタッ
チメントとして好適な金属切断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鉄筋構造の建築物等の鉄筋構造物を破砕
する際には当然のことながら大量の鉄筋がコンクリート
の破砕と共に露出する。鉄筋構造物の破砕方法は何種か
あるが、破砕機を用いて対象物を噛み砕くようにして破
砕する方法が多く用いられている。この場合露出した鉄
筋を切断したり、切断された鉄筋をさらに所定の長さに
切断するため、鉄筋切断用の装置を用いて切断作業を効
率良く行う方法が最近多く採用されている。この切断装
置は細部では相違があるものの、基本的には固定顎に対
して回動可能に取り付けられた可動顎を噛み合わせるこ
とにより対象物を切断するように構成されている。
する際には当然のことながら大量の鉄筋がコンクリート
の破砕と共に露出する。鉄筋構造物の破砕方法は何種か
あるが、破砕機を用いて対象物を噛み砕くようにして破
砕する方法が多く用いられている。この場合露出した鉄
筋を切断したり、切断された鉄筋をさらに所定の長さに
切断するため、鉄筋切断用の装置を用いて切断作業を効
率良く行う方法が最近多く採用されている。この切断装
置は細部では相違があるものの、基本的には固定顎に対
して回動可能に取り付けられた可動顎を噛み合わせるこ
とにより対象物を切断するように構成されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】以上の切断装置は、長
期間使用していると各顎に設けられた刃の部分を中心と
して磨耗が進行し、固定顎と可動顎との間に徐々に隙間
が生じて切断能力が低下してしまう。このため、刃の部
分の切れ味がさほど衰えていなうちに刃の交換を行った
り、または固定顎に対する可動顎の取り合わせを比較的
短い時間間隔で周期的に調整し、両顎の刃の間に隙間が
生じないようにする等の必要があって、不経済であると
共に作業者にも大きな負担を与える結果となっている。
期間使用していると各顎に設けられた刃の部分を中心と
して磨耗が進行し、固定顎と可動顎との間に徐々に隙間
が生じて切断能力が低下してしまう。このため、刃の部
分の切れ味がさほど衰えていなうちに刃の交換を行った
り、または固定顎に対する可動顎の取り合わせを比較的
短い時間間隔で周期的に調整し、両顎の刃の間に隙間が
生じないようにする等の必要があって、不経済であると
共に作業者にも大きな負担を与える結果となっている。
【0004】以上の点に鑑み出願人は先に実願平3−6
3328号を提案している。図3および図4はこの先行
技術を示すものであって、装置本体1に対しては前方に
向かって嘴状に突出する固定顎2が一体的に形成され、
固定顎2にはボルト等の取り付け手段により着脱可能に
刃3が取り付けられている。固定顎2の形成部と対向す
る装置本体後端部はブラケット1aとなっており、装置
全体を建設機械等のアームに取り付けられるようになっ
ている。
3328号を提案している。図3および図4はこの先行
技術を示すものであって、装置本体1に対しては前方に
向かって嘴状に突出する固定顎2が一体的に形成され、
固定顎2にはボルト等の取り付け手段により着脱可能に
刃3が取り付けられている。固定顎2の形成部と対向す
る装置本体後端部はブラケット1aとなっており、装置
全体を建設機械等のアームに取り付けられるようになっ
ている。
【0005】可動顎4は装置本体1に対して挿通配置さ
れた軸5を介してこの装置本体1に回動可能に取り付け
られ、かつ軸5自体は装置本体1に対して固定的に取り
付けられることにより、同可動顎4はこの固定的に取り
付けられた軸5を中心として回動し、かつ軸5の軸心方
向に対して移動可能なようになっている(図4参照)。
また12は前記固定顎2に取り付けられた刃3と同様に
ボルト等の取り付け手段により可動顎4に対して着脱可
能に取り付けれた刃である。
れた軸5を介してこの装置本体1に回動可能に取り付け
られ、かつ軸5自体は装置本体1に対して固定的に取り
付けられることにより、同可動顎4はこの固定的に取り
付けられた軸5を中心として回動し、かつ軸5の軸心方
向に対して移動可能なようになっている(図4参照)。
また12は前記固定顎2に取り付けられた刃3と同様に
ボルト等の取り付け手段により可動顎4に対して着脱可
能に取り付けれた刃である。
【0006】上述の構成の可動顎4は固定顎2に対して
完全に平行に配置されるのではなく、図2に示す如く固
定顎3に向かって一定の角度(以下「噛み合い角」と称
する)αをもって斜めに配置されている。なお図面では
噛み合い角αを認識し易いように誇張して表現してある
が、実際には噛み合い角αは1°若しくはこれよりやや
大きい程度の小さい角度で設定されている。
完全に平行に配置されるのではなく、図2に示す如く固
定顎3に向かって一定の角度(以下「噛み合い角」と称
する)αをもって斜めに配置されている。なお図面では
噛み合い角αを認識し易いように誇張して表現してある
が、実際には噛み合い角αは1°若しくはこれよりやや
大きい程度の小さい角度で設定されている。
【0007】次に符号6はコイルばねであって、前記軸
5に挿通配置され、かつ装置本体1と、可動顎4の基部
との間に介在位置し、その弾発力により可動顎4を固定
顎2側、即ち図で示すX方向にに押圧している。なお符
号1bは装置本体下部において梁状に配置された下板
で、装置本体1が前記コイルばね6の弾発力に耐え、か
つ本体装置本体全体の強度を高めるために配置されてい
る。
5に挿通配置され、かつ装置本体1と、可動顎4の基部
との間に介在位置し、その弾発力により可動顎4を固定
顎2側、即ち図で示すX方向にに押圧している。なお符
号1bは装置本体下部において梁状に配置された下板
で、装置本体1が前記コイルばね6の弾発力に耐え、か
つ本体装置本体全体の強度を高めるために配置されてい
る。
【0008】以上の構成により可動顎4の刃12は前記
コイルばね6の弾発力により生じる押圧力によって前記
噛み合い角αをもって固定顎2の刃3に圧接するように
構成される。7は可動顎4を作動させるための駆動装置
たる油圧シリンダであり、シリンダ本体7aは、その後
端部に形成された取付部材9に対して装置本体後端部に
差し渡されたシリンダ支持軸8が挿通することにより、
この支持軸8を中心として回動可能になっている。
コイルばね6の弾発力により生じる押圧力によって前記
噛み合い角αをもって固定顎2の刃3に圧接するように
構成される。7は可動顎4を作動させるための駆動装置
たる油圧シリンダであり、シリンダ本体7aは、その後
端部に形成された取付部材9に対して装置本体後端部に
差し渡されたシリンダ支持軸8が挿通することにより、
この支持軸8を中心として回動可能になっている。
【0009】一方シリンダ本体7aから突出しているロ
ッド7bの先端にも前記取付部材9と同様の構成の取付
部材10がロッド7bと一体的に設けられ、この取付部
材10に対しては可動顎4側に固定された軸11が挿通
配置されている。この軸11の長さLは前記取付部材1
0の幅Wよりも長く形成され、軸11と取付部材10と
が軸11の軸心方向に対して相対的に変位することが可
能に構成されている。
ッド7bの先端にも前記取付部材9と同様の構成の取付
部材10がロッド7bと一体的に設けられ、この取付部
材10に対しては可動顎4側に固定された軸11が挿通
配置されている。この軸11の長さLは前記取付部材1
0の幅Wよりも長く形成され、軸11と取付部材10と
が軸11の軸心方向に対して相対的に変位することが可
能に構成されている。
【0010】以上の構成とすることにより可動顎4を開
いた状態から徐々に閉じてゆく間に、可動顎4は固定顎
2に対して前記噛み合い各αを保持しながら、コイルば
ね6の弾発力に抗してY方向に変位する。即ち可動顎2
はその開閉角度に係わりなく常時コイルばね6の弾発力
により適当な圧接力をもって所定の噛み合い各αを保持
するため金属材料を極めて効果的に切断することができ
る。
いた状態から徐々に閉じてゆく間に、可動顎4は固定顎
2に対して前記噛み合い各αを保持しながら、コイルば
ね6の弾発力に抗してY方向に変位する。即ち可動顎2
はその開閉角度に係わりなく常時コイルばね6の弾発力
により適当な圧接力をもって所定の噛み合い各αを保持
するため金属材料を極めて効果的に切断することができ
る。
【0011】以上の如く図3、図4に示す構成は比較的
薄肉の金属板等を切断する際には非常に効果的である
が、反面次のような場合には問題も生じる。例えば刃3
および12が磨耗して切れ味が落ちている場合、切断対
象である金属板や鉄筋を切断する際に対象物が完全に切
断されることなく固定顎2と可動顎4の間に挟まってし
まうことがある。即ち、コイルばね6の弾発力により可
動顎4を固定顎2側に圧接する構成であるため、上述の
理由を含む何らかの理由により対象物が可動顎4と固定
顎2との間に挟まれ始めるとその肉厚に対応した分だけ
固定顎4は前記コイルばね6の弾発力に抗してY方向に
逃げてしまい、切断が不可能となる。
薄肉の金属板等を切断する際には非常に効果的である
が、反面次のような場合には問題も生じる。例えば刃3
および12が磨耗して切れ味が落ちている場合、切断対
象である金属板や鉄筋を切断する際に対象物が完全に切
断されることなく固定顎2と可動顎4の間に挟まってし
まうことがある。即ち、コイルばね6の弾発力により可
動顎4を固定顎2側に圧接する構成であるため、上述の
理由を含む何らかの理由により対象物が可動顎4と固定
顎2との間に挟まれ始めるとその肉厚に対応した分だけ
固定顎4は前記コイルばね6の弾発力に抗してY方向に
逃げてしまい、切断が不可能となる。
【0012】なお、前記先行技術においては油圧により
固定顎4を可動顎2に圧接する構成も示されており、こ
の構成では上述の問題はほぼ完全に回避すことができ
る。しかし、この構成は複雑な油圧系統と油圧機構を設
置する必要があり装置の大型化および高価格化を避ける
のは困難である。
固定顎4を可動顎2に圧接する構成も示されており、こ
の構成では上述の問題はほぼ完全に回避すことができ
る。しかし、この構成は複雑な油圧系統と油圧機構を設
置する必要があり装置の大型化および高価格化を避ける
のは困難である。
【0013】
【課題を解決するための手段】本考案は以上に示した先
行技術の改良に係るものであり、固定顎の回転軸部に対
してカム機構等の機械的強制変位手段が配置されること
により、所定の噛み合い角αを保持したままの可動顎の
軸方向移動を可動顎の回動に対応して機械的に実現する
よう構成し、弾性体による場合の如く可動顎の「逃げ」
作動の発生を防止するように構成した金属切断装置であ
る。
行技術の改良に係るものであり、固定顎の回転軸部に対
してカム機構等の機械的強制変位手段が配置されること
により、所定の噛み合い角αを保持したままの可動顎の
軸方向移動を可動顎の回動に対応して機械的に実現する
よう構成し、弾性体による場合の如く可動顎の「逃げ」
作動の発生を防止するように構成した金属切断装置であ
る。
【0014】
【作用】カム機構等の機械的な軸方向移動手段により可
動顎はその開閉角度に対応して機械的に横移動し、「逃
げ」作動を生じることなく、固定顎に対して常時一定の
噛み合い角を以て開閉する。
動顎はその開閉角度に対応して機械的に横移動し、「逃
げ」作動を生じることなく、固定顎に対して常時一定の
噛み合い角を以て開閉する。
【0015】
【実施例】以下本考案の実施例を図面を参考に具体的に
説明する。
説明する。
【0016】図1は本考案の第1の実施例を示す。
【0017】 先ず固定顎2は図3、4に示すものと同
様に装置本体1の一部を成し、軸5は固定顎2を挿通す
ることにより装置本体1に対して固定的に配置され、可
動顎4はこの軸5に対して回転可能でかつ同軸5の軸心
方向に対して移動可能に軸支されている。また同図では
示されていないが、可動顎4のうち固定顎2と接触する
部分は図2に示す如く噛み合い角αを以て接している。
20は前記軸5が挿通するように可動顎4に対して取り
付けられたボスであって、そのフランジ部20aを介し
て、ボルト26により可動顎4の側部に着脱可能に固定
されている。
様に装置本体1の一部を成し、軸5は固定顎2を挿通す
ることにより装置本体1に対して固定的に配置され、可
動顎4はこの軸5に対して回転可能でかつ同軸5の軸心
方向に対して移動可能に軸支されている。また同図では
示されていないが、可動顎4のうち固定顎2と接触する
部分は図2に示す如く噛み合い角αを以て接している。
20は前記軸5が挿通するように可動顎4に対して取り
付けられたボスであって、そのフランジ部20aを介し
て、ボルト26により可動顎4の側部に着脱可能に固定
されている。
【0018】 21はこのボス20の端縁部に対してボ
ス20と一体化するよう突設された突片である。22は
このボス20に対してその端縁部が対向するようにし
て、前記ボス20と同様にボルト等の固定手段により装
置本体1に対し着脱可能に固定されたボス(以下「固定
ボス」と称する)である。この固定ボス22の前記端縁
部は、その円周方向において少なくとも一部が斜めに切
り欠かれたカム斜面22aとなっており、前記カム20
の突片はカム接触部材としてこのカム斜面22aと接触
係合している。なお図示の状態は突片21がカム斜面2
2aの最も低い部分に位置した状態、即ち突片21およ
びこの突片21と一体化しているボス20が最もY方向
に移動し、かつ可動顎4が閉じ合わされた状態における
可動顎4の位置を示す(図4を合わせて参照)。
ス20と一体化するよう突設された突片である。22は
このボス20に対してその端縁部が対向するようにし
て、前記ボス20と同様にボルト等の固定手段により装
置本体1に対し着脱可能に固定されたボス(以下「固定
ボス」と称する)である。この固定ボス22の前記端縁
部は、その円周方向において少なくとも一部が斜めに切
り欠かれたカム斜面22aとなっており、前記カム20
の突片はカム接触部材としてこのカム斜面22aと接触
係合している。なお図示の状態は突片21がカム斜面2
2aの最も低い部分に位置した状態、即ち突片21およ
びこの突片21と一体化しているボス20が最もY方向
に移動し、かつ可動顎4が閉じ合わされた状態における
可動顎4の位置を示す(図4を合わせて参照)。
【0019】この構成において、閉じている固定顎4を
図1のX1方向に回転させることによりこの固定顎4を
開いて行くと可動顎4に固定されたボス20の突片21
は固定ボス22のカム斜面22aに沿って上昇し、この
上昇により可動顎4は軸5に沿ってX方向に移動する。
即ちこのカム斜面22aの角度を適正に設定することに
より可動顎4は固定顎2に対して所定の噛み合い角度α
を保持した状態でX方向に強制的に移動させられる。な
お図中符号20´及び21´は強制移動させられた状態
のボス20および突片21の位置の一例を示す。
図1のX1方向に回転させることによりこの固定顎4を
開いて行くと可動顎4に固定されたボス20の突片21
は固定ボス22のカム斜面22aに沿って上昇し、この
上昇により可動顎4は軸5に沿ってX方向に移動する。
即ちこのカム斜面22aの角度を適正に設定することに
より可動顎4は固定顎2に対して所定の噛み合い角度α
を保持した状態でX方向に強制的に移動させられる。な
お図中符号20´及び21´は強制移動させられた状態
のボス20および突片21の位置の一例を示す。
【0020】 次に、開いた可動顎4をY1方向に回転
させることにより閉じる場合には、固定顎2に対する噛
み合わせ角αによって可動顎4はY方向に押圧される力
を受ける。一方この力は突片21とカム斜面22aの接
触係合からなるカム機構により受け止められる。このた
め対象物を切断する際に前記コイルばねの如く可動顎4
の「逃げ」動作がないので対象物が固定顎2と可動顎4
の間に挟まることによる切断不能の事態は生じない。
させることにより閉じる場合には、固定顎2に対する噛
み合わせ角αによって可動顎4はY方向に押圧される力
を受ける。一方この力は突片21とカム斜面22aの接
触係合からなるカム機構により受け止められる。このた
め対象物を切断する際に前記コイルばねの如く可動顎4
の「逃げ」動作がないので対象物が固定顎2と可動顎4
の間に挟まることによる切断不能の事態は生じない。
【0021】 なお、前記実施例1において突片21や
固定ボス22の斜面22aが磨耗した場合にはこれらボ
ス20および22を固定しているボルトを取り外すこと
により新品と交換することが可能である。因に、対象物
を切断する際には可動顎4及び固定顎2の全長のうち特
定の部分、例えばこれら各顎のほぼ中間部(図4に示さ
れる噛み合い位置)等の特定の部分が多用されることが
多い。このため固定ボス22のカム斜面もこれら各顎
4、2の使用部分に対応する特定部分の磨耗が進行し、
カム斜面の角度が場所により変化し可動顎4の開閉時に
可動顎4に対する押圧力が不均一になってしまう可能性
がある。このため特に固定ボス22の交換は有効であ
る。なお、突片21はカム斜面22aに沿って移動する
ので突片21の磨耗が前記押圧力の不均一を生じる原因
となることはない。このため突片21を有するボス20
の交換は突片21が前記カム斜面22aとの接触が不可
能となる程磨耗短縮する等、突片21側に起因する作動
不良が生じるまでは交換が不要である。
固定ボス22の斜面22aが磨耗した場合にはこれらボ
ス20および22を固定しているボルトを取り外すこと
により新品と交換することが可能である。因に、対象物
を切断する際には可動顎4及び固定顎2の全長のうち特
定の部分、例えばこれら各顎のほぼ中間部(図4に示さ
れる噛み合い位置)等の特定の部分が多用されることが
多い。このため固定ボス22のカム斜面もこれら各顎
4、2の使用部分に対応する特定部分の磨耗が進行し、
カム斜面の角度が場所により変化し可動顎4の開閉時に
可動顎4に対する押圧力が不均一になってしまう可能性
がある。このため特に固定ボス22の交換は有効であ
る。なお、突片21はカム斜面22aに沿って移動する
ので突片21の磨耗が前記押圧力の不均一を生じる原因
となることはない。このため突片21を有するボス20
の交換は突片21が前記カム斜面22aとの接触が不可
能となる程磨耗短縮する等、突片21側に起因する作動
不良が生じるまでは交換が不要である。
【0022】図2は本考案の第2の実施例を示す。
【0023】図2において、可動顎4は軸5に固定さ
れ、かつこの軸5は固定顎2の基部と装置本体の他の部
分とにより回転可能に軸支されている。軸5の両端のう
ち固定顎2と対向する側の装置本体部分に位置する端部
には前記ボス20に突設されたものと同様の突片5aが
突設されている。24は軸5の突片形成端部を覆うよう
に本体に取り付けらたケーシングであって、このケーシ
ング24内にはカム片23が収納されている。カム片2
3のうち突片5aと対向する端面は円周方向において少
なくとも一部が、前記固定ボス22と同様斜めに形成さ
れた斜面(以下「カム斜面」とする)23aとなってお
り、突片5aはこのカム斜面23aに接触係合してい
る。
れ、かつこの軸5は固定顎2の基部と装置本体の他の部
分とにより回転可能に軸支されている。軸5の両端のう
ち固定顎2と対向する側の装置本体部分に位置する端部
には前記ボス20に突設されたものと同様の突片5aが
突設されている。24は軸5の突片形成端部を覆うよう
に本体に取り付けらたケーシングであって、このケーシ
ング24内にはカム片23が収納されている。カム片2
3のうち突片5aと対向する端面は円周方向において少
なくとも一部が、前記固定ボス22と同様斜めに形成さ
れた斜面(以下「カム斜面」とする)23aとなってお
り、突片5aはこのカム斜面23aに接触係合してい
る。
【0024】25はケーシング24に螺合された調節ボ
ルトであり、この調節ボルトの螺合状態を調節すること
によりケーシング24内のカム片23の位置を調節する
ように構成されている。
ルトであり、この調節ボルトの螺合状態を調節すること
によりケーシング24内のカム片23の位置を調節する
ように構成されている。
【0025】この構成において、可動顎4のY1方向へ
の回動(閉じ動作)により軸5の突片5aはカム片の斜
面に沿って下降し、軸5全体がY方向に移動する。即
ち、可動顎4はこの軸5に固定されているので軸5の移
動に対応して前記噛み合わせ角αを保持したままY方向
に移動する。また可動顎4をX1方向に回動させて開動
作をする場合には突片5aはカム斜面23aを上昇し、
可動顎4は前記噛み合わせ角αを保持した状態で今度は
X方向に移動する。
の回動(閉じ動作)により軸5の突片5aはカム片の斜
面に沿って下降し、軸5全体がY方向に移動する。即
ち、可動顎4はこの軸5に固定されているので軸5の移
動に対応して前記噛み合わせ角αを保持したままY方向
に移動する。また可動顎4をX1方向に回動させて開動
作をする場合には突片5aはカム斜面23aを上昇し、
可動顎4は前記噛み合わせ角αを保持した状態で今度は
X方向に移動する。
【0026】 またカム片23が磨耗し、またはカム片
23と突片5aの両方が磨耗した場合には調節ボルト2
5によりその磨耗分だけカム片をX方向に移動させれば
以後も問題無く装置を使用することができる。またケー
シング24はボルト等の着脱可能な手段により装置本体
1に取り付けられているので、前記固定ボス20の場合
の如くカム斜面23aの磨耗が不均一となる等、交換の
必要が生じた場合には、ケーシング24を取り外すこと
により収納されている当該カム片23は容易に交換する
ことができる。
23と突片5aの両方が磨耗した場合には調節ボルト2
5によりその磨耗分だけカム片をX方向に移動させれば
以後も問題無く装置を使用することができる。またケー
シング24はボルト等の着脱可能な手段により装置本体
1に取り付けられているので、前記固定ボス20の場合
の如くカム斜面23aの磨耗が不均一となる等、交換の
必要が生じた場合には、ケーシング24を取り外すこと
により収納されている当該カム片23は容易に交換する
ことができる。
【0027】以上本考案に関し、可動顎の回転軸方向の
強制移動手段をカム機構を用いた構成を例に説明した
が、カム機構に限定する趣旨ではなく、例えば軸5を固
定させ、この軸5にねじを形成して雄ねじとし、かつ可
動顎4の軸挿通部はこの雄ねじに螺合する雌ねじを形成
することにより、ねじ機構によって可動顎4の軸方向へ
の強制移動を行わせるように構成することも可能であ
る。
強制移動手段をカム機構を用いた構成を例に説明した
が、カム機構に限定する趣旨ではなく、例えば軸5を固
定させ、この軸5にねじを形成して雄ねじとし、かつ可
動顎4の軸挿通部はこの雄ねじに螺合する雌ねじを形成
することにより、ねじ機構によって可動顎4の軸方向へ
の強制移動を行わせるように構成することも可能であ
る。
【0028】
【考案の効果】本考案は以上実施例を挙げて具体的に説
明した如く、固定顎に対して特定の噛み合わせ角を以て
接触配置された可動顎を、その開閉動作に対応して機械
的係合手段により軸方向に強制的に移動させるよう構成
してあるので対象物の切断時に可動顎が「逃げ」作動を
することがなく、従って比較的簡単な構成により常時良
好な切断作業を行える装置を安価に提供することが可能
である。また、機械的係合手段は切断装置本体に対して
着脱可能に装着されるため、磨耗が生じる等して作動の
不良が生じる可能性のある場合には当該機械的係合手段
のみを交換することにより長期間装置の作動を適正に保
持することができる。
明した如く、固定顎に対して特定の噛み合わせ角を以て
接触配置された可動顎を、その開閉動作に対応して機械
的係合手段により軸方向に強制的に移動させるよう構成
してあるので対象物の切断時に可動顎が「逃げ」作動を
することがなく、従って比較的簡単な構成により常時良
好な切断作業を行える装置を安価に提供することが可能
である。また、機械的係合手段は切断装置本体に対して
着脱可能に装着されるため、磨耗が生じる等して作動の
不良が生じる可能性のある場合には当該機械的係合手段
のみを交換することにより長期間装置の作動を適正に保
持することができる。
【図1】本考案の第1の実施例を示す金属切断装置の平
面部分図である。
面部分図である。
【図2】本考案の第2の実施例を示す金属切断装置の平
面部分図である。
面部分図である。
【図3】本考案および先行技術の両方を示す金属切断装
置の側面図である。
置の側面図である。
【図4】本考案に先行する技術に於ける金属切断装置を
示す平面図である。
示す平面図である。
1 (金属切断)装置本体 2 固定顎 4 可動顎 5 軸 5a 突片 20 ボス 21 突片 22 固定ボス 22a カム斜面 23 カム片 23a カム斜面 24 ケーシング 25 調節ボルト α 噛み合わせ角
Claims (3)
- 【請求項1】 固定顎とこの固定顎に対して回動可能に
設けられた可動顎とを有し、可動顎は固定顎に対して一
定の噛み合い角をもって接触し、かつ回動により同可動
顎は回動の中心である軸の軸心方向に対して移動可能に
構成された金属切断装置において、可動顎4は軸5の軸
心方向に移動可能に構成され、可動顎4の軸心方向への
移動手段は、当該可動顎4の側縁に着脱可能に取り付け
られかつ突片21等のカム接触部を有するボス20と、
装置本体1側に着脱可能に取り付けられた固定ボス22
とから成り、当該固定ボス22の端縁部にはカム斜面2
2aが形成され、かつ前記カム接触部は固定ボス22の
カム斜面22aに接触するよう構成されることにより、
当該可動顎4は自己の開閉動作に対応して一定の噛み合
い角度を保持したまま軸5の軸心方向に移動し、かつ当
該移動を可能とする手段は交換が可能なよう構成したこ
とを特徴とする金属切断装置。 - 【請求項2】 固定顎とこの固定顎に対して回動可能に
設けられた可動顎とを有し、可動顎は固定顎に対して一
定の噛み合い角をもって接触し、かつ回動により同可動
顎は回動の中心である軸の軸心方向に対して移動可能に
構成された金属切断装置において、可動顎4は、装置本
体1及び固定顎2の基部により軸支された軸5に対して
固定的に取り付けられ、可動顎4の軸方向移動手段は、
この軸5の端縁に形成された突片5a等のカム接触部
と、装置本体1側に固定的に取り付けられ、かつ端縁部
がカム斜面23aとなっているカム片23とからなるこ
とにより、当該軸5が自己の軸方向に移動可能に構成さ
れ、この軸5の移動により可動顎4の軸方向への移動を
行うようにしたことを特徴とする金属切断装置。 - 【請求項3】 前記カム片23はケーシング24内に収
納され、かつ同カム片23はケーシング24に螺合する
調節ボルト25により、前記軸5の軸心方向に対する取
り付け位置が調節可能に構成されたことを特徴とする請
求項2記載の金属切断装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991109301U JP2511833Y2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 金属切断装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1991109301U JP2511833Y2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 金属切断装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0551523U JPH0551523U (ja) | 1993-07-09 |
JP2511833Y2 true JP2511833Y2 (ja) | 1996-09-25 |
Family
ID=14506724
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1991109301U Expired - Lifetime JP2511833Y2 (ja) | 1991-12-11 | 1991-12-11 | 金属切断装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511833Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013094863A (ja) * | 2011-10-31 | 2013-05-20 | Okazaki:Kk | 金属製廃材などの切断装置 |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5333312Y2 (ja) * | 1972-11-29 | 1978-08-17 | ||
JPS6014444Y2 (ja) * | 1983-06-30 | 1985-05-08 | 富士工業株式会社 | 鋏 |
-
1991
- 1991-12-11 JP JP1991109301U patent/JP2511833Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0551523U (ja) | 1993-07-09 |
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