JP2511677B2 - N−カルボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造方法 - Google Patents
N−カルボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造方法Info
- Publication number
- JP2511677B2 JP2511677B2 JP16898087A JP16898087A JP2511677B2 JP 2511677 B2 JP2511677 B2 JP 2511677B2 JP 16898087 A JP16898087 A JP 16898087A JP 16898087 A JP16898087 A JP 16898087A JP 2511677 B2 JP2511677 B2 JP 2511677B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- producing
- carboxymethoxymethylene
- carbonyl
- water
- hyaluronic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、化粧品や医薬品等の原料として有用でヒア
ルロン酸代替可能な高純度の水溶性のN−カルボキシメ
トキシメチレンカルボニルキトサンの製造方法に関する
ものである。
ルロン酸代替可能な高純度の水溶性のN−カルボキシメ
トキシメチレンカルボニルキトサンの製造方法に関する
ものである。
従来の技術 近年、化粧品の保湿剤や医薬品原料としてヒアルロン
酸が注目されている。ヒアルロン酸は多量の水と結合し
てゲルを形成し、皮膚の水分を保持し皮膚を柔軟にする
作用を有し、関節の潤滑作用と関連を持ち、化粧品、眼
科・外科用医薬品原料に広く用いられている。
酸が注目されている。ヒアルロン酸は多量の水と結合し
てゲルを形成し、皮膚の水分を保持し皮膚を柔軟にする
作用を有し、関節の潤滑作用と関連を持ち、化粧品、眼
科・外科用医薬品原料に広く用いられている。
従来、ヒアルロン酸の製造方法としては、牛の眼のガ
ラス液、ニワトリのトサカ、臍帯などの生体内の組織か
ら単離精製する方法と、ストレプトコッカス属の微生物
を利用した醗酵法(特開昭58−56692号)が知られてい
る。前者の方法では、コストが極めて高くなり、後者の
方法は特殊な設備と技術を必要とする欠点があった。そ
こで、ヒアルロン酸と同程度の性能を有する安価な代替
物が求められている。
ラス液、ニワトリのトサカ、臍帯などの生体内の組織か
ら単離精製する方法と、ストレプトコッカス属の微生物
を利用した醗酵法(特開昭58−56692号)が知られてい
る。前者の方法では、コストが極めて高くなり、後者の
方法は特殊な設備と技術を必要とする欠点があった。そ
こで、ヒアルロン酸と同程度の性能を有する安価な代替
物が求められている。
発明が解決しようとする問題点 本発明者らは、ヒアルロン酸がグルクロン酸とN−メ
チレンカルボニルグルコサミンが結合したムコ多糖類で
あることに着目し、これと構造が類似したムコ多糖類の
一種であるキチンをヒアルロン酸代替物の原料として鋭
意研究を重ね、本発明を完成するに至った。
チレンカルボニルグルコサミンが結合したムコ多糖類で
あることに着目し、これと構造が類似したムコ多糖類の
一種であるキチンをヒアルロン酸代替物の原料として鋭
意研究を重ね、本発明を完成するに至った。
本発明の目的は、工業的に製造可能で安価なヒアルロ
ン酸代替物を提供することにある。
ン酸代替物を提供することにある。
問題点を解決するための手段および作用 上記問題点は本発明により解決される。すなわち、本
発明は無水ジグリコール酸とキトサンとを反応させるこ
とを特徴とする一般式(I) 〔式中Mは、水素原子、またはアルカリ金属を表し、n
は50〜5000の整数を表す〕で示される新規なN−カルボ
キシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造
方法に関するものである。
発明は無水ジグリコール酸とキトサンとを反応させるこ
とを特徴とする一般式(I) 〔式中Mは、水素原子、またはアルカリ金属を表し、n
は50〜5000の整数を表す〕で示される新規なN−カルボ
キシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造
方法に関するものである。
キトサンは、菌・藻類からエビやカニなどの甲殻類等
下等動物の組織中に広く分布するムコ多糖類の1種であ
るキチンを脱アセチル化することにより容易に得られ
る。
下等動物の組織中に広く分布するムコ多糖類の1種であ
るキチンを脱アセチル化することにより容易に得られ
る。
キトサンと無水ジグリコール酸の反応は、水またはメ
タノールなどの有機溶媒または水との混合物中室温〜50
℃の温度で行われる。反応時間は通常2〜48時間であ
る。無水ジグリコール酸は、キトサンに対して1〜20倍
モル反応させればよい。
タノールなどの有機溶媒または水との混合物中室温〜50
℃の温度で行われる。反応時間は通常2〜48時間であ
る。無水ジグリコール酸は、キトサンに対して1〜20倍
モル反応させればよい。
反応終了後、中和し透析膜処理等で未反応ジグリコー
ル酸を除くことにより、不純物の少ないN−カルボキシ
メトキシメチレンカルボニルキトサン化合物が得られ
る。
ル酸を除くことにより、不純物の少ないN−カルボキシ
メトキシメチレンカルボニルキトサン化合物が得られ
る。
本発明の新規なN−カルボキシメトキシメチレンカル
ボニルキトサン化合物はヒアルロン酸と同程度の保水作
用を示し、化粧品や医薬品原料として好適な化合物であ
る。
ボニルキトサン化合物はヒアルロン酸と同程度の保水作
用を示し、化粧品や医薬品原料として好適な化合物であ
る。
実施例1 精製キトサン粉末2gを5%酢酸40mlに溶解させ、これ
をメタノール160mlで稀釈した。これに14倍モルの無水
ジグリコール酸のアセトン溶液を加え室温で12時間攪拌
し、反応終了後水を加え水酸化ナトリウムでpHを10とし
て、さらに透析、濃縮して生成物2.4gを得た。このもの
をNMRで分析したところ、N−カルボキシメトキシメチ
レンカルボニルキトサンナトリウム塩であることが認め
られた。このようにして得られたN−カルボキシメトキ
シメチレンカルボニルキトサンナトリウム塩の保水作用
をヒアルロン酸ナトリウムおよび尿素と比較した。保水
作用の測定方法は、以下の通りである。
をメタノール160mlで稀釈した。これに14倍モルの無水
ジグリコール酸のアセトン溶液を加え室温で12時間攪拌
し、反応終了後水を加え水酸化ナトリウムでpHを10とし
て、さらに透析、濃縮して生成物2.4gを得た。このもの
をNMRで分析したところ、N−カルボキシメトキシメチ
レンカルボニルキトサンナトリウム塩であることが認め
られた。このようにして得られたN−カルボキシメトキ
シメチレンカルボニルキトサンナトリウム塩の保水作用
をヒアルロン酸ナトリウムおよび尿素と比較した。保水
作用の測定方法は、以下の通りである。
[吸湿試験法] 硫酸アンモニウム飽和水溶液により相対湿度81%とし
たデシケーターと炭酸カリウム飽和水溶液によって相対
湿度を43%としたデシケーターを20℃恒温室中に用意
し、乾燥した各試料を直径4.5cmの結晶皿に1gを精秤
し、両デシケーターに放置した。放置40時間後に各試量
の重量を精秤した。放置測定重量から吸湿量を次式によ
って増加率として求めた。
たデシケーターと炭酸カリウム飽和水溶液によって相対
湿度を43%としたデシケーターを20℃恒温室中に用意
し、乾燥した各試料を直径4.5cmの結晶皿に1gを精秤
し、両デシケーターに放置した。放置40時間後に各試量
の重量を精秤した。放置測定重量から吸湿量を次式によ
って増加率として求めた。
吸湿増加率=[(Wn−Wo)/Wo]×100 Wo:放置前の重量 Wn:放置後の重量 [保湿試験法] 各試料に約10%の水を加えた後、結晶皿中に精秤採取
し、炭酸カリウム飽和水溶液(相対湿度43%)を含むデ
シケータ中に放置し、20℃恒温室に放置した。放置40時
間後に各試料を精秤した。保湿性の指標として次式の水
分残存率を用いた。
し、炭酸カリウム飽和水溶液(相対湿度43%)を含むデ
シケータ中に放置し、20℃恒温室に放置した。放置40時
間後に各試料を精秤した。保湿性の指標として次式の水
分残存率を用いた。
水分残存率=(Hn/Ho)×100 =[(Wn−S)/(Wo−S)]×100 Ho:添加水分量 Hn:放置後の水分量 Wo:放置前の含水試料重量 Wn:放置後の試料重量 S :乾燥試料重量 測定結果を第1表に示す。
第1表の結果から、本発明によって得られたN−カル
ボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物は、
ヒアルロン酸と同程度の保水性を有する化合物であるこ
とが分かる。
ボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物は、
ヒアルロン酸と同程度の保水性を有する化合物であるこ
とが分かる。
発明の効果 本発明のN−カルボキシメトキシメチレンカルボニル
キトサン化合物は、ヒアルロン酸と同等の保水作用を有
し、化粧品および医薬品の原料として最適である。
キトサン化合物は、ヒアルロン酸と同等の保水作用を有
し、化粧品および医薬品の原料として最適である。
Claims (1)
- 【請求項1】無水ジグリコール酸とキトサンとを反応さ
せることを特徴とする一般式(I) 〔式中Mは、水素原子、またはアルカリ金属を表し、n
は50〜5000の整数を表す〕で示されるN−カルボキシメ
トキシメチレンカルボニルキトサンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16898087A JP2511677B2 (ja) | 1987-07-07 | 1987-07-07 | N−カルボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP16898087A JP2511677B2 (ja) | 1987-07-07 | 1987-07-07 | N−カルボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6414203A JPS6414203A (en) | 1989-01-18 |
JP2511677B2 true JP2511677B2 (ja) | 1996-07-03 |
Family
ID=15878122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP16898087A Expired - Lifetime JP2511677B2 (ja) | 1987-07-07 | 1987-07-07 | N−カルボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511677B2 (ja) |
-
1987
- 1987-07-07 JP JP16898087A patent/JP2511677B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6414203A (en) | 1989-01-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN107383236B (zh) | 一种新型水溶性天然多糖抗菌材料及其制备方法 | |
US4489065A (en) | Chondroitin drug Complexes | |
Somorin et al. | Studies on chitin. II. Preparation of benzyl and benzoylchitins | |
EP0020183B1 (en) | Poly-ion complex, process for its preparation and shaped articles prepared therefrom | |
EP0271551B1 (en) | Acid decrystallization of higly cristalline chitosan or partially deacylated chitin | |
JPH11343339A (ja) | 生分解性吸水性樹脂 | |
CA1092603A (en) | Process for preparing hydroxyethyl starch suitable as plasma expander | |
JP2511677B2 (ja) | N−カルボキシメトキシメチレンカルボニルキトサン化合物の製造方法 | |
JP2681669B2 (ja) | 新規なキトサン化合物、その製造方法および保湿剤としての用途 | |
JP2687141B2 (ja) | 新規なキトサン化合物、該化合物の製造方法および該化合物を含む保湿剤 | |
WO1993006136A1 (en) | Carboxylic polysaccharide derivatives | |
JP2511675B2 (ja) | ポリオキシエチレン化キチンの製造方法 | |
JPH0794482B2 (ja) | 新規なキトサン化合物、該化合物の製造方法および保湿剤としての用途 | |
JP4958368B2 (ja) | 架橋ヒアルロン酸 | |
CN114736316B (zh) | 一种乙酰化透明质酸盐的绿色制备方法及其应用 | |
DE69618496T2 (de) | Verfahren zur Derivatisierung von Polyglukosaminen | |
US2599564A (en) | Esters of polygalacturonic acid methylglycoside and salts thereof | |
JP3955652B2 (ja) | 合成アミノ糖類誘導体及びその製造方法 | |
JPS6134004A (ja) | 新規カチオン化キチンの製造方法 | |
JP2511676B2 (ja) | ポリオキシエチレン化キチンの酸化物の製造方法 | |
KR100381387B1 (ko) | 키토산유도체의제조방법 | |
JP4395573B2 (ja) | 酸化キトサン化合物 | |
JP2529729B2 (ja) | キトサン誘導体の製造法 | |
RU2505301C2 (ru) | Средство для стимуляции роста волос | |
JP2000109502A (ja) | 複合キトサン化合物及びその用途 |