JP2511567B2 - 水車ランナの製造法および部品用鋳型 - Google Patents
水車ランナの製造法および部品用鋳型Info
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- JP2511567B2 JP2511567B2 JP2252420A JP25242090A JP2511567B2 JP 2511567 B2 JP2511567 B2 JP 2511567B2 JP 2252420 A JP2252420 A JP 2252420A JP 25242090 A JP25242090 A JP 25242090A JP 2511567 B2 JP2511567 B2 JP 2511567B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、大型の水車ランナの製造法、および水車ラ
ンナを構成する鋳鋼部品の製造に用いる鋳型に関する。
ンナを構成する鋳鋼部品の製造に用いる鋳型に関する。
従来、砂型と金型からなる複合鋳型は、特開昭63−20
7445号公報に記載のように金属製の補強型の内面に砂型
を設け、その砂型部分を薄い層としたものがあり、その
他に金型内面に耐火物を焼成して薄い層を設けたものが
あり、いずれも鋳造後鋳込み体の冷却を速める構造とな
っていた。
7445号公報に記載のように金属製の補強型の内面に砂型
を設け、その砂型部分を薄い層としたものがあり、その
他に金型内面に耐火物を焼成して薄い層を設けたものが
あり、いずれも鋳造後鋳込み体の冷却を速める構造とな
っていた。
上記従来技術は、小型の鋳造品を対象としているた
め、大型の鋳造品に適用すると、鋳込み体の凝固収縮時
に鋳込み体に変形や割れか発生する、または金型が変形
する等の問題があった。
め、大型の鋳造品に適用すると、鋳込み体の凝固収縮時
に鋳込み体に変形や割れか発生する、または金型が変形
する等の問題があった。
本発明は、大型水車ランナの構成部材である大型鋳造
品の大量生産に複合鋳型を適用するためになされたもの
であって、鋳型に可縮性を持たせるとともに、鋳込み体
を緩やかに凝固させて介在物などを浮上分離させ、さら
に溶湯の熱から金型を保護することができる砂付層を有
する鋳型を用いて構成部材を製造する水車ランナの製造
法およびその鋳型を提供することを目的としている。
品の大量生産に複合鋳型を適用するためになされたもの
であって、鋳型に可縮性を持たせるとともに、鋳込み体
を緩やかに凝固させて介在物などを浮上分離させ、さら
に溶湯の熱から金型を保護することができる砂付層を有
する鋳型を用いて構成部材を製造する水車ランナの製造
法およびその鋳型を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の水車ランナの製
造法は、クラウンと、このクラウンの外周部に放射状に
設けられる羽根と、この羽根の外側に設けられる環状バ
ンドとをそれぞれ鋳造品として製作し、各鋳造品を溶接
により一体化して水車ランナを製造する方法であって、
その羽根は、金型、砂付層および押し湯成型部から構成
した鋳型、即ち、この羽根の面形状とほぼ同一の面形状
を表面に有する厚板鋼板で、板裏面に補強リブが格子状
に設けられ、板厚を貫通するガス抜き孔が設けられてな
る金型と、この金型の表面に羽根の面を形成する、鋳物
砂からなる砂付層と、羽根の押し湯成型部とから構成し
た鋳型を用いて鋳造し、かつ砂付層の厚さは、鋳型に注
入される溶湯中の非金属介在物を浮上させるに十分に緩
やかな速度で溶湯が凝固するように十分な厚さを有する
ものとすることを特徴としている。そして鋳物砂は有機
系の粘結材で固められるのがよく、また鋳物砂にスチロ
ール板片を混在させるのもよい。
造法は、クラウンと、このクラウンの外周部に放射状に
設けられる羽根と、この羽根の外側に設けられる環状バ
ンドとをそれぞれ鋳造品として製作し、各鋳造品を溶接
により一体化して水車ランナを製造する方法であって、
その羽根は、金型、砂付層および押し湯成型部から構成
した鋳型、即ち、この羽根の面形状とほぼ同一の面形状
を表面に有する厚板鋼板で、板裏面に補強リブが格子状
に設けられ、板厚を貫通するガス抜き孔が設けられてな
る金型と、この金型の表面に羽根の面を形成する、鋳物
砂からなる砂付層と、羽根の押し湯成型部とから構成し
た鋳型を用いて鋳造し、かつ砂付層の厚さは、鋳型に注
入される溶湯中の非金属介在物を浮上させるに十分に緩
やかな速度で溶湯が凝固するように十分な厚さを有する
ものとすることを特徴としている。そして鋳物砂は有機
系の粘結材で固められるのがよく、また鋳物砂にスチロ
ール板片を混在させるのもよい。
またこの砂付層を有する金型は、下注鋳造できるよう
にその金型の下方に通じる湯道を設けるのがよい。
にその金型の下方に通じる湯道を設けるのがよい。
上記のもう一つの目的を達成するために、水車ランナ
の羽根用鋳型は、上記のように、クラウン、羽根および
環状バンドを溶接してなる水車ランナの羽根用の鋳型で
あって、羽根の前面および後面それぞれに対応する前面
用及び後面用の一対の分割鋳型から構成し、前面用分割
鋳型は、羽根の前面形状とほぼ同一の面形状を表面に有
する厚板鋼板で、板裏面に補強リブが格子状に設けら
れ、板厚を貫通するガス抜き孔が設けられてなる金型
と、この金型表面に羽根の前面と同一の面形状に形成さ
れ、上部に羽根の押し湯用すき間が形成されて、鋳物砂
からなる砂付層とから構成し、後面用分割鋳型は、羽根
の後面形状とほぼ同一の面形状を表面に有する厚板鋼板
で、板裏面に補強リブが格子状に設けられ、板厚を貫通
するガス抜き孔が設けられてなる金型と、この金型表面
に羽根の後面と同一の面形状に形成され、上部に羽根の
押し湯用すき間が形成されて、鋳物砂かなる砂付層とか
ら構成し、各分割鋳型に形成された砂付層は、鋳型に注
入された溶湯中の非金属介在物の浮上が生じるのに十分
に緩やかな速度で凝固するように十分な厚さを有し、各
砂付層の押し湯用すき間は互いに合わされて、羽根の押
し湯成型部を形成することを特徴としている。
の羽根用鋳型は、上記のように、クラウン、羽根および
環状バンドを溶接してなる水車ランナの羽根用の鋳型で
あって、羽根の前面および後面それぞれに対応する前面
用及び後面用の一対の分割鋳型から構成し、前面用分割
鋳型は、羽根の前面形状とほぼ同一の面形状を表面に有
する厚板鋼板で、板裏面に補強リブが格子状に設けら
れ、板厚を貫通するガス抜き孔が設けられてなる金型
と、この金型表面に羽根の前面と同一の面形状に形成さ
れ、上部に羽根の押し湯用すき間が形成されて、鋳物砂
からなる砂付層とから構成し、後面用分割鋳型は、羽根
の後面形状とほぼ同一の面形状を表面に有する厚板鋼板
で、板裏面に補強リブが格子状に設けられ、板厚を貫通
するガス抜き孔が設けられてなる金型と、この金型表面
に羽根の後面と同一の面形状に形成され、上部に羽根の
押し湯用すき間が形成されて、鋳物砂かなる砂付層とか
ら構成し、各分割鋳型に形成された砂付層は、鋳型に注
入された溶湯中の非金属介在物の浮上が生じるのに十分
に緩やかな速度で凝固するように十分な厚さを有し、各
砂付層の押し湯用すき間は互いに合わされて、羽根の押
し湯成型部を形成することを特徴としている。
本発明の砂付層と金型を有する鋳型において、鋳物砂
は溶湯を緩やかな速度で凝固させて溶湯中の介在物を浮
上させるとともに、金型を熱から保護する。そして金型
裏面に設けられた格子状の補強部は金型の熱変形を防止
し、またガス抜き穴は鋳造時に発生するガスを除去す
る。粘結材、スチロール板片は溶湯の熱により消散し、
鋳込後鋳物砂の崩壊を容易し、鋳物の凝固収縮を容易に
する。
は溶湯を緩やかな速度で凝固させて溶湯中の介在物を浮
上させるとともに、金型を熱から保護する。そして金型
裏面に設けられた格子状の補強部は金型の熱変形を防止
し、またガス抜き穴は鋳造時に発生するガスを除去す
る。粘結材、スチロール板片は溶湯の熱により消散し、
鋳込後鋳物砂の崩壊を容易し、鋳物の凝固収縮を容易に
する。
また本発明の砂付層を有する金型において、金型の下
方から溶湯を注ぐようにしたので、静かな注湯ができる
とともに、溶湯中の介在物の浮上およびガスの除去を容
易に行うことができる。
方から溶湯を注ぐようにしたので、静かな注湯ができる
とともに、溶湯中の介在物の浮上およびガスの除去を容
易に行うことができる。
以下、本発明の実施例を図面により説明する。まず本
発明の理解を容易にするために第4図に本発明の砂付層
を有する金型を用いて鋳造した大型鋳造品の羽根を設け
る水車ランナの部分断面を、第5図に砂落としした状態
の羽根の鋳造物を示す。第4図において、中心部のクラ
ウン20の外周部に複数の羽根30が略放射状に設けられ、
その羽根30の外側には環状のバンド40が取り付けられて
いる。羽根30の前面および後面は滑らかな局面で形成さ
れ、それら曲面は略長さ4000mm、幅2000mmであり、羽根
30の厚さ170mm、羽根単体の重量が約10トンである。ク
ラウン20、羽根30およびバンド40はそれぞれ重量物であ
るため単体で同材質で製作し、それらを同材質の溶接材
を用い多層盛溶接して一体化する。
発明の理解を容易にするために第4図に本発明の砂付層
を有する金型を用いて鋳造した大型鋳造品の羽根を設け
る水車ランナの部分断面を、第5図に砂落としした状態
の羽根の鋳造物を示す。第4図において、中心部のクラ
ウン20の外周部に複数の羽根30が略放射状に設けられ、
その羽根30の外側には環状のバンド40が取り付けられて
いる。羽根30の前面および後面は滑らかな局面で形成さ
れ、それら曲面は略長さ4000mm、幅2000mmであり、羽根
30の厚さ170mm、羽根単体の重量が約10トンである。ク
ラウン20、羽根30およびバンド40はそれぞれ重量物であ
るため単体で同材質で製作し、それらを同材質の溶接材
を用い多層盛溶接して一体化する。
第5図において、鋳物は最終製品となる羽根30の部分
と、その他羽根30の上に形成される押湯31、羽根30の側
方で上方から下方に降りる湯口部分32、羽根30の下方に
あって湯口から注入される溶湯を羽根30の部分に供給す
る通路となる湯道部分33からなる。
と、その他羽根30の上に形成される押湯31、羽根30の側
方で上方から下方に降りる湯口部分32、羽根30の下方に
あって湯口から注入される溶湯を羽根30の部分に供給す
る通路となる湯道部分33からなる。
さて、本実施例の羽根を鋳造する鋳型である砂付層を
有する金型は、一対の分割鋳型、すなわち羽根30の前面
を形成する第1の分割鋳型と羽根30の後面を形成する第
2の分割鋳型により構成され、羽根の前面、後面が地面
から立つようにそれら分割鋳型を組み立てて、それらの
中間に羽根30を鋳込むキャビディが形成されている。第
1図は第1図の分割鋳型の正面図であり、第2図は第1
と分割鋳型と第2の分割鋳型を組み立てた状態を示す縦
断面図である。
有する金型は、一対の分割鋳型、すなわち羽根30の前面
を形成する第1の分割鋳型と羽根30の後面を形成する第
2の分割鋳型により構成され、羽根の前面、後面が地面
から立つようにそれら分割鋳型を組み立てて、それらの
中間に羽根30を鋳込むキャビディが形成されている。第
1図は第1図の分割鋳型の正面図であり、第2図は第1
と分割鋳型と第2の分割鋳型を組み立てた状態を示す縦
断面図である。
第1の分割鋳型1は、羽根30前面とおおよそ同じ曲面
を有する厚板鋼板からなる金型2と、その金型2の曲面
に内張りされ羽根30の前面と同一曲面形状に成型された
表面および押湯用すき間10を有する砂付層3と、金型2
の曲面とは反対側の裏面に格子状に溶接して設けられた
補強部4とから構成されており、さらに金型2には板厚
方向に貫通するガス抜き穴5が設けられている。なおガ
ス抜き穴5は径が10mm程度で、ピッチ約500mmで縦横に
設けられている。第2の分割鋳型6は、羽根30後面とお
およそ同じ曲面を有する厚板鋼板からなる金型7と、そ
の金型7の曲面に内張りされ羽根30の後面と同一曲面形
状に成型された表面および押湯用すき間を有する砂付層
8とを有し、第1の鋳型と同様に補強部9、ガス抜き穴
65が設けられ、さらに湯口11、湯道12が設けられてい
る。
を有する厚板鋼板からなる金型2と、その金型2の曲面
に内張りされ羽根30の前面と同一曲面形状に成型された
表面および押湯用すき間10を有する砂付層3と、金型2
の曲面とは反対側の裏面に格子状に溶接して設けられた
補強部4とから構成されており、さらに金型2には板厚
方向に貫通するガス抜き穴5が設けられている。なおガ
ス抜き穴5は径が10mm程度で、ピッチ約500mmで縦横に
設けられている。第2の分割鋳型6は、羽根30後面とお
およそ同じ曲面を有する厚板鋼板からなる金型7と、そ
の金型7の曲面に内張りされ羽根30の後面と同一曲面形
状に成型された表面および押湯用すき間を有する砂付層
8とを有し、第1の鋳型と同様に補強部9、ガス抜き穴
65が設けられ、さらに湯口11、湯道12が設けられてい
る。
第3図は第1の鋳型の造形作業時の作業時の状態を示
す図である。金型2の前に木型13を設置し、それらの空
隙に鋳物砂3′を込める。砂込め作業を容易にするため
に、木型13は数段に分割された構造とし、下段から順次
積み重ねながら砂込め作業を行う。
す図である。金型2の前に木型13を設置し、それらの空
隙に鋳物砂3′を込める。砂込め作業を容易にするため
に、木型13は数段に分割された構造とし、下段から順次
積み重ねながら砂込め作業を行う。
本実施例では、木型及び鋳型は鋳造品の凝固収縮を考
慮して20/1000の鋳物尺を用いて製作した。従って鋳型
は長さで約80mm(4000*20/1000)、幅で約40mm(2000
*20/1000)だけ製品より大きいものを製作した。鋳物
砂の層の厚さは通常の砂型を用いて鋳造する場合に適用
する鋳物尺分は必要であるので80/2=40(mm)となり、
またこの種大型鋳造品では金型を鋳造品の熱から保護す
るために少なくとも厚さ50mmの鋳物砂の層が必要である
ので、製作上の余裕をみて結局100mmの鋳物砂の層を形
成した。
慮して20/1000の鋳物尺を用いて製作した。従って鋳型
は長さで約80mm(4000*20/1000)、幅で約40mm(2000
*20/1000)だけ製品より大きいものを製作した。鋳物
砂の層の厚さは通常の砂型を用いて鋳造する場合に適用
する鋳物尺分は必要であるので80/2=40(mm)となり、
またこの種大型鋳造品では金型を鋳造品の熱から保護す
るために少なくとも厚さ50mmの鋳物砂の層が必要である
ので、製作上の余裕をみて結局100mmの鋳物砂の層を形
成した。
金型は、鋳込み後鋳造品の凝固回収を阻害するので、
崩壊性のよい鋳物砂を用いる必要がある。そこで、鋳物
砂に有機系の粘結材を用いれば、鋳造品が高温にある時
に粘結材は消散して鋳物砂の層は崩壊するので鋳造品の
凝固収縮が容易になる。また鋳物砂の中にスチロール板
片を混在させると鋳物砂の層の可縮性が良好となる。
崩壊性のよい鋳物砂を用いる必要がある。そこで、鋳物
砂に有機系の粘結材を用いれば、鋳造品が高温にある時
に粘結材は消散して鋳物砂の層は崩壊するので鋳造品の
凝固収縮が容易になる。また鋳物砂の中にスチロール板
片を混在させると鋳物砂の層の可縮性が良好となる。
上記に説明した砂付層を有する金型を用いて材質が13
Cr−5Ni合金鋼を下注ぎして羽根を鋳造した。
Cr−5Ni合金鋼を下注ぎして羽根を鋳造した。
本実施例の砂付層を有する金型によれば、従来の金枠
を使用した砂型に比較して、鋳造物の使用量及び造型工
数が大幅に低減できるとともに、この金型は鋳造時に鋳
物砂を保護され変形を防止でき、本実施例の砂付層を有
する金型は大型鋳造品の大量生産に好適であることが実
証された。
を使用した砂型に比較して、鋳造物の使用量及び造型工
数が大幅に低減できるとともに、この金型は鋳造時に鋳
物砂を保護され変形を防止でき、本実施例の砂付層を有
する金型は大型鋳造品の大量生産に好適であることが実
証された。
本発明によれば、水車ランナの製造法を、クラウン、
羽根、環状バンドの各鋳造品を溶接により一体化するに
際し、羽根を、金型と砂付層からなる鋳型、即ち、厚板
鋼板で板裏面に補強リブが格子状に設けた金型と、溶湯
中の非金属介在物を浮上させるに十分に緩やかな速度で
溶湯が凝固するように十分な厚さを有する砂付層とから
なる鋳型を用いて製造するものとしたので、鋳造時に補
強リブにより金型が変形するのを防止でき、この鋳型を
大量生産に適用でき、また厚い砂付層により溶湯を緩や
かな速度で凝固させて非金属介在物のない大型鋳造品を
製造でき、したがって形状が均一で品質のよい各羽根を
有する大型の水車ランナを製造することができるという
効果がある。
羽根、環状バンドの各鋳造品を溶接により一体化するに
際し、羽根を、金型と砂付層からなる鋳型、即ち、厚板
鋼板で板裏面に補強リブが格子状に設けた金型と、溶湯
中の非金属介在物を浮上させるに十分に緩やかな速度で
溶湯が凝固するように十分な厚さを有する砂付層とから
なる鋳型を用いて製造するものとしたので、鋳造時に補
強リブにより金型が変形するのを防止でき、この鋳型を
大量生産に適用でき、また厚い砂付層により溶湯を緩や
かな速度で凝固させて非金属介在物のない大型鋳造品を
製造でき、したがって形状が均一で品質のよい各羽根を
有する大型の水車ランナを製造することができるという
効果がある。
また本発明によれば、水車ランナの羽根溶鋳型を、厚
板鋼板からなる金型とその金型に設けられた砂付層とか
ら構成したので、従来の砂型と比較して造型に使用する
鋳物砂の量および造型工数を大幅に低減でき、また厚い
砂付層により溶湯の介在物を浮上させるに十分緩やかな
速度で溶湯を冷却させることができ、また金型裏面に格
子状の補強部により鋳物からの熱による金型の変形を防
止でき、したがってこの鋳型を大型の羽根の大量生産に
適用できるという効果がある。
板鋼板からなる金型とその金型に設けられた砂付層とか
ら構成したので、従来の砂型と比較して造型に使用する
鋳物砂の量および造型工数を大幅に低減でき、また厚い
砂付層により溶湯の介在物を浮上させるに十分緩やかな
速度で溶湯を冷却させることができ、また金型裏面に格
子状の補強部により鋳物からの熱による金型の変形を防
止でき、したがってこの鋳型を大型の羽根の大量生産に
適用できるという効果がある。
第1図は本発明の実施例の砂付層を有する金型の半割り
部分の正面図、第2図は砂付層を有する金型の縦断面
図、第3図は砂付層を有する金型の造型作業時の状態を
示す図、第4図は水車ランナの部分断面図、第5図は砂
落としした水車ランナ用羽根の鋳物を示す図である。 1……第1の分割鋳型、2,7……金型、3,8……砂付層、
4,9……補強部、5……ガス抜き穴、6……第2の分割
鋳型、11……湯口、12……湯道、13……木型。
部分の正面図、第2図は砂付層を有する金型の縦断面
図、第3図は砂付層を有する金型の造型作業時の状態を
示す図、第4図は水車ランナの部分断面図、第5図は砂
落としした水車ランナ用羽根の鋳物を示す図である。 1……第1の分割鋳型、2,7……金型、3,8……砂付層、
4,9……補強部、5……ガス抜き穴、6……第2の分割
鋳型、11……湯口、12……湯道、13……木型。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 昌美 茨城県勝田市堀口832番地の2 株式会 社日立製作所勝田工場内 (56)参考文献 特開 昭63−207445(JP,A) 特公 昭51−31007(JP,B1) 特公 昭61−37462(JP,B1)
Claims (5)
- 【請求項1】クラウンと、該クラウンの外周部に放射状
に設けられる羽根と、該羽根の外側に設けられる環状バ
ンドとをそれぞれ鋳造品として製作し、各鋳造品を溶接
により一体化して水車ランナを製造する製造法におい
て、 前記羽根は、該羽根の面形状とほぼ同一の面形状を表面
に有する厚板鋼板で、板裏面に補強リブが格子状に設け
られ、板厚を貫通するガス抜き孔が設けられてなる金型
と、該金型の表面に前記羽根の面を形成する、鋳物砂か
らなる砂付層と、前記羽根の押し湯成型部とから構成し
た鋳型を用いて鋳造し、 かつ前記砂付層の厚さは、前記鋳型に注入される溶湯中
の非金属介在物を浮上させるに十分に緩やかな速度で該
溶湯が凝固するように十分な厚さを有するものとするこ
とを特徴とする水車ランナの製造法。 - 【請求項2】前記鋳物砂は有機系の粘結材で固められた
ことを特徴とする請求項1記載の水車ランナの製造法。 - 【請求項3】前記鋳物砂にスチロール板片を混在させた
ことを特徴とする請求項1記載の水車ランナの製造法。 - 【請求項4】請求項1,2または3記載の水車ランナの製
造法において、砂付層を有する金型の下方に通じる湯道
を設け溶湯を下注鋳造するようにしたことを特徴とする
水車ランナの製造法。 - 【請求項5】クラウンと、該クラウンの外周部に放射状
に設けられる羽根と、該羽根の外側に設けられる環状バ
ンドとをそれぞれ鋳造品とし溶接により一体化する水車
ランナの前記羽根用の鋳型において、 前記羽根の前面および後面それぞれに対応する前面用及
び後面用の一対の分割鋳型から構成し、 前記前面用分割鋳型は、前記羽根の前面形状とほぼ同一
の面形状を表面に有する厚板鋼板で、板裏面に補強リブ
が格子状に設けられ、板厚を貫通するガス抜き孔が設け
られてなる金型と、該金型表面に前記羽根の前面と同一
の面形状に形成され、上部に前記羽根の押し湯用すき間
が形成されて、鋳物砂からなる砂付層とから構成し、 前記後面用分割鋳型は、前記羽根の後面形状とほぼ同一
の面形状を表面に有する厚板鋼板で、板裏面に補強リブ
が格子状に設けられ、板厚を貫通するガス抜き孔が設け
られてなる金型と、該金型表面に前記羽根の後面と同一
の面形状に形成され、上部に前記羽根の押し湯用すき間
が形成されて、鋳物砂からなる砂付層とから構成し、 前記各分割鋳型に形成された砂付層は、鋳型に注入され
た溶湯中の非金属介在物の浮上が生じるのに十分に緩や
かな速度で凝固するように十分な厚さを有し、前記各分
割鋳型の砂付層それぞれに形成された押し湯用すき間は
互いに合わされて羽根の押し湯成型部を形成することを
特徴とする水車ランナの羽根用鋳型。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2252420A JP2511567B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 水車ランナの製造法および部品用鋳型 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2252420A JP2511567B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 水車ランナの製造法および部品用鋳型 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04135040A JPH04135040A (ja) | 1992-05-08 |
JP2511567B2 true JP2511567B2 (ja) | 1996-06-26 |
Family
ID=17237111
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2252420A Expired - Lifetime JP2511567B2 (ja) | 1990-09-21 | 1990-09-21 | 水車ランナの製造法および部品用鋳型 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2511567B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102179504B (zh) * | 2011-04-28 | 2013-06-26 | 风帆股份有限公司 | 一种抑制阀控蓄电池板栅气孔生成的方法及板栅模具 |
JP5867938B1 (ja) * | 2014-12-18 | 2016-02-24 | 株式会社鷹取製作所 | 鋳型及び鋳型の製造方法 |
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