JP4170793B2 - 複合金型の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属材料のプレス加工や合成樹脂材料の射出成形等に用いられる複合金型及びその製造方法に関するものである。より詳しくは、耐久性を向上させることができる複合金型及びそれを容易に製造することができるとともに収縮及び歪みの発生を抑制することができる複合金型の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、冶金製品は、芯、その芯の表面に形成されている中間層及び中間層の表面に形成されている張合わせ材から構成され、芯、中間層及び張合わせ材はアルミニウム合金によりそれぞれ形成されている。この冶金製品は、まず鋳型内に芯を形成するアルミニウム合金からなる溶湯及び中間層を形成するアルミニウム合金からなる溶湯を鋳込んでそれらを同時に固化させた後、中間層の表面にロール等によって張合わせ材を張合わせることにより製造される(例えば特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特表2001−505131号公報(第2〜8頁)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、この従来の冶金製品は、芯及び中間層は類似組成によりそれぞれ形成され、それらの比重差は小さい。このため、芯を形成するアルミニウム合金からなる溶湯及び中間層を形成するアルミニウム合金からなる溶湯を同時に鋳込んだときには、それらが混合して分離しないという問題があった。一方、冶金製品の一種である金型は、鋳鉄により形成されるときには鋳鉄の硬度が低いために耐久性が低くなり、鋳鋼や工具綱の鋳造により形成されるときには鋳鋼や工具綱の固化に伴い収縮や歪みが発生するという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような従来技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的とするところは、耐久性を向上させることができる複合金型及びそれを容易に製造することができるとともに収縮及び歪みの発生を抑制することができる複合金型の製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の複合金型の製造方法は、複合金型を成形するための鋳型に形成された成形凹部内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を同時に前記成形凹部を挟んで水平方向の対向する位置から鋳込んだ後、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との比重差によって鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とを分離させ、鋳鋼又は工具綱により成形部を形成するとともに鋳鉄により非成形部を形成し、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との境界部には鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とが混在する中間層を形成するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0009】
図1に示すように、複合金型11は鋳造により略四角柱状に成形され、図示しない金型と対をなして成形品の成形に用いられるように構成されている。複合金型11の底面には、成形品を成形するための成形面12が形成されている。複合金型11は、その成形面12側、即ち複合金型11の下部の成形部13が鋳鋼により形成され、成形面12側以外の部分、即ち複合金型11の上部の非成形部14が鋳鉄により形成されている。
【0010】
鋳鋼はJIS G 5101,JIS G 5102,JIS G 5111,JIS G 5121,JIS G 5122,JIS G 5131,JIS G 5151,JIS G 5152又はJIS G 7821に規定される。この鋳鋼は、例えば炭素の含有量は0.20%以下、比重は7.6〜7.9及び溶融温度は1480〜1530℃であり、鋳鉄に比べて導電性、熱伝導性及び硬度がそれぞれ高い。一方、鋳鉄はJIS G 5501,JIS G 5502,JIS G 5503,JIS G 5504,JIS G 5510又はJIS G 5511により規定され、例えば炭素の含有量は4.0%以下、比重は7.1〜7.5及び溶融温度は1150〜1250℃である。この鋳鉄は、鋳鋼に比べて炭素の含有量が高く、鋳造されるときの収縮及び歪みの程度が鋳鋼に比べて低い。
【0011】
鋳鋼と鋳鉄との境界部には鋳鋼及び鋳鉄が混在する中間層15が形成され、鋳鉄及び鋳鋼は中間層15を介して結合されている。ここで、成形部13を鋳鋼の代わりに工具綱により形成してもよい。工具綱はJIS G 4401,JIS G 4403又はJIS G 4404により規定され、例えば炭素の含有量は1.30〜1.50%、比重は7.3〜7.7及び溶融温度は1350〜1500℃である。この工具綱は鋳造に用いられるときには鋳鉄に比べて比重が高く設定され、鋳鋼と同様に鋳鉄に比べて導電性、熱伝導性及び硬度がそれぞれ高い。
【0012】
鋳造時における鋳鋼又は工具綱からなる溶湯の温度は好ましくは1600〜1850℃、より好ましくは1650〜1850℃に設定され、鋳鉄からなる溶湯の温度は好ましくは1450〜1600℃に設定されている。各溶湯の温度が上記範囲未満では、各溶湯の溶融が不十分で一部が固化したり粘性が高くなったりするおそれがある。一方、各溶湯の温度が上記範囲を超えても各溶湯の粘性をそれ以上低くすることは困難であり、不経済である。
【0013】
さらに、鋳造時における鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との比重差は好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1〜1.0ある。比重差が0.01未満では、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との比重差が小さいために、鋳造時に鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との分離が困難になる。一方、1.0を超えると、比重差が大きいために製造される複合金型11の中間層15において鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とが混在するのが困難になる。尚、以下においては、成形部13が鋳鋼により形成されるとともに非成形部14が鋳鉄により形成されている複合金型11の製造方法について説明する。
【0014】
図2に示すように、複合金型11を成形するための鋳型16は、四角箱状の型17内に砂粒及び粘土等の結合材が混合された鋳物砂18が充填されて砂型として構成され、上型16aとその下方に位置する下型16bとに分割されている。
【0015】
上型16aの底面には複合金型11の非成形部14を成形するための第1成形凹部19が凹設され、下型16bの上面には複合金型11の成形部13を成形するための第2成形凹部20が凹設されている。第2成形凹部20の底面は、複合金型11の成形面12に対応した形状に形成されている。そして、各成形凹部19,20が対向した状態で上型16a及び下型16bを型締めすることにより、鋳型16内に複合金型11を成形するための成形凹部21が形成されるように構成されている。
【0016】
鋳型16には、鋳鋼からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を成形凹部21内に供給するための流入通路としての断面L字状をなす湯道22が成形凹部21を挟んで180度対向する位置に一対形成されている。各湯道22の基端部は上型16aの上面に位置して流入口としての湯口23が形成されている。各湯道22はその先端部が成形凹部21に連通しているとともに図示しない堰が複数形成され、各堰は湯道22及び成形凹部21にそれぞれ連通している。
【0017】
上型16aの上面において、各湯口23に対応する箇所には四角箱状の掛け堰24がそれぞれ配設されている。各掛け堰24には底部に向かうに従い縮径するテーパ状の注入路25が上下方向に貫通形成され、湯口23、湯道22及び堰を介して注入路25及び成形凹部21が連通するように構成されている。
【0018】
上型16aには、成形凹部21に連通するガス抜き孔26が上下方向に複数貫通形成されている。そして、成形凹部21内に各溶湯を供給するときには、各ガス抜き孔26を介して成形凹部21内のガスが外方へ排気されるようになっている。
【0019】
さて、複合金型11を製造するときには、図3に示すように、鋳鋼からなる溶湯27及び鋳鉄からなる溶湯28を各掛け堰24の注入路25内に同時に注入する。各注入路25内に注入された各溶湯27,28は湯口23、湯道22及び堰を介して成形凹部21内にそれぞれ供給され、成形凹部21内のガスは各溶湯27,28の成形凹部21内への供給に伴って各ガス抜き孔26から外方へ排気される。
【0020】
ここで、鋳鋼はその比重が鋳鉄に比べて大きい。このため、成形凹部21内に鋳鉄と同時に供給された鋳鋼は鋳鉄と一旦混合されるが、鋳鉄との比重差によって経時的に分離して成形凹部21の下方へ沈み、鋳鉄は鋳鋼と分離して成形凹部21の上方へ浮く。
【0021】
そして、図4に示すように、各溶湯27,28の成形凹部21内への供給が完了した後、鋳型16を自然に冷却する。ここで、鋳型16の冷却に伴って下方に位置する鋳鋼がまず固化する。このとき、上方に位置する鋳鉄は鋳鋼の固化に対する押湯として作用して上方から鋳鋼を押圧し、鋳鉄に比べて収縮や歪みの程度が大きい鋳鋼の固化に伴う引け巣やピンホール等の発生を抑制することができる。このため、冷し金を用いることなく引け巣やピンホール等の発生を抑制することができる。
【0022】
続いて、鋳型16の冷却に伴って鋳鉄が固化する。このとき、鋳鉄の収縮に伴い成形される複合金型11に収縮や歪みが発生するのを抑制するために、鋳鉄からなる溶湯28により押湯を設定する。ここで、鋳鉄は鋳鋼に比べて鋳造されるときの収縮や歪みの程度が小さい。このため、鋳鋼のみにより成形される金型に比べて、成形される複合金型11に収縮や歪みが発生するのを抑制することができる。
【0023】
鋳鋼及び鋳鉄が固化するときには、鋳鋼と鋳鉄との境界部には鋳鋼及び鋳鉄が混在する中間層15が形成される。このため、鋳鋼及び鋳鉄を、中間層15を介して強固に結合することができる。さらに、中間層15には鋳鋼及び鋳鉄が混在することにより、鋳鋼及び鋳鉄が固化するときの収縮差に起因する傷等の欠陥が中間層15に発生したり、外方からの力によって製造された複合金型11がその中間層15から破損するのを抑制することができる。
【0024】
次いで、鋳鋼及び鋳鉄が完全に固化した後、上型16a及び下型16bを離型する。このとき、図5に示すように、成形された複合金型11において湯口及び湯道に注入された溶湯及びガス抜き孔内の溶湯は、余剰部分11aとして成形される。そして、図1に示すように、各余剰部分をアセチレンガスバーナ等で切除した後にカーボンアークブラストやグラインダ等を用いて表面を研磨し、複合金型11を製造する。このとき、鋳鉄は鋳鋼に比べて靭性が低く、鋳鉄からなる余剰部分を鋳鋼からなる余剰部分に比べて容易に切除することができる。
【0025】
続いて、製造された複合金型11の成形面12等に常法に従って機械的加工を施す。このとき、複合金型11に常法に従って高周波焼入れ等の熱処理を施してその硬度を向上させる。ここで、鋳鋼は鋳鉄に比べて硬度の向上の程度が高く、熱処理後の鋳鋼の硬度は鋳鉄の硬度に比べて高くなる。
【0026】
得られた複合金型11を例えば金属材料のプレス用金型や合成樹脂材料の射出成形用金型として用いるときには、成形部13が鋳鋼により形成されているために、鋳鉄のみにより成形されている金型に比べて成形部13の導電性や熱伝導性等が高い。このため、複合金型11は、溶接性及び放電加工やレーザー加工等の加工性を向上させることができるとともに、焼入れ等の熱処理の効果を高めることができる。
【0027】
さらに、鋳鋼は鋳鉄に比べて硬度が高いために、複合金型11は、鋳鉄のみにより成形されている金型に比べて耐久性を向上させることができる。ここで、鋳鋼及び鋳鉄は中間層15を介して強固に結合している。このため、複合金型11は、鋳鋼及び鋳鉄が別体にそれぞれ成形された後に嵌め込み等によって取付けらた金型に比べて、耐久性を向上させることができる。複合金型11を廃棄するときには、鋳鋼及び鋳鉄は鉄系金属材料であるために容易に再溶融させて再利用することができる。
【0028】
以上詳述した本実施形態によれば、次のような効果が発揮される。
・ 第1の実施形態の複合金型11は、成形部13が鋳鋼又は工具綱により形成されるとともに非成形部14が鋳鉄により形成され、これらの境界部には鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とが混在する中間層15が形成されている。このため、複合金型11は、鋳鉄のみにより成形されている金型や鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とが別体にそれぞれ成形された後に嵌め込み等によって取付けられた金型に比べて、耐久性を向上させることができる。
【0029】
・ 複合金型11は、鋳型16の成形凹部21内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯27及び鋳鉄からなる溶湯28を同時に鋳込んだ後、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との比重差によって鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とを分離させて製造されている。よって、複合金型11を容易に製造することができるとともに、鋳鋼又は工具綱が固化するときには鋳鉄が押湯として作用するために、鋳鋼又は工具綱のみによって金型を製造するときに比べて収縮及び歪みの発生を抑制することができる。
【0030】
・ 鋳鋼又は工具綱からなる溶湯27の温度は1600〜1850℃に設定され、鋳鉄からなる溶湯28の温度は1450〜1600℃に設定されるのが好ましい。この場合、各溶湯27,28の粘性を低下させることによって鋳型16に容易に鋳込むことができる。
【0031】
・ 複合金型11により金属材料のプレス用金型や合成樹脂材料の射出成形用金型等を構成したときには、成形部13は鋳鋼又は工具綱により形成されているために、金型の耐久性、溶接性及び加工性を向上させることができるとともに熱処理の効果を高めることができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、この第2の実施形態については、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0032】
図6に示すように、鋳型16は、型17内に鋳物砂18が充填されるとともに、複合金型と同じ形状に形成されている消失模型29が鋳物砂18内に埋没されて構成されている。消失模型29は発泡樹脂材料等の合成樹脂材料により形成され、各溶湯が接触したときには各溶湯の湯熱で焼失するように構成されている。複合金型は、このような消失模型29を用いたフルモールド法によって製造される。
【0033】
消失模型29の側部には断面L字状の湯道部30が一対突設され、各湯道部30の上端部は鋳型16の上面に位置している。各湯道部30と消失模型29の下部との間には、図示しない堰部が複数突設されている。そして、鋳型16に各溶湯27,28が鋳込まれたときには、各湯道部30を焼失させた溶湯27,28が、堰部を焼失させた後に消失模型29をその下部から焼失させてその部分に充填されるように構成されている。
【0034】
消失模型29の上面にはガス抜き部31が複数突設され、各ガス抜き部31の上端部は鋳型16の上面に位置している。さらに、消失模型29の上面には四角柱状の溜り部32が複数突設されている。そして、鋳型16に各溶湯27,28が鋳込まれたときには、焼失した消失模型29の燃えかすが鋳型16内の溜り部32に対応する箇所に溜るように構成されている。
【0035】
さて、複合金型11を成形するときには、鋳鋼又は工具綱からなる溶湯27及び鋳鉄からなる溶湯28を各掛け堰24の注入路25内に同時に注入する。図7及び図8に示すように、各注入路25内に注入された各溶湯27,28は、その湯熱によって湯道部及び堰部を焼失させながら鋳型16内に鋳込まれ、消失模型29全体を焼失させて充填される。このとき、消失模型29の焼失に伴って発生したガスはガス抜き部31の焼失に伴って外方へ排気され、焼失した消失模型29の燃えかすは、鋳型16内の溜り部32に対応する箇所に溜る。
【0036】
従って、第2の実施形態の複合金型11はフルモールド法により製造されるために、複合金型11を製造するときにその形状に対応して中子やケレン等を鋳型16内に配設する必要がない。このため、第1の実施形態に比べて複合金型11を容易に製造することができる。さらに、各溶湯27,28は消失模型29をその下部から焼失させて充填されるために、鋳鋼又は工具綱は鋳鉄と激しく混合することなく鋳型16内の下方へ沈むことができる。このため、各溶湯27,28の鋳込みに伴い鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とが激しく撹拌されるのを抑制することができ、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とを容易に分離することができる。
【0037】
尚、前記実施形態を次のように変更して構成することもできる。
・ 各実施形態の複合金型11において、成形面12を複合金型11の底面だけでなく側面下部等にも設けてもよい。
【0038】
・ 第1の実施形態の鋳型16において、各湯道22を成形凹部21に対して斜め上方に延びるように形成してもよい。また、第2の実施形態の鋳型16において、各湯道部30を、消失模型29の側面から斜め上方に延びるように突設してもよい。このように構成した場合は、各溶湯27,28を鋳型16に静かに鋳込むことができるために、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とをより容易に分離することができる。
【0039】
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想について以下に記載する。
(1)前記鋳鋼又は工具綱からなる溶湯の温度は1600〜1850℃に設定され、鋳鉄からなる溶湯の温度は1450〜1600℃に設定されている請求項に記載の複合金型の製造方法。この構成によれば、鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯をそれぞれ容易に鋳込むことができる。
【0040】
(2)前記鋳型内に複合金型を成形するための消失模型を設け、鋳型内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を同時に鋳込んだときには消失模型を湯熱によって焼消させ、その部分に鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とが充填されて成形される請求項又は上記(1)に記載の複合金型の製造方法。この構成によれば、複合金型をより容易に製造することができる。
【0042】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成されているため、次のような効果を奏する。
請求項1に記載の発明の複合金型の製造方法によれば、複合金型を成形するための鋳型に形成された成形凹部内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を同時に前記成形凹部を挟んで水平方向の対向する位置から鋳込んだ後、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との比重差によって鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とを分離させるという簡単な操作で、複合金型を容易に製造することができるとともに、収縮及び歪みの発生を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の複合金型を示す断面図。
【図2】 鋳型を示す断面図。
【図3】 成形凹部内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を供給している状態を示す断面図。
【図4】 成形凹部内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を供給した状態を示す断面図。
【図5】 上型及び下型が離型された状態を示す断面図。
【図6】 第2の実施形態の鋳型を示す断面図。
【図7】 成形凹部内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を供給している状態を示す断面図。
【図8】 成形凹部内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を供給した状態を示す断面図。
【符号の説明】
11…複合金型、12…成形面、13…成形部、14…非成形部、15…中間層、16…鋳型、27…鋳鋼又は工具綱からなる溶湯、28…鋳鉄からなる溶湯。

Claims (1)

  1. 複合金型を成形するための鋳型に形成された成形凹部内に鋳鋼又は工具綱からなる溶湯及び鋳鉄からなる溶湯を同時に前記成形凹部を挟んで水平方向の対向する位置から鋳込んだ後、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との比重差によって鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とを分離させ、鋳鋼又は工具綱により成形部を形成するとともに鋳鉄により非成形部を形成し、鋳鋼又は工具綱と鋳鉄との境界部には鋳鋼又は工具綱と鋳鉄とが混在する中間層を形成することを特徴とする複合金型の製造方法
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