JP2008093728A - ブロー成形用金型 - Google Patents

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和也 齋藤
Yasu Yokoyama
鎮 横山
Hiroyuki Shinoda
裕幸 信田
Toshihiro Osa
利博 筬
Takashi Kondo
剛史 近藤
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Abstract

【課題】ブロー成形に好適な材料で構成した金型を提供することを課題とする。
【解決手段】成形型14は、製品形状部13を有する中央型16と、この中央型16を囲う周辺型17とに分割して構成され、中央型16の材質が鋳鋼とされ、周辺型17の材質が鋳鉄とされていることを特徴とする。
【効果】製品形状部を有する中央型の材質を鋳鋼にした。鋳鉄の炭素成分が3〜5%であるのに対して、鋳鋼の炭素成分は0.1〜0.4%である。しかも、鋳鋼はフェライトやパーライトの組織を有するため、炭素は非球形になり、金型表面から脱落する心配はない。加えて、鋳鉄はショットを重ねると表面が荒れるが、鋳鋼は鋼の特性を有し、組織が緻密であるため、ショットを重ねても表面が荒れる心配はない。以上により、中央型にアルミニウムが堆積することは無くなり、製品に疵を付ける虞が無くなった。
【選択図】図1

Description

本発明は、アルミニウム合金製のブランク材をブロー成形する金型に関する。
ブランク材を塑性変形させる金型は、広く知られている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−194478公報(請求項1)
特許文献1の請求項1には、サイジングプレス金型の材質が、ダクタイル鋳鉄であること、組織中に黒鉛が面積率で15%以上晶出しており、且つそのうち粒径が100ミクロン以上の黒鉛が50%以上を占めている、との記載がある。
ダクタイル鋳鉄に代表される鋳鉄は、鋳造法により自由な形状が得られることと、内蔵する黒鉛が外力、特に衝撃力を吸収する作用を発揮すること、表面に現れる黒鉛が潤滑剤の作用を発揮すること、などから、サイジングプレス金型以外の各種金型の材料として好んで採用される。
そこで、本発明者らは、ダクタイル鋳鉄製の金型を用いて、次図に示す要領でアルミニウム合金のブロー成形を試みた。
図3は従来のダクタイル鋳鉄製の金型の断面図であり、ブロー成形用金型100は、流体吹き込み口101が備えられている吹き込み型102と製品形状部103が備えられている成形型104との間に、アルミニウム合金製のブランク材105を挟み、流体吹き込み口101から吹き込んだ高圧流体でブランク材105を変形させて製品形状部103に押圧し、製品形状部103に倣った形状の成形体を得る金型である。
なお、ブランク材105は、5%のMgを含むMg系アルミニウム合金であり、変形を容易にするために、440〜500℃に加熱した。高圧流体の圧力は3MPaに設定した。
また、金型はJIS FCD800(C:約5%)に相当するダクタイル鋳鉄製とし、表面の粗さ(Rmax)は約100μmとした。
以上の条件で多数回ブロー成形を実施したところ、ショット数の増加と共に製品に深い疵が発生した。この疵は許容できないので、対策を講じる必要がある。
そこで、本発明者らは、成形型104の製品形状部103部分を切断して断面を検証した。
図4は不具合のある成形型の拡大断面図であり、Fe系の基地組織111に、球状の黒鉛112が点在し、想像線113で示す表面に凸部114、115と凹部116、117が認められ、さらに凸部114,115には堆積物118、119が強固に付着し、凹部114、115には堆積した堆積物121、122が存在していた。
凹部116、117での堆積物121、122は、主にFeなどの酸化鉄であり、基地組織111の酸化物であった。
一方、凸部114,115に付着している堆積物118、119は、AlとMgとを主成分とする凝集物であった。
そして、製品に残っている疵跡から、堆積物118,119が疵を発生させていることが判明した。
そこで、本発明者らは、堆積物118,119の発生メカニズムを次のように推論した。
黒鉛112のうち、表面113に露出しているものが、ブロー成形のショットを重ねるうちに、表面113から脱落して、凹部116、117が出現する。
凹部116、117の縁が相対的に凸部114、115になり、凸部114、115にMg系アルミニウム合金が強く圧着される。
ブロー成形を円滑にするために、Mg系アルミニウム合金は500℃近くまで加熱される。この加熱により、Mg系アルミニウム合金は軟らかくなり、粘着性が増す。この結果、ブランク材の一部が脱落して凸部114、115に移り、堆積物118、119の形態で成長する。これらの堆積物118、119は有害物であるから、発生させないようにすることが望まれる。
すなわち、Mg系アルミニウム合金製のブランク材を高温に加熱することを前提としたブロー成形法においては、ダクタイル鋳鉄に代わる金型材料が求められる。
本発明は、ブロー成形に好適な材料で構成した金型を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明は、流体吹き込み口が備えられている吹き込み型と製品形状部が備えられている成形型との間に、アルミニウム合金製のブランク材を挟み、前記流体吹き込み口から吹き込んだ高圧流体で前記ブランク材を変形させて前記製品形状部に押圧し、前記製品形状部に倣った形状の成形体を得るブロー成形法に用いる金型において、
前記成形型は、前記製品形状部を有する中央型と、この中央型を囲う周辺型とに分割して構成され、前記中央型の材質が鋳鋼とされ、前記周辺型の材質が鋳鉄とされていることを特徴とする。
請求項1に係る発明では、製品形状部を有する中央型の材質を鋳鋼にした。鋳鉄の炭素成分が3〜5%であるのに対して、鋳鋼の炭素成分は0.1〜0.4%である。しかも、鋳鋼はフェライトやパーライトの組織を有するため、炭素は非球形になり、金型表面から脱落する心配はない。
加えて、鋳鉄はショットを重ねると表面が荒れるが、鋳鋼は鋼の特性を有し、組織が緻密であるため、ショットを重ねても表面が荒れる心配はない。
以上により、中央型にアルミニウムが堆積することは無くなり、製品に疵を付ける虞が無くなった。
したがって、本発明によれば、アルミニウム製のブランク材を高温に加熱するブロー成形に好適な金型を提供することができる。
また、中央型は鋳鋼とするが、ブランク材の成形に直接影響しない周辺型や吹き込み型は、ダクタイル鋳鉄などの鋳鉄で構成する。
鋳鉄は、鋳鋼に比べて材料費が安価であり、加工が容易であるから、鋳鉄を採用することで、金型費用の高騰化を緩和することができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
図1は本発明に係るブロー成形用金型の断面図であり、ブロー成形用金型10は、流体吹き込み口11が備えられている吹き込み型12と製品形状部13が備えられている成形型14との間に、アルミニウム合金製のブランク材15を挟み、流体吹き込み口11から吹き込んだ高圧流体でブランク材15を変形させて製品形状部13に押圧し、製品形状部13に倣った形状の成形体を得る金型である。
そして、本発明では、成形型14は、製品形状部13を有する中央型16と、この中央型16を囲う周辺型17とに分割して構成され、中央型16の材質が鋳鋼とされ、周辺型17の材質が鋳鉄とされていることを特徴とする。18は周辺型17に一体又は別体に構成したビード部であり、このビード部18でブランク材15の周辺を強く抑える。
中央型16を構成する鋳鋼は、JIS G 5101て規定される炭素鋼鋳鋼品(SC360、SC410又はSC450)が好適である。SC360には0.20%以下の炭素が含有され、SC410には0.30%以下、SC450には0.35%以下、ST480には0.40%以下の炭素が含有される。
また、高価になるが、中央型16を構成する鋳鋼は、低合金鋼鋳鋼やステンレス鋳鋼であってもよい。
一方、周辺型17の材質は、JIS G 5502に規定される球状黒鉛鋳鉄(FCD)が好適であるが、ねずみ鋳鉄などの他の鋳鉄であってもよい。鋳鉄には3%〜5%の炭素が含まれる。
以上の構成からなるブロー成形用金型の作用を次に説明する。
図2はブロー成形用金型の作用説明図であり、ブランク材15は、5%のMgを含むMg系アルミニウム合金である。変形を容易にするために、ブランク材15は440〜500℃に加熱し、高圧流体の圧力は3MPaに設定する。
先ず、下型に相当する吹き込み型12にブランク材15を載せ、上型に相当する成形型14を下げる。ブランク材15は成形型14と吹き込み型12とで挟持される。
次に、吹き込み口11からブランク材15の下面に高圧の流体を供給する。すると、ブランク材15は図上方へ膨れる。ブランク材15は高温に加熱されているため、変形は円滑に行われる。
ブランク材15は、中央型16の製品形状部13に倣った形状となる。この間、ブランク材15の周縁はビード部18で抑えられている。得られた成形体19は、製品形状部13に当たった部分が製品となるため、その他の部分、すなわち周辺型17やビード部18に接する部分は後工程(トリミング工程)で切除されるため、疵が付いても差し支えない。
得られた成形体19の製品部分には、有害な疵が認められなかった。300ショットの成形を連続して実施したが、やはり得られた成形体19の製品部分には、有害な疵が認められなかった。
その理由は次のように考えることができる。
鋳鉄の炭素成分が3〜5%であるのに対して、鋳鋼の炭素成分は0.1〜0.4%であるから、炭素成分が表面に出現する割合は1/10以下となる。しかも、鋳鋼はフェライトやパーライトの組織を有するため、炭素は非球形になり、金型表面から脱落する心配はない。
加えて、鋳鉄はショットを重ねると表面が荒れるが、鋳鋼は鋼の特性を有し、組織が緻密であるため、ショットを重ねても表面が荒れる心配はない。
以上により、中央型にアルミニウムが堆積することは無くなり、製品に疵を付ける虞が無くなった。
したがって、本発明によれば、アルミニウム製のブランク材を高温に加熱するブロー成形に好適な金型を提供することができる。
また、中央型は鋳鋼とするが、ブランク材の成形に直接影響しない周辺型や吹き込み型は、ダクタイル鋳鉄などの鋳鉄で構成する。鋳鉄は、鋳鋼に比べて材料費が安価であり、加工が容易であるから、鋳鉄を採用することで、金型費用の高騰化を緩和することができる。
尚、中央型は、製品形状部13を有する主要部だけを鋳鋼で構成し、残部(バックアップ部)を普通炭素鋼や鋳鉄で構成し、要部とバックアップ部を溶接で一体化したものであってもよい。
本発明は、アルミニウム合金製のブランク材をブロー成形する金型に好適である。
本発明に係るブロー成形用金型の断面図である。 ブロー成形用金型の作用説明図である。 従来のダクタイル鋳鉄製の金型の断面図である。 不具合のある成形型の拡大断面図である。
符号の説明
10…ブロー成形型、11…流体吹き込み口、12…吹き込み型、13…製品形状部、14…成形型、15…ブランク材、16…中央型、17…周辺型、18…ビード部、19…成形体、112…黒鉛。

Claims (1)

  1. 流体吹き込み口が備えられている吹き込み型と製品形状部が備えられている成形型との間に、アルミニウム合金製のブランク材を挟み、前記流体吹き込み口から吹き込んだ高圧流体で前記ブランク材を変形させて前記製品形状部に押圧し、前記製品形状部に倣った形状の成形体を得るブロー成形法に用いる金型において、
    前記成形型は、前記製品形状部を有する中央型と、この中央型を囲う周辺型とに分割して構成され、前記中央型の材質が鋳鋼とされ、前記周辺型の材質が鋳鉄とされていることを特徴とするブロー成形用金型。
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