JP2511507Y2

JP2511507Y2 - サイドガイド装置

Info

Publication number: JP2511507Y2
Application number: JP1990060268U
Authority: JP
Inventors: 茂樹成島; 慶則片山; 幹雄曽家; 久雄竹中
Original assignee: 石川島播磨重工業株式会社; 川崎製鉄株式会社
Priority date: 1990-06-07
Filing date: 1990-06-07
Publication date: 1996-09-25
Anticipated expiration: 2005-06-07
Also published as: JPH0422105U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］この考案は、熱間圧延ラインのミル前やダウンコイラ
前などに設置されて帯板を案内するサイドガイド装置の
改良に関し、帯板の側面と接するガイドプレートを容易
かつ短時間で交換できるようにしたものである。

［従来の技術］熱間圧延ラインのミル前やダウンコイラ前などには、
帯板（ストリップ）を案内するためサイドガイド装置を
設置するのが一般である。

例えば、熱間圧延ラインのダウンコイラ前に設置され
るサイドガイド装置は、仕上圧延機の出側に設けられた
ホットランテーブルの両側に設置されており、このサイ
ドガイドでパスライン中心など所定位置に案内されたス
トリップがピンチロールを経てダウンコイラに送られ、
ラッパロールで押えられてこれらの中心部の水平状態の
マンドレルに巻き取られるようになっている。

このようなサイドガイド装置１は、その概略構造を第
３図に示すように、パスラインＬの両側にガイドビーム
2,2が一対配置されてそれぞれが２つの流体圧シリン
ダ、例えば油圧シリンダ3,3によって開閉駆動されるよ
うになっており、さらに、ガイドビーム２及び油圧シリ
ンダ3,3全体がモータ，減速機，スクリュー軸などで構
成された移動機構４で開度を設定できるようになってい
る。

そして、ガイドビーム2,2の対向面には、帯板の側面
と直接接触してガイドする複数枚のガイドプレート５が
取付けられている。

これらガイドプレート５のガイドビーム2,2への取付
けは、例えば第４図（ａ）に示すように、皿ネジ６で固
定したり、第４図（ｂ）に示すように、ガイドビーム2,
2にあり溝７を形成し、ガイドプレート５をこのあり溝
７に入れ、コッタ８で固定するようにしている。

したがって、帯板をガイドすることによってガイドプ
レート５が摩耗した場合には、皿ネジ６やコッタ８を外
し、新しいガイドプレート５と交換することが行われて
いる。

［考案が解決しようとする課題］ところが、このようなサイドガイド装置１では、いず
れの取付方法の場合にも複数枚のガイドプレート５を交
換するのに相当な時間が掛かり、仕上ミルなどのロール
交換時間の間に交換することが出来ず、圧延ラインの停
止時間が長くなってしまうという問題がある。

また、ガイドプレート５の交換が短時間にできないた
め、ガイドプレート５自体を、摩耗が少ない高級な材料
で製作しなければならず、高価になるという問題もあ
る。

さらに、ガイドプレート５を簡単に交換できないた
め、１つのガイドプレート５を長時間使用することにな
り、帯板の側面の品質が次第に低下し、一定に保てなく
なってしまうという問題もある。

この考案は、かかる従来技術の問題点に鑑みてなされ
たもので、ガイドプレートを簡単かつ短時間に交換する
ことができるサイドガイド装置を提供しようとするもの
である。

［課題を解決するための手段］上記従来技術が有する課題を解決するため、この考案
のサイドガイド装置は、帯板の搬送方向両側にガイドビ
ームを設け、これらガイドビームの対向面に帯板をガイ
ドするガイドプレートを係脱可能に装着するとともに、
これらガイドプレートを前記ガイドビームに固定する固
定機構を設ける一方、この固定機構を先端部で前記ガイ
ドプレートを押える先端アーム部およびこの先端アーム
部と一体の基端アーム部を備えて中間部が回動可能な固
定アームと、この固定アームの前記基端アーム部に連結
され固定力を付与するアクチュエータとで構成したこと
を特徴とするものである。

［作用］このサイドガイド装置によれば、ガイドビームに取付
けるガイドプレートを、上縁に沿って係止部が形成さ
れ、下縁に沿って押え部が形成されるなどの係脱機構を
設けた構造とするとともに、流体圧シリンダや電動スク
リューなどのアクチュエータと先端アーム部および基端
アーム部でなる固定アームとで構成した固定機構で押え
部などを押えて固定するようにしており、簡単かつ短時
間にガイドプレートの着脱ができ、仕上ミルのロール交
換時間を利用してサイドガイドのガイドプレートの交換
も可能としている。

［実施例］以下、この考案の一実施例を図面に基づき詳細に説明
する。

第１図及び第２図はこの考案のサイドガイド装置の一
実施例にかかり、第１図は一部分の概略斜視図、第２図
は左側部分の詳細横断面図である。

このサイドガイド装置10は、パスラインＬの両側の帯
板Ｓの搬送方向に１対のガイドビーム11が配置され、図
示しない油圧シリンダなどの進退駆動機構によってパス
ラインＬと平行状態で接近離反させたり、パスラインＬ
に対して傾けた状態で接近離反させることができるよう
にしてある。

また、これらガイドビーム11及び進退駆動機構全体
は、モータ、減速機、スクリュー（図示せず）等で構成
された開閉機構により、板幅により開度を設定できるよ
うになっている。

この１対のガイドビーム11は、第２図に示すように、
ほぼ箱状に形成されており、パスラインＬ側の対向面の
上端縁部に突出した上部係止部12が形成されるととも
に、下端隅部のパスラインＬ方向の複数箇所に切欠部13
が形成されている。

このようなガイドビーム11の対向面には、帯板Ｓをガ
イドするガイドプレート14が係脱可能に取付けられる。
このガイドプレート14は、例えばパスライン方向に一体
に作られており、その断面形状がほぼＣの字状とされ、
上端縁部に沿ってガイドビーム11の上部係止部12に係止
される鍵状の係止部15が形成されるとともに、ガイドビ
ーム11下部の切欠部13に対応する間隔でガイドプレート
14の下端縁部に斜め上方に突き出すように押え部16が形
成されている。

したがって、このガイドプレート14をクレーンなどで
吊り上げて係止部15をガイドビーム11の上部係止部12に
引っ掛けるようにしてガイドビーム11の対向面をガイド
プレート14で覆うようにし、しかもガイドプレート14の
押え部16がガイドビーム11の切欠部13内に位置するよう
にすることができる。

このようなガイドプレート14をガイドビーム11に固定
するため、ガイドビーム11に固定機構17が設けられてい
る。

この固定機構17は、例えば第２図（ａ）に示すよう
に、油圧シリンダ18がガイドビーム11に固定され、ロッ
ド先端部にガイドビーム11上に回動可能に支持された固
定アーム19が連結されて構成されている。

この固定アーム19は、第２図（ａ）に示すように、先
端部でガイドプレート14の押え部16を押える先端アーム
部と、この先端アーム部と一体で基端部にアクチュエー
タである油圧シリンダ18が連結される基端アーム部とで
構成されて中間部がガイドビーム11上に回転可能に支持
されている。

したがって、油圧シリンダ18のロッドを伸長すること
で固定アーム19を回動させ、その先端部でガイドプレー
ト14の押え部16を押付けるようにしてガイドプレート14
を固定することができるとともに、油圧シリンダ18のロ
ッドを縮めることで固定アーム19を戻すようにし、押え
部16の押し付けを開放することができる。

また、この固定機構17としては、第２図（ｂ）に示す
ように、油圧シリンダ18に代えてアクチュエータとして
電動ジャッキ20を用い、電動ジャッキ20によって固定ア
ーム19を回動し、ガイドプレート14を固定したり、開放
するようにしても良い。

さらに、このようなガイドプレート14の帯板Ｓと接す
る対向面には、摩耗時の交換を容易とするため、複数枚
で構成されたウエアプレート21が取付けられており、ガ
イドプレート14へは、皿ネジやあり溝及びコッタの組合
わせで固定される。

このように構成されたサイドガイド装置10では、ウエ
アプレート21が摩耗した場合には、ガイドプレート14を
固定している固定機構17の油圧シリンダ18や電動ジャッ
キ20によって固定アーム19を戻すようにしてガイドプレ
ート14の固定状態を開放する。

この後、ガイドプレート14をクレーンなどで吊り上
げ、圧延ラインの外側に移動し、新たなウエアプレート
21が取付けてあるガイドプレート14をクレーンなどで運
び、係止部15をガイドビーム11の上部係止部12に引っ掛
けるようにするとともに、切欠部13内にガイドプレート
14の押え部16が突き出すようにする。

この後、固定機構17の油圧シリンダ18や電動ジャッキ
20で固定アーム19を回動して先端部でガイドプレート14
の押え部16を押し付けて固定状態として交換作業が完了
する。

なお、摩耗したウエアプレート21は圧延ラインの外で
圧延操業と関係なく皿ネジやコッタを取り外し、新しい
ものや修正したものと交換したり、取り外したものを補
修後取付けるようにする。

このようにガイドプレート14をガイドビーム11に対し
て係脱可能とし、固定機構17の油圧シリンダ18や電動ジ
ャッキ20などのアクチュエータなどの操作で固定した
り、開放するようにしたので、仕上ミルでのロール交換
時間などの短時間の間にも交換することができる。

したがって、ガイドプレート14を容易かつ短時間に交
換することができるので、ガイドプレート14の交換頻度
を増大することができ、帯板Ｓの側端面の品質精度を向
上することができるとともに、ウエアプレート21自体の
材質を低下することができ、直接ガイドプレート14で帯
板Ｓをガイドする場合には、ガイドプレート14自体の材
質を低下することもできる。

なお、上記実施例では、固定機構を油圧シリンダや電
動ジャッキと固定アームとで構成したが、これらに限ら
ず、他のアクチュエータを用いるようにしても良い。

また、ガイドプレートで直接帯板をガイドするように
しても良い。

さらに、この考案の要旨を変更しない範囲で各構成要
素に変更を加えるようにしても良い。

［考案の効果］以上、一実施例とともに具体的に説明したように、こ
の考案のサイドガイド装置によれば、ガイドビームに取
付けるガイドプレートに、係脱機構を設けるとともに、
電動スクリューなどのアクチュエータと先端アーム部お
よび基端アーム部でなる固定アームとで構成した固定機
構で押えて固定するようにしたので、簡単かつ短時間に
ガイドプレートの着脱ができ、仕上ミルのロール交換時
間を利用してサイドガイドのガイドプレートの交換も可
能である。

また、ガイドプレートの交換頻度を増大でき、製品の
品質向上が図れるとともに、ガイドプレートを適正な時
期に交換でき、材質のグレードを低下することも可能と
なった。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図はこの考案のサイドガイド装置の一実
施例にかかり、第１図は一部分の概略斜視図、第２図は
左側部分の詳細横断面図である。第３図は従来のサイドガイド装置の概略斜視図、第４図
はガイドプレートの横断面図である。 10:サイドガイド装置、11:ガイドビーム、12:上部係止
部、13:切欠部、14:ガイドプレート、15:係止部、16:押
え部、17:固定機構、18:油圧シリンダ、19:固定アー
ム、20:電動ジャッキ、21:ウエアプレート、L:パスライ
ン、S:帯板。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者片山慶則神奈川県横浜市磯子区新中原町１番地石川島播磨重工業株式会社横浜第二工場内 (72)考案者曽家幹雄千葉県千葉市川崎町１番地川崎製鉄株式会社千葉製鉄所内 (72)考案者竹中久雄千葉県千葉市川崎町１番地川崎製鉄株式会社千葉製鉄所内 (56)参考文献実開昭62−3201（ＪＰ，Ｕ)

Claims

(57)【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】帯板の搬送方向両側にガイドビームを設
け、これらガイドビームの対向面に帯板をガイドするガ
イドプレートを係脱可能に装着するとともに、これらガ
イドプレートを前記ガイドビームに固定する固定機構を
設ける一方、この固定機構を先端部で前記ガイドプレー
トを押える先端アーム部およびこの先端アーム部と一体
の基端アーム部を備えて中間部が回動可能な固定アーム
と、この固定アームの前記基端アーム部に連結され固定
力を付与するアクチュエータとで構成したことを特徴と
するサイドガイド装置。