JP2510868B2 - 堰板の表面形成用織物 - Google Patents

堰板の表面形成用織物

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JP2510868B2 JP62305750A JP30575087A JP2510868B2 JP 2510868 B2 JP2510868 B2 JP 2510868B2 JP 62305750 A JP62305750 A JP 62305750A JP 30575087 A JP30575087 A JP 30575087A JP 2510868 B2 JP2510868 B2 JP 2510868B2
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【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、コンクリート成形用型枠の一部を成す堰板
の表面形成材料として用いられる織物に関する。
(従来技術) 従来、複数の貫通孔が設けられたプレートの表面に、
水の通過は許すがコンクリートの通過は阻止する織物を
張り付けて成る堰板が用いられている。この堰板によれ
ば、該堰板を用いて成形されるコンクリート成形物の表
層部の余剰水は、堰板の表面を形成する前記織物と、前
記プレートの貫通孔とを介して多量にまた迅速に除去さ
れることから、前記表層部が早期に硬化し、このために
早期の脱型が可能である。また、この堰板によれば、前
記余剰水によって前記コンクリート中を運ばれ、前記織
物に達したセメント粒子および骨材の微粒子のうち、前
記織物のメッシュより大きいものは該織物の通過を妨げ
られ、前記織物と前記コンクリートとの間に滞留する。
これらの多数の粒子は、後に硬化して前記表層部を極め
て緻密でしかも高い硬度のものにする。
ところで、前記織物の表面を形成する織物組織のよこ
糸およびたて糸が、複数のフィラメントを束ねて成るマ
ルチフィラメント糸でそれぞれ構成されている。コンク
リートは前記よこ糸およびたて糸、より詳細には各糸の
構成単位である個々のフィラメントに付着する。また、
前記マルチフィラメント糸にあっては、堰板の使用を重
ねることにより一部のフィラメントが切断して毛羽が生
じ、コンクリートはこれらの毛羽にも付着する。前記個
々のフィラメントおよび毛羽はコンクリートに関する大
きい付着面積を与える。このため、前記従来の織物を堰
板の表面形成材として用いるときは、脱型に際し、前記
堰板に対して大きい引き剥し力を付与することを必要と
し、また、この大きい引き剥し力の付与のために前記コ
ンクリート成形物の表層部が前記織物に付着したまま剥
離することがあった。
脱型後の堰板はその織物に付着したコンクリートや前
記微粒子を除去すべく、ブラシ、高圧水、ケレン棒等を
用いての洗浄に付された後に再使用に供されるが、前記
洗浄によってさらに多くのフィラメントが切断される。
このため、コンクリートの付着面積がさらに増大し、脱
型の際、使用回数の多い堰板ほど大きい引き剥し力を必
要とした。
(発明の目的) 本発明の目的は、コンクリート成形用堰板の表面を形
成するために用いられる織物であって、前記従来の織物
に比べてコンクリートに対する付着面積が小さく、ま
た、優れた余剰水排出機能を発揮する織物を提供するこ
とにある。
(発明の構成) 本発明は、織物が、よこ糸およびたて糸の少なくとも
一方がモノフィラメント糸から成り、また、水の通過は
許すがコンクリートの通過は阻止する表組織と、裏組織
とを有する二重織からなることを特徴とする。
(発明の作用および効果) 本発明によれば、水の通過を許しまたコンクリートの
通過を阻止する表組織と、裏組織とを有する二重織の織
物がプレートに取り付けられ前記表組織が堰板の表面を
構成するとき、前記裏組織が前記プレートと前記表組織
との間に空間を規定するスペーサとして機能することか
ら、前記堰板を使用して形成されるコンクリート成形体
の表層部から滲み出て前記表組織を通過する余剰水は、
前記裏組織が規定する空間を流路として迅速に排出さ
れ、また、前記表組織とコンクリートとの間にセメント
粒子および骨材の微粒子が滞留される。
また、本発明に係る織物は、その表組織のよこ糸およ
びたて糸の少なくとも一方が単一のフィラメントで構成
されたモノフィラメント糸から成り、また、モノフィラ
メント糸は毛羽を有しないことから、両糸を複数のフィ
ラメントで構成されたマルチフィラメント糸とする前記
従来の織物に比べ、コンクリートに対する付着面積が小
さい。このことから、本発明の織物を用いた堰板は、従
来の織物を表面形成材とする堰板に比べて、小さい力で
コンクリートから引き剥すことができ、また、脱型時に
おける前記コンクリート成形体の表層部の剥離を防止す
ることができる。
さらに、前記モノフィラメント糸には、これに引張力
が加えられるとき、マルチフィラメント糸にみられる一
部のフィラメントの切断現象がないことから、前記従来
の織物を使用する堰板の再使用時に生じていた切断フィ
ラメントのコンクリート中への食い込みを少なくあるい
は皆無とすることができる。これにより、再使用に供さ
れた堰板の引き剥しに要する力を小さくることができ
る。
さらに、前記堰板の離型時における織物の構成糸に働
く引張力もまた小さいことから、該糸の損傷を少なくす
ることができる。したがって、従来の織物を用いる堰板
に比べて、寿命の長い堰板を得ることができる。したが
って、また、堰板の転用回数を増大させることができ
る。さらに、より大型すなわちより大面積でしかも比較
的小さい離型力をもって脱型可能の堰板の製造を可能に
する。大型の堰板の使用により、複数の堰板の組み立て
および脱型に要する時間および労力を節減することがで
きる。
さらに、従来に比べてコンクリートの付着面積が小さ
いことから、堰板の表面すなわち織物の表組織に付着す
るコンクリートの量が少なく、堰板の転用のためにその
表面に付着したコンクリートの取り除き作業を容易にま
た短時間で行なうことができる。
(実施例) 本発明が特徴とするところは、図示の実施例について
の以下の説明により、さらに明らかとなろう。
第1図ないし第4図を参照すると、コンクリート成形
用型枠の一部をなす堰板10が示されている。堰板10は、
全体に矩形の平面形状を有するプレート12と、本発明に
係る織物14とを含む。織物14は、プレート12の表面12a
を覆うように該プレートに取り付けられ、堰板10の表面
すなわちコンクリートとの当接面を形成する。
織物14のプレート12への取り付けは、織物14の周縁部
14aをプレートの裏面12bに折り返し、織物の周縁部14a
からプレートの裏面12bへ、プレート12の周縁に沿っ
て、多数のステープルまたはタッカー16を打ち込むこと
により、あるいは、また、周縁部14aをプレートの裏面1
2bに接着することにより行なうことができる。この取り
付け作業は堰板10が使用される例えば建築現場で行なう
ことができる。
プレート12にはその表面12aおよびその裏面12bに開口
する複数の孔18が設けられている。プレートの表面12a
は平滑であることが望ましい。図示のプレート12は合板
とその一方の面に塗布されたアクリル樹脂層とから成
り、該アクリル樹脂層がプレート12に平滑面12aを与え
る。プレート12は、図示の例の外、例えば金属板、プラ
スチック板等で形成することができる。プレート12は、
また、その横方向および縦方向にそれぞれ伸びる複数の
桟木20で補強されている。各桟木20には、織物14および
プレート12を順次に貫通する複数の釘22(第1図)が打
ち込まれており、各桟木20は釘22を介して、また、織物
の周縁部14aに接してプレート12に固定されている。
織物14の一例を第5図、第6図および第7図に示す。
図示の織物14は、互いに交錯する合成繊維製の複数のよ
こ糸24aおよび複数のたて糸24bからなる表組織24と、該
表組織のたて糸24bに合成繊維製の他の複数のよこ糸26a
を交錯させて成る裏組織26とで構成されたよこ二重織の
織物である。表組織24のよこ糸24aおよび24bのそれぞれ
はモノフィラメント糸から成り、表組織24は堰板10の表
面を形成し、水の通過は許すがコンクリートの通過は阻
止する。裏組織26の各よこ糸26aはマルチフィラメント
から成り、裏組織26はスペーサとしてプレートの表面12
aと表組織24との間に空間30を保持する。前記した例に
代えて、表組織のよこ糸24aおよび24bのいずれか一方を
モノフィラメント糸で構成しかつ他の一方をマルチフィ
ラメント糸で構成することが可能である。また、裏組織
のよこ糸26aをモノフィラメント糸で構成することもで
きる。
図示の織物14に関してより詳細に説明すると、第6図
から明らかなように、表組織24の織物組織は五枚朱子織
りであり、裏組織のよこ糸26aは、表組織24のたて糸24b
に関して四本おきに一本のたて糸24bと組織点を構成し
ている。また、よこ糸26aは表組織24のよこ糸24aと一対
一に対応し、表組織のよこ糸24aの真下に位置する。こ
の間の事情については、糸24a,24bおよび26aの上下方向
の各列a〜fにおける重なり合いを示す第7図から明ら
かであろう。
堰板10は、その使用時、織り14が打設コンクリートと
の接触面を規定するように配置される。前記コンクリー
トから滲み出る余剰水は織物14の表組織24、空間30およ
びプレート12の孔18を順次に経て排出される。織物の裏
組織26は、前記したようにスペーサとして機能するとと
もに、前記余剰水の一部を表組織24からプレート12の孔
18に導く作用をなす。各空間30は表組織24を通過した余
剰水の流路を規定する。コンクリートすなわちセメント
粒子と、骨材と、水との混合物の通過を阻止する表組織
24は、そのよこ糸24aおよびたて糸24bが規定する空間よ
り大きい粒径を有するセメント粒子および骨材の微粒子
の通過を阻止するフィルタ作用をなす。これにより、多
数の前記微粒子が堰板10とこれに接するコンクリートと
の間に層状に留められる。これらの微粒子は硬化してコ
ンクリート成形物の内奥部よりも緻密で高硬度の表層部
を形成する。
表組織のよこ糸24aおよびたて糸24bの少なくとも一方
をモノフィラメント糸で構成することにより、よこ糸24
aおよびたて糸24bの双方をマルチフィラメント糸で構成
する場合に比べて、より小さい力で堰板10をコンクリー
トから引き剥すことができる。これは、同じ太さの糸を
モノフィラメントとマルチフィラメントとでそれぞれ形
成したとき、表面積はモノフィラメント糸の方がマルチ
フィラメント糸より小さく、また、モノフィラメント糸
は、マルチフィラメント糸にみられる一部のフィラメン
トの切断に伴なう毛羽立ちがなく、このことから、モノ
フィラメント糸を含む織物がマルチフィラメント糸のみ
から成る織物に比べてコンクリートの付着面積が小さい
ことによる。
脱型後の堰板は、その表面に例えばウオータジェット
を吹き付けて織物14に付着したコンクリートや前記セメ
ント粒子、微粒子を除去した後、再使用に供される。表
組織24の構成糸の一部または全部をモノフィラメント糸
とすることにより、前記構成糸に引張力が及ぼされると
きのマルチフィラメント糸におけるフィラメントの切断
を少なくまたは皆無とすることができる。このことか
ら、切断したフィラメントのコンクリート中への埋没を
少なくまたは皆無とすることができ、これにより、再使
用の堰板10に及ぼすべき引き剥し力を軽減することがで
きる。また、前記したように、堰板10すなわち織物14を
コンクリートから小さい力で引き剥すことができること
から、各構成糸24a,24bの伸びは小さく、このため、前
記構成糸の損傷が少ない。このことは、堰板10または織
物14の長寿命化すなわち堰板10の転用回数の増大化に寄
与する。さらに、前記引き剥し力の軽減は、コンクリー
ト工事の促進に有効な長大な堰板の形成を可能にする。
織物14は、図示のよこ二重織に代えて、たて二重織ま
たはたてよこ二重織のものとすることができる。また、
表組織24は図示の朱子織に代えて平織またはあや織とす
ることができる。さらに、裏組織のよこ糸26aと共同し
て組織点を形成する表組織のたて糸24bは任意に選択す
ることができる。
なお、前記たて二重織の織物の一例として、有撚のナ
イロン糸(210デニール)および有撚のテトロン糸(250
デニール)の交撚糸(有撚のマルチフィラメント糸)を
よこ糸としかつナイロン糸(直径が0.15mmのモノフィラ
メント糸)をたて糸とする朱子織の表組織と、有撚のポ
リエステル糸(225デニールのマルチフィラメント糸)
をたて糸とする裏組織とから成り、25.4mm(1インチ)
四方の範囲に45本の表組織のよこ糸、180本の表組織の
たて糸および90本の裏組織のたて糸が存在する組織密度
を有する織物を用いることができる。
なお、前記二重織の織物の表組織の構成糸として超高
分子量ポリエチレン繊維(商品名:ダイニーマSK60)を
用いることができる。この繊維は、耐摩耗性および耐候
性に優れる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は本発明に係る織物で表面が形成さ
れた堰板を部分的に切欠いて示す正面図および背面図、
第3図および第4図は第1図の線3−3および4−4に
沿って得た堰板の横断面図および縦断面図、第5図は織
物の組織を概念的に示す堰板の部分横断面図、第6図は
織物の部分拡大分解斜視図、第7図は第6図に示す矢印
Aの方向からみた部分拡大図である。 10:堰板、12:プレート、14:織物、24,24a,24b:表組織、
表組織のよこ糸およびたて糸、26,26a:裏組織およびそ
のよこ糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田邉 大次郎 東京都新宿区東五軒町6―3 株式会社 熊谷組東五寮内 (56)参考文献 実開 昭64−4752(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】よこ糸およびたて糸の少なくとも一方がモ
    ノフィラメント糸から成り、また、水の通過は許すがコ
    ンクリートの通過は阻止する表組織と、裏組織とを有す
    る二重織の織物から成る、堰板の表面形成用織物。
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