JP2510183Y2 - 車両用室内灯の取付構造 - Google Patents

車両用室内灯の取付構造

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JP2510183Y2
JP2510183Y2 JP7265090U JP7265090U JP2510183Y2 JP 2510183 Y2 JP2510183 Y2 JP 2510183Y2 JP 7265090 U JP7265090 U JP 7265090U JP 7265090 U JP7265090 U JP 7265090U JP 2510183 Y2 JP2510183 Y2 JP 2510183Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は車両用室内灯の取付構造に係り、特に一の
締付具によって室内灯を天井部材に隙間なく取付け得る
車両用室内灯の取付構造に関する。
〔従来の技術〕
車両においては、車室を形成する天井部材に室内灯を
取付けている。
室内灯を天井部材に取付ける構造は、一般に、第10図
に示されている。即ち、第10図において、102は天井部
材、104はルーフパネル、106は室内灯である。成形され
た天井部材102に天井孔108が形成され、この天井孔108
には室内灯106の基台であるハウジング110の一側端部11
0aに、つまり車両の前方側に設けた締付用ボス112を挿
通し、ハウジング110とカバー114によって形成された空
間116側から締付具である締付ねじ118を締付用ボス112
に形成した締付具用挿通孔120に挿通し、この締付ねじ1
18をルーフパネル104に連結したフロントフレーム122の
ねじ螺着部124に螺着し、これにより、室内灯106を天井
部材102に取付けている。前記ハウジング110の他側端部
110b、つまり車両の後方側には手動用スイッチ126が設
けられているとともに、前記空間116にはハウジング110
に固定した電球128が配設されている。このような室内
灯の取付構造としては、例えば実開昭64−21038号公報
に開示されている。
しかし、この第10図や上述の公報に開示された室内灯
の取付構造においては、第10図に示す如く、締付ねじ11
8が室内灯106の一側、つまりハウジング110の一側端部1
10aを支持するだけなので、自由端となっているハウジ
ング110の他側端部110bには締付ねじ118の締付力が作用
しにくくなり、この他側端部110bと天井部材102との間
には(第10図のP位置で示す)隙間が発生し易くなる欠
点がある。
このような欠点を解消するために、第11図に示す如
く、ハウジング110の他側端部110bが位置する天井部材1
02に天井部材側ねじ挿通孔130を形成するとともに他側
端部110bにハウジング側ねじ挿通孔132を形成し、これ
等ねじ挿通孔130、132には天井部材102の裏側から、つ
まりルーフパネル104側から他の取付ねじ134を挿入し、
この取付ねじ134に空間116側からナット136を螺着し、
これにより、ハウジング110を一側端部110aと他側端部1
10bとの2箇所で取付けた。
また、第12図に示す如く、ハウジング110の他側端部1
10bにおいて、空間116側からの取付ねじ134を天井部材1
02の裏側のブラケット138の一側端部138aに設けたブラ
ケット側ねじ螺着部140に螺着して室内灯106を取付ける
とともに、フロントプレート122全体が天井部材102に押
付けられて接合すべくフロントプレート122の先端部122
aにはブラケット138の他側端部138bを押圧させて設けて
いた。
〔考案が解決しようとする問題点〕
ところが、第10図に示す室内灯の取付構造において
は、ハウジングの一側端部における締付ねじの締付力が
ハウジングの他側部位に作用せずこの他側端部が天井部
材から離れて隙間が生ずるとともに、他の機種に室内灯
を流用する場合に取付け等で不利となる不都合がある。
また、第11図に示す室内灯の取付構造においては、天
井部材の裏側から取付ねじを挿入してナットで締付けて
いるので、その取付け・取外しが面倒になって室内灯の
保守点検が困難になるという不都合があった。
更に、第12図に示す室内灯の取付構造においては、別
体あるいは一体となったブラケットのようなねじの取付
用の取付用部材が必要となり、部品点数が増加する等で
高価になるという不都合があった。
〔考案の目的〕
そこでこの考案の目的は、上述の不都合を除去すべ
く、室内灯の基台の一側端部には締付具を挿通する締付
具用挿通孔が形成されているとともに天井部材側に突出
する所定高さの締付用ボスを設け、基台の一側端部を締
付具で天井部材に締付けた際に基台の他側端部が天井部
材に押付けられるべく締付用ボスよりも大なる高さの隙
間防止用ボスを設けることにより、一の締付具によって
室内灯を天井部材に隙間なく取付けけることができ、ま
た、部品点数の増加を不要にするとともに製作を容易と
して廉価とし、しかも保守点検を簡便に果し得る車両用
室内灯の取付構造を実現するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
この目的を達成するためにこの考案は、車両の天井部
材に室内灯の基台の一側端部を締付具で締付けて前記室
内灯を前記天井部材に取付ける車両用室内灯の取付構造
において、前記基台の一側端部には前記締付具を挿通す
る締付具用挿通孔が形成されているとともに前記天井部
材側に突出する所定高さの締付用ボスを設け、前記基台
の一側端部を前記締付具で前記天井部材に締付けた際に
前記基台の他側端部が前記天井部材に押付けられるべく
前記締付用ボスよりも大なる高さの隙間防止用ボスを設
けたことを特徴とする。
〔作用〕
この考案の構成によれば、室内灯を天井部材に取付け
る際に、基台の一側端部を天井部材に締付具によって取
付けると、隙間防止用ボスが締付用ボスよりも高く形成
されていることによって基台の他側端部がてこの原理に
よって天井部材に押付けられることになるので、一の取
付具で室内灯を天井部材に隙間なく取付けることができ
る。
〔実施例〕
以下図面に基づいてこの考案の実施例を詳細且つ具体
的に説明する。
第1〜9図は、この考案の実施例を示すものである。
第8、9図において、2は室内灯である。この室内灯に
は、先端部にルームミラー4を取付けたミラー吊持体6
が付設されている。
前記室内灯2は、第1図に示す如く、車両の天井部材
8に取付けられる。この天井部材8は、ルーフパネル10
によって覆われている。
前記室内灯2は、第2〜7図に示す如く、天井部材8
の内面に接して固定される基台であるハウジング12と、
このハウジング12に取付けられるカバー14と、ハウジン
グ12とカバー14とによって形成された空間16内でハウジ
ング12に支持された電球18と、この電球18をオン・オフ
する手動用スイッチ20とを有している。
このハウジング12の車両前方側の一側端部12aには、
締付用ボス22が天井部材8側に突出して形成されてい
る。この締付用ボス22は、天井部材8に形成した天井孔
8pに挿入されるもので、天井部材8の厚さtよりも小な
る所定の高さH1で先端面22cが平坦に形成されている
(第2図参照)。
この締付用ボス22には、締付具である締付ねじ24を挿
通する締付具用挿通孔26が形成されている。この締付ね
じ24は、ねじ部12aが空間16側から締付具用挿通孔26に
挿入され、頭部24bがハウジング12に接するとともに、
ねじ部12aがルーフパネル10に連結したフロントプレー
ト28のねじ螺着部30に螺着される。
前記電球18は、ハウジング12の車両後方側の他側端部
12bに垂設される。
前記締付用ボス22近傍で且つ車両前方側のハウジング
12の一側端部12aには、隙間防止用ボス32が設けられ
る。この隙間防止用ボス32は、前記締付用ボス22の高さ
H1よりも少許高い、つまり間隔Dだけ高い天井部材8の
厚さtと略同一の高さH2に形成され、しかも、先端面32
cが車両後方側に漸次低くなるように傾斜して、つまり
水平線であるフロントプレート28の内面28aに対して角
度θだけ締付用ボス22側であるハウジング12の他側端部
12b側に漸次傾斜して形成されている。この隙間防止用
部材32は、前記天井孔8p内に配設されるものである。
また、前記ハウジング12の一側端部12aの縁部12eは、
天井部材8の孔周端部8eに当接される。
次に、この実施例の作用を説明する。
室内灯2の基台であるハウジング12を天井部材8に接
するとともに締付用ボス22及び隙間防止用ボス32を天井
孔8p内に挿入し、そして、締付ねじ24を締付具用挿通孔
26に挿入し、この締付ねじ24のねじ部24aをフロントプ
レート28のねじ螺着部30に螺着させて締付けると、隙間
防止用ボス32が締付用ボス22よりも高く形成され、ま
た、この隙間防止用ボス32がフロントプレート28に強く
押付けられるとともにハウジング12の一側端部12aの縁
部12eが天井部材8の端部8eに強く接し、しかも隙間防
止用ボス32が締付用ボス22よりも一側端部12e側に設け
られているので、隙間防止用ボス32の最端部位が支点A
となるとともに締付ねじ24の部位が力点Bとなり、従っ
て、ハウジング12の他側端部12bにはてこの原理によっ
て締付力Fが作用する(第2図参照)。
これにより、この他側端部12bが天井部材8に強く押
付けられるので、ハウジング12の他側端部12bと天井部
材8との間Sに隙間が生ずることがない。
また、隙間防止用ボス32の先端面32cがハウジング12
の他側端部12b側に漸次低くなるように傾斜しているの
で、締付ねじ24を締付けた際に、締付力によって一側端
部12aを少許変形させた場合等において他側端部12b側へ
の締付力Fを効果的に発生させることができ、他側端部
12bと天井部材8間の隙間の発生を効率良く防止し得
る。
更に、この実施例によれば、従来の如き他の取付ねじ
やブラケットのような取付用部材を不要とするので、部
品点数を低減するとともに、組付け・取外しが容易とな
って廉価とすることができ、しかも、保守点検を容易に
行わせることができる。
更にまた、ハウジング12に形成した締付用ボス22や隙
間防止用ボス32の金型構成においては入れ子式で対応す
ることができ、製作上有利である。
なお、この実施例においては、締付用ボス22の高さH1
と隙間防止用ボス32の高さH2とを所定に変更したり、あ
るいは隙間防止用ボス32の先端面32cの傾斜角度θを変
更してハウジング12の他側端部12bに作用させる締付力
Fを所定に調整することも可能である。
また、隙間防止用ボス32を締付用ボス22よりも車両の
前方側に配設したが、室内灯2の取付位置によっては隙
間防止用ボス32を締付用ボス22よりも車両の後方側や他
の箇所に配設することも可能である。
更に、成形された天井部材8に室内灯2を取付けた
が、室内灯8を成形天井部材以外の例えば張り天井等に
も取付けることができる。
〔考案の効果〕
以上詳細な説明から明らかなようにこの考案によれ
ば、室内灯の基台の一側端部には締付具を挿通する締付
具用挿通孔が形成されているとともに天井部材側に突出
する所定高さの締付用ボスを設け、基台の一側端部を締
付具で天井部材に締付けた際に基台の他側端部が天井部
材に押付けられるべく締付用ボスよりも大なる高さの隙
間防止用ボスを設けたことにより、室内灯を天井部材に
取付ける際に、基台の一側端部を天井部材に一の締付具
によって取付けると、隙間防止用ボスが締付用ボスより
も高く形成されていることによって基台の他側端部がて
この原理によって天井部材に強く押付けられることにな
るので、一の取付具で室内灯を天井部材に隙間なく取付
け得る。
また、天井部材に一の取付具によって室内灯を取付け
ることができるので、部品点数の増加が不要になるとと
もに取付け・取外し作業を容易に行わせ、これにより、
保守点検を簡便とし、しかも廉価とし得る。
【図面の簡単な説明】
第1〜9図はこの考案の実施例を示し、第1図は第9図
におけるI−I線による室内灯の取付構造の断面図、第
2図は第1図における室内灯の取付構造の一部要部拡大
図、第3図は室内灯の平面図、第4図は第3図のIV−IV
線による一部拡大図、第5図は室内灯の底面図、第6図
は室内灯の正面図、第7図は第5図における室内灯の左
側面図、第8図は室内灯とルームミラーとを一体にした
斜視図、第9図は第8図における室内灯の平面図であ
る。 第10〜12図は従来における室内灯の各取付構造の断面図
である。 図において、2は室内灯、8は天井部材、10はルーフパ
ネル、12は基台であるハウジング、20は手動用スイッ
チ、22は締付用ボス、24は締付ねじ、26は締付具用挿通
孔、そして32は隙間防止用ボスである。

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の天井部材に室内灯の基台の一側端部
    を締付具で締付けて前記室内灯を前記天井部材に取付け
    る車両用室内灯の取付構造において、前記基台の一側端
    部には前記締付具を挿通する締付具用挿通孔が形成され
    ているとともに前記天井部材側に突出する所定高さの締
    付用ボスを設け、前記基台の一側端部を前記締付具で前
    記天井部材に締付けた際に前記基台の他側端部が前記天
    井部材に押付けられるべく前記締付用ボスよりも大なる
    高さの隙間防止用ボスを設けたことを特徴とする車両用
    室内灯の取付構造。
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