JP2509352B2 - トラクタのレインガ―ド装置 - Google Patents

トラクタのレインガ―ド装置

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JP2509352B2
JP2509352B2 JP1331517A JP33151789A JP2509352B2 JP 2509352 B2 JP2509352 B2 JP 2509352B2 JP 1331517 A JP1331517 A JP 1331517A JP 33151789 A JP33151789 A JP 33151789A JP 2509352 B2 JP2509352 B2 JP 2509352B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、トラクタのレインガード装置に関する。
(従来の技術) トラクタのロプス(転倒時保護装置)として、箱形車
室(安全キャブ)と屋根を有する4柱式安全フレーム等
がある(新版農業機械ハンドブック第303〜304ページ参
照)。
(発明が解決しようとする課題) 従来の安全キャブは、高級指向であり、操縦運転装置
の運転者に対してほゞ完璧なレインガードがなされてい
る。
一方、屋根を有する4柱式安全フレームにあっては、
安全キャブ程の高級指向ではなく一般的であるため、該
4柱式安全フレームのフロント部前面側に、レインガー
ド機能をもたせるためのフロントガラスの装着のニーズ
が高くなっている。
しかしながら、国の検査に合格した4柱式安全フレー
ムにおいてフロントガラスを装着するために、支柱等に
装着孔等を形成すると、検査合格を再度受ける必要があ
り、これは該検査が厳しいことから、メーカーに過酷で
あった。
また、叙述の事情の他、技術面にあっては、トラクタ
は大形でしかも走行振動、エンジン振動等の複雑な振動
があることから、このトラクタの安全フレームに、脆性
材料よりなるフロントガラスを装着することは、非常に
困難で、装着が悪いと前記振動等もあって、フロントガ
ラスが割損する等の問題がある。
本発明は、屋根を有する4柱式安全フレームの支柱等
に後加工を施こさなくとも、フロントガラスを防振的に
装着できて割損を防ぎ、しかも安全フレームの支柱をト
ラクタ乗降時の手摺としても利用できるようにフロント
ガラスを装着したトラクタのレインガード装置を提供す
ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) その技術的手段は、操縦運転装置7を取囲んで立設し
た屋根9を有する4柱式安全フレーム8のフロント部前
面側に、前記操縦運転装置7の運転者に対して吹込む雨
水等を遮断する透視可能なフロントガラス14を装着した
トラクタのレインガード装置であって、フロントガラス
14はボンネット4上面部より上方を覆う第1のフロント
ガラス15と、ボンネット4の両側部に位置したステップ
10前面側を覆う左右の第2フロントガラス16からなり、
安全フレーム8の左右前支柱11の上部、中間部及び下部
の各位置に、嵌着状に装着されたブラケット24に、ネジ
軸19を有するゴム等の弾性材よりなる弾性装着体18を取
付け、第1フロントガラス15に形成した装着孔15cに上
部及び中間部に位置する前記ネジ軸19を挿通して該ネジ
軸19にナット28をねじ込むことで、安全フレーム8のフ
ロント部前面側に第1フロントガラス15を運転者の手指
が入る程度の隙間29をもたせて装着すると共に、第1フ
ロントガラス15の下縁部に左右方向の補強用フレーム17
を取付け、該補強用フレーム17に左右の第2フロントガ
ラス16の下部が吊下げ状に装着され、かつ第2フロント
ガラス16の下部に形成した装着孔15cに前記下部に位置
する前記ネジ軸19を挿通して該ネジ軸19にナット28をね
じ込むことで、安全フレーム8のフロント部前面側に第
2フロントガラス16を運転者の手指が入る程度の隙間29
をもたせて装着してなる点にある。
(作 用) 本発明によれば、安全フレーム8のフロント部前面側
に装着されているフロントガラス14は、その上部左右
部、中間部左右部及び下部左右部の各位置において、弾
性部材よりなる弾性装着体18にて安全フレーム8に、防
振的に装着され、トラクタ1のエンジン振動、走行振動
等によってフロントガラス14が割損するのを防止する。
また、フロントガラス14は安全フレーム8の前面側
に、運転者の手指が入る程度の隙間29をもたせて装着し
ているので、安全フレーム8の支柱11を手摺等として利
用して乗降するのに支障はない。
さらに、フロントガラス14はボンネット4にまたがる
部分で、第1フロントガラス15と左右の第2フロントガ
ラス16とに分割構成されており、フロントガラス14製作
時における形状の単純化が図れ、製作が容易化されてい
る。
(実施例) 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
第1図、第2図において、1はトラクタで、前輪2と
後輪3とを有する2軸4車輪形である。
4はトラクタボンネットで、エンジンを覆っており、
このボンネット4の後部に操縦ハンドル5を備え、後輪
フエンダ3A間に運転席6を備え、ここに、操縦運転装置
7とされている。
8は屋根9を有する4柱式安全フレームで、左右ステ
ップ10上に立設された左右の前支柱11と、後輪フエンダ
3A上に立設された左右の後支柱12と、各支柱11,12の上
部を互いに連結した屋根枠13とからなり、この4柱式安
全フレーム8は検査合格品であって、操縦運転装置7を
取囲んで鋼管等よりなる各支柱11,12が立設されてい
る。
14はフロントガラスであり、安全フレーム8のフロン
ト部の前面側に装着されていて、操縦運転装置7の運転
者に対して前方から吹込む雨水、風雨等を遮断するもの
であって、透明強化ガラス等の透視可能な板材よりな
る。
フロントガラス14は、第1図で示す如く正・背面視で
略台形状とされた第1フロントガラス15と該第1フロン
トガラス15の下側両側にあって、トラクタボンネット4
の左右両側でステップ10の前面を覆う左右一対の第2フ
ロントガラス16との分割構成よりなり、第1フロントガ
ラス15の下辺は、トラクタボンネット4の上面近傍に亘
って鋼板等の補強用フレームとしてのバー材17を備えて
いる。
第4図、第5図、第11図において、18はゴム等の弾性
材料よりなる弾性装着体であって、中途部はツヅミ形状
とされていて前後に非連続の2本のネジ軸19を有してい
る。
この弾性装着体18は、安全フレーム8における前屋根
枠13Aの枠長手方向中間部、左右前支柱11の上・下部お
よびトラクタボンネット4の上面近傍における左右前支
柱11の柱長手方向中間部の各位置に取付けられている。
第1図、第11図、第12図で示す如く、前屋根枠13A
に、側面視L形のワイパーホルダ20が屋根9の取付けボ
ルト21によって取付けてあり、このワイパーホルダ20の
立面部における一対の孔22に一方のネジ軸19を挿通して
ナット23をねじ込むことによって他方のネジ軸19を前方
に突出状として弾性装着体18が取付けてある。
安全フレーム8における左右前支柱11の上・下部並び
に中間部においては、第1図、第2図、第4図、第5図
で示す如く、支柱11に対して弾性嵌合部24Aを有するブ
ラケット24を第4図に矢示Aのように嵌合させ、このブ
ラケット24の孔24Bに、一方のネジ軸19を挿通してナッ
ト23をねじ込むことによって他方のネジ軸19を前方に突
出状として弾性装着体18を取付けている。
第4図、第5図のブラケット24はその弾性嵌合部24A
に弯曲部24Cを有しており、この弯曲部24Cを弾性力で嵌
着され、しかも、いずれも前支柱11の外側方から嵌合さ
れており、ここに、ブラケット24は嵌合状態で支柱11の
長手方向に摺動自在であり、もって、弾性装着体18の位
置を調整自由とし、しかも、支柱11に取付孔等の後加工
をしないで取付けている。
第1フロントガラス15には装着孔15Cが前記弾性装着
体18の取付け位置と対応して形成され、この装着孔15C
にゴム等の弾性材料よりなる鍔付筒カラー25が嵌合さ
れ、この筒カラー25に他方のネジ軸19を挿通してゴム座
リング26、ワッシャ27をネジ軸19にセットし袋ナット28
をねじ込むことによって装着され、ここに、第1フロン
トガラス15はその板面が安全フレーム8における支柱11
の立面と略平行とされて運転者の手指が入る程度の隙間
29をもたせて装着されている。
すなわち、第1フロントガラス15は、その上部中央部
分において対の弾性装着体18によって吊下げ状とされ、
上・下部および中間部において弾性装着体18によって横
ブレ等が防止された状態で安全フレーム8のフロント部
の前面側に隙間29を有して装着されている。
安全フレーム8における上・下部中間位置の弾性装着
体18は、水平面17Aと立面部17Bとを有する側面視L形の
バー材17の立面部17Bとガラス面との間に弾性を有する
帯板シール30を介在させて装着され、ここに、バー材17
は補強効果だけでなく、雨樋としての機能をも有してい
る。このため、バー材17は第7図、第8図で示す如くバ
ー材17の水平面17Aに立上り面17Cを形成することもでき
る。
バー材17の水平面17Aはトラクタボンネット4上面お
よび両側面に添接している弾材シール目地材31の上面31
Aを押付けており、良好なシール性が得られ、又、該目
地材31の側面31Bに、第2フロントガラス16の内側面縁
部が押付けられて、ここに、フロントガラス14とボンネ
ット4の直接接触が防止されており、見栄えも良好とな
る。
バー材17にはその長手方向中間部において、一対の締
結手段32によって第1フロントガラス15の下辺が第7
図、第8図で示す如く装着されている。
すなわち、第7図で示す如く第1フロントガラス15に
形成した孔15Bに、弾性材料よりなる鍔付筒カラー33を
嵌合し、このカラー33にボルト34を挿通してガラス15と
立面部17Bとに帯板シール30を介在した状態でワッシャ3
5と袋ナット36によって締結して装着されている。
バー材17にはその水平面17Aにバー長手方向の間隔を
有して側面視L形のブラケット37が固着されており、こ
のブラケット37を介して第2フロントガラス16の上部が
バー材17に吊下げ状として装着されている。
すなわち、第8図で示す如く第2フロントガラス16に
形成した孔16Aに、弾性材料よりなる鍔付筒カラー38を
嵌合し、このカラー38にボルト39を挿通してワッシャ40
と袋ナット41によって締結することで防振的に装着さ
れ、ボルト39、ナット41等は締結手段42を構成してい
る。
なお、前述した鍔付筒カラー25,33,38は、両端に鍔を
一体に有するものでも、第9図で示す如く一端のみに鍔
を有するものでも、第10図で示す如く一端のみに鍔を有
するものを組合せたものであってもよい。
第1フロントガラス15にはワイパー装置43を備え、該
ワイパー装置43は第12図で示す如く、ワイパーモータ44
と、該モータ44の駆動軸45に締結具46A等を介して取付
けているワイパーアーム46等からなり、ワイパーモータ
44はワイパーホルダ20の立面部にボルト47で取付けた連
結板48と、ボルト51で共締めされたワイパースイッチ49
を有する連結板50とで支持されており、ここに、ワイパ
ーホルダ20は屋根9の取付ボルト21用とワイパーモータ
44等の取付けと第1フロントガラス15の取付けを兼用し
ている。なお、第12図において、15Aは駆動軸挿通孔で
ある。
(発明の効果) 本発明は、以上の通りであり、安全フレーム8のフロ
ント部前面側に装着されているフロントガラス14は、そ
の上部左右部、中間部左右部及び下部左右部の各位置に
おいて、弾性材よりなる弾性装着体18にて安全フレーム
8に、防振的に装着されているため、トラクタ1のエン
ジン振動、走行振動等によるフロントガラス14の割損が
有効に防止できる。
また、フロントガラス14は安全フレーム8の前面側
に、運転者の手指が入る程度の隙間29をもたせて装着し
ているので、安全フレーム8の支柱11を手摺等として利
用でき乗降に至便である。
さらに、フロントガラス14はボンネット4にまたがる
部分で、第1フロントガラス15と左右の第2フロントガ
ラス16とに分割構成されており、フロントガラス14製作
等における形状の単純化が図れ、製作が容易である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例を示し、第1図は前面(正面)
図、第2図は側面図、第3図は要部の拡大前面図、第4
図は第3図B−B断面図、第5図は第1図C−C線拡大
断面図、第6図は第2図の要部拡大側面図、第7図は第
3図E−E断面図、第8図は第3図D−D断面図、第9
図と第10図は第8図の他の2例を示す断面図、第11図は
第1図A−A拡大断面図、第12図はワイパー装置の取付
状態を示す分解斜視図である。 1……トラクタ、4……ボンネット、7……操縦運転装
置、8……安全フレーム、9……屋根、10……ステッ
プ、11……前支柱、14……フロントガラス、15……第1
フロントガラス、16……第2フロントガラス、17……バ
ー材、18……弾性装着体、19……ネジ軸、24……ブラケ
ット、28……袋ナット、29……隙間。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操縦運転装置(7)を取囲んで立設した屋
    根(9)を有する4柱式安全フレーム(8)のフロント
    部前面側に、前記操縦運転装置(7)の運転者に対して
    吹込む雨水等を遮断する透視可能なフロントガラス(1
    4)を装着したトラクタのレインガード装置であって、
    フロントガラス(14)はボンネット(4)上面部より上
    方を覆う第1のフロントガラス(15)と、ボンネット
    (4)の両側部に位置したステップ(10)前面側を覆う
    左右の第2フロントガラス(16)からなり、安全フレー
    ム(8)の左右前支柱11の上部、中間部及び下部の各位
    置に、嵌着状に装着されたブラケット(24)に、ネジ軸
    (19)を有するゴム等の弾性材よりなる弾性装着体(1
    8)を取付け、第1フロントガラス(15)に形成した装
    着孔(15c)に上部及び中間部に位置する前記ネジ軸(1
    9)を挿通して該ネジ軸(19)にナット(28)をねじ込
    むことで、安全フレーム(8)のフロント部前面側に第
    1フロントガラス(15)を運転者の手指が入る程度の隙
    間(29)をもたせて装着すると共に、第1フロントガラ
    ス(15)の下縁部に左右方向の補強用フレーム(17)を
    取付け、該補強用フレーム(17)に左右の第2フロント
    ガラス(16)の下部が吊下げ状に装着され、かつ第2フ
    ロントガラス(16)の下部に形成した装着孔(15c)に
    前記下部に位置する前記ネジ軸(19)を挿通して該ネジ
    軸(19)にナット(28)をねじ込むことで、安全フレー
    ム(8)のフロント部前面側に第2フロントガラス(1
    6)を運転者の手指が入る程度の隙間(29)をもたせて
    装着してなることを特徴とするトラクタのレインガード
    装置。
JP1331517A 1989-12-20 1989-12-20 トラクタのレインガ―ド装置 Expired - Lifetime JP2509352B2 (ja)

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