JP2508867B2 - 空気調和機の制御方法 - Google Patents

空気調和機の制御方法

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JP2508867B2 JP2010019A JP1001990A JP2508867B2 JP 2508867 B2 JP2508867 B2 JP 2508867B2 JP 2010019 A JP2010019 A JP 2010019A JP 1001990 A JP1001990 A JP 1001990A JP 2508867 B2 JP2508867 B2 JP 2508867B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、圧縮機による吐出ガスの温度を検出し、
この検出温度に応じて温度保護機能を作動、解除する空
気調和機に係り、更に詳しくはその機能の作動、解除を
速やかに行ない、圧縮機の能力低下を抑えるようにした
空気調和機の制御方法に関するものである。
[従 来 例] 従来、この種の空気調和機においては、ガス吐出温度
(ガス吐出管温度)が上昇し過ぎると、熱交換器の能力
が低下することから、そのガス吐出温度を検出し、この
検出温度に応じて圧縮機の運転周波数を所定値に下げ、
そのガス吐出温度の上昇を抑えるようになっている。
ところで、上記ガス吐出温度保護機能においては、例
えば第4図に示されるように、ガス吐出温度が動作温度
以上になると(同図(a)に示す)、圧縮機の運転周波
数が所定値(例えば20Hz)だけ下げられ(同図(b)に
示す)、上記ガス吐出温度の上昇を抑えるようになって
いる。また、その保護機能の作動においては、ガス吐出
温度が解除温度(<動作温度)以上になると(同図
(a)に示す)、上記保護機能が解除されて、圧縮機の
運転周波数が所定値(例えば20Hz)上げられ(同図
(b)に示す)、圧縮機の運転が元に戻される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記空気調和機のガス吐出温度保護機
能においては、上記ガス吐出温度が動作温度に達する
と、動作値および解除値の検出タイミングがt時間間隔
となり、つまり保護機能により運転周波数が低下し過ぎ
ないように、その検出タイミング間隔が大きくされる
が、同図(a)のA点に示されるように、ガス吐出温度
が解除温度に達してから、上記保護機能を解除する解除
値の検出タイミングが遅れることがあり、その分圧縮機
の能力が低下するという問題点があった。また、同図
(b)のB部分に示されるように、上記t時間経過して
も、ガス吐出温度が動作値を越えている場合、圧縮機の
運転周波数がさらに所定値(例えば20Hz)だけ下げられ
るため、ガス吐出温度が急峻に低下し、解除温度以下に
なることもあり、上記解除値の検出タイミングが遅れ、
上記圧縮機の能力低下がさらに大きくなるという問題点
があった。
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、その
目的はガス吐出温度保護機能の作動中にも解除値の検出
を常時行ない、圧縮機の能力低下を抑えるようにした空
気調和機の制御方法を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するため、この発明は、圧縮機のイン
バータ制御に際し、その圧縮機による吐出ガスの温度を
所定時間間隔で検出し、そのガス吐出温度と保護開始動
作温度および保護解除温度との比較に応じて前記圧縮機
の運転周波数を変更して前記ガス吐出温度に対しての保
護動作を行なう保護機能を有する空気調和機の制御方法
において、前記ガス吐出温度の検出をきわめて短い時間
間隔で常時行なう常時タイミングモードと同ガス吐出温
度の検出を前記常時タイミングモードよりも長いt時間
間隔で行なうt時間タイミングモードとの2つのタイミ
ングモードを備え、前記ガス吐出温度が前記保護開始動
作温度を超えた場合および前記圧縮機の運転周波数が前
記保護機能により所定周波数下げられたことにより前記
ガス吐出温度が前記保護解除温度に低下するまでの間
は、前記保護機能の動作値の検出タイミングを前記t時
間タイミングモードにて行ない、これに対して、前記保
護機能の解除値の検出タイミングを全期間を通して前記
常時タイミングモードにて行なうようにしたことを特徴
としている。
[作用] 上記方法としたので、ガス吐出温度が動作温度以上に
なったときにはガス吐出温度保護機能の動作値の検出タ
イミングのみをt時間間隔、すなわちt時間タイミング
モードとし、そのガス吐出温度が解除温度以下になった
ときにはその動作値の検出を元に戻し、常時タイミング
モードで行なうようになっている。また、上記以外にあ
っては、ガス吐出温度保護機能の動作値および解除値の
検出を常時タイミングモードで行なうようになってい
る。なお、その常時タイミングモードとは、上記t時間
間隔より遥かに小さいものであり、例えばそのt時間間
隔のt時間間隔モードが分(min)オーダであれば、μ
sあるいはmsオーダの単位である。
このように、ガス吐出温度が動作温度以上になり、上
記保護機能が作動している場合、その保護機能の解除検
出が常時行われることから、ガス吐出温度が解除温度以
下になると、その保護機能の解除が直ちに行われ、圧縮
機のインバータ制御が直ぐに元に戻されるため、その圧
縮機の能力低下が極力抑えられる。
[実 施 例] 以下、この発明の実施例を第1図乃至第3図に基づい
て説明する。
第1図において、空気調和機には、商用電源1の交流
電圧を直流電圧に変換する整流回路2と、この直流電圧
をPWM波形にしたがってスイッチングし、三相の矩形パ
ルス電圧を出力するインバータ部3と、この矩形パルス
電圧により駆動する圧縮機4と、この圧縮機4のガス吐
出管4aの温度(ガス吐出温度)を検出する温度センサ4b
と、上記PWM波形を出力するマイクロコンピュータ5と
が備えられている。また、マイクロコンピュータ5に
は、上記PWM波形を生成するPWM波形生成部6と、その波
形生成のためのデータおよびガス吐出温度保護機能の動
作値、その解除値データ等を記憶するメモリ部7と、上
記温度センサ4bによるガス吐出温度(つまりガス吐出管
温度)をディジタル信号に変換するA/D変換部8と、こ
のディジタル信号のガス吐出温度データと上記メモリ部
7の動作値および解除値データとを比較する比較器9
と、それら比較結果を所定タイミングで入力し、保護機
能を作動し、あるいは解除するCPU(中央処理部)10
と、ガス吐出温度が動作温度を越えたとき、動作値の検
出タイミングの間隔を計測するタイマ部11とが設けられ
ている。さらに、メモリ部7には、CPU12における処理
プログラム(例えば第2図に示すルーチン)等が記憶さ
れている。
次に、上記構成の空気調和機に適用される制御方法の
作用を第2図のフローチャート図および第3図のタイム
チャート図に基づいて説明する。
まず、圧縮機4が運転要求周波数にしたがってインバ
ータ制御されているものとし、またガス吐出温度が解除
温度以下にもならず、さらに動作温度を越えていないも
のとする。すると、CPU10にて、比較部9における比較
結果が常時タイミングモードで入力され、つまり動作値
の検出および解除値の検出が常時行われ、その検出に応
じた処理が行われる。なお、その常時とは、後述するt
時間間隔より遥かに小さい値であり、例えばt時間間隔
が分(min)オーダであれば、μsあるいはmsオーダの
単位である。
続いて、ガス吐出温度が解除温度以下であるか否かが
判断され(ステップST1)、解除温度以下でないと、タ
イマ部11がタイムアップされているか否かが判断される
(ステップST2)。このとき、ガス吐出温度が解除温度
以下でなく、かつタイマ部11が作動されていないことか
ら、ステップST3に進み、ガス吐出温度が動作温度以上
であるか否かが判断される。このとき、ガス吐出温度が
動作温度以上、また解除温度以下になっておらず、保護
動作中フラグがセットされていないため、ステップST4
からST5に進み、通常運転処理、つまり通常のインバー
タ制御が行われる。
ここで、第3図(a)のC点に示されているように、
ガス吐出温度が動作温度以上になったものとすると、上
記ステップST3からST6に進み、タイマ部11のt時間タイ
マがセットされ、さらに上記マイクロコンピュータ5内
の動作中フラグがセットされ(ステップST7)、上記運
転周波数が所定値(例えば20Hz)だけ下げられる(第3
図(b)に示す)。すなわち、空気調和機はガス吐出温
度保護機能による保護運転状態とされる。
続いて、ステップST1に戻され、ガス吐出温度が解除
温度以下であるか、つまり上記保護運転状態になった
後、ガス吐出温度が低下し、かつ、解除温度以下になっ
たか否かの判断が行われる。しかも、上記t時間間隔の
間にあっても、その解除値の検出タイミングは常時行わ
れる(第3図(d)に示す)。そして、そのt時間が経
過しても、ガス吐出温度が解除温度以下になっていなけ
れば、ステップST2からST3に進み、ガス吐出温度が動作
温度以上であるか否かが判断される。このとき、上記運
転周波数の低下により、ガス吐出温度が動作温度以下に
なっていると、動作中フラグがセットされているか否か
の判断が行われる(ステップST4)。この場合、動作中
フラグがセットされているため、再度t時間のタイマが
セットされ(ステップST9)、ステップST1に戻される。
一方、上記ステップST3において、ガス吐出温度が動作
値以下でなければ、ステップST6、ST7、ST8に進み、t
時間のタイマセット、動作中フラグのセットが行われ、
運転周波数がさらに所定値(例えば20Hz)だけ下げら
れ、ステップST1に戻される。
続いて、上記ステップST8あるいはST9からST1に戻さ
れた場合、ガス吐出温度が解除温度以下になっていると
(第3図のD点に示す)、動作中フラグがリセットされ
(ステップST10)、通常の運転処理、圧縮機4の運転周
波数が元に戻され(運転周波数が20Hzだけ上げられ)、
通常のインバータ制御が行われる。すなわち、第3図
(b)乃至(d)に示されているように、圧縮機の運転
周波数は所定値(例えば20Hz)だけ上げられ、動作値お
よび解除値の検出が共に常時行われるようになる。
このように、動作値の検出タイミングは、ガス吐出温
度が動作値に達すると、t時間間隔とされるが、解除値
の検出タイミングはその所定時間tの間隔の間も他の間
隔と同じにされており、つまり常時解除値の検出が行わ
れる。したがって、ガス吐出温度が解除値以下になる
と、つまりt時間経過しなくとも、その保護運転状態の
解除を早めることが可能であり、ガス吐出温度が低下し
過ぎることもなく、空気調和機の能力低下期間を短くす
ることができ、圧縮機4の能力低下を最小限に抑えるこ
とができる。
また、ガス吐出温度が最初のt時間の経過後も動作温
度以上であり、圧縮機4の運転周波数がさらに所定値
(例えば20Hz)だけ下げられ、ガス吐出温度が急峻に下
がった場合でも、解除値の検出が常時行われていること
から、ガス吐出温度保護機能の解除を早めることが可能
であり、空気調和機の能力低下期間を短くすることがで
き、圧縮機4の能力低下を抑えることができる。
[発明の効果] 以上説明したように、この発明の空気調和機の制御方
法によれば、ガス吐出温度を検出し、動作値を越えたと
きには圧縮機の運転周波数を下げ、ガス吐出温度保護機
能を作動し、そのガス吐出温度が解除値以下になったと
きにはその保護機能を解除する空気調和機において、上
記解除値の検出を常時タイミングモードで行なうように
したので、上記保護機能の解除を早めることができ、圧
縮機の能力低下を最小限に抑えることができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の一実施例を示し、制御方法が適用さ
れる空気調和機の概略的ブロック図、第2図および第3
図は上記空気調和機の制御方法の作用を説明するための
フローチャート図およびタイムチャート図、第4図は従
来の空気調和機の制御方法の作用を説明するためのタイ
ムチャート図である。 図中、1は商用電源、2は整流回路、3はインバータ
部、4は圧縮機、4aはガス吐出管、4bは温度センサ、5
はマイクロコンピュータ、6はPWM波形生成部、7はメ
モリ部、8はA/D変換部、9は比較器、10はCPU(中央処
理部)、11はタイマ部である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圧縮機のインバータ制御に際し、その圧縮
    機による吐出ガスの温度を所定時間間隔で検出し、該ガ
    ス吐出温度と保護開始動作温度および保護解除温度との
    比較に応じて前記圧縮機の運転周波数を変更して前記ガ
    ス吐出温度に対しての保護動作を行なう保護機能を有す
    る空気調和機の制御方法において、前記ガス吐出温度の
    検出をきわめて短い時間間隔で常時行なう常時タイミン
    グモードと同ガス吐出温度の検出を前記常時タイミング
    モードよりも長いt時間間隔で行なうt時間タイミング
    モードとの2つのタイミングモードを備え、前記ガス吐
    出温度が前記保護開始動作温度を超えた場合および前記
    圧縮機の運転周波数が前記保護機能により所定周波数下
    げられたことにより前記ガス吐出温度が前記保護解除温
    度に低下するまでの間は、前記保護機能の動作値の検出
    タイミングを前記t時間タイミングモードにて行ない、
    これに対して、前記保護機能の解除値の検出タイミング
    を全期間を通して前記常時タイミングモードにて行なう
    ようにしたことを特徴とする空気調和機の制御方法。
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